
井原市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
井原市は岡山県の西部、広島県福山市と接する人口4万人弱の市です。デニムの産地として知られ、田中美術館や井原線の沿線に古い町並みが残るまちでもあります。市の中心部は本庁舎のある井原町ですが、合併した旧芳井町・旧美星町にはそれぞれ支所があり、国保の相談もそこで受けられます。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく井原市の国民健康保険税(国保税)の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例軽減、年9回の納期と特別徴収の条件、本庁と2つの支所の窓口までまとめました。
井原市でいちばん特徴的なのは、医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分の税率が、令和4年度から令和8年度まで5年続けて1円も1厘も変わっていないことです。所得割7.6%・2.3%・2.0%、均等割30,300円・9,200円・10,200円、平等割21,300円・6,500円・4,800円。この9つの数字は、市が公開している令和4年度〜令和8年度の税率表でまったく同じです。動いたのは、国の政令に合わせて上がる賦課限度額と、令和8年度に全国一斉に始まった子ども・子育て支援分(所得割0.28%・均等割1,250円+18歳以上50円・平等割800円)だけでした。
もうひとつ、井原市の税率表は「18歳未満の均等割は10割軽減」と明記しています。子ども分の負担が18歳以上の大人にどう上乗せされるかを、記事のなかで実際の金額で確認します。
1. 井原市の国民健康保険の概要
井原市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
井原市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
井原市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども分の4区分すべてに平等割があり、合計は1世帯あたり年33,400円(21,300+6,500+4,800+800。介護納付金分は40〜64歳の加入者がいる世帯だけ)です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、同一世帯に国民健康保険の加入者がいれば世帯主が納税義務者(擬制世帯主)となります」と明記しています。会社員の夫が世帯主で妻だけが国保に入っている世帯では、納税通知書は夫の名前で届きます。
課税は資格を取得した月から、資格を喪失した月の前月までの月割りです。市は「加入の届出が遅れると、資格を取得した月の分までさかのぼって課税される」とわざわざ書いています。
窓口は3つの係に分かれます。加入・脱退・給付は市民課 保険年金係(0866-62-9514)、賦課・軽減・減免は税務課 市民税係(0866-62-9510)、納付は税務課 納税係(0866-62-9509)です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.60% | 30,300円 | 21,300円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.30% | 9,200円 | 6,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.00% | 10,200円 | 4,800円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,300円 (18歳未満の被保険者は子ども分の均等割が10割軽減(負担ゼロ)。市の税率表は「均等割1,250円」と「18歳以上均等割50円」を別々に示しており、18歳以上の人は合わせて1人1,300円を負担します。平等割800円は世帯にかかります) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 18歳未満の被保険者は子ども分の均等割が10割軽減(負担ゼロ)。市の税率表は「均等割1,250円」と「18歳以上均等割50円」を別々に示しており、18歳以上の人は合わせて1人1,300円を負担します。平等割800円は世帯にかかります。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.18%(医療分7.6%+後期高齢者支援金分2.3%+介護納付金分2.0%+子ども分0.28%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上なら10.18%です。
均等割の合計は1人51,000円(医療30,300+支援9,200+介護10,200+子ども1,300/40〜64歳の18歳以上)。40歳未満なら40,800円。18歳未満は子ども分の1,300円がかからないので、18歳未満は39,500円(医療+支援)です。
平等割は1世帯あたり年33,400円(医療21,300+支援6,500+介護4,800+子ども800)。介護納付金分の4,800円は世帯に40〜64歳の加入者がいる場合だけかかります。
賦課限度額は医療分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護納付金分17万円・子ども分3万円で、合計113万円。市は「最高年税額は1,130,000円」と明記しています。
課税標準額=前年の総所得金額等 - 基礎控除43万円。令和8年度は令和7年中の所得で計算します。市のページの一部に「前年1年間(令和6年中)」という記載が残っていますが、同じページの所得割の式は「令和7年中総所得金額等」となっており、こちらが令和8年度の基準です。
令和8年度の税率表(井原市公表)
| 区分 | 医療分 | 後期高齢者支援金分 | 介護納付金分 (40〜64歳) | 子ども分 |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 課税標準額×7.6% | 課税標準額×2.3% | 課税標準額×2.0% | 課税標準額×0.28% |
| 均等割 (被保険者1人あたり) | 30,300円 | 9,200円 | 10,200円 | 1,250円 +18歳以上均等割50円 (18歳未満は10割軽減) |
| 平等割 (1世帯あたり) | 21,300円 | 6,500円 | 4,800円 | 800円 |
| 限度額 | 67万円 | 26万円 | 17万円 | 3万円 |
税率は5年間まったく同じ|動いたのは限度額と子ども分だけ
井原市の税率のページ(国民健康保険税の税率について)は、URLを変えずに毎年上書きされています。市が同じページに並べている過去の税率表と、インターネットアーカイブに残る令和6年4月の保存版を突き合わせると、令和4年度から令和8年度までの推移は次のとおりです。
| 年度 | 所得割(医療/支援/介護) | 均等割(医療/支援/介護) | 平等割(医療/支援/介護) | 限度額(医療/支援/介護) |
|---|---|---|---|---|
| 令和4年度 | 7.6%/2.3%/2.0% | 30,300/9,200/10,200円 | 21,300/6,500/4,800円 | 65万/20万/17万円 |
| 令和5年度 | 同じ | 同じ | 同じ | 65万/22万/17万円 |
| 令和6年度 | 同じ | 同じ | 同じ | 65万/24万/17万円 |
| 令和7年度 | 同じ | 同じ | 同じ | 66万/26万/17万円 |
| 令和8年度 | 同じ | 同じ | 同じ | 67万/26万/17万円+子ども分3万円 |
限度額の合計(介護を含む最高額)は、令和4年度の102万円から令和8年度の113万円へ11万円上がりました。税率が動かないのに最高額だけが上がるのは、国の政令で限度額が引き上げられ、井原市が毎年それに合わせているためです。中間層より上の世帯ほど、この限度額の引き上げ分を負担します。
市のページは「岡山県が示す市町村標準保険料(税)率を基本に、毎年度税率改正を行います」と書いています。そのうえで令和4年度から税率の数字を動かしていない、というのが井原市の実際の運用です。
岡山県内の近隣市と比べると|「所得に軽く、人数と世帯に重い」型
同じ40歳未満の単身世帯(軽減なし)で、井原市と、この記事の作成時点で令和8年度の料率を調べた岡山県内の市の保険税額を並べました(子ども分を含む・介護分なし・本記事の計算)。
| 課税標準額 | 井原市 | 備前市 | 総社市 | 岡山市 | 倉敷市 | 瀬戸内市 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0円(所得なし) | 69,400円 | 64,400円 | 59,700円 | 68,400円 | 66,660円 | 68,899円 |
| 50万円 | 120,300円 | 120,450円 | 117,200円 | 125,350円 | 119,160円 | 129,699円 |
| 100万円 | 171,200円 | 176,500円 | 174,700円 | 182,300円 | 171,660円 | 190,499円 |
| 200万円 | 273,000円 | 288,600円 | 289,700円 | 296,200円 | 276,660円 | 312,099円 |
| 400万円 | 476,600円 | 512,800円 | 519,700円 | 524,000円 | 486,660円 | 555,299円 |
所得がない場合の井原市の69,400円は、この6市のなかでいちばん高い額です(実際には所得ゼロなら7割軽減がかかります)。一方、課税標準額100万円以上では井原市が6市中で最も低く、200万円で約27万3千円、400万円で47万6,600円と、差は所得が増えるほど開きます。所得割が軽い分、固定部分(均等割+平等割)が重い——この「固定部分型」は、所得の低い世帯や子どもの多い世帯には向かい風、稼ぎのある世帯には追い風です。
軽減後の実額|40歳未満・所得なしの世帯(医療・支援・子ども分)
7割・5割・2割の軽減がかかったあとの実際の年間額です(所得割はゼロの世帯、未就学児なし、子どもは18歳未満で子ども分の均等割は10割軽減)。
| 世帯 | 軽減なし | 2割軽減 | 5割軽減 | 7割軽減 |
|---|---|---|---|---|
| 単身 | 69,400円 | 55,520円 | 34,700円 | 20,820円 |
| 夫婦 | 110,200円 | 88,160円 | 55,100円 | 33,060円 |
| 夫婦+18歳未満の子2人 | 189,200円 | 151,360円 | 94,600円 | 56,760円 |
軽減されるのは均等割と平等割で、所得割は対象外です。軽減の対象になるかどうかは世帯全体の総所得金額等で決まります(給与所得者が1人の場合)。単身なら43万円以下で7割、74万円以下で5割、100万円以下で2割、夫婦2人なら43万円以下・105万円以下・157万円以下、4人世帯なら43万円以下・167万円以下・271万円以下です。
どこで頭打ちになるか|限度額に届く所得
40〜64歳の単身(軽減なし)の場合、各区分の限度額に届く課税標準額は、介護納付金分(17万円)が約775万円、医療分(67万円)が約814万円、子ども分(3万円)が約996万円、後期高齢者支援金分(26万円)が約1,062万円です。4区分がすべて上限に達して合計113万円になるのは、課税標準額が約1,063万円(総所得金額等で約1,106万円)のあたり。それ以上の所得があっても、国保税は増えません。
逆にいえば、課税標準額が1,000万円あたりまでは1円ごとに所得割(12.18%)が積み上がるので、個人事業主で所得の変動が大きい方は、所得が大きい年ほど国保税の負担感が強くなります。
全国の位置づけ|所得割は中位より低め、介護分の所得割は下位
本サイトで令和8年度の料率を調べた323市(同じデータの範囲)で比べると、井原市の位置は次のとおりです。順位はいずれも数字の大きい順で、上記の集計から検算したものです。
- 所得割(医療+支援+子ども、介護なし)は10.18%で221位。323市の中央値10.61%を下回ります。
- 介護納付金分の所得割2.0%は281位で、中央値2.43%より0.43ポイント低い水準です。40〜64歳の所得割の合計が12.18%と抑えられているのは、この介護分が軽いためです。
- 均等割(医療+支援+子ども・18歳以上)は40,800円で180位、中央値41,400円とほぼ同じ水準です。
- 平等割(医療+支援+子ども)は28,600円。3方式を採る257市のなかで162位、中央値は29,800円です。
- 単身の固定部分(均等割+平等割)は69,400円で3方式257市中126位、中央値と同額です。全国で見れば「中位」ですが、岡山県内の比較6市より高いという位置にあります。
「所得割が軽い」といっても全国の中位より少し下、「固定部分が重い」といっても全国の中位、というのが正確な位置づけです。岡山県内の他の市と比べたときに固定部分が目立つ、と読むのが実態に合っています。
モデル別の年間額|会社を辞めた40歳単身と、年金暮らしの65歳
「うちの場合はいくらになるのか」の目安です。令和8年度の井原市の税率で、本記事の計算式にあてはめました(給与所得は令和8年度の給与所得控除にもとづく。所得控除は基礎控除43万円のみ)。
| 給与収入 | 給与所得 | 年間の保険税 | 月あたり |
|---|---|---|---|
| 200万円 | 132万円 | 192,802円 | 約16,100円 |
| 300万円 | 202万円 | 278,062円 | 約23,200円 |
| 400万円 | 276万円 | 368,194円 | 約30,700円 |
| 500万円 | 356万円 | 465,634円 | 約38,800円 |
| 700万円 | 520万円 | 665,386円 | 約55,400円 |
| 1,000万円 | 805万円 | 1,012,516円 | 約84,400円 |
給与収入1,000万円でも、合計は113万円の限度額には届きません(届くのは総所得金額等が約1,106万円のとき)。年収500万円の40歳単身なら、月に約3万9千円が国保税にあたります。会社員時代の「本人負担の健康保険料(半額は会社負担)」と比べて、退職直後に驚く人が多いのはこの水準です。
| 年金収入 | 年金所得(控除110万円) | 軽減 | 年間の保険税 | 月あたり |
|---|---|---|---|---|
| 150万円 | 40万円 | 7割 | 20,820円 | 約1,700円 |
| 200万円 | 90万円 | 2割 | 103,366円 | 約8,600円 |
| 250万円 | 140万円 | なし | 168,146円 | 約14,000円 |
| 300万円 | 190万円 | なし | 219,046円 | 約18,300円 |
年金収入が150万円から200万円に増えるだけで、保険税は約2万円から約10万円へ5倍になります。軽減の段差(7割→2割)が大きく効くためです。夫婦ともに年金収入200万円の65歳世帯は、世帯の所得が180万円で2割軽減の基準(157万円)を上回るため軽減なしの205,892円です。同じ年金収入200万円でも、単身なら103,366円で済むことになります。
65歳以上は介護納付金分がかからず、代わりに介護保険料は別に納めます。国保税の特別徴収(年金天引き)は、国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えない人が対象です。
令和8年度の子ども分がどう計算されているか
子ども・子育て支援分は、令和8年度から医療保険料(税)に上乗せして集める新しい区分です。井原市は、他の3区分と同じ「所得割・均等割・平等割」の3つの要素で、次のように計算します。
- 所得割:課税標準額 × 0.28%(被保険者ごとに計算)
- 均等割:18歳以上の被保険者1人あたり 1,250円+50円=1,300円(18歳未満は10割軽減でゼロ)
- 平等割:1世帯あたり 800円
- 限度額:年3万円
市の税率表には「1,250円」と「50円(18歳以上均等割額)」が別の行で示されています。18歳未満の均等割を10割軽減する分の財源を、18歳以上の被保険者に薄く上乗せするしくみです。1世帯の子ども分は、所得のない単身で年2,100円、夫婦で年3,400円、夫婦+18歳未満の子ども2人でも年3,400円(均等割は大人2人分の2,600円+平等割800円)。子どもが増えても子ども分は増えません。
子育て世帯で比べると|4人世帯(所得300万円・500万円)
子どもの多い世帯は、均等割の重さで結果が変わります。40歳の夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)で、所得がすべて夫のものとして、6市を同じ計算式で並べました(軽減なし。18歳未満の子ども分の均等割は各市とも全額軽減として計算した本記事の試算です)。
| 世帯所得 | 井原市 | 備前市 | 総社市 | 岡山市 | 倉敷市 | 瀬戸内市 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 507,676円 | 514,777円 | 520,040円 | 552,863円 | 511,340円 | 572,509円 |
| 500万円 | 751,276円 | 776,977円 | 794,040円 | 832,663円 | 767,340円 | 869,709円 |
所得300万円の4人世帯でも、井原市は6市のなかで最も低くなります。ただし備前市・倉敷市との差は年3千円台〜7千円台で、所得が低く子どもが多い世帯ほど差は小さく、所得が高いほど差が広がるという関係です。所得500万円では、井原市と瀬戸内市の差は年11万円を超えます。
限度額に届く所得は、5年で約260万円上がった
税率が同じでも、限度額が上がると「頭打ち」になる所得のラインも上がります。40〜64歳の単身(軽減なし)で、4区分すべてが限度額に届く課税標準額を計算すると、令和4年度は約801万円(後期支援分の限度額20万円に届く点)、令和8年度は約1,063万円(同26万円に届く点)です。5年で約262万円上がりました。
言い換えると、課税標準額が801万円を超える人は、令和4年度なら上限に張り付いて負担が止まっていたのに、令和8年度は1,063万円まで所得割が積み上がるということです。税率の据え置きが「負担の据え置き」に近いのは、課税標準額が780万円ほどまでの人です(それを超えると、医療分の限度額が65万円から67万円に上がった分も加わります)。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 195,320円 + 均等割 106,050円 + 平等割 21,300円 ⇒ 322,670円
- 後期支援分: 所得割 59,110円 + 均等割 32,200円 + 平等割 6,500円 ⇒ 97,810円
- 介護分: 所得割 51,400円 + 均等割 20,400円 + 平等割 4,800円 ⇒ 76,600円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,600円 + 平等割 800円 ⇒ 10,596円
合計: 年間 約507,676円(月あたり約42,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 120,840円 + 均等割 30,300円 + 平等割 21,300円 ⇒ 172,440円
- 後期支援分: 所得割 36,570円 + 均等割 9,200円 + 平等割 6,500円 ⇒ 52,270円
- 介護分: 所得割 31,800円 + 均等割 10,200円 + 平等割 4,800円 ⇒ 46,800円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,300円 + 平等割 800円 ⇒ 6,552円
合計: 年間 約278,062円(月あたり約23,200円)
単身世帯でも平等割が合計で年33,400円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 228,680円 / 後期支援分 69,290円 / 介護分 61,600円 / 子ども分 8,624円 ⇒ 合計 約368,194円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 71,528円 / 後期支援分 21,714円 / 介護分 19,960円 / 子ども分 2,794円 ⇒ 合計 約115,996円
差額は年間およそ25万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。井原市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は井原市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 井原市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳未満の被保険者は子ども分の均等割が10割軽減(負担ゼロ)。市の税率表は「均等割1,250円」と「18歳以上均等割50円」を別々に示しており、18歳以上の人は合わせて1人1,300円を負担します。平等割800円は世帯にかかります。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 税務課 市民税係(0866-62-9510)または市民課 保険年金係(0866-62-9514)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
市のページで確認できる条件は、①井原市国民健康保険の加入者で、平成21年3月31日以降に失業した人 ②失業時点で65歳未満 ③雇用保険受給資格者証の交付を受けていて、離職理由コードが「11・12・21・22・23・31・32・33・34」の人、の3つです。軽減期間は「離職の翌日から翌年度末まで」で、給与所得を100分の30として所得割を計算します。
この制度の適用には申請が必要で、雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知の持参が求められます。市のページには申請先の窓口が個別に書かれていないので、賦課・軽減を担当する税務課 市民税係、または加入手続きと同時なら市民課 保険年金係に電話で確認するのが確実です。
軽減されるのは所得割の計算に使う給与所得だけで、均等割・平等割は別の低所得軽減(7割・5割・2割)の判定にかかります。計算例3のように、給与所得が圧縮されると判定所得も下がるので、二重に効くことがあります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 井原市の減免制度|要申請
井原市のページで確認できる軽減・減免は次のとおりです。自動で適用されるものと申請が必要なものを分けています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯主(国保未加入を含む)と被保険者・特定同一世帯所属者の総所得金額等の合計が、43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割/+31万円×人数以下=5割/+57万円×人数以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。40歳未満単身の医療・支援・子ども分(均等割40,800円+平等割28,600円=69,400円)は7割軽減で20,820円 |
| 未就学児の均等割減額 (申請不要) | 全世帯の未就学児 | 均等割の2分の1を軽減。低所得軽減に該当する場合は、軽減後の残りをさらに半額(7割軽減なら残り3割の半額) |
| 18歳未満の子ども分の均等割 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者 | 子ども分の均等割が10割軽減。18歳以上は18歳以上均等割50円を加算して負担 |
| 産前産後期間の免除 (要申請) | 出産する国保被保険者 | 所得割額と均等割額を産前産後4か月分(多胎妊娠は6か月分)免除 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満、雇用保険受給資格者証の離職理由コード11・12・21・22・23・31・32・33・34 | 給与所得を100分の30として所得割を算定。離職の翌日から翌年度末まで |
| 後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減 (申請不要) | 国保から後期高齢者医療制度へ移行して、国保加入者が1人になる世帯 | 医療分と後期支援分の平等割を5年間は2分の1、その後3年間は4分の1に(低所得軽減がある場合はその前に減額)。軽減判定には移行した人も含める |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 社会保険(国保組合を除く)の加入者が後期高齢者医療に移行し、被扶養者だった65〜74歳の人が新たに国保に加入したとき | 所得割は全額減免(当分の間)、均等割は2分の1(2年間)、旧被扶養者のみの世帯の平等割も2分の1(2年間)。7割・5割軽減世帯は均等割・平等割の減免の対象外 |
| 災害・失業・廃業などによる減免 (要申請) | 災害、失業、廃業などで収入が激減し、生活が著しく困難な場合 | 市のページに金額や割合の基準はなく「税務課 市民税係にご相談ください」とだけ書かれています |
最初の関門は所得の申告です。市のページは「世帯主(国保に加入していない世帯主を含む)と国保被保険者は前年の所得を明らかにしておかなければ、国保税を正しく算出できないだけでなく、軽減・減免を受けることができない」と書いています。所得のない人も、非課税収入だけの人も、市県民税の申告が必要です。
軽減判定には、国保に入っていない世帯主の所得も含まれます。会社員の夫が世帯主で妻と子どもだけが国保、という世帯では、夫の所得も判定に加わるため、思ったより軽減が効かないことがあります。
後期高齢者医療に移行した人がいる世帯(特定同一世帯所属者)は、移行した人の人数と所得も含めて軽減を判定します。国保の加入者が減っても、そのせいで軽減が外れることはありません。判定式は「43万円+[(加入者数+特定同一世帯所属者数)×31万円]」のように、分母となる人数に移行者を足して計算します。
旧被扶養者の減免は「65〜74歳」が対象で、社会保険の被保険者本人が後期高齢者医療に移ったとき、その扶養に入っていた配偶者などが国保に入る場面を救う制度です。所得割は全額免除という大きな軽減ですが、届出をしなければ適用されません。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(普通徴収の場合。納め忘れがなく最も確実)
- 納付書払い(井原市の指定金融機関の窓口、コンビニ、郵便局。市は「納付書は指定金融機関窓口支払い、コンビニ支払い、郵便局支払い兼用」と説明)
- 特別徴収(年金天引き/65〜74歳の加入者だけの世帯で、年金が年18万円以上など条件を満たす場合)
普通徴収は年9回。令和8年度の納期限は次のとおりです。年税額を9等分し、第1期から第9期までに割り振ります(年度途中の加入・脱退は月割りで計算し直して、残りの納期に配分)。
- 第1期 令和8年7月31日(金)/第2期 8月31日(月)/第3期 9月30日(水)
- 第4期 11月2日(月)/第5期 11月30日(月)/第6期 12月25日(金)
- 第7期 令和9年2月1日(月)/第8期 3月1日(月)/第9期 3月31日(水)
特別徴収は年6回(4・6・8・10・12・2月の年金支給日)です。対象は、65〜74歳(令和8年4月1日現在)の加入者だけで構成される世帯の世帯主(他の健康保険の加入者は除く)で、特別徴収の対象になる年金を年額18万円以上受給しており、国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えない人です。10月支給の年金から特別徴収が始まる人は、第1期〜第3期は普通徴収で納めます。申し出により、年金天引きから口座振替に変更することもできます。
納めないとどうなるか。市の「国民健康保険税を納めないでいると!」のページは、段階を明記しています。①納期限後20日以内に督促状(督促手数料と延滞金がかかる場合あり)→督促状の発送から10日を過ぎても納付がなければ、不動産・給与・預金などの財産の差し押さえもあり得る、②納期限から1年で特別療養費(窓口で10割負担してから後日払い戻し)、③1年6か月で療養費・高額療養費などの保険給付の一時差止め、④それでも納めない場合は差し止めた給付から滞納税を控除。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの人は特別療養費の対象外です。払えないときは、滞納する前に窓口へ。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 井原市の国保窓口一覧
井原市の国保は、本庁舎1階北側の2つの課で手続きが分かれます。旧芳井町・旧美星町の方は、各支所の振興課でも相談できます。
| 窓口 | 所在地・電話 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民課 保険年金係(本庁1階北側) | 井原市井原町311番地1 0866-62-9514 | 加入・脱退、資格確認書等、給付(高額療養費・出産育児一時金など)、人間ドック、国保制度の相談 |
| 税務課 市民税係(本庁1階北側) | 井原市井原町311番地1 0866-62-9510 | 国保税の賦課・計算、軽減・減免、非自発的失業の軽減、所得の申告 |
| 税務課 納税係(本庁1階北側) | 井原市井原町311番地1 0866-62-9509 | 納付に関する相談、納付書、口座振替、滞納の相談 |
| 芳井支所 芳井振興課 | 井原市芳井町吉井253番地1 0866-72-0110 | 国保の案内・相談(旧芳井町エリア) |
| 美星支所 美星振興課 | 井原市美星町三山1055番地 0866-87-3111 | 国保の案内・相談(旧美星町エリア) |
開庁は平日 午前8時30分〜午後5時15分(土日・祝日・12月29日〜1月3日は閉庁)。代表電話は0866-62-9500です。
市のトップページには、加入・脱退や軽減の申請先が窓口別に書かれていません。係が3つに分かれているので、「資格・給付は市民課、税額・軽減は税務課市民税係、納付は納税係」と覚えておくと電話で迷いません。
メールでの問い合わせ先も分かれています。資格・給付は [email protected]、賦課・軽減・減免・納付は [email protected](市のページ記載)です。
人間ドック・脳ドックは毎年6月から実施します(市の国保トップページの記載)。詳細な募集要項は市の国保トップページから確認してください。
8. よくある質問(井原市の国保)
Q1. 井原市の国保税は令和8年度に値上がりしましたか?
A. 医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分の税率は据え置きで、増えたのは新設の子ども分と限度額の引き上げだけです。
所得割7.6%・2.3%・2.0%、均等割30,300円・9,200円・10,200円、平等割21,300円・6,500円・4,800円は、令和4年度の税率表と同じ数字です。
令和8年度は全国共通で子ども・子育て支援分(井原市は所得割0.28%・均等割1,250円+18歳以上50円・平等割800円)が上乗せされました。本記事の計算では、増え方は所得なしの単身で年2,100円(7割軽減なら630円)、年収300万円の40歳単身で年6,552円、所得300万円の4人世帯(18歳以上2人)で年10,596円です。
賦課限度額も医療分67万円・後期支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円=113万円になっており、高所得の世帯は限度額の引き上げ分も増えます。
Q2. 子ども・子育て支援分は、子どもの分もかかるのですか?
A. 18歳未満の均等割は10割軽減(ゼロ)です。所得割と平等割800円は世帯としてかかります。
井原市の税率表は、子ども分の均等割1,250円に「18歳未満被保険者は均等割額が10割軽減され、18歳以上被保険者は18歳以上均等割額が加算されます」と注記しています。子どもの均等割をゼロにした分を、18歳以上の被保険者の均等割50円に上乗せして集める仕組みです。
たとえば40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学)・所得300万円の世帯なら、子ども分は所得割(257万円×0.28%=7,196円)+均等割(大人2人×1,300円=2,600円)+平等割800円=10,596円で、子ども本人の均等割はかかりません。
Q3. 税率が5年間変わらないのに、なぜ毎年の請求額は違うのですか?
A. 保険税は「前年の所得」で決まるため、税率が同じでも所得が変われば請求額が変わります。
令和8年度の保険税は令和7年中の所得にもとづいて計算します。昇給や副収入で前年の所得が増えれば、所得割が増えて請求額も増えます。
そのほか、①40歳になって介護納付金分がかかり始める、②65歳になって介護分が外れる、③子どもが18歳になって子ども分の均等割がかかり始める、④世帯員の増減で均等割・平等割が変わる、といった世帯の構成の変化でも変わります。税率表だけを見ていると気づきにくい点です。
Q4. 井原市は近隣の市と比べて高いですか、安いですか?
A. 所得割は近隣の市より軽く、均等割・平等割は重い設計です。所得の多い世帯ほど有利になります。
40歳未満の単身(介護分なし・軽減前)で比べると、課税標準額0円では井原市69,400円が備前市(64,400円)・総社市(59,700円)・岡山市(68,400円)・倉敷市(66,660円)・瀬戸内市(68,899円)のどれより高くなりますが、課税標準額400万円では井原市476,600円が6市中で最も低くなります。
備前市とは、課税標準額約49万円(単身なら総所得約92万円)が損益分岐点です。これより所得が低ければ備前市が安く、高ければ井原市が安くなります。ただし低所得の世帯は7割・5割・2割の軽減で固定部分が大きく下がるので、実際の差は表よりずっと小さくなります。
Q5. 会社都合で退職しました。国保税はどう軽減されますか?
A. 離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34の人は、給与所得を100分の30として所得割を計算します。申請が必要です。
対象は離職時に65歳未満で、雇用保険受給資格者証の交付を受けている人。軽減期間は離職の翌日から翌年度末までです。
給与収入400万円の40歳単身の場合の金額は、本記事の【計算例3】に示しています。窓口へは、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を持参してください。
Q6. 年金天引きから口座振替に変えられますか?
A. できます。申し出により変更できますが、変更の時期は申し出の時期で変わります。
市のページは「申し出により、年金特別徴収から口座振替へ納付方法を変更することができます。変更時期は、申し出の時期により異なります」と説明しています。詳しくは税務課の市民税係へ。
Q7. 納期はいつですか?分割はできますか?
A. 令和8年度は年9回(7月31日〜翌年3月31日)です。市は年税額を9等分して各期に割り振ります。
年金天引きの方は年6回(4・6・8・10・12・2月)です。払えないときは滞納する前に、税務課の納税係(0866-62-9509)に相談してください。
Q8. 国保に入っていない世帯主にも保険税の通知が来るのはなぜですか?
A. 国保税の納税義務者は世帯主だからです。市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、同一世帯に国民健康保険の加入者がいれば世帯主が納税義務者(擬制世帯主)となる」と明記しています。
会社員の夫が世帯主で、妻や子どもだけが国保に加入している世帯では、納税通知書は夫の名前で届きます。世帯主の所得は、低所得の軽減(7割・5割・2割)の判定にも使われるため、夫が市県民税の申告をしていないと、妻の分の軽減も受けられません。
Q9. 収入がない場合でも、申告は必要ですか?
A. 必要です。所得がない人、非課税収入だけの人も、市県民税の申告が必要です。
市のページは「所得の申告をしなければ、国保税を正しく算出できないだけでなく、軽減・減免を受けることができなくなる」と書いています。
たとえば所得ゼロの単身なら、申告をすれば7割軽減で年20,820円(医療・支援・子ども分)ですが、申告しないと軽減の判定ができず、軽減なしの69,400円で計算されます。この差は約4万8千円です。
Q10. 出産のときに保険税が免除されると聞きました。どのくらいですか?
A. 出産する被保険者の所得割額と均等割額が、産前産後の4か月分(多胎妊娠は6か月分)免除されます。申請が必要です。
井原市の均等割は1人あたり年40,800円(40歳未満の場合)なので、免除される均等割は4か月分で約13,600円です。所得割は前年の所得しだいで、所得のある人ほど免除額が大きくなります。出産育児一時金の詳しい内容は、窓口(市民課 保険年金係)で確認してください。
Q11. 旧被扶養者の減免とは、どんな制度ですか?
A. 社会保険の被保険者本人が後期高齢者医療に移ったとき、その被扶養者だった65〜74歳の人が国保に入る場合の減免です。申請が必要です。
所得割は全額免除(当分の間)、均等割は2分の1(2年間)、旧被扶養者のみの世帯の平等割も2分の1(2年間)です。ただし7割・5割軽減の世帯は均等割・平等割の減免の対象外(すでに大きく軽減されているため)です。
夫が75歳になって後期高齢者医療に移り、扶養されていた65〜74歳の妻が国保に入るケースが典型です。
Q12. 9月末で退職しました。年度の途中から国保に入る場合、保険税はどう計算されますか?
A. 国保の資格を取得した月から、その年度の終わりまでの月数分で計算されます。
会社の健康保険は、退職日の翌日に資格を失います。9月30日に退職した場合、社会保険の資格喪失は10月1日で、国保の資格取得も10月です。井原市は国保税を「資格を取得した月から」課税するので、10月〜翌年3月の6か月分が令和8年度の対象になります。
年税額の目安は、年額を月割り(12分の6)にした金額です。たとえば所得のない40歳未満の単身なら、軽減がなければ年69,400円の6か月分で約34,700円、7割軽減がかかれば約10,410円が目安です(実際の額は市の計算で決まります)。
納期は「本算定」以降の残りの期に振り分けられます。市のページは「年度の途中で国保に加入、または脱退した場合には、本算定賦課以降に月割りで計算し直し、残りの納期に応じた納付額が決まる」と説明しています。
Q13. 所得が減ったので保険税が払えません。前年の所得で決まると聞きましたが…
A. 保険税は前年の所得で決まるため、急な減収はその年度の税額には反映されません。ただし、収入が激減して生活が著しく困難な場合は、減免の相談ができます。
市のページには、災害、失業、廃業などで収入が激減し、生活が著しく困難な場合の減免制度が書かれています。金額の基準や割合は公表されていないので、税務課 市民税係(0866-62-9510)に相談してください。会社都合の退職なら、非自発的失業者の軽減(給与所得を100分の30に)が先に使えます。
払えないまま滞納すると、督促状(納期限後20日以内)、差し押さえ、特別療養費、給付の一時差止めと段階が進みます。滞納する前に納税係(0866-62-9509)へ相談するほうが、選べる方法が多く残ります。
Q14. この記事の計算例は、井原市の公式の試算とどう違いますか?
A. この記事の計算は、市の公表した税率を使って本サイトが算出した概算です。井原市は、本記事で確認できた範囲では、年税額の計算例や試算ツールをページ上で公開していません。
本記事の計算では、①基礎控除43万円以外の所得控除は考えていない、②給与所得は令和8年度の給与所得控除で計算、③区分ごとに100円未満を切り捨てる細かい処理は省いている、という前提を置いています。実際の請求額と数百円〜数千円の差が出ることがあります。
正確な金額は、第1期の納期(7月末)前に届く納税通知書か、税務課 市民税係(0866-62-9510)で確認してください。
Q15. 子どもが18歳になると、保険税は増えますか?
A. 増えます。子ども分の均等割(1,250円+18歳以上均等割50円=1,300円)がかかり始めます。
18歳に達する日以後の最初の3月31日までは子ども分の均等割は10割軽減ですが、その翌年度からは1人1,300円の均等割の対象です。増える額は年間1,300円で、大きな額ではありません。
むしろ差が出るのは、アルバイトなどで本人に所得が出たときです。所得割は被保険者ごとに計算するので、子ども本人の所得も世帯の課税標準額に加わります。
Q16. 年度の途中で国保に入りました。保険税はいつからかかりますか?
A. 国保の資格を取得した月から課税されます。届出が遅れても、取得した月にさかのぼって課税されます。
市のページは「加入の届出が遅れると、国民健康保険の資格を取得した月の分までさかのぼって保険税が課税され、納付していただくことになります」と書いています。退職や転入から14日以内に手続きをしておけば、遅れてまとめて請求される事態を避けられます。
Q17. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割減額
(申請不要)・18歳未満の子ども分の均等割
(申請不要)・産前産後期間の免除
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(申請不要)・旧被扶養者の減免
(要申請)・災害・失業・廃業などによる減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q18. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に井原市役所 市民生活部 市民課 保険年金係(加入・脱退・給付・0866-62-9514)/総務部 税務課 市民税係(賦課・軽減・減免・0866-62-9510)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|井原市の国保で押さえるべきポイント
- 井原市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.60%・後期支援分2.30%・介護分2.00%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分30,300円・後期支援9,200円・介護10,200円・子ども1,300円、平等割は合計で年33,400円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 医療・後期支援・介護の税率は令和4年度から5年連続で据え置き(7.6%/2.3%/2.0%、30,300/9,200/10,200円、21,300/6,500/4,800円)。動いたのは限度額(最高額102万円→113万円)と、令和8年度新設の子ども分(0.28%・1,250円+18歳以上50円・800円)
- 所得割は合計12.18%(40〜64歳)、均等割は1人51,000円(18歳未満は39,500円)、平等割は4区分合計で1世帯33,400円、賦課限度額は113万円
- 18歳未満の子ども分の均等割は10割軽減。18歳以上は18歳以上均等割50円を加算して負担(子ども分の均等割は合計1,300円)
- 調査済みの323市のうち、所得割(医療+支援+子ども・介護なし)10.18%は221位、中央値10.61%を下回る。岡山県内の比較6市より低い一方、単身の固定部分69,400円は6市中で最も高い
- 非自発的失業の軽減は「離職の翌日から翌年度末まで」、給与所得を100分の30として計算。旧被扶養者(65〜74歳)は所得割を全額減免
- 納期は年9回(7月31日〜翌3月31日)。特別徴収は65〜74歳のみの世帯・年金18万円以上・税と介護保険料が年金の2分の1以内。納付は税務課 0866-62-9509、賦課は0866-62-9510、加入・脱退は市民課 0866-62-9514
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は井原市役所 市民生活部 市民課 保険年金係(加入・脱退・給付・0866-62-9514)/総務部 税務課 市民税係(賦課・軽減・減免・0866-62-9510)
出典・参考:
・井原市公式:井原市国民健康保険税の税率について
・井原市公式:国民健康保険税(納付・賦課・軽減・減免・非自発的失業者軽減など)について
・井原市公式:国民健康保険税を納めないでいると!
・井原市公式:国民健康保険について(トップページ)
・Internet Archive:井原市「国民健康保険税の税率について」令和6年4月23日保存版
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は井原市公式サイトでご確認ください。