
総社市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
総社市は岡山市と倉敷市に隣接する人口約7万人の市で、国保の加入者は令和6年度で年平均11,183人です。
この記事では、令和8年度の税率にもとづいて総社市の国民健康保険税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例、納期、窓口をまとめました。
総社市の国保でいちばん特徴的なのは「平成30年度から税率を一度も変えていない」ことです。医療保険分8.3%・後期高齢者支援金分2.9%・介護保険分2.2%、均等割・平等割の金額も平成30年度と同じ。令和8年度に変わったのは、全国共通で新設された子ども・子育て支援金分の追加と、医療保険分の賦課限度額(66万円→67万円)だけです。
しかも市は、平成17年度以降の税率改正の履歴と、岡山県が示す標準税率と市の実際の税率を比べたグラフを公開しています。グラフを見ると、令和4年度以降は県の標準税率のほうが市の税率を上回っています。据え置きが「医療費が落ち着いているから」ではないことが、市自身の資料から読み取れます。
もうひとつ、総社市には障害者手帳(身体1〜3級・療育A・精神1級)を持つ加入者の均等割を全額減免する市独自の制度があります。オンラインでも申請できます。この記事ではその中身も扱います。
1. 総社市の国民健康保険の概要
総社市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
総社市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
総社市の国保は「保険料」ではなく「国民健康保険税」で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
平等割の置き方に特徴があります。平等割があるのは医療保険分(19,100円)・後期高齢者支援金分(6,500円)・子ども・子育て支援金分(1,100円)の3区分。介護保険分には平等割がありません。1世帯あたりの平等割は合計26,700円です。
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分に平等割を置いたのに、介護保険分には置かない——この組み合わせは、当サイトが調べた289市のうち総社市を含めて7市しかありません(ほかは大野城市・山形市・久留米市・延岡市・大牟田市・直方市)。
納税義務者は世帯主です。世帯主が会社の健康保険に入っていても、家族に1人でも国保加入者がいれば、納税通知書は世帯主あてに届きます(擬制世帯主)。この場合、世帯主本人の分は税額に含まれません。納税通知書は毎年6月中旬に届きます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 8.30% | 23,600円 | 19,100円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.90% | 8,300円 | 6,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.20% | 13,700円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,100円 (均等割は18歳以上1,100円(基本の1,000円に18歳以上の被保険者1人につき100円を加算)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の被保険者の均等割は全額軽減されます。平等割1,100円は子どもの有無にかかわらず1世帯ごとにかかります) | 1,100円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割は18歳以上1,100円(基本の1,000円に18歳以上の被保険者1人につき100円を加算)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の被保険者の均等割は全額軽減されます。平等割1,100円は子どもの有無にかかわらず1世帯ごとにかかります。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.7%(医療保険分8.3%+後期高齢者支援金分2.9%+介護保険分2.2%+子ども・子育て支援金分0.3%/40〜64歳)。40歳未満と65〜74歳は11.5%です。
均等割の合計は1人46,700円(医療23,600+後期支援8,300+介護13,700+子ども1,100/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら33,000円。18歳未満は子ども分の均等割がかからないので31,900円(未就学児はさらに医療・後期支援分が5割軽減)。
平等割は1世帯あたり26,700円(医療19,100+後期支援6,500+子ども1,100)。介護保険分に平等割はありません。
賦課限度額は医療保険分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円の合計113万円。市は「令和8年度から賦課限度額が変更になりました(医療保険分:660,000円→670,000円)」と明記しています。単身世帯なら、医療保険分は課税標準額(所得-43万円)が約756万円で上限に届く計算です。
計算は区分ごとに100円未満を切り捨てます。市の計算例でも、医療保険分344,710円→344,700円のように区分ごとに端数を落としています。
子どもの均等割はいくら? 18歳未満は子ども分の均等割がかからないので、小中高生は医療23,600円+後期支援8,300円=1人31,900円。未就学児はその5割で15,950円です。市の軽減表では、未就学児について通常の軽減額に( )内の額を上乗せして減額すると示しています。たとえば7割軽減世帯の未就学児なら、医療分は16,520円+3,540円、後期支援分は5,810円+1,245円が減額され、残るのは医療3,540円+後期支援1,245円=4,785円(8.5割軽減)。軽減なし世帯の未就学児は医療11,800円・後期支援4,150円の減額です。
総社市は「平成30年度から税率据え置き」——21年分の改正履歴
総社市は「総社市国民健康保険税の税率等の改正状況(平成17年度以降)」をPDFで公開しています。ここまで古い履歴を出している市は多くありません。
| 年度 | 医療保険分 所得割/均等割/平等割 | 後期高齢者支援金分 所得割/均等割/平等割 | 介護保険分 所得割/均等割 | 子ども・子育て支援金分 所得割/均等割/平等割 |
|---|---|---|---|---|
| 平成17〜18年度 | 8.3%/26,000円/24,000円 | (制度なし) | 1.3%/8,500円 | (制度なし) |
| 平成19年度 | 7.8%/25,500円/24,000円 | (制度なし) | 1.4%/9,900円 | (制度なし) |
| 平成20〜23年度 | 6.2%/20,100円/18,900円 | 1.6%/5,400円/5,100円 | 1.4%/9,900円 | (制度なし) |
| 平成24〜29年度 | 7.5%/23,400円/19,200円 | 2.4%/7,500円/6,000円 | 2.0%/12,000円 | (制度なし) |
| 平成30年度〜令和7年度 | 8.3%/23,600円/19,100円 | 2.9%/8,300円/6,500円 | 2.2%/13,700円 | (制度なし) |
| 令和8年度〜 | 8.3%/23,600円/19,100円 | 2.9%/8,300円/6,500円 | 2.2%/13,700円 | 0.3%/1,000円※/1,100円 |
※子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳以上の被保険者1人につき100円を加算(=1,100円)。18歳未満は全額軽減。
平成20年度に後期高齢者医療制度ができて「後期高齢者支援金分」が医療分から分かれたので、それ以前とは単純に比べられません。医療分+支援分の所得割で見ると、平成20〜23年度7.8% → 平成24〜29年度9.9% → 平成30年度以降11.2%。改正は平成24年度と平成30年度の2回で、平成30年度(国保の都道府県単位化の年)を最後に止まっています。
面白いのは平成30年度の改正です。所得割は医療分7.5→8.3%・支援分2.4→2.9%と上げたのに、医療分の平等割は19,200円→19,100円とわずかに下げています。
同じ世帯で比べると——税率の変遷で国保税はこう変わった
市の計算例と同じ「45歳の世帯主(総所得350万円)・40歳の妻(所得なし)・10歳の子」の3人世帯に、各時期の税率を当てはめてみました(基礎控除43万円・区分ごとに100円未満切捨で統一、賦課限度額には届かない世帯です)。
| 税率の時期 | 3人世帯(所得350万円) | 40歳単身(給与所得202万円) | 45歳単身・所得ゼロ(軽減前) |
|---|---|---|---|
| 平成20〜23年度の税率 | 402,600円 | 205,500円 | 59,400円 |
| 平成24〜29年度の税率 | 507,100円 | 257,200円 | 68,100円 |
| 平成30年度〜令和7年度の税率 | 560,000円 | 284,100円 | 71,200円 |
| 令和8年度の税率 | 572,500円 | 291,000円 | 73,400円 |
令和7年度→令和8年度の増加は、3人世帯で12,500円・単身で6,900円・所得ゼロで2,200円。これは全部、新設の子ども・子育て支援金分です。医療・後期支援・介護の3区分は1円も変わっていません。
「税率は据え置き」と「国保税は据え置き」は違います。税率据え置きでも、令和8年度は子ども分のぶんだけ全世帯で増えます。
県の標準税率を下回ったまま——市が自ら公開しているグラフ
総社市の「医療費適正化の取り組み」のページには、岡山県から参考として示された標準税率(医療費を賄うために、統一の算定ルールで県が算定した理論上の税率)と、総社市の実際の税率を並べたグラフ(平成22年度〜令和7年度)が載っています。
- 医療分+支援分の所得割:総社市は平成30年度から11.2%で横ばい。標準税率は平成30年度にほぼ同水準、令和元年度に12%台後半へ上がったあと、令和2・3年度は11%を下回り、令和4年度以降は総社市を上回り続け、令和7年度は約12.8%(グラフからの読み取り)
- 介護分の所得割:総社市は2.2%で横ばい。標準税率は令和元〜5年度に2.4〜3.1%程度、令和6年度にいったん2%程度まで下がり、令和7年度は2.7%前後(同)
市はこのグラフに「総社市では、平成30年度から国民健康保険税率を変更しておらず、被保険者の皆様が負担する保険税額の変動幅を少なく保つことができています。今後、医療費が大きく上昇し税収に不足が生じた場合は、保険税率の見直しも検討していく必要が出てきます」と添えています。
同じページの数字も見ておきます。国保の医療費は令和6年度で約53億2,000万円(前年度比5.1%減)。ただ市は「被保険者の減少が要因」と書いていて、1人あたり医療費は令和2年度412,094円→令和6年度475,826円(約15.5%増)。被保険者数(年平均)は同じ期間に13,382人→11,183人(約16.4%減)。加入者は減り、1人あたりの医療費は増えています。
また市は1人あたりの国保税負担額(医療分+後期支援分・令和5年度)を総社市90,063円、県全体85,231円と公表しています。税率は県の標準より低いのに、1人あたり負担は県平均より約5.7%高い。加入者の所得水準や世帯構成の違いが効いていると考えられます。
他市では「据え置き→基金の取り崩し→一般会計からの繰入→引き上げ」という順で改定に至った例がいくつもあります。総社市の据え置きがどこまで続くかは、このグラフの差がどう動くかにかかっています。
子ども・子育て支援金分——「18歳以上に100円加算」と「平等割1,100円」
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、国の制度で18歳未満の均等割が全額軽減されます。その軽減分を誰がどう埋めるかで、市ごとに設計が分かれます。
総社市は基本の均等割1,000円に、18歳以上の被保険者1人につき100円を加算して1,100円としています。市の軽減表でも、7割軽減の減額は「700円【18歳以上は+70円】」と加算分を別に書いています。
この18歳以上への上乗せ額は市によってかなり違います。新見市37円、茂原市114円、東松山市124円、奈良県統一の200円、そもそも上乗せを置かない市(長岡市など)もあります。総社市の100円は、端数のない切りのいい設計です。
もうひとつの特徴は子ども分の平等割1,100円。18歳以上均等割と同額で、子どもがいない世帯・単身世帯にもかかります。18歳未満の均等割の全額軽減は平等割には及びませんが、低所得軽減(7割なら770円の減額)の対象にはなります。
所得割0.3%は、岡山市0.29%・倉敷市0.30%・新見市0.27%と並べると県内でも高めの側です。
給与収入別の早見表(令和8年度・本記事の試算)
総社市の令和8年度税率で、給与収入ごとの年税額を試算しました。単身は45歳、4人世帯は45歳の世帯主(給与収入はこの人だけ)・40代の配偶者(所得なし)・小中学生の子2人。低所得軽減は給与所得者1人として判定し、区分ごとに100円未満を切り捨てています。
| 給与収入 | 給与所得 | 単身の軽減 | 単身(45歳) | 4人世帯の軽減 | 4人世帯 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0万円 | 0円 | 7割 | 21,900円 | 7割 | 55,000円 |
| 100万円 | 45万円 | 5割 | 39,200円 | 5割 | 94,600円 |
| 150万円 | 95万円 | 2割 | 129,900円 | 5割 | 163,100円 |
| 200万円 | 132万円 | なし | 195,100円 | 5割 | 213,700円 |
| 300万円 | 202万円 | なし | 291,000円 | 2割 | 364,800円 |
| 400万円 | 276万円 | なし | 392,300円 | なし | 502,800円 |
| 500万円 | 356万円 | なし | 501,900円 | なし | 612,400円 |
| 700万円 | 520万円 | なし | 726,800円 | なし | 837,300円 |
| 1000万円 | 805万円 | なし | 1,100,700円 | なし | 1,126,100円 |
単身・給与収入150万円(給与所得95万円)は2割軽減で約13万円、4人世帯なら同じ収入で5割軽減がかかり約16万円。4人世帯は給与収入300万円まで何らかの軽減が残ります。給与収入1,000万円の4人世帯は1,126,100円で、賦課限度額113万円の目前です。
所得ゼロの単身は7割軽減後で21,900円(端数処理前は22,020円)。申告をしないと軽減がかからず、73,400円が満額でかかります。
岡山県内の比較——総社市は「固定部分」が最も軽い
| 市 | 所得割 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 均等割+平等割 (単身・軽減前) |
|---|---|---|---|---|
| 総社市 | 13.70% | 46,700円 | 26,700円 | 73,400円 |
| 岡山市 | 13.99% | 50,760円 | 33,840円 | 84,600円 |
| 倉敷市 | 12.80% | 46,630円 | 34,880円 | 81,510円 |
| 新見市 | 12.87% | 45,062円 | 28,574円 | 73,636円 |
総社市は平等割26,700円が4市で最も低く、単身世帯の固定部分(均等割+平等割)も73,400円で4市最安(新見市と236円差)。一方、所得割13.70%は岡山市(13.99%)に次ぐ2番目で、倉敷市より0.9ポイント高い。所得が少ない世帯ほど有利、所得が多い世帯ほど不利という設計です。
全国で見ても同じ傾向です。当サイトが令和8年度の税率を調べた289市で比べると、総社市の所得割13.70%は高いほうから93番目(中央値13.01%)。一方、均等割46,700円は低いほうから69番目(中央値54,000円)、平等割26,700円は低いほうから80番目(中央値33,600円)、均等割+平等割の73,400円は低いほうから40番目(中央値84,873円)です。
損益分岐を倉敷市と比べると、単身40〜64歳では固定部分が総社市のほうが8,110円安く、所得割は0.9ポイント高いので、課税標準額(所得-43万円)が約90万円を超えると倉敷市のほうが安くなります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 213,310円 + 均等割 82,600円 + 平等割 19,100円 ⇒ 315,010円
- 後期支援分: 所得割 74,530円 + 均等割 29,050円 + 平等割 6,500円 ⇒ 110,080円
- 介護分: 所得割 56,540円 + 均等割 27,400円 ⇒ 83,940円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,100円 ⇒ 11,010円
合計: 年間 約520,040円(月あたり約43,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 131,970円 + 均等割 23,600円 + 平等割 19,100円 ⇒ 174,670円
- 後期支援分: 所得割 46,110円 + 均等割 8,300円 + 平等割 6,500円 ⇒ 60,910円
- 介護分: 所得割 34,980円 + 均等割 13,700円 ⇒ 48,680円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,100円 ⇒ 6,970円
合計: 年間 約291,230円(月あたり約24,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年26,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 236,090円 / 後期支援分 82,370円 / 介護分 64,960円 / 子ども分 9,190円 ⇒ 合計 約392,610円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 67,194円 / 後期支援分 23,382円 / 介護分 19,716円 / 子ども分 2,954円 ⇒ 合計 約113,246円
差額は年間およそ27万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。総社市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は総社市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 総社市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割は18歳以上1,100円(基本の1,000円に18歳以上の被保険者1人につき100円を加算)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の被保険者の均等割は全額軽減されます。平等割1,100円は子どもの有無にかかわらず1世帯ごとにかかります。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 総社市役所 あたたか市民部 ワンストップ課 保険年金担当(0866-92-8257)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
総社市の案内は「最長2年間、国民健康保険税の所得割が軽減されますので、ワンストップ課で申請してください」。国保税の計算は税務課ですが、非自発的失業の申請窓口はワンストップ課です(産前産後の届出も同じ)。窓口を間違えやすいので注意してください。
対象は(ア)離職時65歳未満、(イ)雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか。31〜34は形式上「自己都合」でも対象になり得ます(事業所の移転で通えなくなった、正当な理由のある自己都合退職など)。離職理由の詳細はハローワークへ、と市は案内しています。
軽減されるのは所得割だけではありません。給与所得を100分の30とした額で低所得軽減(7割・5割・2割)の判定もやり直すので、均等割・平等割の軽減が新たにつくことがあります。上の計算例3がそのケースです。
もうひとつ総社市のFAQにある注意——「前年に会社を辞めて、現在収入がなくても所得割が含まれて計算されます」。国保税は前年所得で決まるので、退職した年の翌年度まで高い税額が続きます。非自発的失業に当たらない方は、所得の急減による減免(4-7の表の(2)(3))が使えないか税務課に相談を。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 総社市の減免制度|要申請
総社市の減免は税務課 市民税係(0866-92-8234)への申請制です。市は「原則として納期限までに申請していただく必要があります」「適用には収入状況等の審査があり、申請により必ず適用されるものではありません」と明記しています。根拠は地方税法703条の5と総社市国民健康保険税条例21条・23条。
特徴は、災害・収入激減・失業・生活保護・刑事施設等への入所・障害者・旧被扶養者の7事由がすべて1ページにまとまり、減免割合の表まで公開されていることです。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 災害等による減免 (事由(1)) | 災害等で、納税義務者(世帯の被保険者を含む)の住宅・家財・主たる事業に損害 | 損害を受けた月以降の6か月分の税額を、被害割合と市民税額で減免。被害7割以上は一律10割。被害5割以上7割未満は10割〜7割、3割以上5割未満は10割〜4割(市民税額が多い世帯ほど低い)。災害の事実を証する書類が必要 |
| 死亡・傷病による収入激減 (事由(2)) | 納税義務者(世帯の被保険者を含む)の死亡・傷病で当年の収入が激減。前年所得400万円以下で、本年の見込所得が前年の6割以下 | 所得割額を減免。「見込所得÷生活保護基準額×100」が50%以下=10割、70%以下=8割、90%以下=6割、110%以下=4割、130%以下=2割、130%超は対象外。非課税所得(失業給付など)も所得に含む。収入状況申告書と源泉徴収票・給与明細等が必要 |
| 失業・廃業等による収入激減 (事由(3)) | 失業・事業の廃止や休止で当年の収入が激減し、今後就労する見込みがないと認められる場合。自己都合・契約期間満了・定年・早期退職・自己の責めによる解雇や廃業は除く | (2)と同じ基準・同じ割合で所得割額を減免 |
| 生活保護 (事由(4)) | 生活保護法による保護を受けることになった場合 | 現年課税分の全額を減免 |
| 少年院・刑事施設等への入所 (事由(5)) | 被保険者が国民健康保険法59条に該当(少年院や刑事施設への入所) | 該当者の現年課税分を該当期間について月割りで減免 |
| 障害者減免(市独自) (事由(6)) | 被保険者が身体障害者手帳1〜3級・療育手帳A・精神障害者保健福祉手帳1級のいずれかを所持 | 該当者の均等割額を全額減免。毎年申請が必要で、過年度にさかのぼっての減免は不可。窓口・郵送のほかLoGoフォームでオンライン申請可 |
| 旧被扶養者減免 (事由(7)) | 75歳到達で被用者保険から後期高齢者医療制度に移った方の被扶養者で、国保に入った65歳以上の方 | 所得割は当分の間全額減免。均等割は資格取得月から2年を経過する月まで5割減免(2割軽減世帯は軽減前の額の3割を減免)。旧被扶養者のみの世帯は平等割も同じ割合。申請は初年度のみ |
| 後期高齢者医療制度移行による軽減 (申請不要) | 世帯主や世帯員が後期高齢者医療制度に移り、国保の被保険者が1人になった世帯 | 移行後5年間は平等割が半額、5年経過後の3年間は平等割の4分の1を軽減 |
障害者減免は総社市の目玉です。国の制度(法定軽減)には障害を理由にした国保税の軽減はなく、これは市の条例・要綱による独自の減免です。対象は身体障害者手帳1〜3級・療育手帳A・精神障害者保健福祉手帳1級。
効果を試算します。45歳の加入者が身体障害者手帳2級を持っている場合、その人の均等割は医療23,600+後期支援8,300+介護13,700+子ども1,100=年46,700円。これが全額減免されます(35歳なら33,000円)。7割軽減が先にかかっている世帯なら、残りの14,010円が減免される計算です。
市のFAQにはこの制度の落とし穴が2つ書かれています。「世帯主であっても国民健康保険の被保険者でなければ対象とはなりません」——世帯主が社保加入で家族だけが国保という擬制世帯主の世帯では、世帯主の手帳は対象外。そして「障害者減免の申請は毎年必要となります」「過年度に遡及して減免することはできません」——前年度に減免されていても、今年度申請を忘れれば今年度分は減免されず、あとから申請しても戻りません。納税通知書が届く6月中旬が申請のタイミングです。窓口に来られない場合は郵送かオンライン(LoGoフォーム)で申請でき、オンラインでは納税通知書の情報の入力と、本人確認書類・障害者手帳の写真の添付が必要です。
災害減免の表は、被害が7割以上ならどの世帯も10割、被害が軽いほど「その年度の市民税額」で割合が下がります。たとえば被害5割以上7割未満なら、市民税額5千円以下の世帯は10割、5万円超の世帯は7割です。対象は災害が起きた月以降の6か月分。
収入激減の減免は所得割だけが対象で、均等割・平等割は残ります。判定には失業給付などの非課税所得も含まれる点と、前年所得400万円以下という上限がある点に注意してください。
旧被扶養者減免の「2割軽減世帯は軽減前の額の3割」は、2割軽減と合わせて5割になるように調整する書き方です。7割・5割軽減の世帯はすでに5割以上軽減されているので上乗せはありません。
市は「本人の責に帰すべき理由により、国民健康保険の加入手続きが遅れ、年度を遡って加入した場合、遡って課税された保険税は減免の対象となりません」とも明記しています。加入の届出が遅れると、さかのぼった分は減免も使えません。
低所得世帯の軽減は均等割と平等割の両方にかかります。40〜64歳単身なら均等割46,700円+平等割26,700円=73,400円が、7割軽減で22,020円(市の軽減額表の減額51,380円を差し引いた額)、5割軽減で36,700円、2割軽減で58,720円になります。65歳以上は公的年金等所得から15万円を控除して判定、土地建物の譲渡所得は特別控除前の額で判定、専従者給与は事業主の収入に戻して判定——と市の軽減表に注記があります。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(平成28年11月から国保税の納税は口座振替が原則。吉備信用金庫・中国銀行・百十四銀行・トマト銀行・中国労働金庫・晴れの国岡山農協・郵便局/ゆうちょ銀行)
- 納付書払い(市役所・出張所、上記の金融機関、コンビニ/6月〜翌年1月の8期)
- 地方税統一QRコード(eL-QR)によるスマートフォン決済アプリ・クレジットカード(地方税お支払サイト、別途手数料)・インターネットバンキング
- 全国のeL-QR対応金融機関での窓口納付
- 特別徴収(年金天引き/4・6・8月は仮徴収)
総社市の納期は6月から翌年1月までの8期です。7月始まりの市が多いなか、1か月早く始まり、1月で終わります。納期限は各月末(12月は25日)で、令和8年度の納期限は市の一覧で次のとおりです。
第1期 6月30日/第2期 7月31日/第3期 8月31日/第4期 9月30日/第5期 11月2日/第6期 11月30日/第7期 12月25日/第8期 2月1日
10月分と1月分は月末が土日にかかるため、納期限が11月2日・2月1日にずれています。市のFAQは「月末が土日の場合は引き落としができないことから、翌月曜日が納期限となります。そのため、同じ月に2回引き落としとなる場合があります」と説明していて、令和8年度はまさに11月に2回(11月2日と11月30日)引き落とされます。口座残高に注意してください。
第1期だけ金額が多いのも総社市の仕組みです。年税額を8で割った100円未満の端数をすべて第1期に加算します。市の計算例(年税額572,500円)では第1期72,000円、第2〜8期71,500円。
口座振替は毎月20日(金融機関休業日は前営業日)までに依頼書を出すと、翌月末以降の納期限分から振替になります。第1期から口座振替にするには5月20日までに提出が必要です。市外の金融機関で申し込む場合は依頼書が店頭にないので、税務課納税係から取り寄せます。
社会保険料控除は「その年の1〜12月に納めた額」です。納期限どおりに納めていれば、前年度の第8期(1月)+今年度の第1〜7期が対象。総社市は第8期が翌年1月(令和8年度は2月1日)なので、年末調整や確定申告で金額を書くときにずれやすい点を市が注意喚起しています。
特別徴収(年金天引き)は、世帯主が国保加入者・世帯の加入者全員が65〜74歳・世帯主の年金が年18万円以上で国保税と介護保険料の合計が年金の2分の1以下、の3要件をすべて満たす世帯が原則対象です。4・6・8月は仮徴収で、原則として前年度2月の天引き額と同額。
特別徴収から口座振替への変更は申請でできますが、条件は「過去2年間の国民健康保険税を滞納することなく納めていること」「これからの国民健康保険税を口座振替により納めること」。過去2年間という期間まで明示している点が総社市の書き方です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 総社市の国保窓口一覧
総社市の国保は窓口が2つの部に分かれています。国保税の計算・軽減・減免は総務部 税務課 市民税係、加入・脱退、非自発的失業の軽減、産前産後の届出はあたたか市民部 ワンストップ課 保険年金担当です。納付の相談は税務課 納税係。いずれも総社市役所(総社市中央一丁目1番1号)にあり、開庁は平日8時30分〜17時15分です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 総務部 税務課 市民税係 〒719-1192 総社市中央一丁目1番1号 | 0866-92-8234 | 国保税の計算・税額試算、所得の申告(簡易申告書)、減免申請(災害・収入激減・生活保護・入所・障害者・旧被扶養者) |
| 総務部 税務課 納税係 | 0866-92-8239 | 納付の相談、口座振替依頼書の送付(市外金融機関の場合) |
| あたたか市民部 ワンストップ課 保険年金担当 | 0866-92-8257 | 加入・脱退、非自発的失業者の軽減、産前産後の届出、資格確認書、医療費の一部負担金の減免・徴収猶予 |
| オンライン(LoGoフォーム) | - | 国保の脱退申請、障害者減免の申請、資格確認書などの再交付申請 |
| 総社市役所(代表) | 0866-92-8200 | 開庁:平日8時30分〜17時15分(土日祝・12月29日〜1月3日を除く) |
国保の脱退はオンラインでもできます。本人または同じ世帯の人が、新しい健康保険の資格取得日がわかる書類(資格確認書・資格情報のお知らせ・マイナポータルの資格画面など)の画像を添付して申請します。脱退する人が4人以上なら4人ずつに分けて申請。勤務先の保険をすでに抜けている人(国保の再加入が必要)や別世帯の人の届出はオンライン不可で、ワンストップ課の窓口へ。受付の1〜2か月後に再計算した納税通知書が届きます。
加入・脱退は事業所からの報告で自動的に行われるものではありません。異動から14日以内に本人等の届出が必要です(本人または同世帯の人の申請なら即日処理)。社保加入の日付はマイナポータルの画面で確認できれば手続き可能と市は案内しています。
納税通知書は前月末までの異動で作られます。脱退の手続き直後に、脱退した人の分を含む通知書が届くことがありますが、翌月以降に反映した通知書が届きます(市のFAQ)。
医療費の一部負担金の減免・徴収猶予もワンストップ課です。減額は3割・5割・8割の3段階、徴収猶予は6か月以内・減免は3か月が限度(1か月単位の更新制)。その世帯の国保税を完納していることが条件です。
納付書で払う場合の窓口は、総社市役所・出張所、吉備信用金庫・中国銀行・百十四銀行・トマト銀行・中国労働金庫・晴れの国岡山農協の本支店、郵便局・ゆうちょ銀行、コンビニ(セブン-イレブン・ローソン・ファミリーマート・ミニストップ・デイリーヤマザキなど)。納期限を過ぎた納付書は「地方税お支払サイト」では払えないので、市役所・出張所や指定金融機関で現金納付になります。
8. よくある質問(総社市の国保)
Q1. 総社市の国保税は令和8年度に上がりましたか?
A. 税率(所得割・均等割・平等割)は平成30年度から据え置きです。ただし子ども・子育て支援金分が新設されたので、年税額は全世帯で少し増えます。
増えるのは子ども分の所得割0.3%+18歳以上の均等割1,100円×人数+平等割1,100円(区分ごとに100円未満切捨)。
市の計算例の3人世帯(所得350万円)なら令和7年度の税率で560,000円→令和8年度572,500円で12,500円増。所得ゼロの単身なら軽減前で2,200円増、7割軽減後なら660円増です。
もうひとつの変更は医療保険分の賦課限度額66万円→67万円。これは所得が高く上限に達している世帯だけに関係します。
市は「今後、医療費が大きく上昇し税収に不足が生じた場合は、保険税率の見直しも検討していく必要が出てきます」と書いているので、来年度以降も据え置きが続く保証はありません。
Q2. 市の計算例を検算するとどうなりますか?
A. 市の公表どおり年税額572,500円になります。世帯は45歳の世帯主(前年の総所得350万円)・40歳の妻(所得なし)・10歳の子。課税標準額は350万円-43万円=307万円です。
医療保険分:307万×8.3%=254,810円+均等割23,600×3人=70,800円+平等割19,100円=344,710円 → 344,700円
後期高齢者支援金分:89,030円+24,900円+6,500円=120,430円 → 120,400円
介護保険分(40〜64歳の2人):67,540円+13,700×2人=27,400円=94,940円 → 94,900円
子ども・子育て支援金分:9,210円+1,100×2人(18歳以上のみ)=2,200円+平等割1,100円=12,510円 → 12,500円
合計572,500円。区分ごとの100円未満切捨で、単純合計(572,590円)より90円安くなっています。10歳の子は子ども分の均等割が全額軽減なので、子ども分の均等割は2人分です。
8期に分けると第1期72,000円、第2〜8期71,500円。月あたりに直すと、12か月ではなく8回で払うので1回7万円超になります。
Q3. 障害者手帳を持っています。国保税は安くなりますか?
A. 身体障害者手帳1〜3級・療育手帳A・精神障害者保健福祉手帳1級なら、その方の均等割が全額減免されます(申請制・毎年)。
40〜64歳なら年46,700円、40歳未満・65歳以上なら年33,000円が減免されます(低所得軽減がかかっている場合は軽減後の残額)。
注意点は3つ。①毎年申請が必要——前年度に減免されていても自動では継続しません。②さかのぼれない——申請を忘れた年度の分は後から戻りません。③国保の被保険者本人が手帳を持っていること——世帯主が社保加入(擬制世帯主)なら、世帯主の手帳では対象になりません。
申請は税務課市民税係の窓口・郵送のほか、LoGoフォームでオンライン申請ができます。納税義務者(世帯主)が申請し、納税通知書の情報と、本人確認書類・障害者手帳の写真を添付します。
Q4. なぜ第1期の税額だけ多いのですか?
A. 年税額を8回に分けたときの100円未満の端数を、すべて第1期に加算しているからです。
市のFAQの例では年税額372,400円÷8=46,550円。第2〜8期は100円未満を切り捨てて46,500円、第1期は46,500円+端数50円×8期=46,900円。
年度の途中で加入した場合は、加入月に応じて残りの納期で振り分けるので、1回あたりの額はさらに大きくなります。
Q5. 同じ月に2回引き落とされたのはなぜですか?
A. 月末が土日だと納期限が翌月の月曜日にずれ、翌月の本来の納期と重なるからです。
令和8年度は第5期(10月分)の納期限が11月2日、第6期が11月30日なので、口座振替の方は11月に2回引き落とされます。第8期も2月1日です。
市のFAQにも「同じ月に2回引き落としとなる場合があります」とあります。二重払いではないので、口座残高だけ確認しておいてください。
Q6. 市外から転入しました。最初の税額が安く、あとで増えたのはなぜですか?
A. 前年所得がすぐにはわからないため、加入当初は均等割(と平等割)だけで暫定的に課税し、前住所地に所得を照会してから所得割を加えるからです。
市のFAQは「加入当初は均等割額のみで暫定課税をし、前住所の自治体へ所得照会をし、所得判明後所得割が賦課され、税額が増額することがあります」と説明しています。
最初の通知額を年額だと思って家計を組むと、あとで増額の通知が来て慌てることになります。前年の源泉徴収票などを持って税務課市民税係(0866-92-8234)で試算してもらうのが確実です。市は加入予定者向けに税額試算を受け付けています。
Q7. 親が他の市町村の特別養護老人ホームに入りました。国保税はどうなりますか?
A. 引き続き総社市で課税されます。入所後は親だけの1人世帯として計算され、元の世帯とは別に納めることになります。
要介護認定を受けて他市町村の特別養護老人ホームに入所し住所を移した場合、国保は入所前の市町村(総社市)が引き続き保険者になります(住所地特例)。市のFAQはこれを明記したうえで、「入所後に1人世帯として計算され、国民健康保険税は入所前の世帯とは別に納める必要があります」としています。
1人世帯になると平等割(26,700円)がその世帯にもかかるので、家族全体の負担は入所前より増えることがあります。低所得なら7割・5割・2割軽減の対象になるので、所得の申告を忘れずに。
Q8. 年金暮らしの夫婦です。国保税はいくらくらいですか?
A. 70歳(年金収入200万円)と68歳(年金収入80万円)の夫婦なら、5割軽減が適用されて年間約10万円です(本記事の試算)。
65歳以上の公的年金等控除は110万円なので、年金所得は夫90万円・妻0円。課税標準額は90万-43万=47万円。軽減判定は年金所得から15万円を引いた75万円で行い、5割軽減の基準(43万+31万×2人=105万円)以下です。
医療保険分72,100円+後期高齢者支援金分25,100円+子ども・子育て支援金分3,000円=100,200円(介護分は65歳以上なのでかかりません)。軽減がなければ146,700円なので、5割軽減で46,500円安くなっています。
この世帯は特別徴収(年金天引き)の要件を満たすことが多いはずです。天引きから口座振替への変更は、過去2年間の滞納がなく、今後口座振替で納めることが条件です。
Q9. 市県民税が非課税なのに、国保税に所得割がかかるのはなぜですか?
A. 国保税の所得割は「総所得金額-基礎控除43万円」で計算し、扶養控除や社会保険料控除などを差し引かないからです。
市のFAQも「扶養の状況等によって市県民税が非課税となった場合であっても、国民健康保険税は所得割が課税される場合があります」と説明しています。
また、前年度より約2倍になったというケースについて、市は「昨年が無収入であったことを申告していない等の理由で、低所得世帯かどうか判定できず、減額できないままになっているのでは」と書いています。同じ世帯の国保加入者全員の申告がないと軽減判定ができません。所得がない人や遺族年金・障害年金だけの人は、市の簡易申告書で申告できます。
Q10. 年度の途中で40歳になりました。国保税はどう変わりますか?
A. 40歳の誕生月(誕生日が1日の人は前月)から介護保険分が加わり、再計算した納税通知書が届きます。
介護保険分は所得割2.2%+均等割13,700円(平等割なし)で、月割りで加算されます。たとえば課税標準額200万円の単身なら、介護分は年間で44,000円+13,700円=57,700円。10月に40歳になったなら、その半年分が上乗せされる計算です。
市のFAQは、前年度より国保税が上がる理由として「前年の所得が増えた」「40歳になった人がいる」「土地・家屋を売った(譲渡所得)」「被保険者が増えた」「新しい世帯主が擬制世帯主になった」の5つを挙げています。最後の擬制世帯主は、前の世帯主が亡くなったあと社保加入の家族が世帯主になると、その人の所得も軽減判定に入るため、軽減が外れることがあるというものです。
Q11. 世帯主を変更したら、前と新しい世帯主の両方に納税通知書が届きました。二重課税ですか?
A. 二重課税ではありません。市のFAQによると、年度の途中で世帯主を変えた場合は変更した月の前月分までを前の世帯主の名義、変更した月以降を新しい世帯主の名義で計算するので、期間は重なりません。
同じように、脱退の手続き直後に脱退した人の分まで入った通知書が届くことがあります。通知書は発送月の前月末までの異動で作るためで、翌月以降に反映した通知書が届きます。
Q12. 所得の申告は誰が必要ですか?
A. 国保加入者は、所得がない人や遺族年金・障害年金だけの人も含めて毎年申告が必要です。申告がないと、国や市の軽減・減免が適用されません。
ただし市は、次の人は申告不要としています。①所得税や市民税の申告をした人、②1か所からの給与収入のみで年末調整済み・勤務先から給与支払報告書が市へ届いている人、③非課税年金以外の公的年金のみの人、④国保加入者の配偶者・扶養者で、市内の人の控除対象として年末調整や申告に載っている人。
所得がない人向けには「令和8年度市県民税・国民健康保険税簡易申告書」が市のページからダウンロードできます。前の年の分(令和7年度用)も置かれているので、申告漏れの年があれば税務課市民税係へ。
Q13. 倉敷市や岡山市から総社市に引っ越すと、国保税は安くなりますか?
A. 所得が少ない世帯は安く、所得が多い世帯は高くなる傾向です(令和8年度税率での比較)。
総社市は均等割+平等割の固定部分が単身で73,400円と、岡山市(84,600円)・倉敷市(81,510円)より低い一方、所得割は13.70%で倉敷市(12.80%)より0.9ポイント高い設計です。
40〜64歳単身で比べると、倉敷市との損益分岐は課税標準額(所得-43万円)約90万円。これを超えると倉敷市のほうが安くなります。岡山市とは所得割も総社市のほうが0.29ポイント低いので、単身・同じ所得なら総社市のほうが安い計算です。
ただし、転入した年度は前住所地から所得を照会するまで均等割・平等割だけの暫定課税になり、所得割はあとから加わります。国保税は4区分それぞれの賦課限度額も同じ(合計113万円)なので、所得が非常に高い世帯では差がなくなります。
Q14. 会社都合ではなく、病気で収入が大きく減りました。使える制度はありますか?
A. 総社市の「死亡・傷病による収入激減」の減免が使える可能性があります。
条件は前年の世帯所得が400万円以下で、本年の見込所得が前年の6割以下に減ること。減免されるのは所得割だけで、割合は「見込所得÷生活保護基準額」で決まります(50%以下なら10割、130%超は対象外)。
注意点は、傷病手当金や失業給付などの非課税の収入も「所得」に含めて判定すること。生活保護基準額は、年齢別の第1類・世帯人員の第2類・住宅扶助・教育扶助・冬期加算などを合計した額と市は定義しています。
申請は原則として納期限まで。減免申請書(収入激減用)と収入状況申告書に、源泉徴収票・給与明細・年金振込通知などの写しを添えて税務課市民税係へ。医療費の窓口負担が払えない場合は、ワンストップ課の一部負担金の減免・徴収猶予も相談できます(国保税の完納が条件)。
Q15. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害等による減免
(事由(1))・死亡・傷病による収入激減
(事由(2))・失業・廃業等による収入激減
(事由(3))・生活保護
(事由(4))・少年院・刑事施設等への入所
(事由(5))・障害者減免(市独自)
(事由(6))・旧被扶養者減免
(事由(7))・後期高齢者医療制度移行による軽減
(申請不要)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q16. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に総社市役所 総務部 税務課 市民税係(0866-92-8234)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|総社市の国保で押さえるべきポイント
- 総社市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分8.30%・後期支援分2.90%・介護分2.20%・子ども分0.30%
- 均等割は医療保険分23,600円・後期支援8,300円・介護13,700円・子ども1,100円、平等割は合計で年26,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 税率は平成30年度から据え置き(医療8.3%・後期支援2.9%・介護2.2%)。令和8年度は子ども分の新設で市の計算例の3人世帯なら年12,500円増
- 市は県の標準税率との比較グラフを公開。令和4年度以降は標準税率が市の税率を上回っており、市は「税率の見直しも検討していく必要」と明記
- 平等割は医療・後期支援・子ども分の3区分で計26,700円、介護分にはなし。単身の固定部分73,400円は岡山県内4市(岡山・倉敷・新見・総社)で最安
- 障害者減免(市独自):身体1〜3級・療育A・精神1級の加入者は均等割が全額減免。毎年申請・さかのぼり不可・オンライン申請可
- 納期は6月〜翌年1月の8期。端数は第1期にまとめて加算。令和8年度は11月に2回引き落とし(11月2日・11月30日)
- 国保税の計算・減免は税務課(92-8234)、加入・脱退・非自発的失業・産前産後はワンストップ課(92-8257)と窓口が分かれている
- 市の計算例(45歳・40歳・10歳の3人世帯、所得350万円)は年572,500円。区分ごとの100円未満切捨まで含めて検算で一致
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は総社市役所 総務部 税務課 市民税係(0866-92-8234)
出典・参考:
・総社市公式:国民健康保険税とは(令和8年度税率・納期・特別徴収)
・総社市公式:国民健康保険税の税率等の改正状況(平成17年度以降・PDF)
・総社市公式:国民健康保険税 軽減・減免
・総社市公式:国民健康保険税の軽減(令和8年度・PDF)
・総社市公式:国民健康保険税 税額試算(計算例)
・総社市公式:国民健康保険税 よくあるお問い合わせ
・総社市公式:総社市国民健康保険 医療費適正化の取り組み
・総社市公式:市税を納めるには(令和8年度納期限一覧)
・総社市公式:市税の納付方法(口座振替)
・総社市公式:オンラインによる国民健康保険の脱退手続き
・総社市公式:医療費一部負担金の徴収猶予・減免制度
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は総社市公式サイトでご確認ください。