和歌山県 紀の川市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

紀の川市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

紀の川市は和歌山県北部、和歌山市と橋本市のあいだに広がる人口約5.9万人の市です。
この記事では、市の公式チラシ「令和8年度の国民健康保険税」にもとづいて、紀の川市の国保税の計算方法、軽減制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
令和8年度の紀の川市は、全国の多くの市とは逆の動きをしています。医療分の所得割を8.6%から8.3%へ、均等割を31,500円から29,000円へ、平等割を22,000円から21,000円へ引き下げたのです。
一方で令和8年度から子ども・子育て支援金分(所得割0.3%)が新設されました。引き下げと新設が相殺し、所得割の合計は前年度と同じ(40〜64歳で13.7%)に収まっています。
もうひとつ、紀の川市は令和7年度から納付回数を10回から9回に変え、納税通知書の発送を6月から7月へ遅らせました。理由を市が公表しているのが特徴です。

1. 紀の川市の国民健康保険の概要

紀の川市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

紀の川市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

紀の川市は「保険税」ではなく「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
市は税額の構成を「①医療分+②後期支援金分+③介護課税分(40歳〜64歳)+④子ども・子育て支援金課税分」の合算と説明しています。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険の加入者でない場合(擬制世帯主といいます。)でも、世帯に国民健康保険に加入している方がいる場合は世帯主が納税義務者となり、納税通知書も世帯主に送付されます」としています。
税率の決め方も書かれています。市によると、和歌山県が市町村ごとの被保険者数・医療費・所得水準を踏まえて国保事業費納付金を決め、「標準保険税率」を提示。紀の川市はそれを参考に、必要な財源を確保できる税率へ改定しています。
所得割の算定では基礎控除を差し引いた金額に率を掛けます。市のチラシには計算式が〔(令和7年分総所得金額等-基礎控除)×率〕と明記されています。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 紀の川市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分(医療課税分)8.30%29,000円21,000円670,000円
後期高齢者支援金分2.70%10,000円7,000円260,000円
介護分(40〜64歳)2.40%10,500円5,500円170,000円
子ども・子育て支援金分0.30%1,191円
(子ども支援金分の均等割は加入者1人につき1,125円に、18歳以上の被保険者だけ66円を上乗せ(合計1,191円)する2段構成で、平成20年4月2日以降生まれ(高校生年代まで)の加入者の1,125円は全額減額されます。平等割は1世帯766円)
766円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分(医療課税分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども支援金分の均等割は加入者1人につき1,125円に、18歳以上の被保険者だけ66円を上乗せ(合計1,191円)する2段構成で、平成20年4月2日以降生まれ(高校生年代まで)の加入者の1,125円は全額減額されます。平等割は1世帯766円。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

令和8年度の所得割の合計は、40〜64歳で13.70%(医療分8.3%+支援金分2.7%+介護分2.4%+子ども支援金分0.3%)。40歳未満と65〜74歳は11.30%です。前年度の合計(13.7%/11.3%)と同じで、医療分の引き下げ0.3ポイントと子ども支援金分の新設0.3ポイントがちょうど相殺しています。

医療分は3項目すべて引き下げです。所得割8.6%→8.3%、均等割31,500円→29,000円(-2,500円)、平等割22,000円→21,000円(-1,000円)。賦課限度額だけは660,000円→670,000円に1万円引き上げられました。

後期支援金分と介護分は据え置きです(支援金分2.7%・10,000円・7,000円/介護分2.4%・10,500円・5,500円)。

均等割の合計は1人あたり、40〜64歳で50,691円(医療29,000+支援金10,000+介護10,500+子ども1,191)。40歳未満・65〜74歳(18歳以上)は40,191円です。前年度は52,000円/41,500円だったので、いずれも約1,300円の減になっています。

平等割の合計は1世帯34,266円(医療21,000+支援金7,000+介護5,500+子ども766)。子ども支援金分にも平等割766円がある点に注意してください。介護分がない世帯は28,766円です。

賦課限度額の合計は113万円(医療670,000+支援金260,000+介護170,000+子ども30,000)。区分ごとに判定されます。

令和8年度の税率(改定前との比較)

紀の川市 令和8年度 国民健康保険税の改定内容
区分項目改定前(R7)改定後(R8)
医療分所得割8.6%8.3%
均等割31,500円29,000円
平等割22,000円21,000円
賦課限度額660,000円670,000円
後期支援金分所得割2.7%2.7%(据置)
均等割10,000円10,000円(据置)
平等割7,000円7,000円(据置)
賦課限度額260,000円260,000円(据置)
介護分
(40〜64歳)
所得割2.4%2.4%(据置)
均等割10,500円10,500円(据置)
平等割5,500円5,500円(据置)
賦課限度額170,000円170,000円(据置)
子ども支援金分
(R8新設)
所得割―0.3%
均等割(全員)―1,125円(高校生年代まで全額減額)
均等割(18歳以上の加算)―66円
平等割―766円
賦課限度額―30,000円

市のチラシでは、子ども支援金分は「所得割0.3%」「均等割1,125円」「18歳以上被保険者均等割66円」「平等割766円」「限度額30,000円」と細かく分けて書かれています。他の市では「18歳以上の均等割」だけを載せる例が多いので、全員分の1,125円と18歳以上の66円が別立てになっているのは紀の川市の特徴です。
ただし「平成20年4月2日以降生まれ(高校生年代までの加入者)の子ども支援金分均等割額は全額減額します」とされているため、高校生年代以下の加入者が負担する子ども支援金分は、世帯単位の平等割766円と所得割だけです(所得のない子は所得割もゼロ)。
本記事の計算では、18歳以上の均等割を1,125円+66円=1,191円として扱っています。

前年度と比べて、いくら変わるか

40歳単身・基準総所得金額(所得-基礎控除43万円)が159万円の場合で比べます。
令和7年度:159万円×13.7%=217,830円+均等割52,000円+平等割34,500円=304,330円
令和8年度:159万円×13.7%=217,830円+均等割50,691円+平等割34,266円=302,787円
差は年1,543円の減です。所得割の合計が同じため、所得が高い世帯ほど「ほぼ変わらない」、所得が低い世帯ほど均等割・平等割の減が効く形になります。
18歳未満の子どもは、令和7年度の均等割(医療31,500+支援金10,000=41,500円)が令和8年度は39,000円(医療29,000+支援金10,000。子ども支援金分は全額減額)で、1人あたり2,500円減です。

基礎控除は4段階

市のチラシによると、基礎控除は合計所得金額2,400万円以下で43万円、2,400万円超2,450万円以下で29万円、2,450万円超2,500万円以下で15万円、2,500万円超で0円です。

所得割から引ける控除・引けない控除

紀の川市は国保税の所得割で使える控除と使えない控除を一覧で示しています。
使える:純損失の繰越控除、青色事業専従者控除、事業専従者控除、長期・短期譲渡所得等の特別控除。
使えない:雑損控除(繰越控除を含む)、医療費控除、社会保険税控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険税控除、地震保険税控除、寄附金控除、障害者控除、ひとり親控除、寡婦控除、勤労学生控除、扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除。
退職所得(退職金を一時金で受け取る場合)は総所得金額等に含まれません。所得税・住民税の感覚で「扶養控除や医療費控除で下がるはず」と思うと、国保税では下がらないので注意してください。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 213,310円 + 均等割 101,500円 + 平等割 21,000円 ⇒ 335,810円
  • 後期支援分: 所得割 69,390円 + 均等割 35,000円 + 平等割 7,000円 ⇒ 111,390円
  • 介護分: 所得割 61,680円 + 均等割 21,000円 + 平等割 5,500円 ⇒ 88,180円
  • 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,382円 + 平等割 766円 ⇒ 10,858円

合計: 年間 約546,238円(月あたり約45,500円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 131,970円 + 均等割 29,000円 + 平等割 21,000円 ⇒ 181,970円
  • 後期支援分: 所得割 42,930円 + 均等割 10,000円 + 平等割 7,000円 ⇒ 59,930円
  • 介護分: 所得割 38,160円 + 均等割 10,500円 + 平等割 5,500円 ⇒ 54,160円
  • 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,191円 + 平等割 766円 ⇒ 6,727円

合計: 年間 約302,787円(月あたり約25,200円)

単身世帯でも平等割が合計で年34,266円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 243,390円 / 後期支援分 79,910円 / 介護分 71,920円 / 子ども分 8,947円 ⇒ 合計 約404,167円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 73,034円 / 後期支援分 24,346円 / 介護分 22,352円 / 子ども分 2,760円 ⇒ 合計 約122,492円

差額は年間およそ28万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。紀の川市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は紀の川市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分(医療課税分) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 紀の川市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども支援金分の均等割は加入者1人につき1,125円に、18歳以上の被保険者だけ66円を上乗せ(合計1,191円)する2段構成で、平成20年4月2日以降生まれ(高校生年代まで)の加入者の1,125円は全額減額されます。平等割は1世帯766円。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 紀の川市 市民部 国保年金課(各支所・鞆渕出張所でも相談可)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

紀の川市の非自発的失業者の軽減は、市のチラシで2つのグループに分けて離職理由コードが示されています。
(1)特定受給資格者(倒産・解雇などによる離職):コード「11、12、21、22、31、32」
(2)特定理由離職者(雇い止めなどによる離職):コード「23、33、34」
雇用保険受給資格者証の「離職理由」欄を見れば、その場で対象かどうか分かります。
条件は離職時点で65歳未満、「当市の非自発的失業軽減に関する申告書」と受給資格者証の写しを提出、そして給与所得がゼロでないことです。
軽減の内容は前年の給与所得のみを30/100とみなして所得割を計算するほか、均等割・平等割の軽減、高額療養費、高額介護合算療養費、限度額認定証の所得区分判定でも給与所得を30/100として扱う点が重要です。国保税が下がるだけでなく、医療費の自己負担上限も下がる可能性があります。
軽減期間は「離職の翌日から翌年度末まで」で、市は「雇用保険の失業等給付を受ける期間とは異なります」と注記しています。国保に加入中は軽減でき、一度脱退して再加入する場合も、残っている期間があればその間は軽減できます。
オンラインで失業認定を受けた方はご自身で印刷して持参する必要があります。市は「病気や失業・倒産などで急に収入が減ってしまった場合…滞納のままにせず、お早めにご相談ください」ともしています。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 紀の川市の減免制度|要申請

紀の川市の軽減・減免は、低所得の7割・5割・2割軽減、未就学児の均等割5割軽減、高校生年代までの子ども支援金分の全額減額、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の減額、旧被扶養者の減免が市のチラシに載っています。

紀の川市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
所得に応じた軽減
(要・所得申告)
世帯主(擬制世帯主を含む)・被保険者・特定同一世帯所属者の前年の総所得金額等の合計が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者数等+同上以下=5割、③43万円+57万円×被保険者数等+同上以下=2割均等割と平等割を軽減。紀の川市は均等割50,691円+平等割34,266円=84,957円が対象です(40〜64歳の単身・所得ゼロの場合)。収入がなくても19歳以上(平成19年1月1日以前生まれ)は所得申告が必須です
令和8年度の軽減基準の拡大
(申請不要)
5割軽減の基準額の乗数が30万5千円→31万円、2割軽減が56万円→57万円に変更税制改正にあわせた変更で、軽減が受けられる世帯の範囲が広がっています
未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)
未就学児(6歳に達する日以降の3月31日までの方)低所得の7割・5割・2割軽減を受けている未就学児は、軽減後の均等割がさらに5割軽減されます
高校生年代までの子ども支援金分均等割の全額減額
(申請不要)
平成20年4月2日以降生まれの加入者子ども支援金分の均等割1,125円が全額減額されます
非自発的失業者の軽減
(要申請)
離職時65歳未満で、受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)の方。給与所得がゼロでないこと前年の給与所得を30/100とみなして計算。離職の翌日から翌年度末まで
産前産後期間の減額
(要届出)
紀の川市国保に加入していて、出産予定または出産する方(妊娠85日=4か月以上の分娩。早産・死産・流産・人工妊娠中絶を含む)所得割額と均等割額の産前産後期間分を減額。対象は出産予定日(出産日)の前月から4か月間、多胎妊娠は3か月前から6か月間。出産予定日の6か月前から届出でき、出産後も可能
旧被扶養者の減免
(要申請)
会社の健康保険の本人が後期高齢者医療に移行したことで、被扶養者だった65歳以上の方が国保に加入した場合加入から2年を経過する月まで均等割を5割軽減(低所得軽減に該当する場合は軽減割合の高いほう)。当分の間、所得割は免除。旧被扶養者のみの世帯は加入から2年を経過する月まで平等割も規定の割合で減額

紀の川市の産前産後の減額は、所得割と均等割の両方が対象です。平等割は減りませんが、出産予定日の6か月前から届出ができるので、妊娠が分かった段階で手続きしておくと安心です。
旧被扶養者の減免は、所得割が「当分の間」免除されるのが大きなポイントです。会社員の家族として保険に入っていた65歳以上の方が、家族の後期高齢者医療への移行にともなって国保に入ると、所得割はゼロ、均等割は5割で始められます。
転入者についても市は注意を促しています。令和8年1月1日に紀の川市の住民でなかった方は、前住所の市町村への所得照会で所得が判明した時点で所得割が賦課されるため、それ以降の納期から増額・減額されることがあります。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
  • 納付書による金融機関等での納付
  • 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯主)

紀の川市の普通徴収は令和7年度から年9期です。令和8年度の納期限は、第1期7月31日、第2期8月31日、第3期9月30日、第4期11月2日、第5期11月30日、第6期12月25日、第7期令和9年2月1日、第8期3月1日、第9期3月31日です。
市の説明では、令和6年度までは6月1日に当初賦課して6月〜翌年3月の10期でしたが、令和7年度から7月1日に当初賦課して7月〜翌年3月の9期に変更しました。1回あたりの額は増えますが、年間の総額は変わりません。納税通知書の発送も6月中旬から7月中旬になっています。
変更の理由は具体的です。以前は当初賦課の時点で、転入者・住所地特例対象者・学生特例の被保険者の所得情報が分からず、あとから再計算して「税額が変わりました」と通知していました。また介護保険料が決まる前に納付方法を知らせていたため、特別徴収ができない人に納付方法の変更を通知する手間も生じていました。賦課を1か月遅らせたことで、最初から正確な税額と納付方法を示せるようになった、というのが市の説明です。
特別徴収(年金天引き)は、4月・6月・8月・10月・12月・2月の年金支給時です。対象は次の3つすべてに当てはまる方です。
ア 世帯の国保加入者が全員65歳以上75歳未満の世帯主(擬制世帯主は除く)
イ 年額18万円以上の年金を受給している(担保に供していないもの)
ウ 介護保険料と国保税の合算額が年金受給額の2分の1を超えない
4月から特別徴収の方は4・6・8月が仮徴収、10・12・2月が本徴収。10月から特別徴収の方は、7〜9月は従来どおりの納付方法です。
口座振替の方、これから口座振替にする方は、申し出により特別徴収を中止できます。市は「特別徴収を中止し口座振替により支払うことで、世帯の所得税・市県民税の負担が少なくなる場合があります」と案内しています。年金天引きの場合、社会保険税控除は年金受給者本人にしか適用されませんが、口座振替なら実際に払った人(所得の高い家族など)の控除にできるためです。
なお75歳に到達する年度は特別徴収が中止になり、移行までの国保税は普通徴収で納めます。納め方が変わるので納め忘れに注意してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 紀の川市の国保窓口一覧

国保税の計算・軽減・納付の相談は紀の川市 市民部 国保年金課が窓口です。異動届は国保年金課のほか、各支所と鞆渕出張所でも受け付けています。

紀の川市 国保の窓口
窓口主な業務
市民部 国保年金課
(電話 0736-77-2511)
国保税の算定・課税、低所得の軽減、非自発的失業者の軽減申請、産前産後の減額、旧被扶養者の減免、国保の加入・脱退、保険給付、納付相談
各支所・鞆渕出張所国保の加入・脱退・世帯の分離や合併などの異動届の受付。市は「事実が発生してから必ず14日以内」に世帯主が届け出るよう求めています

異動届は14日以内。加入・脱退・世帯の分離や合併があったら、世帯主が届け出ます。

失業の軽減はコードを見れば判断できます。特定受給資格者は11・12・21・22・31・32、特定理由離職者は23・33・34です。

年金天引きをやめると所得税・住民税が変わることがあります。社会保険税控除の扱いが変わるためです。

公示送達(書類を受け取ってもらえない場合の手続き)についても、市の国保ページに案内があります。

任意継続は退職から20日以内に届出が必要です。市は健康保険の種類ごとに取り決めがあるため、加入先に問い合わせるよう案内しています。

8. よくある質問(紀の川市の国保)

Q1. 令和8年度は保険税が上がったのですか、下がったのですか?
A. 所得割の合計は前年度と同じで、均等割・平等割は少し下がっています。
医療分の所得割が8.6%から8.3%、均等割が31,500円から29,000円、平等割が22,000円から21,000円へ引き下げられました。一方で、令和8年度から子ども支援金分(所得割0.3%・均等割1,191円(18歳以上)・平等割766円)が加わっています。
40歳単身で基準総所得金額159万円の場合、前年度304,330円→今年度302,787円で約1,500円の減です。
ただし前年の所得や世帯の構成で結果は変わります。賦課限度額の医療分は10,000円引き上げられているため、上限に達する高所得世帯は負担が増える場合があります。
市は「被保険者のみなさまにはご負担が増える場合もございますが…ご理解とご協力をお願いいたします」と述べています。

Q2. 子どもが高校生です。子ども支援金分はかかりますか?
A. 子ども本人の均等割1,125円は全額減額されます。
市のチラシは「平成20年4月2日以降生まれ(高校生年代までの加入者)の子ども支援金分均等割額は全額減額します」としています。申請は不要です。
ただし平等割766円は世帯にかかります。
医療分と後期支援金分の均等割(令和8年度は合計39,000円)は、高校生年代でも通常どおりかかります。未就学児は均等割がさらに5割軽減されます。

Q3. 自己都合で辞めました。失業の軽減は使えませんか?
A. 単なる自己都合退職は対象外ですが、離職理由コードが33・34なら対象になります。
紀の川市のチラシでは、特定受給資格者はコード11・12・21・22・31・32、特定理由離職者はコード23・33・34です。雇用保険受給資格者証の「離職理由」欄で確認できます。
正当な理由のある自己都合退職(特定理由離職者)や雇い止めは対象になりえます。
条件は離職時点で65歳未満、給与所得がゼロでないこと、申告書と受給資格者証の写しを提出することです。
軽減の期間は離職の翌日から翌年度末までで、失業給付を受ける期間とは別です。軽減の対象は国保税の所得割だけでなく、高額療養費や限度額認定証の所得区分判定にも及びます。
手続きは国保年金課へ。オンラインで失業認定を受けた方は、受給資格通知を自分で印刷して持参してください。

Q4. 納付回数が9回になったと聞きました。年間の税額は変わりますか?
A. 年間の総額は変わりません。
市は「年間の納付回数が10回から9回に変更になるので、1回あたりの納付額は増えますが、年間を通じてお支払いいただく国民健康保険税の総額は変わりません」と説明しています。
令和6年度までは6月1日に当初賦課・6月〜3月の10期、令和7年度からは7月1日に当初賦課・7月〜3月の9期です。納期限は各月末(12月のみ25日)で、土日祝日の場合は翌開庁日です。
令和8年度の納期限は第1期が7月31日、最後の第9期が令和9年3月31日です。
納税通知書は7月中旬に届きます。以前の6月中旬から1か月遅れています。
変更の目的は、転入者・住所地特例・学生特例の所得情報を把握したうえで、最初から正確な税額を示すことです。再計算の通知が減るという利点があります。

Q5. 年金天引きをやめると税金が変わるのですか?
A. 変わることがあります。市は「世帯の所得税・市県民税の負担が少なくなる場合があります」と案内しています。
仕組みはこうです。特別徴収(年金天引き)の場合、納めた国保税の社会保険税控除は年金受給者本人にしか適用されません。口座振替なら、実際に払った人の社会保険税控除にできます。
所得の高い世帯主や家族の口座から振り替えれば、その人の所得税・住民税が下がることがあります。ただし市も「所得額や他の控除によっては変わらない場合もあります」としています。
口座振替の方、これから口座振替にする方は、申し出により特別徴収を中止できます。
75歳に到達する年度は特別徴収が中止になるのでご注意ください。移行までの分は普通徴収で納めます。

Q6. 他の市から引っ越してきました。税額は途中で変わりますか?
A. 変わることがあります。
市のチラシは、令和8年1月1日に紀の川市の住民でなかった方について、「前住所の市町村への所得照会により所得が判明した時点で所得割が賦課されますので、それ以降の納期から増額・減額されることがあります」としています。
軽減を受けるには所得申告が必要です。19歳以上(平成19年1月1日以前生まれ)は、収入がなくても必ず申告してください。
転入・転出などの異動は14日以内に国保年金課、各支所または鞆渕出張所へ届け出ます。

Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた軽減
(要・所得申告)・令和8年度の軽減基準の拡大
(申請不要)・未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)・高校生年代までの子ども支援金分均等割の全額減額
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・旧被扶養者の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に紀の川市 市民部 国保年金課(0736-77-2511)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|紀の川市の国保で押さえるべきポイント

  • 紀の川市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分(医療課税分)8.30%・後期支援分2.70%・介護分2.40%・子ども分0.30%
  • 均等割は医療分(医療課税分)29,000円・後期支援10,000円・介護10,500円・子ども1,191円、平等割は合計で年34,266円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度は医療分を引き下げ(所得割8.6→8.3%、均等割31,500→29,000円、平等割22,000→21,000円)。ただし賦課限度額は66万→67万円に引き上げ
  • 子ども支援金分の新設を含めても、所得割の合計は前年度と同じ(40〜64歳で13.7%)
  • 子ども支援金分は均等割1,125円(高校生年代まで全額減額)+18歳以上66円+平等割766円
  • 令和7年度から納付は年9期(7月〜翌年3月)。賦課を7月1日に遅らせ、最初から正確な税額を示す仕組みに
  • 失業の軽減の離職理由コードは、特定受給資格者11・12・21・22・31・32/特定理由離職者23・33・34
  • 産前産後の減額は所得割と均等割が対象。出産予定日の6か月前から届出可能。多胎は6か月間
  • 旧被扶養者は所得割を当分の間免除、均等割は2年を経過する月まで5割軽減
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は紀の川市 市民部 国保年金課(0736-77-2511)

出典・参考:
・紀の川市公式:国民健康保険税
・紀の川市公式:令和8年度の国民健康保険税(PDF)
・紀の川市公式:令和7年度より国民健康保険税の納付回数が変わります
・紀の川市公式:令和8年度より「子ども・子育て支援金制度」が始まります

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は紀の川市公式サイトでご確認ください。

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