福井市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
福井市は人口約26万人、福井県の県庁所在地です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく福井市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
福井市は令和8年度に3つの改定を同時に行っています。①子ども・子育て支援金分の新設、②医療保険分の年間最高限度額の変更、③軽減の判定基準の変更——市が公式ページの冒頭に「令和8年度国民健康保険税率を改定します」として挙げている3点です。
また福井市は公式サイトに区分別の内訳まで示した計算例を公開しています。この記事はその計算例を出発点に、軽減が効いた場合にいくらまで下がるかまで踏み込んで解説します。
1. 福井市の国民健康保険の概要
福井市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
福井市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
福井市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。
納税義務者は世帯主。市は「世帯主が国保に加入していない場合でも、同一世帯の方が国保に加入していれば、世帯主が納税義務者となります」と明記し、納税通知書も世帯主宛に郵送されます。
4区分すべてに平等割があります(医療保険分16,400円・後期高齢者支援金分6,200円・介護保険分6,000円・子ども・子育て支援金分400円)。
納税通知書が届くのは毎年7月中旬。7月以降に加入手続きをした場合は、手続きをした月の翌月中旬に届きます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 6.15% | 27,000円 | 16,400円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.80% | 10,000円 | 6,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.72% | 11,400円 | 6,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.15% | 600円 (子ども・子育て支援金分の均等割600円には「18歳以上均等割額40円」が含まれています。18歳未満の加入者の均等割は全額軽減されます) | 400円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割600円には「18歳以上均等割額40円」が含まれています。18歳未満の加入者の均等割は全額軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は11.82%(医療6.15%+後期高齢者支援2.80%+介護2.72%+子ども0.15%/40〜64歳)。
子ども・子育て支援金分の所得割0.15%は全国的にかなり低い水準です。多くの自治体が0.25〜0.30%前後なので、福井市はその半分程度に抑えています。
所得割の課税標準(所得割基礎額)は[令和7年中(令和7年1月〜12月)の総所得金額等 - 430,000円(基礎控除額)]。合計所得金額が2,400万円を超えると基礎控除額は段階的に減少します。
均等割・平等割の金額がきれいに揃っているのが福井市の特徴です。均等割の合計は1人ちょうど49,000円(27,000+10,000+11,400+600)、平等割の合計はちょうど29,000円(16,400+6,200+6,000+400)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年78,000円が基本です(軽減の対象にはなります)。
課税限度額は医療保険分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。令和8年度は医療保険分の年間最高限度額が変更されています。
令和8年度の税率
| 所得割額 | 均等割額 (加入者1人あたり) | 平等割額 (1世帯あたり) | 年間最高限度額 | |
|---|---|---|---|---|
| (1) 医療保険分 | 所得割基礎額×6.15% | 27,000円 | 16,400円 | 670,000円 |
| (2) 後期高齢者支援金分 | 所得割基礎額×2.80% | 10,000円 | 6,200円 | 260,000円 |
| (3) 介護保険分 (40〜64歳のみ) | 所得割基礎額×2.72% | 11,400円 | 6,000円 | 170,000円 |
| (4) 子ども・子育て支援金分 | 所得割基礎額×0.15% | 600円 (18歳以上均等割40円を含む) | 400円 | 30,000円 |
| 合計 | 11.82% | 49,000円 | 29,000円 | 1,130,000円 |
所得割基礎額=令和7年中の総所得金額等 - 430,000円(基礎控除額)です。
子ども・子育て支援金分の均等割600円に含まれる「18歳以上均等割額40円」について、市はこう説明しています。「子ども・子育て支援金分保険税において、18歳未満の加入者の均等割額が全額軽減されることに伴い、その軽減分を18歳以上の加入者の均等割に上乗せして徴収するもの」。
つまり18歳未満の加入者は子ども分の均等割が0円、18歳以上の加入者は560円+40円=600円という構造です。
令和8年度の3つの改定
福井市は公式ページの冒頭で、令和8年度の変更点を3つ挙げています。
- ①子ども・子育て支援金分の新設——令和8年4月分から、従来の医療保険分・後期高齢者支援分・介護保険分に加えて合算されます
- ②医療保険分の年間最高限度額の変更——令和8年度の限度額は67万円です
- ③所得が少ない世帯への軽減の判定基準の変更——5割・2割軽減の基準額が引き上げられました
福井市が公開している計算例
福井市は4区分すべての内訳を数字つきで公開しています。市の例をそのまま見てみましょう。
| (1) 医療保険分 | (2) 後期高齢者 支援金分 | (3) 介護保険分 | (4) 子ども・子育て 支援金分 | |
|---|---|---|---|---|
| ア.所得割額 | 200万×6.15% =123,000円 | 200万×2.80% =56,000円 | 200万×2.72% =54,400円 | 200万×0.15% =3,000円 |
| イ.均等割額 | 27,000円×2人 =54,000円 | 10,000円×2人 =20,000円 | 11,400円×2人 =22,800円 | 600円×2人 =1,200円 |
| ウ.平等割額 | 16,400円 | 6,200円 | 6,000円 | 400円 |
| 計(100円未満切捨て) | 193,400円 | 82,200円 | 83,200円 | 4,600円 |
年間保険税額は363,400円です。所得割基礎額は2,430,000円(総所得金額等)-430,000円(基礎控除額)=2,000,000円。
注目したいのが100円未満切捨てが区分ごとに行われている点です。世帯の合計額を最後に切り捨てるのではなく、4区分それぞれで切り捨てます。この例では4区分合計で最大399円の差が出る計算になります。
もうひとつ、子ども・子育て支援金分は夫婦2人とも600円ずつかかっています。子ども分という名前ですが、18歳以上の加入者が負担するのがこの区分です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 158,055円 + 均等割 94,500円 + 平等割 16,400円 ⇒ 268,955円
- 後期支援分: 所得割 71,960円 + 均等割 35,000円 + 平等割 6,200円 ⇒ 113,160円
- 介護分: 所得割 69,904円 + 均等割 22,800円 + 平等割 6,000円 ⇒ 98,704円
- 子ども分: 所得割 3,855円 + 均等割 1,200円 + 平等割 400円 ⇒ 5,455円
合計: 年間 約486,274円(月あたり約40,500円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 97,785円 + 均等割 27,000円 + 平等割 16,400円 ⇒ 141,185円
- 後期支援分: 所得割 44,520円 + 均等割 10,000円 + 平等割 6,200円 ⇒ 60,720円
- 介護分: 所得割 43,248円 + 均等割 11,400円 + 平等割 6,000円 ⇒ 60,648円
- 子ども分: 所得割 2,385円 + 均等割 600円 + 平等割 400円 ⇒ 3,385円
合計: 年間 約265,938円(月あたり約22,200円)
単身世帯でも平等割が合計で年29,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 186,695円 / 後期支援分 81,440円 / 介護分 80,776円 / 子ども分 4,495円 ⇒ 合計 約353,406円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 59,197円 / 後期支援分 24,104円 / 介護分 24,746円 / 子ども分 1,397円 ⇒ 合計 約109,444円
差額は年間およそ24万4千円。届出書1枚でこれだけ違います。福井市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は福井市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 福井市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割600円には「18歳以上均等割額40円」が含まれています。18歳未満の加入者の均等割は全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 福井市 保険年金課(0776-20-5678)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。福井市は「非自発失業者への軽減を受けるには、必ず届け出が必要です」と念を押しています。
効果を、市が公開している計算例そのもので確認してみましょう。40歳代夫婦2人世帯・夫の給与所得243万円(給与収入約359万円)・妻は所得なしのケースです。通常の年間保険税額は363,400円でした。
ここで夫が会社都合で離職したとします。給与所得は243万×30%=72.9万円とみなされ、所得割基礎額は72.9万-43万=29.9万円まで下がります。
さらに重要なのが、この軽減後の所得で7割・5割・2割軽減の判定も行われることです。判定所得72.9万円、2人世帯・給与所得者等1人なら5割軽減の基準は43万+31万×2人=105万円。72.9万円は基準以下なので5割軽減が適用されます。
所得割と均等割・平等割の両方が下がった結果は次のとおりです。
医療保険分:18,388円+27,000円+8,200円=53,500円
後期高齢者支援金分:8,372円+10,000円+3,100円=21,400円
介護保険分:8,132円+11,400円+3,000円=22,500円
子ども・子育て支援金分:448円+600円+200円=1,200円
合計は約98,600円。もとの363,400円から約26.5万円の減額です。
届け出をしなければ1円も減りません。離職票が届いたら、まず保険年金課(0776-20-5678)へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 福井市の減免制度|要申請
福井市の法定軽減・未就学児軽減・後期移行に伴う平等割軽減は申請不要(ただし所得申告は必要)。非自発的失業者の軽減・産前産後の免除・旧被扶養者の減額・災害減免は申請または届け出が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯主と加入者それぞれの前年所得の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割 | 均等割額と平等割額を軽減。世帯に所得が未申告の人がいる場合は適用されません。専従者給与は所得に含めず、専従者控除は控除前の金額で判定します |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 小学校入学前の子ども | 均等割が半額。所得の少ない世帯の軽減がされている世帯の未就学児については、軽減後の均等割をさらに半額 |
| 18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割の軽減 (申請不要) | 18歳未満の加入者 | 子ども・子育て支援金分の均等割を全額軽減(0円)。軽減分は18歳以上の加入者の均等割に40円上乗せして徴収されます |
| 非自発的失業者の軽減 (要届出) | リストラや倒産などで非自発的に失業された方 | 前年の給与所得を100分の30として算定。市は「必ず届け出が必要です」と明記 |
| 産前産後期間相当分の免除 (要届出) | 出産する国保加入者 | 所得割額と均等割額が産前産後相当分(4か月分。多胎妊娠の場合は6か月分)免除 |
| 後期高齢者医療への移行に伴う平等割軽減 (申請不要) | 後期高齢者医療制度への移行により国保加入者が1人だけになる世帯 | 平等割が5年間半額、その後の3年間は4分の1軽減 |
| 旧被扶養者の減額 (要申請) | 被用者保険(国保組合を除く)の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移行したことで扶養から外れ、国保に加入した65歳以上の方 | 所得割はかからない。資格取得日の属する月以降2年を経過する月まで均等割が半額、旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額(7割・5割軽減世帯は均等割・平等割の半額は除く) |
| 介護保険適用除外施設への入所 (要届出) | 介護保険適用除外施設に入所した方 | 入所期間中は介護分が課税されなくなります |
| 災害などの減免 (要申請) | 災害など特別な事情があり納付が困難な場合 | 保険年金課へ相談を |
福井市の軽減で押さえておきたいポイントを整理します。
①「世帯に所得が未申告の人がいる場合は適用されません」。これは福井市が軽減の説明のなかで明記している条件です。収入がゼロでも申告は必要で、申告がないと均等割49,000円+平等割29,000円が満額でかかります。
②専従者給与の扱いが所得割と逆です。市は「専従者給与は所得に含めず、専従者控除は控除前の金額で判定します」としています。つまり専従者側の給与は判定所得に含めない一方、事業主側は専従者控除を引く前の金額で判定されます。自営業で家族に給与を払っている世帯は、確定申告の所得より判定所得が大きくなります。
③旧被扶養者の減額は7割・5割軽減世帯では一部が適用外です。市の注記は「ただし、上記1と2は、7割・5割軽減世帯は除きます」。所得割がかからない扱いだけは残り、均等割・平等割の半額は法定軽減が優先されます(法定軽減のほうが有利なので不利にはなりません)。
④旧被扶養者の条件は3つすべてを満たす必要があります。「国保の資格取得日に65歳以上」「資格取得日の前日に被用者保険の被扶養者だった」「その扶養者本人が翌日に後期高齢者医療制度へ加入した」——65歳未満の方は対象外です。
⑤介護保険適用除外施設に入退所したときは届出を。届け出れば入所期間中は介護分(所得割2.72%+均等割11,400円+平等割6,000円)が課税されません。届け出ないと課税され続けます。
⑥他市町村から転入した方は注意。市は「前住所地に問い合わせを行います。問い合わせ後に前住所地での所得金額が判明した場合は、保険税の金額が変更になることがあります」としています。最初の通知額が最終額とは限りません。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書(福井市指定金融機関・コンビニエンスストアの窓口)
- 口座振替(申し込みが必要)
- 地方税お支払いサイト(eLTAX)による電子納税
- 特別徴収(年金からの天引き/条件を満たす世帯主)
福井市の国保税は年8回払い(普通徴収)です。7月末日から翌年2月末までの毎月末が納期で、市は「3月から6月には、原則として保険税の納付はありません」と明記しています。年10回・12回の自治体が多いなか、1期あたりの金額は大きめになります。
令和8年度の納期限は第1期7月31日/第2期8月31日/第3期9月30日/第4期11月2日/第5期11月30日/第6期12月25日/第7期令和9年2月1日/第8期令和9年3月1日。12月納期分だけ25日です。納期限が土日祝・振替休日の場合は金融機関の翌営業日が納期限になります。
年金天引き(特別徴収)の条件は、①世帯主が国保に加入している、②世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満、③世帯主の年金受給額が年18万円以上、④世帯主の介護保険料が特別徴収の対象、⑤国保税と介護保険料の合計が年金受給額の2分の1以下——のすべてを満たす世帯主です。
特別徴収から口座振替に変えるには3つの条件が必要です。市が挙げているのは「国民健康保険税の口座登録をしている」「国民健康保険税の滞納がない」「国民健康保険税特別徴収停止申出書を提出している」。滞納があると口座振替を選べません。また申出後に振替口座を解約したり滞納したりすると、特別徴収に戻る場合があります。
仮徴収(4月・6月・8月)は前年度2月分と同じ額です。前年の所得が確定する6月以降でないと年税額が決まらないためで、年度前半と後半で天引き額が大きく変わることがあります。市は「仮徴収額と本徴収額の税額に大きな差が生じる場合には仮徴収額を平均化することができる場合もありますので、ご相談ください」としています。ただし「翌年度以降からの実施になります」——今年度分はさかのぼれません。差が大きいと感じたら早めに相談してください。
納付が困難なときの相談先は保険年金課ではなく納税課(0776-20-5330)です。市は「事情があって保険税の納付が困難になった時は、必ず納税課までご相談ください」としています。1年以上滞納すると「資格確認書(特別療養)」が交付され、医療機関の窓口で医療費を全額自己負担することになります。1年6か月以上で高額療養費や出産育児一時金の給付が差し止められる場合もあります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 福井市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は福井市役所本館2階の保険年金課が窓口です。納付が困難なときの相談は納税課と、窓口が分かれています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 福祉健康部保健衛生局 保険年金課 〒910-8511 福井市大手3丁目10-1 市役所本館2階 業務時間 平日8:30〜17:15 | 0776-20-5678 (FAX 0776-20-5747) | 国保の加入・脱退、国保税の算定・賦課、低所得軽減、非自発的失業者の軽減の届出、産前産後の免除、旧被扶養者の減額申請、介護保険適用除外施設の届出、各種減免 |
| 納税課 | 0776-20-5330 | 納付が困難なときの相談、滞納に関すること、納付方法の相談 |
納税通知書は毎年7月中旬に世帯主宛に郵送されます。7月以降に加入手続きをした場合は、手続きをした月の翌月中旬です。
納付が困難なときの相談先は納税課(0776-20-5330)です。保険年金課ではありません。市は「必ず納税課までご相談ください」としています。
非自発的失業者の軽減は「必ず届け出が必要」と市が明記しています。自動では適用されません。
特別徴収から口座振替に変えるには「滞納がないこと」が条件です。滞納があると口座振替を選べません。
仮徴収額の平均化は相談できますが、実施は翌年度以降です。差が大きいと感じたら早めに保険年金課へ。
8. よくある質問(福井市の国保)
Q1. 福井市の国保税はいくらになりますか?市の計算例はありますか?
A. あります。40歳代夫婦2人世帯(夫の給与所得243万円)で年363,400円という例を市が公開しています。
所得割基礎額は2,430,000円-430,000円=2,000,000円。この200万円に各区分の率をかけて、均等割・平等割を足します。
医療保険分:123,000円+54,000円+16,400円=193,400円
後期高齢者支援金分:56,000円+20,000円+6,200円=82,200円
介護保険分:54,400円+22,800円+6,000円=83,200円
子ども・子育て支援金分:3,000円+1,200円+400円=4,600円
合計363,400円です。
自分の世帯に置き換えるときは、①所得割基礎額=総所得金額等-43万円を出す、②11.82%をかける(40歳未満なら9.10%)、③均等割49,000円×人数を足す、④平等割29,000円を足す——の順で概算できます。
注意点として、100円未満の切り捨ては区分ごとに行われます。世帯合計を最後に切り捨てるわけではありません。
正確な額は保険年金課(0776-20-5678)へ。市の国民健康保険税のページから試算ページにも進めます。
Q2. 納付が3月から6月にないのはなぜですか?1回あたりが高いのですが。
A. 福井市は年8回払いだからです。7月末から翌年2月末までの毎月末に納めます。
市の説明は「1年度分(毎年4月から翌年3月まで)の保険税を、7月末日から翌年2月末までの毎月末、計8回の納期に分割して納めます(※3月から6月には、原則として保険税の納付はありません)」。
理由は前年の所得が確定するのが6月ごろだからです。年税額が決まってから通知するため、納税通知書は7月中旬に届き、第1期は7月末が納期限になります。
年8回ということは、年額を8で割った金額が毎月の負担になります。市の計算例(年363,400円)なら1期あたり約45,400円。年12回払いの自治体なら約30,300円なので、1回あたりは1.5倍です。
負担を平準化したい場合は口座振替にしておくと納め忘れを防げます。コンビニ納付や地方税お支払いサイト(eLTAX)による電子納税も使えます。
どうしても一度に払えないときは、納税課(0776-20-5330)へ早めに相談してください。市は「事情があって保険税の納付が困難になった時は、必ず納税課までご相談ください」としています。滞納してから連絡するより、期限前に相談したほうが選択肢は多く残ります。
Q3. 年金天引きをやめて口座振替にしたいのですが、断られました。
A. 「国民健康保険税の滞納がない」ことが条件です。滞納があると口座振替を選べません。
福井市が挙げる3条件は次のとおりです。
①国民健康保険税の口座登録をしている
②国民健康保険税の滞納がない
③国民健康保険税特別徴収停止申出書を提出している
このすべてを満たす必要があります。②の滞納がある場合は、まず納税課(0776-20-5330)に相談して滞納を解消することが先になります。
さらに市は注意も書いています。「この申出をされた後、国民健康保険税の振替口座を解約された場合や国民健康保険税を滞納された場合は、特別徴収に切り替わる場合があります」。一度口座振替にしても、口座を解約したり滞納したりすると年金天引きに戻されるということです。
口座振替を選ぶメリットは、納付を自分の口座から管理できることと、世帯主以外の名義の口座も指定できる場合があることです。年金天引きは世帯主の年金からしか引けません。
特別徴収停止申出書は市のサイトからPDFでダウンロードできます。提出先は保険年金課(0776-20-5678)です。
Q4. 4月と10月で年金からの天引き額が違います。なぜですか?
A. 4月・6月・8月は「仮徴収」で、前年度2月分と同じ額が引かれるためです。
市の説明は「前年の所得が確定する6月以降でないと1年度分の保険税額が決定できないため、前年度の2月分と同じ保険税額を年金から天引きで納付します」。
つまり4月・6月・8月=仮徴収(前年度2月分と同額)、10月・12月・2月=本徴収(年税額から仮徴収分を引いた残り)という仕組みです。
問題が起きるのは前年より所得が大きく減った年(退職した年など)です。仮徴収は前年度の高い額のままなので、年度前半に払いすぎ、後半で調整されることになります。逆に所得が増えた年は、後半の3回に負担が集中します。
福井市はこれについて「仮徴収額と本徴収額の税額に大きな差が生じる場合には仮徴収額を平均化することができる場合もありますので、ご相談ください」としています。
ただし「翌年度以降からの実施になります」——今年度分をさかのぼって直すことはできません。差が大きいと気づいたら、その年度のうちに保険年金課(0776-20-5678)へ相談しておくと、翌年度から平準化されます。
退職を予定している方は、退職の年度中に相談しておくと翌年度の負担が読みやすくなります。
Q5. 18歳未満の子どもがいます。子ども・子育て支援金分はかかりますか?
A. 18歳未満の子どもの均等割は全額軽減で0円です。ただし所得割と平等割はかかります。
令和8年4月から新設された子ども・子育て支援金分は、福井市では所得割0.15%+均等割600円+平等割400円、年間最高限度額3万円です。
均等割については、市の注記に「600円※2 ×加入者の人数」「※2 18歳以上均等割額40円を含んでいます」とあり、さらに「18歳未満の加入者の均等割額が全額軽減されることに伴い、その軽減分を18歳以上の加入者の均等割に上乗せして徴収するもの」と説明されています。
整理するとこうなります。
18歳未満の加入者:子ども分の均等割は0円
18歳以上の加入者:560円+40円=600円
一方、所得割0.15%は所得のある加入者にかかり、平等割400円は世帯に1回かかります。子どもがいてもいなくても、この2つは変わりません。
福井市の子ども分所得割0.15%は全国的にかなり低い水準です。多くの自治体は0.25〜0.30%前後なので、市の計算例(所得割基礎額200万円)で比べると、福井市3,000円に対し他市は5,000〜6,000円程度。年間で2,000〜3,000円ほど安い計算になります。
なお未就学児は医療保険分・後期高齢者支援金分の均等割も半額になります(申請不要)。
Q6. 親が後期高齢者医療に移り、扶養から外れて国保に入りました。安くなりますか?
A. 65歳以上なら「旧被扶養者」として所得割がかからず、均等割も2年間半額になります。ただし申請が必要です。
福井市の旧被扶養者の減額は、3つの条件すべてに当てはまる方が対象です。
①国保の資格取得日に65歳以上
②資格取得日の前日に被用者保険(国保組合を除く)の被扶養者だった
③その扶養関係にあった被保険者本人が、翌日に後期高齢者医療制度へ加入した
減額の内容は次の3つです。
・旧被扶養者の所得割はかかりません(期限なし)
・資格取得日の属する月以降2年を経過する月まで、均等割が半額
・同じく2年間、旧被扶養者のみ国保加入の世帯は平等割も半額
福井市の均等割は1人49,000円(40〜64歳)、37,600円(65歳以上・介護分なし)なので、半額なら年約1.9万円の減額。平等割23,000円(介護分なし)も半額になればさらに約1.2万円です。
注意点は「上記1と2は、7割・5割軽減世帯は除きます」という市の注記です。すでに7割・5割の法定軽減を受けている世帯では、均等割・平等割の半額は重ねて適用されません(法定軽減のほうが有利なので損はしません)。所得割がかからない扱いだけは残ります。
この減額は申請が必要です。国保の加入手続きのときに、保険年金課(0776-20-5678)で旧被扶養者に該当する旨を伝えてください。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割の軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要届出)・産前産後期間相当分の免除
(要届出)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割軽減
(申請不要)・旧被扶養者の減額
(要申請)・介護保険適用除外施設への入所
(要届出)・災害などの減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に福井市 保険年金課(0776-20-5678)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|福井市の国保で押さえるべきポイント
- 福井市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分6.15%・後期支援分2.80%・介護分2.72%・子ども分0.15%
- 均等割は医療保険分27,000円・後期支援10,000円・介護11,400円・子ども600円、平等割は合計で年29,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は3つの改定——子ども・子育て支援金分の新設、医療保険分の年間最高限度額の変更、軽減判定基準の変更
- 均等割の合計はちょうど49,000円、平等割の合計はちょうど29,000円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年78,000円が基本
- 子ども分の所得割0.15%は全国的にかなり低い水準(多くの自治体は0.25〜0.30%前後)
- 納期は年8回(7月末〜翌年2月末)。3月〜6月は納付なしで、1期あたりの金額は大きめ
- 特別徴収を口座振替に変えるには「滞納がないこと」が条件。仮徴収額の平均化は相談できるが実施は翌年度から
- 納付が困難なときの相談先は納税課(0776-20-5330)。保険年金課ではない
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年24万4千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は福井市 保険年金課(0776-20-5678)
出典・参考:
・福井市公式:国民健康保険税について(令和8年度税率・計算例・納期限)
・福井市公式:国民健康保険税
・福井市公式:国民健康保険制度
・福井市公式:保険年金課
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は福井市公式サイトでご確認ください。