安来市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
安来市は島根県の東端、鳥取県との県境にあって中海に面する港のまちです。安来節とどじょうすくい、足立美術館で知られ、2004年に旧安来市・広瀬町・伯太町が合併してできました。国保は保険料ではなく「国民健康保険税(保険税)」として課税されます。
令和8年度の税率は、所得割の合計が13.14%(医療分7.96%+後期支援金分2.53%+介護納付金分2.37%+子ども・子育て支援納付金分0.28%)、均等割の合計が54,500円(18歳以上の場合)、平等割の合計が34,000円。課税限度額は医療分が67万円、後期支援金分26万円、介護納付金分17万円、子ども分3万円で、4区分の合計は113万円です。
この記事で一番伝えたいのは、安来市は「所得割が軽く、均等割・平等割が重い」設計だということです。同じ島根県の出雲市・浜田市と当サイトで同じ条件の世帯を計算すると、年収が高いほど安来市が安くなり、反対に所得がほとんどない人では安来市のほうが高くなる場面が出てきます。
この記事では、市の公式ページと「国保の手引き(令和8年度版)」にもとづき、税率と計算方法、出雲市・浜田市との比較、軽減・減免、納期と窓口までまとめました。
1. 安来市の国民健康保険の概要
安来市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
安来市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
安来市の国保税は「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護納付金分」「子ども・子育て支援納付金分」の4区分で、4区分すべてに平等割があります(医療20,880円+後期6,790円+介護5,540円+子ども780円=最大34,000円)。介護納付金分は40歳以上65歳未満の人がいる世帯にかかります。固定資産税額に応じて課税していた資産割は平成26年度に廃止されており、所得割・均等割・平等割の3方式です。
納税義務者は世帯主です。世帯主が会社の健康保険や後期高齢者医療制度に入っていても、世帯に国保の加入者がいれば、世帯主は「擬制世帯主」として納税義務者になり、通知が届きます。市は擬制世帯主の所得は税額の算定には含めないが、軽減判定をするときはその所得を含めて計算すると説明しています。また、国保税は世帯ごとに課税するため加入者ごとに納付書を分けることはできず、口座振替や年金天引きでも世帯全体の税額を徴収します。
所得割の対象は「前年中の所得-基礎控除」です(令和8年度は令和7年中の所得が基準)。算定式は、所得割=基準総所得金額×税率、均等割=加入者数×均等割額、平等割=1世帯あたり一定額です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.96% | 31,390円 | 20,880円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.53% | 10,340円 | 6,790円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.37% | 11,480円 | 5,540円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,290円 (市の表の注に「18歳以上均等割額(一人あたり40円)を含みます」とあり、均等割1,290円は18歳以上の加入者だけが対象(18歳未満には均等割がかかりません)。平等割780円は1世帯ごと) | 780円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市の表の注に「18歳以上均等割額(一人あたり40円)を含みます」とあり、均等割1,290円は18歳以上の加入者だけが対象(18歳未満には均等割がかかりません)。平等割780円は1世帯ごと。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
子ども・子育て支援納付金分の均等割は、18歳以上の加入者だけが対象です。市の表では均等割が1,290円で、注に「18歳以上均等割額(一人あたり40円)を含みます」とあります。つまり18歳未満の子どもには均等割がかからず、その分の負担を18歳以上の加入者が40円ずつ分け合う形です。所得割(0.28%)と平等割(780円)は世帯単位でかかります。
当サイトの計算(基準総所得金額257万円・4人世帯・40歳夫婦+子2人・うち未就学児1人・介護2人):医療分は所得割204,572円+均等割109,865円(未就学児は5割軽減)+平等割20,880円で335,317円。後期支援分は65,021円+36,190円+6,790円で108,001円、介護分は60,909円+22,960円+5,540円で89,409円、子ども分は7,196円+2,580円+780円で10,556円。合計は年約543,300円です(100円未満の端数処理前の概算)。
島根県内の出雲市・浜田市との比べ方:介護分を含む4区分の所得割合計は出雲市14.40%・浜田市14.44%に対し、安来市は13.14%と1.3pt前後低くなっています。一方、子ども分を除く3区分の均等割合計は安来市53,210円・出雲市53,800円・浜田市51,800円、平等割合計(4区分)は出雲市36,700円>安来市34,000円>浜田市29,600円です。
同じ世帯を3市で計算するとこうなります(令和8年度の料率で当サイトが計算。出雲市・浜田市は当サイト掲載の各市ページの料率)。①40歳単身・基準総所得159万円(給与収入約300万円)は安来市297,400円/浜田市312,000円/出雲市320,700円。②同じ40歳単身で基準総所得457万円(高所得)は安来市689,000円/浜田市742,300円/出雲市749,800円で、差は5万円超に広がります。③所得がほぼない単身の70歳(7割軽減)は安来市21,400円/浜田市19,200円/出雲市21,900円で、浜田市のほうが安く、安来市と出雲市はほぼ同水準です。安来市は「稼ぐ人ほど他市より安く、無所得に近い人は他市並みか少し高い」形です。
年度途中の加入・脱退は月割り計算です。市は、加入の届出が遅れると被保険者の資格を得た月まで保険税をさかのぼって納める必要があるとしています。届出は事由が生じてから14日以内です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 204,572円 + 均等割 109,865円 + 平等割 20,880円 ⇒ 335,317円
- 後期支援分: 所得割 65,021円 + 均等割 36,190円 + 平等割 6,790円 ⇒ 108,001円
- 介護分: 所得割 60,909円 + 均等割 22,960円 + 平等割 5,540円 ⇒ 89,409円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,580円 + 平等割 780円 ⇒ 10,556円
合計: 年間 約543,283円(月あたり約45,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 126,564円 + 均等割 31,390円 + 平等割 20,880円 ⇒ 178,834円
- 後期支援分: 所得割 40,227円 + 均等割 10,340円 + 平等割 6,790円 ⇒ 57,357円
- 介護分: 所得割 37,683円 + 均等割 11,480円 + 平等割 5,540円 ⇒ 54,703円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,290円 + 平等割 780円 ⇒ 6,522円
合計: 年間 約297,416円(月あたり約24,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年33,990円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 237,738円 / 後期支援分 76,079円 / 介護分 72,241円 / 子ども分 8,594円 ⇒ 合計 約394,652円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 73,497円 / 後期支援分 23,773円 / 介護分 23,049円 / 子ども分 2,770円 ⇒ 合計 約123,089円
差額は年間およそ27万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。安来市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は安来市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 安来市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の表の注に「18歳以上均等割額(一人あたり40円)を含みます」とあり、均等割1,290円は18歳以上の加入者だけが対象(18歳未満には均等割がかかりません)。平等割780円は1世帯ごと。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 市民課 保険年金係(安来庁舎1階2番窓口)、広瀬地域センター(広瀬庁舎)、伯太地域センター(伯太庁舎)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
安来市の非自発的失業の軽減は、雇用保険受給資格者証の「離職年月日理由」欄の理由コード(2桁)で対象を判定します。対象は特定受給資格者の11・12・21・22・31・32と、特定理由離職者の23・33・34。離職時に65歳未満であることが条件です。
前年の給与所得を30/100として計算します。ただし世帯のほかの被保険者の所得は通常どおりで、7割・5割・2割軽減の判定でも同じく給与所得を30/100として扱います。期間は離職日の翌日の属する月から、離職日の属する年度の翌年度末までです。
手続きは、ハローワークの「雇用保険受給資格者証」と世帯主の認め印を持って窓口へ。給与所得以外の人、65歳以上で離職した人、雇用保険の対象外の人でも、所得が激減して生活が困窮した場合は条例・取扱要綱による減免があります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 安来市の減免制度|要申請
安来市の軽減は、低所得の7・5・2割軽減と未就学児の軽減は申請不要です。ただし市は所得申告がないと軽減が適用されないことがあると明記しています。所得のない家族も申告しておきましょう。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 均等割・平等割の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 前年中の世帯の総所得(軽減判定所得、擬制世帯主を含む)が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割=43万円+31万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、2割=43万円+57万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下 | 均等割と平等割を7割・5割・2割軽減。給与所得者等は、給与収入55万円超の人と、公的年金等の収入が65歳未満60万円超・65歳以上125万円超の人。65歳以上の公的年金受給者は年金所得から15万円を引いて判定。分離譲渡所得は特別控除前の額で計算 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 小学校入学前の被保険者。世帯の所得による制限はなし。世帯主やほかの世帯員は対象外 | 均等割額を2分の1に軽減。7割・5割・2割軽減に当たる世帯は、軽減後の金額をさらに軽減 |
| 国保から後期高齢者医療制度へ移った人がいる世帯の経過制度 (申請不要) | 同じ世帯に、国保から後期高齢者医療制度へ移った人(旧国保被保険者)がいる世帯 | 移行した人も含めて軽減判定。国保が単身世帯になった場合は、移行後5年目まで平等割が半額、6〜8年目は4分の3に軽減。手引きは旧国保被保険者がその世帯から異動した場合や世帯主が変わった場合は軽減を受けられなくなると注意 |
| 被用者保険の旧被扶養者の減免 (要申請) | 社会保険などの加入者が後期高齢者医療制度へ移ったことで、国保に入った65歳以上75歳未満の被扶養者(旧被扶養者) | 所得割は当面の間かからない。均等割は資格取得月から2年間半額、旧被扶養者のみの単身世帯なら平等割も2年間半額。7割・5割軽減に当たる世帯はその軽減が優先 |
| 出産する被保険者の軽減 (要申請) | 出産する被保険者(妊娠85日=4か月以上の分娩。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 産前産後相当の4か月分(多胎妊娠は6か月分)の所得割と均等割を免除(平等割は残る)。市の手引きは申請が必要と案内。母子健康手帳などを持参 |
| 介護保険適用除外施設に入所している人の免除 (要申請) | 40〜64歳で、障害者施設など介護保険の適用除外施設に入所中の人 | 介護納付金分が免除。入退所がわかる書類を持って申請 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか | 前年の給与所得を30/100として計算。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで(最長2か年度) |
| 所得の激減・災害などによる減免 (要申請) | 非自発的失業の対象にならない人も含め、所得が激減して生活が困窮した場合など | 条例と取扱要綱にもとづく減免。所得状況などを勘案して決定。詳しくは窓口へ |
安来市の軽減で、見落としやすい点が4つあります。
①所得申告がない世帯は、7・5・2割軽減が使えないことがあります。手引きも「所得申告がない場合、この軽減が適用されないことがあります」と書いています。
②擬制世帯主の所得は税額には入らないが、軽減判定には入ります。会社員の世帯主の家で配偶者や子だけが国保でも、世帯主の所得次第で軽減に届かないことがあります。
③産前産後の軽減は申請が必要です。出産前後の所得割・均等割が最大6か月分免除になる制度なので、母子健康手帳を持って窓口へ。
④後期高齢者医療への移行に伴う軽減は、世帯の異動で消えます。旧国保被保険者が世帯から出る、世帯主が変わるといった場合、経過措置は受けられなくなります。
軽減の基準額を具体例にすると、給与所得者等が1人の単身世帯で、7割軽減は43万円以下、5割軽減は74万円以下(43+31)、2割軽減は100万円以下(43+57)。給与所得者等が2人の2人世帯なら、7割は53万円以下、5割は115万円以下(53+31×2)、2割は167万円以下(53+57×2)です(当サイト計算)。
年金暮らしの例:70歳夫婦で年金収入が各200万円(年金所得は各90万円)の世帯は、15万円ずつ引いた150万円で判定され、2割軽減(上限167万円)に当たります。基準総所得金額137万円で計算すると、医療分175,980円・後期支援分56,637円・子ども分6,524円の合計約239,100円(当サイト計算)です。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書で納める(金融機関やコンビニエンスストアなど。納期限の確認を)
- 口座振替(納期限と同日に引き落とし。市はWeb口座振替受付サービスも案内)
- 特別徴収(年金天引き)(世帯主が国保に加入していて、世帯の国保加入者全員が65〜74歳、世帯主が年額18万円以上の年金を受給、介護保険料と国保税の合計が年金額の2分の1を超えない、のすべてに当てはまる世帯。希望すれば口座振替に変更できますが、納付書への変更はできません)
国保税は6月から翌年3月までの10期で納めます。令和8年度の納期限(口座振替日)は第1期6月30日、第2期7月31日、第3期8月31日、第4期9月30日、第5期11月2日、第6期11月30日、第7期12月28日、第8期令和9年2月1日、第9期3月1日、第10期3月31日です(納期の末日が土日祝日なら翌金融機関営業日。12月は28日)。
年金天引き(特別徴収)の月は4月・6月・8月・10月・12月・2月です。市は具体例で線を引いています。世帯主(国保)70歳+妻(国保)68歳は特別徴収、世帯主(社会保険)70歳+妻(国保)68歳は普通徴収、世帯主(国保)70歳+妻(国保)68歳+子(国保)40歳は普通徴収、世帯主(後期高齢者医療)76歳+妻(国保)70歳は普通徴収、世帯主(国保)70歳+妻(後期高齢者医療)76歳は特別徴収です。年度の途中で65歳または75歳になる場合は、普通徴収になることがあります。
社会保険料控除の扱いも納め方で変わります。年金天引きなら年金受給者本人、口座振替や納付書なら実際に支払った人に控除が付きます。本人以外が天引きされた国保税を、ほかの人が控除に使うことはできません。納税の相談は税務課(0854-23-3040)へ。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 安来市の国保窓口一覧
加入・脱退、軽減・減免の申請は安来市役所 市民課 保険年金係と、広瀬・伯太の各地域センターで受け付けています。税額や納付は税務課の担当です。
| 担当 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民生活部 市民課 保険年金係(安来庁舎1階2番窓口) | 0854-23-3084(0854-23-3087) | 国保の加入・脱退、非自発的失業の軽減申請、高額療養費など医療給付、資格確認書 |
| 市民生活部 税務課(安来庁舎) | 0854-23-3040 | 国保税の税額・軽減判定、納付方法の変更、口座振替、特別徴収の相談 |
| 広瀬地域センター(広瀬庁舎)・伯太地域センター(伯太庁舎) | ― | 非自発的失業の軽減の申請窓口(市の案内による) |
| 所在地・代表 | 0854-23-3000 | 〒692-8686 島根県安来市安来町878-2(安来庁舎)。開庁は午前8時30分〜午後5時15分(土日祝・12月29日〜1月3日は閉庁) |
加入・脱退の届出は14日以内です。届出が遅れると、資格を得た月までさかのぼって保険税を納めることになります。脱退後に国保の保険証を使った場合は、国保が負担した医療費を返す必要があります。
手続きは窓口、郵送、またはマイナポータルの「ぴったりサービス」でもできます。窓口では世帯主と手続き対象者のマイナンバーがわかるものと、来庁者の本人確認書類が必要です。
同じ世帯に国民健康保険組合の加入者がいる場合は、島根県国民健康保険(安来市国民健康保険)に加入できません。
8. よくある質問(安来市の国保)
Q1. 安来市の国保は「保険料」ですか「保険税」ですか?
A. 「国民健康保険税(保険税)」です。市税として課税され、納期限も固定資産税などと同じ納期の表にまとめて公表されています。令和8年度は医療分7.96%・後期支援金分2.53%・介護納付金分2.37%・子ども分0.28%で、所得割の合計は13.14%です。
Q2. 出雲市や浜田市より高いですか、安いですか?
A. 所得によって逆転します。当サイトの計算では、40歳単身で基準総所得金額159万円なら安来市297,400円、浜田市312,000円、出雲市320,700円で安来市が最も安いです。所得がほぼない70歳単身(7割軽減)では、安来市21,400円、浜田市19,200円、出雲市21,900円で、浜田市のほうが安い結果になります。所得割が軽く均等割・平等割が重い設計のためです。
Q3. 子ども・子育て支援納付金分は子どもにもかかりますか?
A. 均等割は18歳以上の加入者だけが対象です。市の表の注に「18歳以上均等割額(一人あたり40円)を含みます」とあり、18歳未満の子どもには均等割はかかりません。所得割0.28%と平等割780円は世帯単位でかかります。
Q4. 国保に入っていない会社員の自分に、国保税の通知が届きました。
A. 世帯主が納税義務者になるためです。世帯主が社会保険や後期高齢者医療制度でも、世帯に国保の加入者がいれば、世帯主は擬制世帯主として通知を受け取ります。世帯主の所得は税額には入りませんが、7・5・2割軽減の判定には入ります。
Q5. 出産のときは国保税が安くなりますか?
A. 安くなります(申請が必要)。出産する被保険者の産前産後期間にあたる4か月分(双子以上は6か月分)の所得割と均等割が免除されます。妊娠85日以上の分娩が対象で、死産・流産・人工妊娠中絶も含まれます。母子健康手帳などを持って窓口へ。
Q6. 家族が75歳になり、国保に残った自分が1人になりました。
A. 平等割が軽減されます(申請不要)。国保から後期高齢者医療制度に移ったことで国保が単身世帯になった場合、移行後5年目までは平等割が半額、6〜8年目は4分の3に軽減されます。ただし、旧国保被保険者がその世帯から異動した場合や世帯主が変更された場合は受けられなくなります。
Q7. 年金天引きを口座振替に変えられますか?
A. 変えられます。特別徴収に当たる人でも、申し出れば口座振替を選べます(納付書は選べません)。「納付方法選択申出書」などの提出が必要で、税務課(0854-23-3040)に問い合わせます。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、均等割・平等割の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・国保から後期高齢者医療制度へ移った人がいる世帯の経過制度
(申請不要)・被用者保険の旧被扶養者の減免
(要申請)・出産する被保険者の軽減
(要申請)・介護保険適用除外施設に入所している人の免除
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・所得の激減・災害などによる減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に安来市役所 市民生活部 税務課(0854-23-3040)/市民課 保険年金係(0854-23-3084)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|安来市の国保で押さえるべきポイント
- 安来市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.96%・後期支援分2.53%・介護分2.37%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分31,390円・後期支援10,340円・介護11,480円・子ども1,290円、平等割は合計で年33,990円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割の合計は13.14%で、出雲市14.40%・浜田市14.44%より低い一方、均等割・平等割は高めの「定額部分が重い」設計
- 高所得の単身40歳は他市より年5万円超安いが、所得がほぼない人は浜田市より高い(当サイト計算)
- 子ども分の均等割は18歳以上のみ(1,290円に18歳以上均等割40円を含む)。18歳未満の子どもには均等割がかからない
- 産前産後の軽減(4か月分・多胎6か月分)は申請が必要。介護保険適用除外施設の入所者は介護納付金分が免除
- 後期高齢者医療に移った人がいて国保が単身になった世帯は、平等割が5年目まで半額・8年目まで4分の3(世帯の異動で失効)
- 納期は6月30日〜3月31日の10期。窓口は市民課保険年金係(0854-23-3084)、税の相談は税務課(0854-23-3040)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は安来市役所 市民生活部 税務課(0854-23-3040)/市民課 保険年金係(0854-23-3084)
出典・参考:
・安来市公式:令和8年度国民健康保険税
・安来市公式:低所得世帯に対する国保税の軽減(7・5・2割軽減)
・安来市公式:後期高齢者医療制度移行世帯に対する経過制度
・安来市公式:国民健康保険税の納付方法
・安来市公式:令和8年度市税の納期限について
・安来市公式:国保の手引き(令和8年度版)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は安来市公式サイトでご確認ください。