糸島市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
糸島市は福岡市の西隣、玄界灘に面した人口約10万人の市で、福岡市へ通勤する世帯と、農業・漁業・カキ小屋などの観光業に携わる世帯が混在しています。
この記事では、市の公式ページ(令和8年7月14日更新の税率表、7月16日更新の軽減ページ)にもとづき、令和8年度の糸島市の国保税の計算方法、軽減・減免、納付、窓口までをまとめました。
令和8年度の所得割は医療保険分8.0%・後期高齢者支援金分2.4%・介護保険分2.2%・子ども・子育て支援納付金分0.25%で、40〜64歳の合計は12.85%(40歳未満は10.65%)。当サイトで整理した約420市の中央値(約13.0%)をわずかに下回ります。福岡県内で同じく整理した10市の中では、所得割は高い方から6番目(直方16.32%、大牟田15.67%、久留米14.42%、行橋14.09%、大野城13.09%の次)で、春日11.70%・福岡市11.61%・筑紫野12.22%・飯塚12.47%より高い位置づけです。
定額部分は低めで、均等割の合計は46,000円(40〜64歳)と中央値(約54,000円)を下回ります。所得が低く加入者が多い世帯には、近隣の春日市(均等割58,400円)や筑紫野市(約61,400円)より有利な設計です。
もう一つ、糸島市の税率表には子ども分均等割に「18歳以上は80円を加算」という書き方があり、市が18歳以上と未満で均等割の扱いを分けていることが数字まで読み取れます。
1. 糸島市の国民健康保険の概要
糸島市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
糸島市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
糸島市は「国民健康保険税」の自治体です。医療保険分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援納付金分は所得割+均等割+平等割の3方式、介護保険分(40〜64歳)は所得割+均等割の2方式で、資産割はありません。
所得割の基準は「前年中の総所得金額等-基礎控除(43万円)」で、加入者ごとに計算します。令和8年度は令和7年中(1〜12月)の所得が対象です。基礎控除は合計所得2,400万円以下なら43万円、それを超えると市の表記のとおり金額が変わります。源泉徴収票なら「給与所得控除後の金額-43万円」、確定申告書なら「所得金額の合計欄-43万円」で求めます。
納税義務者は世帯主です。市は「国保の被保険者には負担能力のない幼児や高齢者も含まれるため、納税義務は世帯主が負う」と説明しており、世帯主が国保に加入していなくても納税義務者は世帯主です。その場合、世帯主本人の所得割額や均等割額は加算されません。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 8.00% | 24,700円 | 20,500円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.40% | 7,500円 | 6,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.20% | 12,700円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.25% | 1,100円 (子ども・子育て支援納付金分の均等割は、市の税率表で1,020円、18歳以上は80円を加算した1,100円です。18歳未満の均等割は全額軽減されます) | 1,120円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金分の均等割は、市の税率表で1,020円、18歳以上は80円を加算した1,100円です。18歳未満の均等割は全額軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.85%(医療8.0%+支援2.4%+介護2.2%+子ども0.25%/40〜64歳)。40歳未満は10.65%です。
均等割の合計は46,000円(医療24,700+支援7,500+介護12,700+子ども1,100)。40歳未満は33,300円です。未就学児は医療分・支援分の均等割が半額まで軽減されます。
平等割の合計は27,820円(医療20,500+支援6,200+子ども1,120)。介護保険分に平等割はありません。
賦課限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+介護17万+子ども3万)。
子ども・子育て支援納付金分は令和8年度から開始。税率表の均等割は1,020円で、18歳未満は全額軽減、18歳以上は80円を加算(本記事の計算例では18歳以上の1,100円で計算)。
令和8年度の税率(市公式)
| 区分 | 所得割 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 8.0% | 24,700円 | 20,500円 | 67万円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.4% | 7,500円 | 6,200円 | 26万円 |
| 介護保険分(40〜64歳) | 2.2% | 12,700円 | なし | 17万円 |
| 子ども・子育て支援納付金分 | 0.25% | 1,020円(18歳以上は80円加算で1,100円、18歳未満は全額軽減) | 1,120円 | 3万円 |
| 合計(40〜64歳) | 12.85% | 46,000円 | 27,820円 | 113万円 |
福岡県内の近隣市との比較
当サイトで令和8年度の料率を整理している福岡県内の市と、40〜64歳の合計で並べると次のとおりです(数字は手元の一覧を集計して検算しています)。
| 市 | 所得割(合計) | 均等割(合計) | 平等割(合計) |
|---|---|---|---|
| 糸島市 | 12.85% | 46,000円 | 27,820円 |
| 福岡市 | 11.61% | 41,447円 | 37,164円 |
| 春日市 | 11.70% | 58,400円 | 36,400円 |
| 筑紫野市 | 12.22% | 61,379円 | 39,103円 |
| 大野城市 | 13.09% | 60,000円 | 41,000円 |
| 久留米市 | 14.42% | 50,500円 | 29,700円 |
糸島市は、所得割は春日・福岡市より高く、均等割と平等割は福岡県内の比較対象でも最も低い水準です。つまり所得が高い世帯ほど差が出やすく、所得が低い世帯や加入者の多い世帯には定額部分の負担が軽い構造です。平等割27,820円は、ここに挙げた6市の中で最も低くなっています。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 205,600円 + 均等割 86,450円 + 平等割 20,500円 ⇒ 312,550円
- 後期支援分: 所得割 61,680円 + 均等割 26,250円 + 平等割 6,200円 ⇒ 94,130円
- 介護分: 所得割 56,540円 + 均等割 25,400円 ⇒ 81,940円
- 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,120円 ⇒ 9,745円
合計: 年間 約498,365円(月あたり約41,500円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 127,200円 + 均等割 24,700円 + 平等割 20,500円 ⇒ 172,400円
- 後期支援分: 所得割 38,160円 + 均等割 7,500円 + 平等割 6,200円 ⇒ 51,860円
- 介護分: 所得割 34,980円 + 均等割 12,700円 ⇒ 47,680円
- 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,120円 ⇒ 6,195円
合計: 年間 約278,135円(月あたり約23,200円)
単身世帯でも平等割が合計で年27,820円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 231,600円 / 後期支援分 69,620円 / 介護分 63,960円 / 子ども分 8,045円 ⇒ 合計 約373,225円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 68,000円 / 後期支援分 20,512円 / 介護分 18,916円 / 子ども分 2,771円 ⇒ 合計 約110,199円
差額は年間およそ26万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。糸島市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は糸島市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 糸島市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金分の均等割は、市の税率表で1,020円、18歳以上は80円を加算した1,100円です。18歳未満の均等割は全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 糸島市 市民部 国保年金課 国保係
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
糸島市の非自発的失業者の軽減は、前年の給与所得を100分の30とみなして国保税を算定します。軽減期間は離職日の翌日が属する月から翌年度末までで、翌年度も該当する場合は自動的に更新されるため、あらためて申請する必要はありません。
要件は次のすべてです。離職日時点で65歳未満であること、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかであること。市は「雇用保険受給資格者証の交付を受けた方のみが対象」と明記しており、病気などで受給期間が延長された場合は、受給資格者証が交付された時点までさかのぼって軽減します。
申請に必要なものは、ハローワークで交付された雇用保険受給資格者証・保険証・本人確認書類・マイナンバーが確認できるものです。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準額は276万-43万=233万円です。
軽減なし:医療231,600円+支援69,620円+介護63,960円+子ども8,045円=373,225円
軽減あり:給与所得は276万円×30%=82.8万円、課税標準額は82.8万円-43万円=39.8万円です。さらに世帯の総所得82.8万円は、2割軽減の基準(43万+57万=100万円)以下なので、均等割・平等割が2割減になります(5割軽減の基準は74万円で、超えるため対象外)。合計は医療68,000円+支援20,512円+介護18,916円+子ども2,771円=110,199円
差は年約26.3万円です。離職後に国保へ加入する手続のときに、受給資格者証も一緒に持参すると手戻りがありません。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 糸島市の減免制度|要申請
糸島市の軽減は所得が少ない世帯の軽減と未就学児・18歳未満の子どもの軽減が自動適用、非自発的失業と産前産後免除は届出、減免は申請です。市の減免事由は、災害・旧被扶養者・生活保護の3つに絞られています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の均等割・平等割の軽減 (申請不要) | 世帯全員(世帯主+国保加入者+特定同一世帯所属者)の所得合計が基準額以下 | 7割・5割・2割の3段階。基準額は7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)、5割=43万円+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)、2割=43万円+57万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1) |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児の被保険者 | 医療保険分・後期高齢者支援金分の均等割が半額まで軽減 |
| 18歳未満の子ども分均等割の全額軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援納付金分の均等割が全額軽減(18歳以上は80円加算の1,100円) |
| 産前産後期間の国保税免除 (要届出) | 令和5年11月1日以降に出産予定または出産した被保険者。妊娠85日(4か月)以上の分娩で、死産・流産・早産・人工妊娠中絶も含む | 出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分の所得割額と均等割額を免除。多胎妊娠は3か月前から6か月分。届出は窓口または郵送でも可 |
| 非自発的失業者の軽減 (要届出) | 離職日時点で65歳未満・雇用保険受給資格者証の離職理由コードが該当 | 前年の給与所得を100分の30とみなして算定。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで |
| 災害被害者の減免 (要申請) | 天災地変等で生活が著しく困難となり、当該年度中に回復の見込みがない場合。前年の世帯の合計所得金額が1,000万円未満で、住宅等の価額の10分の3以上の被害 | 世帯の合計所得金額とり災割合に応じて減免(り災した日から1年間)。保険で補てんされる金額がり災金額を上回る場合は非該当 |
| 被用者保険の旧被扶養者の減免 (要申請) | 職場の健康保険の本人が後期高齢者医療制度に移ったため、その被扶養者(65〜74歳)が国保に加入する場合 | 所得割額の全額を減免、均等割の半額を減免(2年間)。旧被扶養者のみの世帯は世帯割(平等割)の半額を減免(2年間) |
| 生活保護を受けた場合 (要申請) | 生活保護法による生活扶助等を受けることになった場合 | 納期未到来分の当該年度の国保税を減免 |
糸島市の減免・軽減には、知っておきたい注意点がいくつかあります。
旧被扶養者の減免は「所得割の全額」を対象にしている点が、近隣市の均等割・平等割のみの減免と違います。たとえば会社員の夫が75歳になって後期高齢者医療に移り、被扶養者だった70歳の妻が国保に入る場合、妻の所得割は全額免除、均等割と世帯割は半額(2年間)です。
軽減は自動判定ですが、所得の申告が前提です。市は「世帯主と国保の被保険者は、収入の申告が必要。収入がない人も申告を」と明記しており、申告がない人がいると軽減が受けられず、国保税が高くなるとよくある質問でも注意しています。前年より国保税が上がったと感じたら、申告漏れの家族がいないかをまず確認してください。
給与所得者等の数は、給与収入55万円を超える人と、公的年金等の収入が65歳未満で60万円超・65歳以上で125万円超の人です。軽減の基準額が世帯の状況で変わるため、同じ所得でも軽減割合が変わることがあります。
減免ページの更新日は2019年4月のままなので、最新の運用は国保年金課(092-332-2071)で確認するのが確実です。一部負担金(病院窓口での自己負担)も、災害などで資産に多大な損害を受けて支払いが一時的に困難な場合に、減免を受けられることがあります。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
普通徴収(納付書・口座振替)は6月から翌年3月までの10期で、市は「1期分が1か月分の金額ではない」と注意しています。納期限は、第1期6月末・第2期7月末・第3期8月末・第4期9月末・第5期10月末・第6期11月末・第7期1月4日・第8期1月末・第9期2月末・第10期3月末です。第7期だけが「1月4日」で、12月末ではありません。納期限が金融機関の休業日なら翌営業日になり、たとえば8月31日が土曜なら第3期は翌平日の9月2日となり、9月は納期限が2回重なることがあります。重なって払いにくいときは収税課に相談できます。
年度途中に加入した場合は月割で計算し、納税通知書が届いた月から翌年3月までの残りの納期数に分けて納めます。
年金からの特別徴収になるのは、世帯主が国保の被保険者で、世帯の被保険者全員が65歳以上75歳未満、対象年金が年額18万円以上で、1回に差し引かれる国保税が介護保険料と合わせて年金額の2分の1を超えない場合です。時期は仮徴収が4月・6月・8月(前年度の年税額÷6)、本徴収が10月・12月・2月です。未納がなければ口座振替へ変更でき、振替口座の名義人が国保税を社会保険料控除として申告できるようになります。
口座振替は、糸島市の指定金融機関(福岡銀行、西日本シティ銀行、佐賀銀行、十八親和銀行、福岡中央銀行、糸島農業協同組合、福岡県信用組合、九州信用漁業協同組合連合会)や収税課・国保年金課で申し込めます(ゆうちょ銀行は同行・郵便局へ)。世帯主以外の口座も指定でき、月末までに申し込むと翌月末納期限の分から開始されます。口座名義人が国保をやめても自動的には取り消されないので、停止の手続きが必要です。コンビニでも納付できます。
納付が難しいときは、納期限を過ぎる前に収税課へ相談してください。市は「納付も相談もない場合は、医療機関の窓口負担が10割になることがある」と警告しています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 糸島市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減の相談は糸島市役所 市民部 国保年金課(1階)が窓口です。所在地は糸島市前原西1丁目1-1、国保係・年金係・後期高齢者医療係の電話はいずれも092-332-2071、FAXは092-323-1149です。窓口の受付時間は月曜日から金曜日の9時から16時45分(祝日を除く)です。
| 窓口 | 主な業務 | 備考 |
|---|---|---|
| 市民部 国保年金課 国保係 糸島市前原西1丁目1-1 市役所1階 | 国保の加入・喪失、国保税の算定・試算、軽減・減免、非自発的失業・産前産後免除の届出、旧被扶養者の減免 | 電話092-332-2071/FAX 092-323-1149/受付9:00〜16:45(祝日を除く) |
| 収税課 | 国保税の納付相談、口座振替の申込 | 納期限を過ぎる前の相談を市が推奨 |
| マイナンバーカードによる電子申請 | 加入手続などの電子申請(別世帯の代理人による申請は不可) | 市のページ「電子申請が利用できる国民健康保険の手続き」を確認 |
加入届は14日以内:退職や扶養を外れた日から14日以内に届け出ます。たとえば3月31日に退職して5月下旬に届け出ても、加入日は4月1日で、国保税は4月分からかかると市が明記しています。
試算の依頼:国保税の試算は窓口か電話で受け付けています。源泉徴収票や確定申告書の控え、加入予定者の人数と生年月日、加入予定時期、雇用保険受給資格者は離職理由コードを用意してください。
任意継続との比較:会社の健康保険に2か月以上加入していれば任意継続も選べますが、退職後20日以内の手続が必要です。市は加入手続の前に国保税と比較するよう勧めています。
8. よくある質問(糸島市の国保)
Q1. 糸島市の国保税は近隣と比べて高いですか?
A. 所得によって答えが変わります。所得割12.85%は全国の中央値(約13.0%)とほぼ同じで、春日市(11.70%)や福岡市(11.61%)より高く、大野城市(13.09%)よりやや低い水準です。一方、均等割46,000円・平等割27,820円は低めです。所得が低く加入者が多い世帯は、春日市(均等割58,400円)や筑紫野市より定額部分が軽くなります。
Q2. 18歳以上にも子ども分の均等割はかかりますか?
A. かかります。市の税率表は「18歳未満の均等割は全額軽減されます。18歳以上に係る均等割は、上記の金額に80円を加算した金額になります」としています。税率表の1,020円に80円を加えた1,100円が18歳以上の負担、18歳未満は0円です。
Q3. 所得の申告は必要ですか?
A. 必要です。市は世帯主と国保の被保険者に収入の申告を求めており、収入がない人も申告が必要です。申告のない人がいると、世帯の軽減が受けられず、国保税が高くなります。
Q4. 会社の健康保険を辞めたら、いつまでに国保へ加入しますか?
A. 資格を失った日から14日以内に国保年金課へ届け出ます。必要書類は健康保険等資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーが分かるもの、20歳以上60歳未満は年金手帳などです。マイナンバーカードがあれば電子申請もできます。遅れてもさかのぼって課税されます。
Q5. 年度の途中で40歳・65歳になると税額はどうなりますか?
A. 40歳になる月(1日生まれの人はその前月)の分から月割で介護保険分が加わり、誕生月の翌月中旬に変更通知書が届きます。65歳になる場合は、誕生月の前月分までが国保税の介護保険分で、誕生月からは別に介護保険料を納めます。
Q6. 世帯主が社保に入っていても納税通知書が届くのはなぜですか?
A. 国保の納税義務は世帯主が負うためです。世帯に国保加入者が1人でもいれば、世帯主が社保でも世帯主宛てに納税通知書が届きます。この場合、世帯主本人の所得割額や均等割額は加算されません。
Q7. 出産したときの国保税はどうなりますか?
A. 産前産後の4か月分(多胎は6か月分)の所得割額と均等割額が免除されます。死産・流産・早産・人工妊娠中絶でも、妊娠85日以上なら対象です。届出書を国保年金課へ提出します。出産後の届出では、出産予定日が分かるものは原則不要です。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の均等割・平等割の軽減
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割の全額軽減
(申請不要)・産前産後期間の国保税免除
(要届出)・非自発的失業者の軽減
(要届出)・災害被害者の減免
(要申請)・被用者保険の旧被扶養者の減免
(要申請)・生活保護を受けた場合
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に糸島市 市民部 国保年金課 国保係で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|糸島市の国保で押さえるべきポイント
- 糸島市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分8.00%・後期支援分2.40%・介護分2.20%・子ども分0.25%
- 均等割は医療保険分24,700円・後期支援7,500円・介護12,700円・子ども1,100円、平等割は合計で年27,820円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割12.85%は中央値並み、均等割46,000円・平等割27,820円は低めという構造
- 子ども・子育て支援納付金分は令和8年度から開始。18歳未満は全額軽減、18歳以上は80円加算
- 旧被扶養者の減免は所得割が全額、均等割・世帯割は半額で2年間
- 産前産後免除は死産・流産も対象、多胎は6か月分、届出は郵送可
- 納期は6月〜翌3月の10期で、第7期は1月4日
- 所得の申告は収入ゼロでも必要。未申告だと軽減が受けられない
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は糸島市 市民部 国保年金課 国保係
出典・参考:
・糸島市公式:国民健康保険税の計算について
・糸島市公式:国民健康保険税の軽減について
・糸島市公式:国民健康保険税の減免について
・糸島市公式:国民健康保険税の支払いについて
・糸島市公式:国民健康保険税の特別徴収について
・糸島市公式:非自発的失業者の国保税軽減
・糸島市公式:産前産後期間の国民健康保険税が免除されます
・糸島市公式:納税義務者
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は糸島市公式サイトでご確認ください。