大阪府 貝塚市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

貝塚市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

貝塚市は大阪府の南部、泉州地域にある市です。水間観音(水間寺)の門前町、大阪湾に面した二色の浜、そして1964年の東京五輪で金メダルを取った女子バレー「東洋の魔女」(日紡貝塚)のふるさととして知られています。
市の住民基本台帳人口は令和8年9月1日現在で79,956人。8月1日の80,087人から131人減り、8万人を割り込みました(4月1日は80,212人)。
最初に結論を書きます。貝塚市の国民健康保険料は、貝塚市が決めた数字ではありません。大阪府は令和6年度から「保険料率や減免基準などが完全統一」されており、令和8年度の料率も府内共通です。当サイトが市の公式ページで照合した大阪府内の市は、貝塚市で16市目。16市すべてが1円まで同じ数字でした。
令和8年度の合計は所得割15.44%・均等割66,704円・平等割44,753円・賦課限度額112万円(40〜64歳・18歳以上の場合)。単身世帯の固定部分(均等割+平等割)111,457円は、当サイトが令和8年度の料率を調べた268市の中で最も重い水準です。
では、料率が同じなら貝塚市の記事に書くことはないのか——そうではありません。料率が統一されたあとに市ごとに残るのは「運用」です。貝塚市には、ほかの市のページでは読めない情報がいくつもあります。
・令和8年1月、国保料の「納付額確認書」に12月分の年金天引き額が入っていなかったとして、市が訂正版を送り直し、訂正申告の方法まで案内したこと
・令和8年10月1日から納付書にQRコード(eL-QR)が印字され、スマホ決済・クレジットカード・ネットバンキングで払えるようになったこと
・同じ10月から、滞納者への電話催告を民間コールセンターに委託していること(一方で市は「国保料に関する電子メールは送らない」とフィッシング注意を出しています)
・毎月25日に夜20時までの夜間相談があること
・市が大阪府の運営方針にもとづく自己評価表(PDCA進捗管理表)を公開し、「標準収納率を達成している」の欄に自ら「×」をつけていること
この記事では、令和8年度の料率と計算例に加え、50代が最も多い貝塚市の人口構成から見た負担の重さ、年金世帯の軽減判定の「15万円控除」、減免の申請期限、納付と相談の実務まで、貝塚市の公式情報だけでまとめました。

1. 貝塚市の国民健康保険の概要

貝塚市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

貝塚市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

貝塚市の国保は「保険税」ではなく「保険料」で、医療分・後期高齢者支援金分・介護分・子ども分の4区分から成ります。市は区分の意味を「医療分:病気やケガをしたときの医療費の財源」「支援金分:後期高齢者医療制度を支えるための財源」「介護分:介護保険制度を支えるための財源(40~64歳の被保険者のみ)」「子ども分:子育て世帯に対する給付の財源」と説明しています。
平等割があるのは医療分(33,908円)と後期高齢者支援金分(10,845円)だけで、1世帯あたり年44,753円。介護分と子ども分の平等割は「0円」と市の表に明記されています。
料率を決めているのは大阪府です。貝塚市は「平成30年度から大阪府と府内の市町村の国保は『大阪府で一つの国保』」になり、「令和6年度からは、大阪府内の全市町村において保険料率や減免基準などが完全統一となりました」と説明しています。統一の理由として市が挙げるのは、国保が「年齢構成が高く医療費水準が高い、所得水準が低く保険料の負担が重い」という構造的な課題です。
納付義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、世帯の中に一人でも国民健康保険の被保険者がいれば、世帯主に保険料がかかります」としています(いわゆる擬制世帯主)。ただし貝塚市のFAQには、実際に保険料を払っている国保加入者を「国民健康保険上の世帯主」として納付義務者に変更できるという規定が載っています。条件は「擬制世帯主の同意が得られ、納期到来済の保険料が完納されている等国保事業運営上支障の無い場合」。会社員の夫が世帯主で、国保に入っているのは自営業の妻だけ——という世帯で、通知書の宛名を実態に合わせたいときに使える制度です。
貝塚市の人口構成は、国保の負担を考えるうえで特徴的です。令和8年9月1日現在の年齢別人口を見ると、最も多い5歳階級は50〜54歳(6,872人)、次が55〜59歳(6,777人)。介護分がかかる40〜64歳は28,440人で、人口の35.6%を占めます。一方で0歳は351人、53歳は1,449人と約4.1倍の差があります。
つまり貝塚市は、国保料が最も重くなる「40〜64歳(介護分つき)」の層が厚い街です。早期退職や自営・フリーランスへの転身でこの年代が国保に入ると、所得割15.44%と均等割66,704円がそのままかかります。また65〜74歳は9,102人(11.4%)で、この層は年金天引き(特別徴収)の対象になり得ます。この記事では両方の世帯の計算例を載せています。
参考までに、65歳以上は22,838人(28.6%)、18歳未満は10,909人(13.6%)。18歳未満の子どもは子ども分の均等割(1,841円)が加算されず、未就学児はさらに医療分・後期分の均等割が半分になるので、子どもの多い世帯ほど「1人あたり」の固定部分は軽くなります。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 貝塚市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分9.50%34,990円33,908円660,000円
後期高齢者支援金分3.06%11,191円10,845円260,000円
介護分(40〜64歳)2.60%18,682円―170,000円
子ども・子育て支援金分0.28%1,841円
(市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前までの被保険者に係る子ども分の均等割額は加算されません」としています。18歳以上への上乗せ加算はなく、子ども分に平等割もありません)
―30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前までの被保険者に係る子ども分の均等割額は加算されません」としています。18歳以上への上乗せ加算はなく、子ども分に平等割もありません。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

市のページの更新日は2026年3月16日。令和8年度(令和8年4月から令和9年3月)の料率として上の表の数字が掲載されています。市は注意事項として「料率は、毎年度見直しがおこなわれます」と書いています。

所得割の合計は15.44%(医療9.50+後期3.06+介護2.60+子ども0.28/40〜64歳)。40歳未満と65歳以上は12.84%です。

基準総所得金額について、市は「令和7年1月1日から令和7年12月31日までの1年間の賦課の対象となる所得の合計から、基礎控除額(所得のある被保険者1人につき430,000円、所得が430,000円以下の場合はその金額)を差し引いた金額」と定義しています。

均等割の合計は1人66,704円(40〜64歳・18歳以上)。18〜39歳と65〜74歳は48,022円、18歳未満は46,181円(子ども分1,841円が加算されない)、未就学児は医療・後期の均等割が5割軽減されて23,090円です。

賦課限度額は医療66万・後期26万・介護17万・子ども3万=合計112万円。国の令和8年度基準(医療分67万円・合計113万円)より1万円低いのは、大阪府統一の設計です。

貝塚市が公表している令和8年度の料率表(=大阪府統一料率)

貝塚市 令和8年度 国民健康保険料(市公表の表を再構成)
令和8年度所得割均等割平等割賦課限度額
医療分9.50%34,990円33,908円660,000円
後期分3.06%11,191円10,845円260,000円
介護分2.60%18,682円0円170,000円
子ども分0.28%1,841円0円30,000円
合計15.44%66,704円44,753円1,120,000円

市の表では区分名が「後期分」と短く書かれています(後期高齢者支援金分のこと)。合計行は当サイトで足し算したものです。
当サイトはこれで大阪府内16市の料率を市の公式ページで照合しました(堺・東大阪・豊中・吹田・高槻・枚方・茨木・寝屋川・岸和田・池田・箕面・富田林・柏原・泉大津・和泉・貝塚)。16市とも、12の数字(4区分×所得割・均等割・平等割)と限度額がすべて一致しています。

268市の中で、どのあたりか——「単独では1位でないのに、足すと1位」

当サイトが令和8年度の料率を確認した268市(貝塚市を含む)で、貝塚市(=大阪府統一料率)の位置を項目別に集計しました。

貝塚市の料率の位置づけ(当サイト調べ・268市・40〜64歳の合計値)
項目貝塚市268市の中央値順位最も高い市
所得割15.44%13.01%8位(大阪府内16市が同率)八代市16.87%
均等割66,704円53,920円49位越谷市85,704円
平等割44,753円33,600円16位横須賀市59,000円
固定部分(均等割+平等割)111,457円84,873円1位(大阪府内16市が同額)—(大阪府以外の最高は桑名市106,160円)

ここが貝塚市(大阪府統一料率)の重さの正体です。
均等割66,704円は49位。越谷市(85,704円)や東京23区(84,873円)のほうがずっと高い。平等割44,753円も16位で、横須賀市(59,000円)ほどではありません。
ところが「均等割も平等割も、両方とも高めに置いている」ため、足すと268市で一番重くなります。均等割が高い東京23区や越谷市は平等割がゼロ、平等割が高い横須賀市は均等割が42,058円と低い——どちらかで調整している市が多い中で、大阪府統一は両方が厚いのです。
大阪府以外で固定部分が最も重い桑名市(106,160円)との差は5,297円。所得割も15.44%と268市で8番目(上には八代16.87・島原16.60・直方16.32・宇治16.20・大牟田15.67・長崎15.62・姶良15.54の7市)なので、固定部分と所得割の両方で上位にいるのが大阪府統一料率の特徴です。

【貝塚市版の計算例A】50代夫婦・自営業(事業所得350万円)

貝塚市で最も人数の多い50〜59歳の世帯で試算します。夫55歳・妻53歳、夫の事業所得350万円、妻は所得なし(専従者給与なし)。2人とも介護分の対象です。
基準総所得金額=350万-43万=307万円(妻は所得がないので基礎控除の対象外)。軽減判定所得350万円は2割軽減の基準(43万+57万×2人=157万円)を超えるので、軽減はありません。

計算例A 55歳・53歳夫婦(事業所得350万円)令和8年度
区分所得割均等割(2人)平等割小計
医療分307万×9.50%=291,650円69,980円33,908円395,538円
後期分307万×3.06%=93,942円22,382円10,845円127,169円
介護分307万×2.60%=79,820円37,364円0円117,184円
子ども分307万×0.28%=8,596円3,682円0円12,278円
合計652,169円

年約65.2万円、10回払いで1期あたり約6万5千円です。同じ世帯を東京23区の令和8年度料率で計算すると569,153円なので、貝塚市のほうが約8.3万円重くなります。
この世帯は介護分だけで年117,184円。夫が65歳になると介護分は国保から外れ(介護保険料として別に納める)、国保料はそのぶん下がります。

【貝塚市版の計算例B】70歳の年金夫婦——「15万円控除」で軽減が変わる

貝塚市の軽減判定には、65歳以上の年金受給者向けに「公的年金を受給されている65歳以上(生年月日が昭和36年1月1日以前)のかたの年金所得については、公的年金控除後の金額から15万円(控除後の金額が15万円未満の場合は、その控除後の金額)を控除したうえで軽減判定します」という特例があります。
これがどれだけ効くかを試算します。夫70歳・年金収入230万円、妻68歳・年金収入80万円の2人世帯。

  • 夫の年金所得:230万-110万(公的年金等控除)=120万円
  • 妻の年金所得:80万-110万=0円
  • 軽減判定所得:120万-15万=105万円
  • 5割軽減の基準:43万+31万×2人=105万円 → ちょうど基準以下なので5割軽減
計算例B 70歳・68歳の年金夫婦(夫の年金230万円)令和8年度
ケース医療分後期分子ども分合計
15万円控除あり(5割軽減)125,094円40,176円3,997円169,266円
15万円控除がなかった場合(判定所得120万円=2割軽減)156,260円50,144円5,102円211,506円

所得割は基準総所得金額(120万-43万=77万円)×12.84%で、どちらのケースも同じです。違うのは均等割と平等割の軽減割合だけ。
15万円の特例があるおかげで年42,240円安くなっています。この特例は自動で適用されます(申請不要)が、年金の源泉徴収票の金額で住民税の申告が済んでいることが前提です。
夫の年金が231万円になると判定所得が106万円となり、2割軽減に下がります。年金収入の1万円の差で、国保料が4万円以上変わる「崖」があるということです。
なお65〜74歳の夫婦は介護分がかからない(介護保険料は別途、年金から天引き)ので、国保料は医療・後期・子ども分の3区分です。この世帯は条件を満たせば国保料も年金から天引き(特別徴収)になります。

【貝塚市版の計算例C】年度の途中で40歳になる人の介護分

貝塚市は、年度途中で40歳になった人の介護分をどの納期に上乗せするかまで説明しています。
「40歳の誕生日前日が含まれる月から介護分の保険料が賦課されます」
「4月・5月に40歳に到達された場合は、40歳の誕生日前日が含まれる月から年度末までの月数分の介護分保険料を、確定計算の際に、6月から3月納期分までの期別に均等に割り振っています」
「6月1日以降に40歳に到達される場合は、(中略)誕生日前日が含まれる月の翌月から3月納期分までの期別に均等に割り振ったうえ、誕生日前日が含まれる月の翌月の保険料更正通知書にてお知らせします」
具体的に計算します。10月15日に40歳になる単身の方(基準総所得金額233万円)なら、誕生日前日の10月14日を含む10月から3月までの6か月分が介護分です。
介護分の年額:233万×2.60%+18,682円=79,262円 → 6か月分で約39,631円。
これが11月の更正通知で知らされ、11月〜3月の5回の納期に約7,900円ずつ上乗せされます。「11月から急に国保料が上がった」という問い合わせの多くはこれです。
なお誕生日が1日の方は、誕生日前日が前月末になるので1か月早く始まります(例:11月1日生まれなら10月から)。

申請不要の軽減で、固定部分はいくらになるか(世帯別の実額)

大阪府統一料率は固定部分が重いぶん、7割・5割・2割軽減で動く金額も大きくなります。貝塚市の料率で、世帯の形ごとに均等割+平等割の軽減後の金額を計算しました(夫婦は40〜64歳、子は小中学生で介護分・子ども分の均等割なし。給与所得者等は1人とした場合の判定基準)。

貝塚市 令和8年度 均等割+平等割の軽減後の年額(当サイト試算・約)
世帯軽減なし7割軽減
(判定所得43万円以下)
5割軽減2割軽減
単身(45歳)111,457円33,437円55,728円
(74万円以下)
89,166円
(100万円以下)
夫婦(45歳・43歳)178,161円53,448円89,080円
(105万円以下)
142,529円
(157万円以下)
夫婦+子1人(10歳)224,342円67,303円112,171円
(136万円以下)
179,474円
(214万円以下)
夫婦+子2人(10歳・15歳)270,523円81,157円135,262円
(167万円以下)
216,418円
(271万円以下)

4人世帯の7割軽減なら、固定部分が年18万9千円ほど下がります。これは申請不要ですが、市は判定に使う所得を「擬制世帯主を含む世帯主、被保険者、旧国保被保険者の合計所得額」としており、国保に入っていない世帯主の所得も判定に入ります。所得の申告がない人が世帯に1人でもいると判定ができないので、収入がない家族の分も住民税の申告をしておくことが前提です。
なお市は、軽減判定に使う所得には「短期・長期譲渡所得等も含む」と明記しています。土地や家を売った年は、ふだん軽減を受けている世帯でも外れることがあります。

貝塚市の「通信簿」——PDCA進捗管理表(令和7年度)の主な項目

料率が統一された大阪府では、府が市町村ごとに取組みを点検する仕組みがあり、貝塚市はその結果を自ら公開しています。評価は、貝塚市の欄が「○(実施)/×(未実施)」、泉州ブロック(8市)と大阪府全体の欄は実施した市町村の割合で「◎○▲×」です。国保料に関係の深い項目を抜き出しました。

令和7年度PDCAサイクルに基づく進捗管理表(貝塚市公表)より抜粋
項目貝塚市泉州ブロック大阪府全体
口座振替実施率を上げるための取組○◎◎
標準収納率を達成している×▲▲
全被保険者あてスマホ決済等の収納方法の周知○◎◎
滞納繰越額の減少が図れている○▲▲
保険者努力支援制度:収納率(大阪府平均得点率16.5%以上)×××
保険者努力支援制度:特定健診(同13.8%以上)×××
保険者努力支援制度:ジェネリック(同37.2%以上)○○○

読みどころは2つです。ひとつは標準収納率が未達(×)なのに、滞納繰越額は減っている(○)こと。古い滞納の整理は進んでいても、その年度の保険料が期限内に集まりきっていないという姿です。もうひとつは、口座振替とスマホ決済の周知はできている(○)こと。貝塚市は平成28年から「原則口座振替」を掲げており、令和8年10月からは納付書のQRコード化と電話催告の委託が加わります。
加入者にとっての意味は単純で、払える人は口座振替にしておけば督促も催告の電話も来ない、払えない人は納期限前に納付担当へ相談する——この2つに尽きます。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 244,150円 + 均等割 122,465円 + 平等割 33,908円 ⇒ 400,523円
  • 後期支援分: 所得割 78,642円 + 均等割 39,168円 + 平等割 10,845円 ⇒ 128,656円
  • 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 37,364円 ⇒ 104,184円
  • 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,682円 ⇒ 10,878円

合計: 年間 約644,240円(月あたり約53,700円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 151,050円 + 均等割 34,990円 + 平等割 33,908円 ⇒ 219,948円
  • 後期支援分: 所得割 48,654円 + 均等割 11,191円 + 平等割 10,845円 ⇒ 70,690円
  • 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 18,682円 ⇒ 60,022円
  • 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,841円 ⇒ 6,293円

合計: 年間 約356,953円(月あたり約29,700円)

単身世帯でも平等割が合計で年44,753円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 290,248円 / 後期支援分 93,334円 / 介護分 79,262円 / 子ども分 8,365円 ⇒ 合計 約471,209円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 92,928円 / 後期支援分 29,808円 / 介護分 25,294円 / 子ども分 2,587円 ⇒ 合計 約150,617円

差額は年間およそ32万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。貝塚市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は貝塚市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 貝塚市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前までの被保険者に係る子ども分の均等割額は加算されません」としています。18歳以上への上乗せ加算はなく、子ども分に平等割もありません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 保険年金課 計算担当(本館1階・072-433-7271)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

貝塚市のページで押さえておきたい点は3つです。
①必要なのは「雇用保険受給資格者証(原本)」。市のページには、手続きに必要なものとしてこれ1点だけが書かれています。コピーではなく原本です。
②加入届の時点で受給資格者証がなくても、あとから届け出られる。市は「加入届の時に、まだ雇用保険受給資格者証をお持ちでない場合は、後日届出をしてください」としています。退職→国保加入(14日以内)→ハローワークで受給資格決定、という順番になるのが普通なので、加入手続きと軽減の届出は別の日になってかまいません。
③軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。たとえば令和8年9月20日に離職した場合、令和8年9月分から令和10年3月分までです。年度の早い時期に離職するほど、軽減される期間は長くなります。
大阪府統一料率は所得割が15.44%と高いので、前年の給与所得を100分の30に圧縮するこの軽減の効き目は、全国でも最大級です(計算例3のとおり)。届け出ないと1円も安くなりません。
もうひとつ。会社を辞めたら国民年金の切り替えも14日以内です。貝塚市は国保と同じ保険年金課に国民年金担当(072-433-7274)があり、市のFAQは「本人確認書類」「年金手帳や基礎年金番号通知書」「厚生年金保険等資格喪失証明書(離職票、退職証明書など)」を持参するよう案内しています。扶養されていた配偶者も第3号から第1号への届出が必要です。国保と年金を同じフロアで一度に済ませるのが効率的です。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 貝塚市の減免制度|要申請

貝塚市のページは、軽減・減免を「申請は不要です」「申請が必要です」と見出しに明記して分けています。申請不要なのは低所得世帯の7割・5割・2割軽減と未就学児の均等割軽減。申請が必要なのは非自発的失業者の軽減、産前産後期間の免除、そして災害・所得の減少・拘禁・旧被扶養者の4つの減免です。大阪府は令和6年度に減免基準も含めて完全統一しているため、市独自の上乗せ減免はありません。

貝塚市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
災害に対する減免災害により、居住している住宅について著しい被害を受けた場合り災証明書を添えて申請
所得の減少に対する減免事業または業務の不振、休廃止、失業等により、所得が大幅に減少した場合所得割額が減免されます(均等割・平等割は対象外)。加入者全員の減少後の所得が確認できる書類(直近3か月分以上の給与明細、年金額改定通知書、雇用保険受給資格者証、離職票、事業収入関係書類など)。判断が困難な場合は令和8年分の確定申告時期まで審査を保留することがあります
拘禁等に対する減免被保険者が刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている場合在所証明書を添えて申請
旧被扶養者の減免社会保険等の被保険者が後期高齢者医療制度に移行し、その被扶養者だった65歳以上の方が国保に加入した場合貝塚市民は健康保険資格喪失証明書、市外から転入した方は旧被扶養者異動連絡票
産前産後期間の免除令和5年11月1日以降に出産された国保加入者(妊娠85日以上。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)出産(予定)月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割額と均等割額の全額を免除。母子健康手帳など(出産後の届出で市が出産日を確認できる場合は原則不要)。出産予定日の6か月前から届出可

貝塚市の減免でいちばん大事なのは「申請期限」です。市ははっきり書いています。
「減免申請の期限は『納期限当日まで』です。納期限経過後の保険料については、原則として減免の対象になりません」
「既に納付済みの保険料については減免の適用は受けられませんのでご注意ください」
つまり、払ってしまった分・納期限を過ぎた分は戻ってこない。収入が急に減ったら、次の納期限が来る前に窓口へ行くのが鉄則です。
さらに市は「納期限当日までの申請であっても国民健康保険への加入届が遅れたこと、あるいは確定申告等が遅れたことに伴って加算された保険料についても、原則として減免の対象になりません」とも書いています。加入の届出が遅れてまとめて請求された分は、減免で救われないということです。
結果の知らせ方も明記されています。「減免後の保険料は、申請日の翌月の更正通知にてお知らせします」。申請した月の納期はいったん元の金額のまま、という前提で家計を組んでください。
低所得世帯の軽減(申請不要)の金額も確認しておきます。40〜64歳の単身世帯なら、均等割と平等割の合計111,457円が7割軽減で33,437円、5割で55,728円、2割で89,166円になります。市の軽減判定の注意事項には、「青色専従者給与額又は事業専従者控除額の適用はありません」という一文があります。家族に専従者給与を払っている自営業の世帯では、軽減判定のときだけは専従者給与がなかったものとして(払う側の所得に戻して)判定される、という意味です。
徴収猶予という制度もあります。災害・盗難、事業の休廃止、事業の甚大な損害などで一度に払えないとき、申請により6か月以内の猶予が認められる場合があります。徴収猶予申請書と財産収支状況表の様式が市のページからダウンロードできます(窓口は納付担当 072-433-7270)。
産前産後期間の免除は、貝塚市のページでは「減額」ではなく「免除」と書かれ、対象期間の所得割額と均等割額の全額がなくなります。たとえば給与所得150万円の30歳の妻なら、本人分の年額は(150万-43万)×12.84%+48,022円=約185,410円。その4か月分=約61,800円が免除される計算です(所得がない場合でも均等割の4か月分=約16,000円)。平等割は世帯にかかるので対象外です。
医療機関の窓口負担(一部負担金)の減免も別にあります。対象は災害、事業の休廃止・失業、「干ばつ、冷害、凍霜害等による農作物の不作、不漁」、世帯主の死亡・入院・傷病など。世帯収入の見込みが生活保護基準の1,155/1,000以下で、預貯金が同基準の3か月分以下であることが目安で、1か月単位の更新制で3か月まで(必要に応じ6か月まで)。入院・外来とも10割減免です。ただし申請日時点で保険料を完納している世帯が条件です(窓口は給付担当 072-433-7273)。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(貝塚市は平成28年4月の条例改正で「原則口座振替」)
  • 納付書(金融機関・近畿2府4県の郵便局・コンビニ・市役所保険年金課窓口)
  • eL-QRによるスマホ決済・クレジットカード・ネットバンキング・ペイジー(令和8年10月1日以降の納付書から)
  • モバイル決済(QRコードがなくバーコードがある納付書は PayB・楽天銀行・PayPay)
  • 年金からの特別徴収(加入者全員が65〜74歳などの条件を満たす世帯)

貝塚市の国保料は6月から翌年3月までの年10回払いです。市のFAQは「6月に年度(4月から翌年3月まで)の保険料を加入人数と前年中の所得(6月以降決定)をもとに確定計算します」と説明しています。
1. 原則は口座振替
市は「平成28年4月より条例改正に伴い、国民健康保険料の支払い方法は原則口座振替となっております」としています。申込みは、資格確認書・納付通知書・領収証書のいずれか1つ+通帳+届出印を持って、市内の取扱金融機関の支店か保険年金課窓口へ。取扱金融機関は三井住友・りそな・池田泉州・紀陽・三菱UFJ・関西みらい・大阪信用金庫・近畿労働金庫・大阪泉州農協・ゆうちょ銀行で、ゆうちょ銀行以外は「大阪府内の支店の口座に限ります」。
振替日は毎月月末(休業日なら翌営業日)、12月だけは28日(休業日なら前営業日)。市は毎月20日前後に金融機関へ振替を依頼するので、登録がそれより後になると翌月納期分からの開始です。
残高不足で落ちなかった場合、再振替はありません。毎月15日頃に口座振替不能通知書と納付書が届くので、それで払います。
2. 令和8年10月1日から納付書にQRコード
「令和8年10月1日から、納付書にQRコードが印字されます」。全国共通のeL-QR(地方税統一QRコード)で、決済アプリでQRを読むスマホ決済、「地方税お支払サイト」経由のクレジットカード(別途手数料)・ネットバンキング・ダイレクト納付・ペイジーが使えるようになります。QRのある納付書なら、市の収納代理金融機関に限らず全国の幅広い金融機関(一部を除く)の窓口でも払えます。
注意点も市が列挙しています。「30万円を超えるものはコンビニエンスストア等やモバイル決済では納付できません」、指定期限を過ぎた納付書はスマホ決済・カード・コンビニでは使えない、スマホ決済などでは領収証書が出ない。年末調整や確定申告で領収証書が必要な方は、コンビニか金融機関の窓口で払ってください。
3. 督促状が行き違いで届くことがある
市のFAQによれば、督促状は「納期限を過ぎてから20日前後に発送」。コンビニや金融機関で払った場合は市の収納台帳に入るまで数日かかるので、払った直後に督促状が届くことがあると市自身が説明しています。
4. 納め過ぎた場合
ほかに滞納がなければ「過払い金還付請求書」が送られてきますが、振込先は「保険料納付義務者(世帯主)名義口座に限られます」。滞納がある場合は、そちらに充当されます。
5. 年金天引き(特別徴収)の条件と停止
対象は、加入者全員が65〜74歳、世帯主が国保に加入、対象年金が年額18万円以上、世帯主の介護保険料が天引きされている、国保料と介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えない、世帯主が年度途中に75歳にならない——のすべてを満たす世帯です。口座振替に切り替えたい場合は計算担当へ申請しますが、停止は届出の月から2〜4か月かかり、今まで口座振替だった人も停止の申請が必要です。納付実績から納付が見込まれない場合は停止できない、とも書かれています。
6. 年度途中の加入・脱退は月割り
加入した月から計算し、喪失した月の前月分までが保険料です。月末に会社を辞めて翌月1日に国保に入った場合、退職した月は社保、翌月から国保になります。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 貝塚市の国保窓口一覧

貝塚市の国保は市役所本館1階の保険年金課(貝塚市畠中1丁目17番1号)が担当しています。特徴は、用件ごとに担当と電話番号が分かれていることです。料率・加入脱退・軽減の判定は計算担当、支払い・口座振替・滞納の相談は納付担当、医療費の払い戻しや人間ドック補助は給付担当。かける番号を間違えると転送になるので、下の表で確認してから電話してください。受付は平日の午前8時45分〜午後5時15分です。

貝塚市 保険年金課の担当別窓口
担当電話主な用件
計算担当072-433-7271保険料の計算・照会、加入・脱退の届出(14日以内)、軽減判定、非自発的失業者の軽減、減免申請、特別徴収(年金天引き)の停止申請、資格確認書の再発行
納付担当072-433-7270口座振替、納付書の再発行、納付相談・分割、徴収猶予、督促・滞納、納付額確認書(納付確認書の交付)、夜間・休日相談
給付担当072-433-7273高額療養費、出産育児一時金、葬祭費、一部負担金の減免・徴収猶予、人間ドック・脳ドックの補助
国民年金担当072-433-7274退職時の国民年金への切り替え(第1号・第3号)
夜間相談毎月25日 17時30分〜20時(土日祝の場合は翌営業日)国保の加入・脱退の届出、保険料の納付相談。番号札不要、保険年金課窓口へ直接。本人・同一世帯以外は委任状が必要
休日相談年に数回の日曜日 9時〜12時令和7年度は令和7年12月14日(日)と令和8年3月15日(日)に実施。令和8年度の日程は市のページで確認を
貝塚年金事務所072-431-1122(貝塚市海塚2-8-3)年金の受給見込み額など(市のFAQが案内)

10月から電話催告を民間委託。でもメールは来ない——貝塚市は令和8年8月21日に「コールセンター業務」の入札を行い、株式会社アイ・エヌ・ジー・ドットコムが落札しました。業務は国保・介護保険・後期高齢者医療の保険料の滞納者への電話催告と、国保の資格管理に係る電話勧奨。期間は令和8年10月1日から令和9年3月31日です。
つまり10月以降、市の委託を受けた事業者から電話がかかってくることは実際にあり得ます。一方で市は令和8年5月、「国民健康保険料の未納分があるとして、特定の電子決済サービスによる納付を促すフィッシングメール」への注意を出し、「貝塚市役所では、国民健康保険料に関する電子メールを送付することはしていません」と明言しています。電話はあり得る、メールはない。迷ったら、手元の納付通知書に書かれた納付担当(072-433-7270)に自分からかけ直して確認してください。

市の自己評価で「標準収納率」は×——大阪府の国保運営方針にもとづき、貝塚市は「PDCAサイクルに基づく進捗管理表」を令和6年度・令和7年度分とも公開しています(ページ更新は2026年9月28日)。令和7年度の表で、「収納率の維持向上(標準収納率の達成)」の貝塚市の欄は「×」。泉州ブロック(岸和田・泉大津・和泉・高石・泉佐野・泉南・阪南・貝塚の8市)も府全体も「▲」でした。保険者努力支援制度の収納率の評価も大阪府平均に届かず「×」、特定健診・保健指導の評価も「×」です。
料率が府内で統一された今、市ごとの差が出るのは収納や健診といった「運営」です。10月からの電話催告の委託や、10月からのQRコード納付は、この評価への対応と読むことができます。

人間ドック・脳ドックの補助は「完納」が条件——国保加入が継続して1年以上、前年度分までの保険料を完納、30歳以上の方が対象で、人間ドック・脳ドックそれぞれ年度に1回ずつ補助を受けられます(人間ドックは同じ年度に市の特定健診を受けていないこと)。受診前に「受診登録証明書」の申請が必要です。一部負担金の減免も完納が条件なので、滞納があると使えない制度が2つあることになります。

届出の遅れは最大2年分さかのぼる——市は「資格取得の届出が遅れると遡って適用することになり、最大2年間の保険料を納めていただく必要があります」と書いています。逆に就職して社保に入ったのに脱退を届けないと、「納付された国民健康保険料が時効によりお返しできなくなることがあります」。

加入の本人確認書類は「顔写真付き」——貝塚市は加入届の本人確認書類として「マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど公的機関が発行した顔写真付きのもの」を求めています。退職による加入は、資格喪失証明書のほか「退職証明書や離職票など退職日がわかる書類でも受付できます」。

8. よくある質問(貝塚市の国保)

Q1. 貝塚市の国保料は、隣の岸和田市や泉佐野市と比べて高いのですか?
A. 同じです。大阪府は令和6年度から「保険料率や減免基準などが完全統一」されており、令和8年度の料率(所得割15.44%・均等割66,704円・平等割44,753円・限度額112万円)は府内共通です。当サイトが市の公式ページで照合した大阪府内16市(貝塚・岸和田・泉大津・和泉・堺ほか)はすべて一致しました。府内で引っ越しても、所得と世帯構成が同じなら保険料は変わりません。
ただし全国と比べると重い水準で、単身世帯の固定部分111,457円は当サイトが調べた268市の中で最も高く、給与収入400万円の45歳単身なら年約47.1万円(東京23区の料率なら約38.8万円)です。

Q2. 「国民健康保険料納付額確認書」の金額が間違っていたと聞きました。どうすればいいですか?
A. 令和8年1月20日付で送られた「国民健康保険料納付額確認書(はがき)」に、令和7年12月に年金天引き(特別徴収)で納めた保険料が含まれていなかったことを市が公表しています。対象者には1月26日に訂正版(令和8年1月22日付・A4形)を封書で送付済みです。
誤ったはがきの金額で確定申告をしてしまった方について、市は訂正申告の方法を案内しています。e-Taxなら正しい内容で通常どおり再送信(税務署への連絡は不要)、書面なら新しい申告書の余白に赤字で「訂正申告」と書いて提出。申告期間を過ぎた場合も、税額が変わるなら5年以内に「更正の請求」ができます。
国保料は全額が社会保険料控除になるので、12月分の天引き額が漏れると控除が少なくなり、税金を払い過ぎることになります。令和7年分の申告をした年金世帯の方は、手元の書類を確認してください。

Q3. 納付額確認書はいつ届きますか?年末調整に間に合いません。
A. 市は毎年1月下旬に、前年中の納付額を記載した「国民健康保険料納付額確認書」を圧着ハガキで送っています。年末調整などでそれより前に金額が必要な場合は、納付担当(072-433-7270)に申し出れば「納付確認書」を交付してもらえます。市役所で受け取る場合、世帯主か同一世帯の方は本人確認書類、別世帯の方は納付義務者(世帯主)の委任状と申請者の本人確認書類の両方が必要です。

Q4. 10月から届いた納付書にQRコードが付いています。何が変わりましたか?
A. 令和8年10月1日から、貝塚市の納付書にeL-QR(地方税統一QRコード)が印字されるようになりました。決済アプリでQRを読み取るスマホ決済、「地方税お支払サイト」でのクレジットカード(手数料あり)・ネットバンキング・ペイジーが使え、金融機関も全国の幅広い窓口で払えるようになります。
ただし1枚30万円超はコンビニ・スマホ決済不可、期限切れの納付書はスマホ・カード・コンビニ不可、スマホ決済等では領収証書が出ない点に注意。QRのない従来の納付書は、PayB・楽天銀行・PayPayのバーコード決済が引き続き使えます。市の基本方針は「原則口座振替」なので、毎回の手間を省くなら口座振替がおすすめです。

Q5. 市役所から国保料の未納について電話がありました。本物ですか?
A. 本物の可能性があります。貝塚市は令和8年10月1日から令和9年3月31日まで、国保・介護保険・後期高齢者医療の保険料の滞納者への電話催告を民間事業者(株式会社アイ・エヌ・ジー・ドットコム)に委託しています。
一方、電子メールで国保料の納付を求めることはありません。市は令和8年5月、特定の電子決済サービスでの納付を促すフィッシングメールに注意を呼びかけ、「国民健康保険料に関する電子メールを送付することはしていません」と明言しています。
電話でもその場でお金を振り込むことはせず、手元の納付通知書にある納付担当(072-433-7270)に自分からかけ直して確認するのが安全です。

Q6. 平日の昼間に市役所へ行けません。
A. 毎月25日(土日祝の場合は翌営業日)の17時30分〜20時に夜間相談があります。国保の加入・脱退の届出と保険料の納付相談ができ、番号札は不要で保険年金課窓口に直接行けます。令和7年度は日曜日の休日相談(9時〜12時)も2回(12月14日・3月15日)ありました。本人・同一世帯以外の方が行く場合は委任状が必要です。

Q7. 収入が急に減りました。減免はいつまでに申請すればいいですか?
A. 「納期限当日まで」です。貝塚市は「納期限経過後の保険料については、原則として減免の対象になりません」「既に納付済みの保険料については減免の適用は受けられません」としています。所得の減少による減免は所得割額が対象で、直近3か月分以上の給与明細など減少後の所得がわかる書類が必要です。判断が難しい場合は確定申告の時期まで審査が保留されることがあります。減免後の金額は申請日の翌月の更正通知で届きます。払えない場合は、減免とは別に納付相談や徴収猶予(6か月以内)も検討してください。

Q8. 年の途中で40歳になります。介護分はいつから、どう請求されますか?
A. 40歳の誕生日の前日が含まれる月から介護分がかかります。4月・5月に40歳になる方は6月の確定計算で6月〜3月の10回に均等に割り振り、6月以降に40歳になる方は、誕生日前日の月の翌月の更正通知で知らされ、翌月から3月までの納期に均等に上乗せされます。基準総所得金額233万円の単身者が10月15日に40歳になる場合、介護分は6か月分で約39,631円、11月〜3月の5回に約7,900円ずつ加わる計算です。

Q9. 会社員の夫が世帯主で、国保に入っているのは私だけです。通知書を私宛てにできますか?
A. できる場合があります。貝塚市のFAQには、実際に保険料を払っている国保加入者を「国民健康保険上の世帯主」として納付義務者に変更できる規定があります。条件は擬制世帯主(国保に入っていない世帯主)の同意があり、納期が来ている保険料が完納されていることなど。計算担当(072-433-7271)に相談してください。

Q10. 子どもが大学進学で市外に住所を移します。国保はどうなりますか?
A. 貝塚市の国保のままでいられます。市は「その他の届け出」として「修学のため、子どもが他の市区町村に住所を移すとき」を挙げ、資格確認書(または資格情報のお知らせ)と在学証明書を持って14日以内に計算担当へ届け出るよう案内しています。届け出ないと転出先で別に国保に加入することになり、平等割が2世帯分かかることになります。大阪府統一料率の平等割は44,753円なので、届出1枚で年4万円以上の差です。

Q11. 口座振替の残高が足りず引き落とされませんでした。翌月に2回分引き落とされますか?
A. いいえ、再振替はありません。市は「振替不能になった保険料につきましては、金融機関との契約により再振替はおこなわれません」としています。毎月15日頃に、理由を書いた口座振替不能通知書と納付書が届くので、その納付書で金融機関・郵便局・コンビニ・保険年金課納付担当窓口で払ってください。放っておくと督促状(納期限を過ぎてから20日前後で発送)の対象になります。

Q12. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害に対する減免・所得の減少に対する減免・拘禁等に対する減免・旧被扶養者の減免・産前産後期間の免除などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q13. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に貝塚市役所 本館1階 保険年金課 計算担当(072-433-7271)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|貝塚市の国保で押さえるべきポイント

  • 貝塚市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分9.50%・後期支援分3.06%・介護分2.60%・子ども分0.28%
  • 均等割は医療分34,990円・後期支援11,191円・介護18,682円・子ども1,841円、平等割は合計で年44,753円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 料率は大阪府統一(令和6年度から完全統一)。当サイトが照合した府内16市がすべて同じ数字で、貝塚市が16市目
  • 固定部分111,457円は268市で最も重い。均等割(49位)も平等割(16位)も単独では1位ではないが、両方が厚いので足すと1位
  • 50代夫婦・事業所得350万円で年約65.2万円(東京23区の料率より約8.3万円重い)。貝塚市は40〜64歳が人口の35.6%
  • 65歳以上の年金所得は軽減判定で15万円控除。夫の年金230万円の70歳夫婦なら5割軽減になり、年42,240円安くなる
  • 減免の申請期限は「納期限当日まで」。納付済み・期限経過分は原則対象外、結果は申請日の翌月の更正通知で
  • 令和8年1月の納付額確認書に12月の年金天引き分が漏れていた(訂正版送付済み)。誤った額で申告した人は訂正申告・更正の請求を
  • 令和8年10月から納付書にQRコード(スマホ決済・カード・ネットバンキング)。支払いは原則口座振替で、振替日は月末(12月は28日)、再振替なし
  • 10月から電話催告を民間委託、でも国保料のメールは送らない。毎月25日に20時までの夜間相談あり
  • 電話は計算担当7271・納付担当7270・給付担当7273・国民年金担当7274(いずれも072-433-)
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年32万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は貝塚市役所 本館1階 保険年金課 計算担当(072-433-7271)

出典・参考:
・貝塚市公式:保険料の計算について(令和8年度料率)
・貝塚市公式:保険料の軽減と減免について
・貝塚市公式:未就学児の国民健康保険料を軽減
・貝塚市公式:保険料の納めかた
・貝塚市公式:特別徴収(年金天引き)について
・貝塚市公式:徴収猶予について
・貝塚市公式:一部負担金の減免及び徴収猶予について
・貝塚市公式:令和6年度から国民健康保険制度は大阪府内で完全統一になりました
・貝塚市公式:国民健康保険運営方針に基づく取組み状況(PDCA進捗管理表)
・貝塚市公式:国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料納付額確認書の訂正について
・貝塚市公式:貝塚市コールセンター業務に係る条件付一般競争入札の結果
・貝塚市公式:国民健康保険料の納付にかかるフィッシングメールにご注意ください
・貝塚市公式:夜間、休日相談について
・貝塚市公式:人間ドック・脳ドックの受診の補助
・貝塚市公式:資格取得・喪失は速やかに届出をしてください
・貝塚市公式:年齢別人口(令和8年9月1日現在)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は貝塚市公式サイトでご確認ください。

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