滋賀県 甲賀市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

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甲賀市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

甲賀市は人口約9万人、滋賀県の南東部・三重県と京都府に接する市です。水口・土山・甲賀・甲南・信楽の5つの旧町が合併してできた広い市で、国保の窓口も本庁舎のほかに4つの地域市民センターに分かれています。
この記事では、令和8年度の最新の税率にもとづく甲賀市の国民健康保険税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例、納付方法、窓口情報をまとめました。なお甲賀市の国保は「保険料」ではなく「国民健康保険税」です。
令和8年度の甲賀市でいちばん目を引くのは、医療分・支援金分・介護分の3区分の税率が、所得割・均等割・平等割のすべてで令和7年度から1円も動いていないことです。上がったのは、令和8年度から全国で始まった子ども・子育て支援金分が新設された分だけ。市の計算例(夫婦と子ども1人・営業所得300万円)でも、年税額は480,900円から490,900円へ+10,000円で、その10,000円はそっくり子ども・子育て支援金分です。
ただし、これは「安くなった」という話ではありません。市が国保運営協議会(令和8年1月29日)に出した資料には、「保有基金全額活用(約8,300万円)」してもなお約9,100万円の不足が出る見込みだったと書かれています。税率を据え置くために、市の貯金(国保財政調整基金)をほぼ使い切るという選択をしたのです。そして同じ資料のグラフは、モデル世帯の年税額が令和9年度に545,000円(概算)まで跳ね上がる姿を描いています。令和8年度の490,900円から見ると+54,100円、約11%の増加です。
この記事では、市の公表資料をもとに、「なぜ令和8年度は据え置けたのか」「令和9年度に何が起きるのか」まで数字で確かめます。

1. 甲賀市の国民健康保険の概要

甲賀市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

甲賀市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

甲賀市の国保は「保険料」ではなく「保険税」です。滋賀県内でも長浜市などは「保険料」なので、隣の市と呼び方が違います。法律上は、保険税の徴収権の時効は地方税法の5年で、保険料(国民健康保険法の2年)より長くなります。それだけ長く請求が続くということです。
算定は3方式(所得割+均等割+平等割)で、資産割はありません。平等割は医療分・支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の4区分すべてに設定されています。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が社会保険等に加入していて、国民健康保険の加入者でなくても、その世帯内に加入者がいるときは世帯主に課税されます」と説明しており、このような世帯を擬制世帯、その世帯主を擬制世帯主と呼びます。擬制世帯主の所得は税額の計算には含まれませんが、軽減の判定では世帯主として扱われるため、後述のとおり所得の申告が必要です。
賦課期日は4月1日です。年度の途中で加入した場合は、届出をした日ではなく、会社を退職して被用者保険の資格が切れた月(被扶養者から外された月)から月割りで計算されます。脱退したときは、喪失した月の前月分までが月割りです。日割りではありません。
1月2日以降に甲賀市へ転入した場合は、前年の所得を1月1日時点の住所地に照会します。照会が済むまではいったん均等割額と平等割額だけで税額が決まり、後日、更正(増減)されることがあります。1月1日時点の住所地で所得を申告していない方や国外から転入した方は、国民健康保険税用の簡易申告が必要です。
窓口は2つに分かれています。加入・脱退・給付は「保険年金課」、税額の算定・軽減・減免・納付は「税務課」。どちらに聞けばよいかは、後半の窓口一覧を見てください。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 甲賀市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.35%25,700円20,800円670,000円
後期高齢者支援金分2.70%9,900円7,300円260,000円
介護分(40〜64歳)2.35%10,800円6,000円170,000円
子ども・子育て支援金分0.27%1,200円
(18歳未満の被保険者の均等割は、市の計算例では0円として扱われています。18歳以上の均等割には40円が含まれます)
700円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 18歳未満の被保険者の均等割は、市の計算例では0円として扱われています。18歳以上の均等割には40円が含まれます。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は12.67%(医療7.35%+支援金2.70%+介護2.35%+子ども・子育て支援金0.27%/40〜64歳)。40歳未満と65歳以上は介護分がないので10.32%です。

均等割の合計は1人47,600円(医療25,700+支援金9,900+介護10,800+子ども・子育て支援金1,200/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満(18歳以上)なら36,800円。18歳未満は医療+支援金の35,600円で、未就学児はこれが5割軽減で17,800円です。

子ども・子育て支援金分の均等割1,200円には、「18歳以上被保険者均等割額は、1人について40円を含む」という注記が市の税率表に付いています。県の標準保険料率の資料でも「1,227円(うち18歳以上均等割分44円)」と同じ形で示されており、18歳以上の人だけにわずかに上乗せされる部分が別に計算されていることがわかります。

平等割は1世帯あたり年34,800円(医療20,800+支援金7,300+介護6,000+子ども・子育て700)。介護分の平等割6,000円は、世帯に40〜64歳の加入者がいる場合だけかかります。介護分を除くと年28,800円です。

賦課限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。医療分は令和7年度の66万円から1万円上がりました(市の税率表の数字)。

所得割のベースは「加入者の前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」です。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。

子ども・子育て支援金の負担額は所得に応じて異なります(市の案内)。所得割0.27%・平等割700円・均等割1,200円(18歳以上)の3本立てで、既存の3区分と同じ形で課税されます。使い道について市は「児童手当の拡充、妊婦のための支援給付、育児時短就業給付、こども誰でも通園制度、育児期間中の国民年金保険料減免など」と説明しています。

令和7年度→令和8年度で何が変わったか(甲賀市の公表値)

甲賀市 国民健康保険税率の改定(令和7年度→令和8年度)
区分令和7年度令和8年度増減
医療分所得割7.35%7.35%据え置き
均等割25,700円25,700円据え置き
平等割20,800円20,800円据え置き
支援金分
(後期高齢者支援金)
所得割2.70%2.70%据え置き
均等割9,900円9,900円据え置き
平等割7,300円7,300円据え置き
介護分
(40〜64歳)
所得割2.35%2.35%据え置き
均等割10,800円10,800円据え置き
平等割6,000円6,000円据え置き
子ども・子育て支援金分
(令和8年度新設)
所得割―0.27%新設
均等割―1,200円新設(18歳以上は40円を含む)
平等割―700円新設
合計(40〜64歳)所得割12.40%
均等割46,400円
平等割34,100円
所得割12.67%
均等割47,600円
平等割34,800円
+0.27pt
+1,200円
+700円
賦課限度額医療66万・支援金26万・介護17万
(合計109万円)
医療67万・支援金26万・介護17万・子ども3万
(合計113万円)
+4万円(医療+1万・子ども3万)

表のとおり、既存の3区分は何も変わっていません。変わったのは、新設の子ども・子育て支援金分(所得割0.27%・均等割1,200円・平等割700円)と、医療分の限度額が66万円から67万円に上がったことの2点だけです。長浜市のように「新設分を吸収するために既存区分の所得割を下げる」調整もしていません。新設分がそのまま上乗せされる、いちばんシンプルな形です。

世帯タイプ別・年税額はいくら上がったか(市の資料より)

市は運営協議会の資料で、3つのモデル世帯について所得別の年税額の増減を公表しています。所得の欄は「営業所得(またはそれに相当する所得)」です。

甲賀市 モデル世帯の年間国保税(令和7年度→令和8年度)
所得① 50代・単身② 65歳以上の夫婦
(介護分なし)
③ 40代夫婦+就学児1人
0〜43万円(7割軽減)24,000→24,500
(+500/+2.1%)
29,700→30,600
(+900/+3.0%)
48,600→49,500
(+900/+1.9%)
100万円150,900→154,300
(+3,400/+2.3%)
156,400→161,000
(+4,600/+2.9%)
232,900→237,500
(+4,600/+2.0%)
300万円398,900→407,700
(+8,800/+2.2%)
357,400→367,400
(+10,000/+2.8%)
480,900→490,900
(+10,000/+2.1%)
500万円646,900→661,100
(+14,200/+2.2%)
558,400→573,800
(+15,400/+2.8%)
728,900→744,300
(+15,400/+2.1%)
800万円994,300→1,016,600
(+22,300/+2.2%)
859,900→883,400
(+23,500/+2.7%)
1,065,500→1,094,800
(+29,300/+2.7%)
950万円超(限度額)1,090,000→1,116,300
(+26,300/+2.4%)
920,000→947,500
(+27,500/+3.0%)
1,090,000→1,117,500
(+27,500/+2.5%)

上がり幅はおおむね年間500円〜3万円弱、率にして2〜3%。所得が低いほど率がわずかに大きくなるのは、新設された均等割1,200円と平等割700円が定額だからです。いちばん率が高いのは65歳以上夫婦の限度額世帯(+3.0%)と所得ゼロ世帯(+3.0%)。逆に、単身の中所得層(所得300万〜800万円)は+2.2%にとどまります。
なお、②の65歳以上夫婦は令和7年度の合計が92万円(医療66万+支援金26万)で頭打ちでしたが、令和8年度は子ども分3万円と医療分1万円が加わって96万円まで広がります。表の「947,500円」は上限に届く手前の金額です。

世帯所得が低い場合は、ここからさらに7割・5割・2割の軽減が均等割と平等割にかかります。表の「0〜43万円」は7割軽減が効いたあとの金額です。

令和8年度は「基金で据え置いた」年|運営協議会の資料を読む

甲賀市の令和8年度の税率は、令和8年1月29日の国保運営協議会(令和7年度第3回)で原案どおり承認されました。市が示した資料から、据え置きに至る経緯を追います。

1. 最初の試算では、大幅な引き上げが必要だった
市は前回の運営協議会で示した「仮算定」の段階で、令和8年度に税率改定が必要な理由を3つ挙げていました。①医療費の増加による納付金の増加(被保険者数は減っているが1人あたり医療費は年々増加。令和8年度の診療報酬改定が増額改定の見込み)、②市の基金残高の減少(これまで引き上げ抑制のために基金を使ってきた。保有基金を全額使っても、現行税率のままでは歳入歳出に不足が出る)、③子ども・子育て支援金制度の開始です。試算結果は「保有基金全額活用(約8,300万円)」して、なお約9,100万円の不足でした。
仮算定時の案(基金8,000万円を繰り入れる前提)では、所得割の合計12.40%→13.30%(+0.90pt)、均等割46,400円→52,000円(+5,600円)、平等割34,100円→35,700円(+1,600円)。医療分の所得割は7.35%→7.80%でした。資料には「所得割は、県内でも高い水準であるため、引き上げ幅を均等割・平等割の75%程度に抑える」との注記があります。

2. 本算定で、県への納付金が1億2,408万円減った
状況を変えたのは、県が示した本算定の結果です。国保事業費納付金は仮算定の22億8,021万円から21億5,613万円へ、1億2,408万円の減額。前年度(令和7年度本算定)の21億5,333万円との差は+280万円にとどまりました。県が剰余金のうち約3億円を令和8年度の納付金の減算に充てる予定であることなども背景にあります。診療報酬の改定率は、本体+3.09%(令和8年度+2.41%・令和9年度+3.77%の平均)、薬価▲0.87%で、令和8年度の実質改定率は+1.54%と市は整理しています。
この結果、県の標準保険料率と甲賀市の現行税率の差は大きく縮まりました。

県が示した令和8年度標準保険料率(本算定)と甲賀市の税率
区分所得割均等割平等割
医療分県7.55%/市7.35%(差0.20pt)県33,064円/市25,700円(差7,364円)県20,914円/市20,800円(差114円)
支援金分県2.76%/市2.70%(差0.06pt)県12,027円/市9,900円(差2,127円)県7,608円/市7,300円(差308円)
介護分県2.40%/市2.35%(差0.05pt)県12,340円/市10,800円(差1,540円)県6,087円/市6,000円(差87円)
子ども・子育て支援金分県0.27%/市0.27%県1,227円(18歳以上分44円)/市1,200円(同40円)県744円/市700円
差の合計(子ども分除く)0.31pt11,031円509円

差がいちばん大きいのは均等割です。医療分の均等割は、県の標準が33,064円なのに甲賀市は25,700円。所得割・平等割は県標準にかなり近く、均等割で大きく下回るという構造がわかります。子ども・子育て支援金分は、県の標準保険料率(端数処理後)をそのまま採用しています。

3. 基金8,300万円を使って、新設分以外は据え置きに
基金の残高は、資料によると令和6年度末に1億3,139万円、令和7年度の取崩見込みが4,762万円、利子の積立が39万円で、令和7年度末は8,416万円の見込みです。市はこのうち約8,300万円を令和8年度に活用し、子ども・子育て支援金分以外の税率を据え置きました(差し引きで残るのは約116万円。本記事による計算)。
据え置きの理由として、市は2点を挙げています。「保険料率統一後は、市で保有する基金が保険税引き下げのために活用ができなくなるため、できるだけ活用し、負担軽減を図る」「物価高騰が続いており、被保険者の生活への影響を配慮し、負担増をできる限り抑える」。運営協議会の委員からも、「保険料統一までの間に、急激な税率の引き上げとならないよう段階的に引き上げていく方が良い」「できる限り税率を抑えられるよう、基金は最低限留保する額を除いて、概ね全額を活用することには賛成である」といった意見が出ています。

4. 令和9年度は「大きく増額」になる見通し
市の資料には、モデル世帯(夫婦2人・40代と就学児1人の3人世帯、営業所得300万円)の年税額の推移を示すグラフがあります。数字を読み取ると、次のとおりです。

甲賀市モデル世帯(夫婦2人+就学児1人・営業所得300万円)の年税額の推移
年度県の標準保険料率で計算甲賀市の税率(本算定)
令和5年度495,100円435,600円
令和6年度520,700円454,500円
令和7年度524,200円480,900円
令和8年度531,200円490,900円
令和9年度(概算)―545,000円

読み取れることが3つあります。
①甲賀市の税額は、県の標準で計算した額をずっと下回ってきた。令和8年度でその差は40,300円(531,200円と490,900円)。令和5年度の59,500円からは縮まっています。
②令和8年度は据え置きで+10,000円(+2.1%)にとどまったが、令和9年度は545,000円(概算)。令和8年度の490,900円と比べて+54,100円、約11%の増加です。
③資料には「令和9年度の引き上げ幅は大きくなる」と明記されていて、運営協議会の議事録でも委員が「令和9年度大きく増額となるので、被保険者の方にご理解いただけるか懸念はあるが、その代わり令和8年度は抑制されることになり、被保険者にとっては良いことであるので、やむを得ないのでは無いかと思う」と述べ、原案が承認されました。
グラフの令和9年度の点は「概算」です。令和9年度の税率そのものはまだ決まっていません。市の運営協議会のページには、令和8年度の第2回が令和8年10月15日に開催されると掲載されています(議題は本稿執筆時点で未掲載)。

「令和9年度に上がる」と聞くと、今年の据え置きが得だったのか損だったのか、わかりにくいかもしれません。市の整理に従えば、令和9年度に県内の保険料率が統一され、基金で保険税を下げることができなくなるので、その前に基金を使い切って負担を抑えた、ということです。運営協議会では、統一後の基金について事務局が「市独自の保健事業等には活用できる」と答えています。なお長浜市のように「令和9年度から3年間の移行期間を使い、令和12年度を目途に統一保険料へ移行する」と説明している市もあり、移行の設計は市によって違う可能性があります。甲賀市が令和9年度にどこまで一気に寄せるかは、今後の運営協議会の資料で確認してください。

一般会計からの繰入についても、運営協議会で「毎年、一般会計から5億くらいの税金が入っており、これによっても保険税を下げることができる」という委員の指摘がありました。事務局の答えは、現状は国が決めたルールに沿って運営しており、市としては県や国に公費の増額を要望しているというものでした。

他の市と比べた甲賀市の位置づけ

当サイトでは、令和8年度の税率(保険料率)を調べた全国309市の数字を持っています。これを、40歳未満・18歳以上の加入者にかかる区分(医療+支援金+子ども・子育て)にそろえて比べると、甲賀市は次の位置にいます。

甲賀市の税率の位置づけ(当サイト調査309市・令和8年度)
項目甲賀市309市の中央値位置づけ
所得割(3区分合計)10.32%10.61%低い側から107番目付近(甲賀市より低い市が106、高い市が201)
均等割(18歳以上・3区分合計)36,800円41,400円低い側から88番目(甲賀市より低い市が87、高い市が222)
平等割(3区分合計)28,800円28,560円ほぼ中央(甲賀市より低い市が159、同額が5、高い市が145)

全国的には、所得割・均等割は中央値より低め、平等割はほぼ中央です。特に均等割は、中央値より4,600円低くなっています。前の節で見たとおり、県の標準保険料率との差が大きいのも均等割でした。

当サイトで調べた滋賀県の8市(大津・彦根・長浜・近江八幡・草津・守山・湖南・野洲)と比べると、形がはっきりします。

滋賀県内の税率比較(所得割は低い順・40歳未満18歳以上の3区分合計)
市所得割均等割平等割
守山市9.10%41,400円24,200円
長浜市9.56%41,400円27,540円
大津市9.85%43,447円26,791円
草津市9.85%41,475円27,054円
湖南市10.02%42,727円28,744円
彦根市10.11%42,100円27,900円
近江八幡市10.15%42,500円28,100円
野洲市10.21%42,540円28,800円
甲賀市10.32%36,800円28,800円

甲賀市は、所得割が9市(当サイト調査の8市+甲賀市)で最も高く、均等割は最も低く、平等割は野洲市と並んで最も高い。所得に応じて負担する部分が重く、人数で割る部分が軽い形です。所得割の合計は守山市より1.22ポイント高いので、たとえば課税ベース257万円の世帯なら、所得割だけで守山市より年3万円ほど多くなる計算です(257万円×1.22%=31,354円)。反対に、所得がなくて7割軽減になる世帯や、子どもの多い世帯は、均等割が低い分だけ有利です。
※上記は、当サイトが各市の公表値から集計した数字です(市の資料の単位・区分の違いを吸収した概算)。滋賀県の他の市は未集計です。

【計算例1】市の公式例:夫婦と子ども1人・世帯所得300万円

甲賀市が税率のページで公表している計算例です。夫の営業所得300万円(基準額=300万円-43万円=257万円)、妻と子どもは所得なし。夫婦は40歳以上65歳未満、子は7歳以上18歳未満です。

市の公式計算例(令和8年度)
医療分支援金分介護分子ども・子育て支援金分
所得割額188,895円
(257万円×7.35%)
69,390円
(257万円×2.70%)
60,395円
(257万円×2.35%)
6,939円
(257万円×0.27%)
均等割額77,100円
(25,700円×3人)
29,700円
(9,900円×3人)
21,600円
(10,800円×2人)
2,400円
(1,200円×2人)
平等割額20,800円7,300円6,000円700円
区分ごとの合計
(100円未満切捨)
286,700円106,300円87,900円10,000円
年税額490,900円(令和7年度は480,900円)

検算しました。医療分は188,895+77,100+20,800=286,795円→286,700円、支援金分は69,390+29,700+7,300=106,390円→106,300円、介護分は60,395+21,600+6,000=87,995円→87,900円、子ども・子育て支援金分は6,939+2,400+700=10,039円→10,000円。合計490,900円で市の数字と一致します。
注目点は3つ。①端数の切り捨ては区分ごと(4区分の合計を最後に切り捨てるより、少し安くなります)。②子ども・子育て支援金分の均等割は「2人」分だけで、7歳以上18歳未満の子どもは数えません。③令和7年度との差の10,000円は、すべて子ども・子育て支援金分です。

【計算例1-2】市の公式例:65歳以上夫婦・年金収入200万円(5割軽減)

夫の年金収入200万円(所得90万円、基準額=90万円-43万円=47万円)、妻は所得なし。2人とも65歳以上で介護分はありません。世帯の所得が5割軽減の基準内なので、均等割と平等割が半額になります。

市の公式計算例・5割軽減世帯(令和8年度)
医療分支援金分子ども・子育て支援金分
所得割額34,545円
(47万円×7.35%)
12,690円
(47万円×2.70%)
1,269円
(47万円×0.27%)
均等割額25,700円
(25,700円×2人×5割軽減)
9,900円
(9,900円×2人×5割軽減)
1,200円
(1,200円×2人×5割軽減)
平等割額10,400円
(20,800円×5割軽減)
3,650円
(7,300円×5割軽減)
350円
(700円×5割軽減)
区分ごとの合計
(100円未満切捨)
70,600円26,200円2,800円
年税額99,600円(令和7年度は96,800円)

こちらも検算が合います(70,645円→70,600円、26,240円→26,200円、2,819円→2,800円、合計99,600円)。令和7年度からの増加は+2,800円で、これも全額が子ども・子育て支援金分です。年金生活の夫婦でも、負担は「子ども・子育て支援金」の分だけ増えます。市はこの制度が「全ての世代や企業の皆様から支援金を拠出いただく」ものだと説明しています。

次に、当サイトの試算例です(市の公式計算例とは別に、40歳夫婦と子ども2人の世帯と単身世帯を、令和8年度の税率で計算しています)。

【計算例1-3】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円。子ども2人は18歳未満なので、子ども・子育て支援金分の均等割はかかりません。

  • 医療分: 所得割 188,895円 + 均等割 89,950円 + 平等割 20,800円 ⇒ 299,645円
  • 後期支援分: 所得割 69,390円 + 均等割 34,650円 + 平等割 7,300円 ⇒ 111,340円
  • 介護分: 所得割 60,395円 + 均等割 21,600円 + 平等割 6,000円 ⇒ 87,995円
  • 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,400円 + 平等割 700円 ⇒ 10,039円

合計: 年間 約509,019円(月あたり約42,400円)。市の公式例(3人世帯)と同じ式で、子ども1人が未就学児のため医療分・支援金分の均等割が5割軽減されている点だけが違います。なお、この世帯の総所得金額等は300万円で、2割軽減の判定基準(43万円+57万円×4人=271万円)を上回るため、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 116,865円 + 均等割 25,700円 + 平等割 20,800円 ⇒ 163,365円
  • 後期支援分: 所得割 42,930円 + 均等割 9,900円 + 平等割 7,300円 ⇒ 60,130円
  • 介護分: 所得割 37,365円 + 均等割 10,800円 + 平等割 6,000円 ⇒ 54,165円
  • 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,200円 + 平等割 700円 ⇒ 6,193円

合計: 年間 約283,853円(月あたり約23,700円)

単身世帯でも平等割が合計で年34,800円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 217,755円 / 後期支援分 80,110円 / 介護分 71,555円 / 子ども分 8,191円 ⇒ 合計 約377,611円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 66,453円 / 後期支援分 24,506円 / 介護分 22,793円 / 子ども分 2,595円 ⇒ 合計 約116,347円

差額は年間およそ26万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。甲賀市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は甲賀市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 甲賀市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳未満の被保険者の均等割は、市の計算例では0円として扱われています。18歳以上の均等割には40円が含まれます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 甲賀市役所 税務課(市民税係 0748-69-2128)または土山・甲賀・甲南・信楽の各地域市民センター(郵送でも申請可)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

甲賀市は、対象の離職理由コードを特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)と特定理由離職者(23・33・34)の2グループに分けて示しています。雇用保険受給資格者証の「離職理由」欄の番号で判定できます。
適用期間は「離職日の翌日の属する年度から、その月の属する年度の翌年度末まで」です。たとえば令和8年9月に離職した場合は、令和8年度と令和9年度の2年度分が対象になります。
申請先が税務課である点に注意してください。加入の手続きは保険年金課ですが、税額を計算する軽減の申請は税務課の窓口(または4つの地域市民センター)です。必要なのは、特例対象被保険者等に係る申告書、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知。両面)、本人確認書類。電子交付の場合は印刷した紙を添付します。窓口に行けない場合は郵送でも受け付けています。
令和8年度は税率が据え置きなので、軽減の効き目は、会社都合で退職した40歳単身・前年の給与収入400万円の例で、軽減の有無により年間26万1千円の差になります(下の計算例3)。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 甲賀市の減免制度|要申請

甲賀市の低所得軽減(7割・5割・2割)は申請不要ですが、所得を申告していない世帯には適用されません。市は「前年の収入がなかった等所得の申告していない世帯主(擬制世帯主含む)及び加入者は所得の申告をしてください」と案内しています。

甲賀市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
世帯所得による軽減
(申請不要/要・所得申告)
世帯主(擬制世帯主を含む)と加入者の合計所得が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下/5割=43万円+31万円×加入者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下/2割=同+57万円×加入者数以下均等割・平等割を軽減。後期高齢者医療制度へ移行した人がいる場合は、同日以後継続して同一世帯に属する人の所得・人数も含めて判定。「給与所得者等」とは、給与収入55万円超、または公的年金等の収入が125万円超(65歳未満は60万円超)の人
未就学児の均等割軽減
(申請不要)
未就学児(当該年度の4月1日時点で6歳未満)均等割の5割を公費で負担(令和4年度から)。小学校に入学すると軽減がなくなる(低所得軽減との重ね方は市のページに記載がないため、窓口で確認を)
特定世帯・特定継続世帯の軽減
(申請不要)
国保加入者が2人の世帯で、1人が後期高齢者医療制度に移行し、もう1人が国保に残った世帯5年目までの世帯(特定世帯)は医療分・支援金分の平等割が半額、6〜8年目の世帯(特定継続世帯)は4分の1を軽減
非自発的失業者の軽減
(要申請)
離職時65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)前年の給与所得を30/100として算定。離職日の翌日の属する年度から翌年度末まで。税務課または地域市民センターに申告書・受給資格者証を提出
産前産後の軽減
(要届出)
出産予定(または出産済み)の被保険者。出産予定日の6か月前から届出可能、出産後の届出も可所得割額と均等割額のうち、出産予定月(出産月)の前月から4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)を軽減。産前産後期間の保険税が0円になるとは限らない(平等割は対象外)
旧被扶養者の減免
(要申請)
会社の健康保険などの被用者保険に入っていた人が75歳(一定の障がいがある人は65歳以上)で後期高齢者医療に移行し、その被扶養者だった65〜74歳の人が国保に加入する場合減免額・期間は内容により異なる(市のページには具体的な割合の記載なし)。国民健康保険や国民健康保険組合は被用者保険ではないため対象外。減免申請書と、被用者保険の資格喪失証明書など扶養が切れたことがわかる書類が必要
災害による減免
(要申請)
震災・風水害・火災・盗難などで、居宅または収入の基礎となる資産が重大な損害を受け、保険税の全部または一部を負担することが著しく困難と認められる場合罹災証明書または盗難届受理証明書と、収入資産申告書・同意書を添えて申請。減免額・期間は内容により異なる
刑事施設等への収容による減免
(要申請)
刑事施設等に収容・拘禁され、国民健康保険法第59条の保険給付制限の対象となっていた場合在監証明書など、収容・拘禁されたことがわかる書類を添えて申請

甲賀市の減免は、市のページを見るかぎり「旧被扶養者」「災害」「刑事施設等への収容」の3事由に絞られています。市は「災害やその他特別の事情があるものについて特に必要と認める場合に限り、申請により国民健康保険税が減免できる場合があります」と書いていますが、失業や廃業による所得の急減を直接の事由とする減免は、公式ページには載っていません。所得が大きく減った場合の相談先は税務課(0748-69-2128)です。会社都合の離職なら、まず非自発的失業の軽減が使えないかを確認してください。
もうひとつ、軽減判定で見落としやすいのは後期高齢者医療制度へ移行した人の扱いです。移行した人の所得・人数も「同日以後継続して同一世帯に属する」かぎり判定に含まれます。夫が75歳になって後期高齢者医療に移り、妻だけが国保に残った場合でも、夫の所得が含まれたうえで判定されるので、「国保は妻だけだから低所得のはず」とは限りません。
反対に、75歳で後期高齢者医療制度に移行しても、その年度の国保税は減額されません(原則)。市のFAQは「年度の途中で75歳になられることを加味して税額の計算をしておりますので、年税額に75歳になられた月以降の分は元々含まれておりません」と説明しています。ただし特定世帯に該当すれば、その分の軽減が反映されて後日、減額の更正決定通知が届きます。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実。滋賀銀行・関西みらい銀行・甲賀農業協同組合・湖東信用金庫・滋賀県信用組合・京都銀行・近畿労働金庫・グリーン近江農業協同組合・滋賀県民信用組合・ゆうちょ銀行・郵便局で手続き可)
  • 納付書による納付(金融機関・コンビニエンスストア等。6月に10期分をまとめて送付)
  • 年金からの特別徴収(世帯主が国保加入・加入者全員が65〜74歳・年金額が年18万円以上など、すべてに該当する場合)

甲賀市の普通徴収は6月から翌年3月までの10期です。1年度分の税額を6月に決定し、通知します。納付書は6月に10期分をまとめて送られてくるので、毎月届く市とは違って、なくすと困ります。口座振替の人は、各納期に指定口座から自動振替されます。年度途中に加入した場合は、加入手続きをした翌月から3月までの期別に、加入月数分の税額を納めます。
口座振替の開始は、市が金融機関から届出を受理した翌月以降(目安は1〜2か月)です。開始が決まると納期限の1週間前に通知が届き、通知が届くまでは納付書で納めるのが決まりです。また、世帯主が変わると納税義務者が変わるため、口座振替ができなくなります(転出・死亡などで世帯主を変更した場合)。改めて手続きが必要です。
年金からの特別徴収は、条件が4つそろった方が対象です(世帯主が国保加入/加入者全員が65歳以上75歳未満/年金額が年18万円以上で国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えない/介護保険料が年金からの引き去り)。75歳になって後期高齢者医療に移行する年度は、特別徴収が中止になり、納付書か口座振替に変わります。
特別徴収の流れは、仮徴収(4月・6月・8月に、前年度の2月と同額)と本徴収(10月・12月・翌年2月に、決定額から仮徴収分を引いた残額)です。前年度と今年度で税額が大きく変わると、仮徴収額と本徴収額に大きな差が出ることがありますが、年間の税額は変わりません。市も「仮徴収額と本徴収額に大きな差がある状態が次年度以降も続きます」と注意しています。令和8年度は子ども・子育て支援金分が加わるので、令和8年10月からの本徴収額は、仮徴収額(前年度2月と同額)より大きくなりやすい点に注意してください。
特別徴収を口座振替に切り替えたい場合は、納付方法変更申出書を税務課または地域市民センターに提出します。滞納なく口座振替で納められる方が対象で、特別徴収の中止には2か月半以上かかるので、早めの手続きが必要です。逆に、滞納が生じると特別徴収に切り替えられることがあります。
月の途中で国保に入った場合、日割りではなく月割りで計算されます。世帯単位の課税なので、加入者ごとに納付書を分けることも、別々の口座から引き落とすこともできません(年間の税額を加入者ごとに按分した額を教えてもらうことは可能)。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 甲賀市の国保窓口一覧

国保の手続きは、保険年金課(加入・脱退・給付)と税務課(税額・軽減・減免・納付)で担当が分かれています。どちらも本庁舎(水口町水口)にあり、土山・甲賀・甲南・信楽の4つの地域市民センターでも届出や申請を受け付けています。

甲賀市 国保の窓口
窓口所在地・電話国保で扱うこと
保険年金課(本庁舎)〒528-8502 甲賀市水口町水口6053番地
0748-69-2140/FAX 0748-63-4618
加入・脱退の届出、資格確認書・資格情報のお知らせ、高額療養費などの給付の相談。脱退の郵送手続きの相談は平日8時30分〜17時15分
税務課 市民税係(本庁舎)同上
0748-69-2128/FAX 0748-63-4574
国民健康保険税の算定、軽減(非自発的失業・産前産後)、減免の申請
税務課 収納推進係(本庁舎)同上
0748-69-2130
口座振替、収納確認、還付、市税の納税相談、滞納事務。払えないときの相談先
地域市民センター(4か所)土山・甲賀・甲南・信楽国保の加入・脱退の届出、非自発的失業の軽減・減免・産前産後の届出、納付方法変更申出書の受付

市役所の一般的な業務時間は9時〜16時45分(土・日曜日、祝日、12月29日〜1月3日は休み)。市のサイトには窓口予約システムと市役所窓口の混雑ランプのページがあります。混みやすい時期(年度替わりや転入・転出が多い3〜4月)は、事前に確認してから行くと安心です。

本人または同一世帯以外の人が手続きに行く場合は、委任状が必要です。加入・脱退は、事由が生じてから14日以内に届出をしてください。

国保の収納推進係の電話番号は、税務課のページでは0748-69-2130、国保給付のページでは0748-69-2131と案内が分かれています。どちらも税務課の番号なので、つながらない場合はもう一方も試してください。

8. よくある質問(甲賀市の国保)

Q1. 令和8年度に国保税は上がりましたか?
A. 医療分・支援金分・介護分の税率は据え置きで、上がったのは新設の子ども・子育て支援金分だけです。市の公式計算例(夫婦と子ども1人・営業所得300万円)では、年税額が480,900円から490,900円へ+10,000円(+2.1%)で、その全額が子ども・子育て支援金分。65歳以上夫婦・年金収入200万円の例でも、96,800円から99,600円へ+2,800円で、全額が子ども・子育て支援金分です。市は「昨年と比べ国民健康保険税が高くなった方」の理由として、子ども・子育て支援金分の増加のほか、所得の増加、所得の未申告による軽減の不適用、加入者・加入期間の増加、子どもの小学校入学(未就学児軽減の終了)、40歳到達による介護分の課税を挙げています。

Q2. 据え置きなのに、なぜ「令和9年度に大きく上がる」と言われるのですか?
A. 令和8年度の据え置きは、基金約8,300万円をほぼ全額使って実現したものだからです。市は運営協議会で「保険料率統一後は、市で保有する基金が保険税引き下げのために活用ができなくなるため、できるだけ活用し、負担軽減を図る」と説明しました。基金は令和7年度末で8,416万円の見込みでしたから、令和8年度でほぼ使い切る計算です(差し引き約116万円)。市のモデル世帯の年税額は、令和8年度の490,900円から令和9年度に545,000円(概算)と、約11%増える見通しです。令和9年度の税率は未決定で、今後の運営協議会で議論されます。

Q3. 子ども・子育て支援金とは何ですか? 子どもがいなくても払うのですか?
A. 払います。子ども・子育て支援金は、児童手当の拡充などの財源として、令和8年度からすべての医療保険の加入者が負担する制度です。市は「全ての世代や企業の皆様から支援金を拠出いただき、子育て施策の拡充に充てるもので、こどもや子育て世帯を社会全体で支える制度」と説明しています。国保の場合は、従来の保険税に上乗せされ、所得割0.27%・均等割1,200円(18歳以上)・平等割700円の3本立てで課税されます。18歳未満の子どもの均等割は、市の計算例では0円として扱われています。国保以外の健康保険(健康保険・共済組合・国保組合・後期高齢者医療)に入っている方にも同じ制度の負担があります。

Q4. 収入がない年でも、何か手続きが必要ですか?
A. 住民税の申告が必要です。世帯の合計所得が基準以下なら均等割・平等割が7割・5割・2割軽減されますが、所得を申告していない世帯には軽減が適用されません。市は「収入がない方は収入の住民税申告をしなければ軽減されません」と明記しています。世帯主が社会保険に入っていて国保に入っていない擬制世帯主の場合も、その所得の申告が必要です。「無職なのに税額が高い」と感じたら、まず申告の有無を確認してください。

Q5. 会社を辞めたら、いつまでにどこで国保に入ればよいですか?
A. 退職日の翌日から14日以内に、保険年金課または土山・甲賀・甲南・信楽の各地域市民センターで加入の届出をします。必要なものは、他の健康保険をやめた証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるものなどです。国保税は、会社の資格を失った月から月割りで計算されるので、届出が遅れても、その分の税額はさかのぼって請求されます。会社都合の退職なら、加入の届出のあとに税務課で非自発的失業の軽減を申請します(別の窓口です)。

Q6. 「納税通知書が届いたが、自分は国保に入っていない」のはなぜ?
A. 国保税の納税義務者は世帯主だからです。世帯主が会社の健康保険に入っていても、世帯の中に国保加入者がいれば、通知は世帯主あてに届きます。世帯全員が社会保険に入ったのに督促状が届く場合は、国保の資格喪失手続きが済んでいないことが多く、脱退は自動では行われません。郵送でも脱退手続きができるので、保険年金課(0748-69-2140)に平日8時30分〜17時15分の間に連絡すると、必要書類を送ってもらえます。

Q7. 10月1日に社会保険に入ったのに、10月末が納期の第5期の督促状が届きました。なぜですか?
A. 第5期(10月末納期限)は「10月加入分の保険税」ではないからです。国保税は、資格を喪失した月の前月分までを月割りで計算しますが、各期の税額がその月の加入分とは一致しません。そのため、資格喪失後の納期にも課税が残ることがあります。資格喪失して税額が変わる場合は更正決定通知が届き、その通知が届く前に来た納期は手元の納付書で納めるよう案内されています。未納だと督促手数料がかかります。払いすぎた分は後日還付されます。

Q8. 75歳になって後期高齢者医療に移ると、国保税は減額されますか?
A. 原則、減額されません。市は、年度の途中で75歳になることを加味して税額を計算しているので、75歳になった月以降の分は最初から年税額に含まれていない、と説明しています。ただし、加入者が2人で1人が後期高齢者医療に移り、もう1人が国保に残る「特定世帯」に当たる場合は、医療分・支援金分の平等割の半額(5年目まで)などの軽減が反映され、後日、減額の更正決定通知が届きます。

Q9. 国保税を長期間滞納するとどうなりますか?
A. 市は「特別な事情がなく、国民健康保険税を長期間滞納していると、事前に通知をした上で、特別療養費の支給に変更する場合がある」としています。特別療養費とは、医療機関の窓口でいったん医療費の10割を負担し、後日の申請で自己負担分(3割または2割)を除いた金額が払い戻される制度です。災害・盗難、病気・負傷、事業の廃止・休止・著しい損失といった事情がある世帯は対象外になることがあります。対象になったあとも、税の納付は必要です。納期限までに払えないときは、未納のままにせず、税務課収納推進係(0748-69-2130)に相談してください。

Q10. 国保に入っていると、ほかにどんな給付や助成がありますか?
A. 市の案内では、葬祭費5万円(被保険者が亡くなったとき、葬儀を行った人に支給)、人間ドックの助成(40歳以上で、国保税を完納している世帯の人に、費用の2分の1・限度額2万円。脳ドックを含む場合は上限3万円。特定健診を受けた人は対象外)などがあります。医療費の窓口負担は、義務教育就学前が2割、義務教育就学後〜69歳が3割、70〜74歳が2割(現役並み所得者は3割)です。高額療養費は令和8年8月から制度が見直され、年間上限の制度が新設されました。詳しくは高額療養費の解説記事もあわせてどうぞ(高額療養費制度)。

Q11. 世帯主が変わると、何か手続きが必要ですか?
A. 口座振替を使っている場合は、世帯主が変わると納税義務者が変わるため、口座振替ができなくなります(転出・死亡などによる世帯主の変更)。新しい世帯主の名義で、改めて金融機関で手続きをしてください。また、国保の資格に関する届出(住所・氏名・世帯主の変更、世帯を分けたとき・統一したとき)も14日以内に必要です。

Q12. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、世帯所得による軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・特定世帯・特定継続世帯の軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後の軽減
(要届出)・旧被扶養者の減免
(要申請)・災害による減免
(要申請)・刑事施設等への収容による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q13. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に甲賀市役所 保険年金課(0748-69-2140)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|甲賀市の国保で押さえるべきポイント

  • 甲賀市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.35%・後期支援分2.70%・介護分2.35%・子ども分0.27%
  • 均等割は医療分25,700円・後期支援9,900円・介護10,800円・子ども1,200円、平等割は合計で年34,800円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度は既存3区分の税率をすべて据え置き。上がったのは新設の子ども・子育て支援金分(所得割0.27%・均等割1,200円・平等割700円)と、医療分の限度額の1万円増だけ
  • 市の公式計算例は検算一致。夫婦+子ども1人・営業所得300万円で年490,900円(+10,000円)、65歳以上夫婦・年金200万円(5割軽減)で年99,600円(+2,800円)。増加分は全額が子ども・子育て支援金分
  • 据え置きは基金約8,300万円でほぼ使い切った結果。運営協議会では仮算定案(所得割12.40%→13.30%)から、県への納付金が1億2,408万円減ったことで据え置きに
  • 令和9年度は「大きく増額」の見通し。モデル世帯(夫婦+就学児・営業所得300万円)の年税額は490,900円→545,000円(概算、+54,100円・約11%)
  • 所得割10.32%(40歳未満・3区分)は当サイトで調べた滋賀県8市のどれよりも高く、均等割36,800円はどれよりも低く、平等割28,800円は野洲市と並んで最も高い
  • 世帯に所得の申告がない場合は、軽減がまるごと外れる。擬制世帯主も申告が必要
  • 非自発的失業の軽減は税務課(または4つの地域市民センター)へ。特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)と特定理由離職者(23・33・34)が対象
  • 減免は旧被扶養者・災害・刑事施設等への収容の3事由。旧被扶養者の減免は、被用者保険の被扶養者だった人が対象で、国保・国保組合の場合は対象外
  • 納期は6月〜3月の10期で、納付書は6月に10期分をまとめて送付。年金の特別徴収は仮徴収(4・6・8月)と本徴収(10・12・2月)
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は甲賀市役所 保険年金課(0748-69-2140)

出典・参考:
・甲賀市公式:国民健康保険税の税率・税額(令和8年度・令和7年度)
・甲賀市公式:国民健康保険税の軽減
・甲賀市公式:国民健康保険税の減免
・甲賀市公式:非自発的失業者の特例について
・甲賀市公式:国民健康保険税の納付について
・甲賀市公式:国民健康保険税とは
・甲賀市公式:国民健康保険税が高くなった方へ
・甲賀市公式:令和8年度より国民健康保険税に子ども・子育て支援金分が加算されます
・甲賀市公式:よくある質問(国民健康保険税)
・甲賀市公式:国民健康保険の届出
・甲賀市公式:国民健康保険の給付
・甲賀市公式:甲賀市国民健康保険運営協議会について
・甲賀市国保運営協議会 令和7年度第3回(令和8年1月29日)資料1「令和8年度国民健康保険税率(案)について」(PDF)
・同 議事録(PDF)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は甲賀市公式サイトでご確認ください。

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