北区の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
北区は人口約35万人、東京23区の北端に位置し、王子・赤羽・十条を擁する区です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく北区の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
北区の国保料率は東京23区共通(特別区の統一保険料方式)ですが、手続きの運用は区ごとに違います。北区で押さえるべきは、①非自発的失業の軽減が電子申請でできること、②手続きは区民事務所では受け付けず国保資格係のみであること、③外国籍の方・海外から転入した方向けの「簡易申告」があること——の3点です。
この記事では、区の公式ページに書かれている内容だけをもとに、料率の実額と手続きの動線をまとめます。
1. 北区の国民健康保険の概要
北区の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
北区の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
北区の国保は「保険税」ではなく「保険料」方式で、2方式(所得割+均等割)です。東京23区には平等割(世帯割)がありません。
料率は特別区の統一保険料方式により、23区のうち21区で共通です(中野区・江戸川区のみ独自料率)。北区は共通料率を採用しています。
納入通知書は世帯主宛に送られます。区は「世帯主が国民健康保険に加入していない場合も同様です」と明記しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.51% | 47,600円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.80% | 17,600円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.43% | 17,800円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,873円 (子ども・子育て支援金分の均等割1,873円は「18歳以上の加入者数×1,873円」でかかります(均等割1,800円+18歳以上均等割73円)。18歳未満の加入者には均等割がかかりません) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割1,873円は「18歳以上の加入者数×1,873円」でかかります(均等割1,800円+18歳以上均等割73円)。18歳未満の加入者には均等割がかかりません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.01%(医療7.51%+後期高齢者支援2.80%+介護2.43%+子ども0.27%/40〜64歳)。40歳未満なら10.58%です。
平等割がない代わりに均等割が高いのが23区の特徴です。均等割の合計は1人84,873円(医療47,600+後期支援17,600+介護17,800+子ども1,873/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら67,073円。
算定基礎額は[前年の総所得金額等(退職所得金額を除く)- 基礎控除額43万円]。土地建物等の譲渡所得について特別控除がある場合は、控除後の金額を総所得金額等に合算します。雑損失の繰越控除は控除しません。
単身40〜64歳なら所得ゼロでも年84,873円が基本です(軽減の対象にはなります)。平等割がないぶん、世帯人数が増えるほど負担は素直に比例して増えます。
賦課限度額は医療分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。
令和8年度の保険料率
| 所得割額 | 均等割額 | 限度額 | |
|---|---|---|---|
| (1) 医療分 | 加入者全員の算定基礎額×7.51% | 加入者数×47,600円 | 67万円 |
| (2) 後期分 | 加入者全員の算定基礎額×2.80% | 加入者数×17,600円 | 26万円 |
| (3) 介護分 | 40〜64歳の加入者の算定基礎額×2.43% | 40〜64歳の加入者数×17,800円 | 17万円 |
| (4) 子ども分 | 加入者全員の算定基礎額×0.27% | 18歳以上の加入者数×1,873円 | 3万円 |
| 合計 | 13.01%(40〜64歳) 10.58%(40歳未満) | 84,873円(40〜64歳) 67,073円(40歳未満) | 113万円 |
算定基礎額=前年の総所得金額等(退職所得金額を除く)- 43万円です。区は「土地建物等の譲渡所得について特別控除がある場合は、控除後の金額を総所得金額等に合算します。また、雑損失の繰越控除は控除しません」と注記しています。分離所得がある方は計算方法が異なる場合があります。
北区(23区)の料率の特徴|平等割がない
東京23区の国保料には平等割(世帯割)がありません。全国の市町村では3方式(所得割+均等割+平等割)が主流で、平等割は年2万〜3万円台が一般的です。
そのぶん23区は均等割が高く設定されています。医療分47,600円は全国的にかなり高い水準で、3方式の自治体では2万5,000円前後が多く見られます。
この構造がどう効くかを整理すると、次のようになります。
| 世帯 | 影響 |
|---|---|
| 単身世帯 | 平等割2万〜3万円がかからないぶん、3方式の自治体より有利になりやすい |
| 人数の多い世帯 | 均等割が1人84,873円と高いため、加入者が増えるほど負担が素直に増える |
| 子どものいる世帯 | 18歳未満は子ども分の均等割が0円。未就学児はさらに医療分・後期分の均等割が5割減額 |
単身40〜64歳・所得ゼロなら年84,873円、夫婦2人(ともに40〜64歳)・所得ゼロなら年169,746円が軽減前の基本額になります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 193,007円 + 均等割 166,600円 ⇒ 359,607円
- 後期支援分: 所得割 71,960円 + 均等割 61,600円 ⇒ 133,560円
- 介護分: 所得割 62,451円 + 均等割 35,600円 ⇒ 98,051円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 3,746円 ⇒ 10,685円
合計: 年間 約601,903円(月あたり約50,200円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 119,409円 + 均等割 47,600円 ⇒ 167,009円
- 後期支援分: 所得割 44,520円 + 均等割 17,600円 ⇒ 62,120円
- 介護分: 所得割 38,637円 + 均等割 17,800円 ⇒ 56,437円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,873円 ⇒ 6,166円
合計: 年間 約291,732円(月あたり約24,300円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 222,583円 / 後期支援分 82,840円 / 介護分 74,419円 / 子ども分 8,164円 ⇒ 合計 約388,006円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 67,970円 / 後期支援分 25,224円 / 介護分 23,911円 / 子ども分 2,573円 ⇒ 合計 約119,678円
差額は年間およそ26万8千円。届出書1枚でこれだけ違います。北区が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は北区公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 北区の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割1,873円は「18歳以上の加入者数×1,873円」でかかります(均等割1,800円+18歳以上均等割73円)。18歳未満の加入者には均等割がかかりません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 北区 国保年金課 国保資格係(北区役所第一庁舎2階23番窓口/03-3908-1131)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を30/100として計算する非自発的失業者の保険料軽減制度が使えます。北区は対象となる離職理由番号まで公開しています。
特定受給資格者…11・12・21・22・31・32
特定理由離職者…23・33・34
雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)に記載された番号がこれに当たれば対象です。特例受給資格者・高年齢受給資格者は対象外、離職時に65歳未満であることも条件です。
軽減の効果を試算してみます。給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯の場合、算定基礎額は276万-43万=233万円。所得割は233万×13.01%=303,133円、均等割84,873円を足して年約38.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。算定基礎額は82.8万-43万=39.8万円で、所得割は51,780円。
さらに軽減後の所得で均等割の減額判定も行われます。判定所得82.8万円は2割軽減の基準(43万+57万=100万円)以下なので、均等割84,873円が2割減の67,898円に。合計は年約12.0万円、差は約26.8万円です。
もうひとつ見逃せないのが、区が明記している次の一文です。「軽減後の所得は高額療養費の所得区分判定にも適用されます」。入院や手術で高額療養費を使う場合の自己負担限度額も下がります。医療費がかさむ時期に離職した方には大きな意味を持ちます。
軽減期間は「離職日の翌日が属する月から、その月の翌年度末まで」。最長で約2年間です。就職後も北区の国保に加入し続ければ軽減は継続しますが、北区の国保をやめると終了します。ただし軽減期間内に再加入すれば、残りの期間だけ軽減が受けられることがあります。
次の3つの場合は軽減されません。①給与所得を30/100としてもなお保険料が限度額に到達している場合、②給与所得がない場合、③給与所得の申告がない場合。③は申告さえすれば解決するので必ず申告してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 北区の減免制度|要申請
北区の7割・5割・2割減額と未就学児の減額は住民税の申告を済ませてあれば手続き不要です。非自発的失業者の軽減・75歳になった方の被扶養者の減免・産前産後の軽減は届出/申請が必要です。いずれも区民事務所等では手続きできず、国保資格係(第一庁舎2階23番窓口)のみで受け付けます。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 均等割額の減額(減額賦課) (手続き不要/要・住民税申告) | 令和7年中の世帯の総所得金額が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×国保加入者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×国保加入者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=2割 | 均等割額を減額。国保加入者数には旧国保被保険者(後期高齢者医療へ移行前に国保に加入していて引き続き同じ世帯にいる方)を含みます。国保加入者でない世帯主に所得があると減額にならない場合があります |
| 未就学児の保険料の減額 (手続き不要) | 6歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者 | 均等割額を5割減額。すでに減額が適用されている未就学児には上乗せされます(例:7割減額なら残りの3割分をさらに5割減額して8.5割の減額) |
| 18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割 (手続き不要) | 18歳未満の加入者 | 子ども分の均等割はかかりません(0円)。均等割1,873円は「18歳以上の加入者数」にのみかかります |
| 非自発的失業者の保険料軽減制度 (要届出/電子申請可) | 離職時65歳未満で、離職理由番号が11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)の方。特例受給資格者・高年齢受給資格者は対象外 | 給与所得を30/100として算定。軽減後の所得は高額療養費の所得区分判定にも適用。期間は離職日の翌日が属する月からその月の翌年度末まで |
| 75歳になった方の被扶養者(配偶者等)の保険料の減免 (要申請) | 75歳になり被用者保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合等)から後期高齢者医療制度に移行する方の被扶養者で65歳〜74歳の方。65歳以上で障害認定により移行した方の被扶養者も対象(国民健康保険組合は該当しません) | 所得割額を免除し、均等割額を2年間5割減額。国民健康保険料減免申請書と健康保険資格喪失証明書が必要 |
| 産前産後期間の保険料軽減制度 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険料を軽減。国保資格係へ |
北区の減額で押さえておきたいポイントを整理します。
①減額の基準日は令和8年4月1日(賦課基準日)です。ただし令和8年4月2日以降に国保へ新規加入した世帯の減額基準日は、国保加入日になります。
②再加入したときは前回の減免を引き継ぎません。区は「国民健康保険に再加入した時は、前回の減免を引き継ぐのではなく、再加入した時点の情報を基に改めて判定します」と明記しています。短期の就職で国保を抜けて戻った場合、減額割合が変わることがあります。
③国保に加入していない世帯主の所得も判定に入ります。区の注記は「国民健康保険(国保)加入者でない世帯主に所得があると、減額にならない場合があります」。世帯主が会社の健康保険に入っていても、その所得が世帯の判定所得に算入されます。
④住民税の申告をしていないと減額されません。そしてもうひとつ、区は重要な副作用を書いています。「住民税が未申告ですと、前年の所得が一定の基準以下の世帯でも均等割額が減額されません。また、高額療養費の自己負担限度額の負担区分が上位区分で判定されます」。未申告は保険料が高くなるだけでなく、入院したときの自己負担上限まで上がります。
⑤「簡易申告」という制度があります。次の方が対象です。
・2026年1月2日以降に新規入国した外国籍の方
・2026年1月1日現在海外に居住していた方
必要なものはパスポート・在留カード(外国籍の方のみ)、上陸許可年月日が確認できるもの、2025年分の給与明細等(2025年中に日本で収入があった方のみ)。2026年1月1日の状況がパスポートの出入国記録印で確認できない場合は、戸籍の附票が必要になります。簡易申告の際はあらかじめ国保資格係に連絡してください。
⑥減免・軽減の手続きは区民事務所ではできません。非自発的失業の軽減も75歳被扶養者の減免も、国保資格係(北区役所第一庁舎2階23番窓口)のみで受け付けています。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書(6月中旬に6月期〜9月期分、10月中旬に10月期〜3月期分を発送)
- 年間一括納付(当初の納入通知書に一括納付書が同封されます)
- 口座振替(納入通知書のみ送付されます)
- 特別徴収(年金からの差し引き/納入通知書のみ送付されます)
北区の国保料は年10回払いです。1年分(4月〜翌年3月分)を6月〜翌年3月までの10期に分けて納めます。4月期と5月期の納付はありません(過年度分がある場合を除く)。
令和8年度の納期限は次のとおりです。6月30日/7月31日/8月31日/9月30日/11月2日/11月30日/1月4日/2月1日/3月1日/3月31日。
12月期の納期限が「1月4日」になっているのが特徴です。年末年始の金融機関の営業日に合わせた設定で、12月中に払う必要はありません。ただし年をまたぐので、社会保険料控除をどちらの年で受けるかには影響します。
納付書は年2回に分けて発送されます。1回目(6月中旬)=納入通知書+納付書(6月期〜9月期)、2回目(10月中旬)=納付書(10月期〜3月期)。1回目には年間保険料の一括納付書も同封されるので、まとめて払いたい方はそれを使えます(一括納付した場合、10月期以降の納付書は送られません)。
口座振替・特別徴収の方には納入通知書のみが届きます。
年度途中の変動については、区が具体例つきで説明しています。
加入したとき:「北区の国保への加入月分から」納付します。区の例は「5月20日に社会保険をやめて、8月25日に加入の届け出をした場合、保険料は届け出をした8月分からではなく、5月分から納付していただきます」。そして「最長で2年間さかのぼって納付していただく場合があります」。年度途中加入の保険料は「1年間の保険料(所得割額+均等割額)×加入月から3月までの月数÷12」で計算します。
転入したとき:「当初、均等割額のみで計算します」。前住所の区市町村に所得を照会して再計算し、新たに納入通知書が送られます。最初に届く額は所得割が入っていないので、あとから増額されることが多い点に注意してください。
やめたとき:世帯全員がやめた場合はやめた月の前月分まで。不足分はやめた月以降に納付、納め過ぎは還付されます。世帯の一部がやめた場合は再計算のうえ、原則、届出の翌月期から3月期までに分けて残額を納めます。保険料が確定する前にやめた場合は、加入月数分の通知が6月に届きます(5月に転出したなら4月分を6月期に納付)。
40歳になるとき:40歳になる月(誕生日が1日の方はその前月)分から介護分(所得割2.43%+均等割17,800円)が加わり、再計算のうえ新たな納入通知書が届きます。
納付月・納期限・発送時期は区が発行する「国保のしおり」(10ページ)にも掲載されています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 北区の国保窓口一覧
北区の国保の手続きは北区役所第一庁舎2階23番窓口の「国保資格係」が中心です。非自発的失業の軽減も75歳被扶養者の減免も、区民事務所等では手続きできません。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 区民部 国保年金課 国保資格係 〒114-8508 東京都北区王子本町1-15-22 北区役所第一庁舎2階23番窓口 | 03-3908-1131 | 国保の加入・脱退、保険料の計算・減額、非自発的失業者の軽減の届出(電子申請も可)、75歳になった方の被扶養者の減免申請、産前産後の軽減、簡易申告の受付 |
| 区民部 国保年金課(代表) | 03-3908-1139 | 国民健康保険・国民年金に関する一般的な問い合わせ |
| 区民事務所等 | 各事務所 | 減免・軽減の手続きはできません。国保資格係へ |
非自発的失業の軽減も75歳被扶養者の減免も、区民事務所等では手続きできません。国保資格係(第一庁舎2階23番窓口)へ。
非自発的失業の軽減はマイナンバーカードがあれば電子申請できます。必要書類は雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)とマイナンバーがわかる書類です。
雇用保険受給資格通知(電子化されたもの)でも届出できます。紙の受給資格者証がなくても大丈夫です。
住民税が未申告だと、均等割が減額されないうえ、高額療養費の自己負担限度額まで上位区分で判定されます。収入ゼロでも申告を。
2026年1月2日以降に新規入国した外国籍の方、2026年1月1日現在海外に居住していた方は「簡易申告」が必要です。事前に国保資格係へ連絡してください。
8. よくある質問(北区の国保)
Q1. 会社都合で退職しました。北区での手続きはどうすればいいですか?
A. ハローワークで雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ってから、国保資格係へ届け出ます。マイナンバーカードがあれば電子申請も可能です。
まず離職理由番号を確認してください。北区が対象として挙げているのは次の番号です。
特定受給資格者…11・12・21・22・31・32
特定理由離職者…23・33・34
特例受給資格者・高年齢受給資格者は対象外で、離職時に65歳未満である必要があります。
届出方法は3つあります。
①電子申請(マイナンバーカードをお持ちの方)——雇用保険受給資格者証または受給資格通知、離職者のマイナンバーがわかる書類
②窓口——特定対象被保険者等に係る届(国保資格係窓口にあります)、雇用保険受給資格者証または受給資格通知、(お持ちの方は)国保の資格確認書、マイナンバーがわかる書類、申請者の顔写真付き公的身分証明書
③郵送——届出書の郵送を希望する場合は国保資格係に問い合わせを
区は「資格情報通知書(資格情報のお知らせ)は不要です」とも明記しています。
届出先は国保資格係(北区役所第一庁舎2階23番窓口)のみ。区民事務所等では手続きできません。
世帯主もしくは離職者による届出が必要です。自動では適用されません。
Q2. 非自発的失業の軽減は、いつまで続きますか?
A. 離職日の翌日が属する月から、その月の翌年度末までです。最長で約2年間になります。
たとえば令和8年5月に離職した場合、令和8年5月から令和9年度末(令和10年3月)まで。約1年11か月です。
逆に令和9年3月に離職した場合は、令和9年3月から令和9年度末(令和10年3月)までで約1年1か月。離職した月によって期間の長さが変わります。年度の初めに離職したほうが軽減を受けられる期間は長くなります。
注意点は「北区の国民健康保険(国保)をやめると終了します」という点です。就職して社会保険に入る、他区市町村へ転出する——いずれの場合も軽減はそこで終わります。
ただし救済もあります。区は「軽減期間内に国保に再加入された場合は、残りの期間、軽減が受けられることがあります」としています。短期の就職で国保を抜けても、戻ってくれば残り期間の軽減が復活する可能性があります。該当しそうな方は国保資格係(03-3908-1131)へ問い合わせてください。
なお就職後も引き続き北区の国保に加入する場合(社会保険に入らない働き方など)は、軽減はそのまま継続します。
Q3. 軽減されると、医療費の自己負担にも影響しますか?
A. あります。北区は「軽減後の所得は高額療養費の所得区分判定にも適用されます」と明記しています。
高額療養費は、1か月の医療費の自己負担が一定額を超えた分が払い戻される制度です。この「一定額」(自己負担限度額)は所得区分によって決まります。所得が高いほど限度額も高くなる仕組みです。
非自発的失業の軽減を受けると、給与所得が30/100として扱われた後の所得でこの区分が判定されます。つまり保険料が下がるだけでなく、入院や手術のときの自己負担上限も下がります。
離職直後は健康面の不安が出やすい時期でもあります。保険料の節約以上に、この効果が大きい場面もあります。
逆のパターンにも注意してください。区は住民税が未申告の場合について「高額療養費の自己負担限度額の負担区分が上位区分で判定されます」としています。申告していないだけで、医療費の自己負担上限が最も高い区分になってしまうということです。
収入がない方、収入が少なく確定申告が不要な方も、その年の1月1日現在住民票のある自治体で住民税の申告をしてください。北区の場合、2026年1月2日以降に新規入国した外国籍の方や2026年1月1日現在海外に居住していた方は「簡易申告」で対応できます。
Q4. 海外から転入しました。何か申告が必要ですか?
A. 「簡易申告」が必要です。北区は対象と必要書類を具体的に示しています。
対象になるのは次の方です。
・2026年1月2日以降に新規入国した外国籍の方
・2026年1月1日現在海外に居住していた方(国籍を問いません)
国保料は前年の所得をもとに計算しますが、日本に住んでいなかった方は住民税の課税情報がありません。そのまま放置すると「所得不明」として扱われ、均等割の減額が受けられないことになります。北区の均等割は1人84,873円(40〜64歳)なので、7割減額を逃すと年約5.9万円の差になります。
必要なものは次のとおりです。
・パスポート・在留カード(外国籍の方のみ)
・上陸許可年月日が確認できるもの
・2026年1月1日の状況がパスポートの出入国記録印で確認できない場合は、戸籍の附票
・2025年分の給与明細等(2025年中に日本で収入があった方のみ)
簡易申告書は区のサイトからPDFでダウンロードできます。
申告先は国保資格係(北区役所第一庁舎2階23番窓口)。区は「簡易申告の際はあらかじめ国保資格係にご連絡ください」としているので、行く前に03-3908-1131へ電話してください。
Q5. 転入したばかりですが、最初の保険料が安く感じます。あとで上がりますか?
A. 上がる可能性が高いです。北区は転入者の保険料を「当初、均等割額のみで計算」しています。
区の説明は「転入した方の保険料は、当初、均等割額のみで計算します。その後、前住所の区市町村に所得金額を照会し、保険料を再計算したうえで、新たに納入通知書をお送りします」。
つまり最初に届く通知には所得割(13.01%)が入っていません。均等割84,873円(40〜64歳・18歳以上)だけの金額です。
所得照会の回答が届くと所得割が加算され、差額をその後の期に振り分けて納付することになります。たとえば算定基礎額200万円なら所得割は260,200円。これが残りの期に上乗せされるので、1回あたりの請求額はかなり増えます。
あらかじめ見込んでおくのが安全です。前年の源泉徴収票や確定申告書があれば、算定基礎額(総所得金額等-43万円)×13.01%+84,873円で年額の目安が出せます(40〜64歳・単身の場合)。
なお区は「最長で2年間さかのぼって納付していただく場合があります」とも書いています。加入の届出が遅れた場合は、資格が発生した月までさかのぼって請求されます。転入したらすぐに国保の手続きをしてください。
Q6. 親が75歳になり、私(68歳)が扶養から外れます。保険料は高くなりますか?
A. 「75歳になった方の被扶養者の保険料の減免」が使えます。所得割が免除され、均等割も2年間5割減額されます。ただし申請が必要です。
対象は75歳になり被用者保険から後期高齢者医療制度に移行する方の被扶養者で、65歳〜74歳の方です。65歳以上で障害認定により移行した方の被扶養者(65歳〜74歳)も対象になります。
注意したいのが「被用者保険」の範囲です。区は「全国健康保険協会(協会けんぽ)や健康保険組合、共済組合などです。各業種の国民健康保険組合は該当しません」と明記しています。建設国保・医師国保などの国保組合からの移行は対象外です。
減免の内容は「所得割額を免除し、均等割額を2年間5割減額」。
68歳・単身で国保に加入する場合の均等割は医療47,600円+後期支援17,600円+子ども1,873円=67,073円(65歳以上なので介護分はかかりません)。5割減額なら33,536円です。所得割も免除されるので、年金収入があっても均等割の半額だけで済みます。
必要なものは①国民健康保険料減免申請書(国保資格係窓口にあります/郵送希望は問い合わせを)、②健康保険資格喪失証明書です。
「加入時に申請が必要となりますので、お申し出ください」と区は書いています。国保の加入手続きと同時に申し出るのが確実です。申請先は国保資格係(第一庁舎2階23番窓口)で、区民事務所等では手続きできません。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、均等割額の減額(減額賦課)
(手続き不要/要・住民税申告)・未就学児の保険料の減額
(手続き不要)・18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割
(手続き不要)・非自発的失業者の保険料軽減制度
(要届出/電子申請可)・75歳になった方の被扶養者(配偶者等)の保険料の減免
(要申請)・産前産後期間の保険料軽減制度
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に北区 国保年金課 国保資格係(03-3908-1131)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|北区の国保で押さえるべきポイント
- 北区は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療分7.51%・後期支援分2.80%・介護分2.43%・子ども分0.27%
- 均等割は医療分47,600円・後期支援17,600円・介護17,800円・子ども1,873円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 北区の料率は東京23区共通(21区共通料率)。2方式で平等割がなく、均等割が1人84,873円(40〜64歳・18歳以上)と高い
- 非自発的失業の軽減は電子申請できる(マイナンバーカード)。対象の離職理由番号は11・12・21・22・31・32/23・33・34
- 軽減後の所得は高額療養費の所得区分判定にも適用される。逆に住民税未申告だと自己負担限度額が上位区分で判定される
- 減免・軽減の手続きは区民事務所ではできない。国保資格係(第一庁舎2階23番窓口)のみ
- 転入者の保険料は当初「均等割額のみ」で計算され、所得照会後に増額されることが多い
- 納期は年10回、12月期の納期限は1月4日。納付書は6月中旬と10月中旬の年2回発送、一括納付書も同封される
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万8千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は北区 国保年金課 国保資格係(03-3908-1131)
出典・参考:
・北区公式:保険料の計算方法(令和8年度料率・納期限)
・北区公式:保険料の軽減(国民健康保険)
・北区公式:非自発的失業者の保険料軽減制度
・北区公式:75歳になった方の被扶養者(配偶者等)の保険料の減免
・北区公式:保険料の決定・通知(国民健康保険)
・東京都保健医療局:令和8年度 国民健康保険事業費納付金及び標準保険料率について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は北区公式サイトでご確認ください。