北海道 稚内市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

稚内市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

稚内市は北海道の最北端、宗谷地方の中心にあるまちです。国保の加入者は市の資料(2026年3月31日現在)で5,225人・3,536世帯、1年間の国保税の課税額は約7億1,805万円です。
この記事でまず押さえたいのは、稚内市が令和8年度の国保税を「毎年少しずつ上げて、令和12年度に北海道の標準に合わせる」計画の途中にあることです。市の運営協議会の資料には、令和5年度から令和12年度までの税率の道のりが、医療分・後期高齢者支援金分・介護分の3つについて全部載っています。
市の公表では、令和8年度の所得割は医療分8.23%・後期高齢者支援金分2.61%・介護分1.62%・子ども・子育て支援金分0.29%。40〜64歳の合計は12.75%、40歳未満は11.13%です。賦課限度額は4区分の合計で113万円です。
稚内市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、市の案内ページの題名も「保険税」です。
この記事では、市が公表している令和8年度の税率を前提に、段階的な引き上げの計画、計算の仕方、軽減・減免の対象、納付と窓口までまとめました。

1. 稚内市の国民健康保険の概要

稚内市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

稚内市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

稚内市の国保は「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
令和8年度の合計は、所得割12.75%(40〜64歳)・均等割44,790円(40〜64歳で18歳以上)・平等割47,456円(介護分を含む)・賦課限度額113万円です。
平等割の内訳は医療分30,264円+後期高齢者支援金分9,377円+介護分6,750円+子ども・子育て支援金分1,065円。4区分すべてに平等割があるのは、全国的には少数派です。介護分の平等割は、世帯に40〜64歳の方が1人でもいれば定額でかかります。
医療分の平等割(30,264円)は、均等割(26,800円)より高い設計です。1世帯にかかる定額のほうが、1人ごとの定額より重いため、単身世帯ほど1人あたりの負担感が大きく、大人数の世帯ほど薄まります。
もうひとつ特徴的なのが、平等割の「条例上の額」と「実際に賦課される額」が違うことです。市の運営協議会資料の条例改正案では医療分の平等割は28,400円、後期高齢者支援金分は8,800円ですが、市の案内ページに載っている令和8年度の額は30,264円と9,377円です。市は「平等割は4月1日現在の特定世帯数により変わります」と注記しており、この額は毎年動く可能性があります。
窓口は市役所の総合窓口課 国保・医療給付グループ(〒097-8686 稚内市中央3丁目2番1号)です。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 稚内市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分8.23%26,800円30,264円670,000円
後期高齢者支援金分2.61%8,430円9,377円260,000円
介護分(40〜64歳)1.62%8,460円6,750円170,000円
子ども・子育て支援金分0.29%1,100円
(市は「均等割1,000円(高校生年代以下は10割免除)」「18歳以上均等割100円(高校生年代以上に課税)」としています。18歳以上の方は1人1,100円、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの方は0円です。平等割は1世帯1,065円です)
1,065円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市は「均等割1,000円(高校生年代以下は10割免除)」「18歳以上均等割100円(高校生年代以上に課税)」としています。18歳以上の方は1人1,100円、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの方は0円です。平等割は1世帯1,065円です。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は12.75%(医療分8.23+後期高齢者支援金分2.61+介護分1.62+子ども・子育て支援金分0.29/40〜64歳)。40歳未満なら11.13%です。計算のもとは「前年の所得額-基礎控除43万円」です。

均等割の合計は1人44,790円(医療26,800+後期8,430+介護8,460+子ども1,100/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳なら36,330円です。未就学児は医療分と後期分の均等割が5割軽減されます。

平等割の合計は1世帯47,456円(医療30,264+後期9,377+介護6,750+子ども1,065)。介護分は40〜64歳の方がいる世帯が対象です。

賦課限度額は医療分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。医療分の限度額は令和7年度の66万円から1万円引き上げられました(市の運営協議会資料)。

特定世帯の平等割は5年間半額、その後の特定継続世帯は3年間4分の1減額されます(自動計算・申請不要)。市の定義では、特定世帯は「国保加入の方が後期高齢者医療制度へ移行したことにより、残りの国保加入者が一人となる世帯」です。

稚内市の税率の道のり|令和5年度〜令和12年度(市の運営協議会資料)

稚内市 国保税率の推移と見込み(令和9年度以降は「見込」)
項目R5R6R7R8R9見込R10見込R11見込R12見込
医療分 所得割7.60%7.81%8.02%8.23%8.44%8.61%8.82%9.07%
医療分 均等割25,000円25,600円26,200円26,800円27,400円28,000円28,600円29,167円
後期分 所得割2.40%2.47%2.54%2.61%2.68%2.75%2.82%2.88%
後期分 均等割7,500円7,810円8,120円8,430円8,740円9,050円9,360円9,645円
介護分 所得割1.20%1.34%1.48%1.62%1.76%1.90%2.04%2.15%
介護分 均等割7,500円7,820円8,140円8,460円8,780円9,100円9,420円9,698円

この表は、稚内市国民健康保険運営協議会の資料(令和8年4月13日開催)に載っている「令和12年までの推移見込み」から、医療分・後期高齢者支援金分・介護分の所得割と均等割を抜き出したものです。資料には「激変緩和のため段階的に引上げていく」と明記されています。
医療分の所得割は毎年0.21ポイントずつ(令和10年度見込みは0.17、令和12年度見込みは0.25)、均等割は毎年600円ずつ上がる計画です。令和8年度の8.23%は、令和5年度の7.60%から0.63ポイントの上昇にあたります。
ゴールは北海道が示す標準税率です。同じ資料に載っている令和8年度の道の標準は、医療分の所得割8.80%・均等割30,205円、後期分の所得割2.46%・均等割9,033円、介護分の所得割2.03%・均等割9,275円です。稚内市の令和8年度は、医療分の所得割が道の標準より0.57ポイント低く、均等割も3,405円低い水準です。
一方、後期分の所得割は道の標準(2.46%)より稚内市(2.61%)のほうがすでに高く、令和12年度見込みは2.88%になる計画です。3つの区分で道との距離が違う点は、この資料でしか読み取れません。
令和9年度以降の数字はあくまで「見込」です。毎年の運営協議会で諮問・答申を経て決まるため、実際の税率は変わる可能性があります。市の運営協議会は次回が令和9年1月開催予定で、傍聴は定員3名・前日17時までに連絡が必要です。

参考として、同資料の「夫と妻の2人世帯・給与所得200万円・介護あり」の試算は、令和5年度301,800円(+8,600円)、令和6年度311,000円(+9,200円)、令和7年度320,000円(+9,000円)、令和8年度329,400円(+9,400円)と、毎年9,000円前後ずつ増えてきた計算です(令和8年度の子ども・子育て支援金分は別)。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 211,511円 + 均等割 93,800円 + 平等割 30,264円 ⇒ 335,575円
  • 後期支援分: 所得割 67,077円 + 均等割 29,505円 + 平等割 9,377円 ⇒ 105,959円
  • 介護分: 所得割 41,634円 + 均等割 16,920円 + 平等割 6,750円 ⇒ 65,304円
  • 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,065円 ⇒ 10,718円

合計: 年間 約517,556円(月あたり約43,100円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 130,857円 + 均等割 26,800円 + 平等割 30,264円 ⇒ 187,921円
  • 後期支援分: 所得割 41,499円 + 均等割 8,430円 + 平等割 9,377円 ⇒ 59,306円
  • 介護分: 所得割 25,758円 + 均等割 8,460円 + 平等割 6,750円 ⇒ 40,968円
  • 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,065円 ⇒ 6,776円

合計: 年間 約294,971円(月あたり約24,600円)

単身世帯でも平等割が合計で年47,456円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 248,823円 / 後期支援分 78,620円 / 介護分 52,956円 / 子ども分 8,922円 ⇒ 合計 約389,321円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 78,407円 / 後期支援分 24,633円 / 介護分 18,616円 / 子ども分 2,886円 ⇒ 合計 約124,542円

差額は年間およそ26万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。稚内市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は稚内市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 稚内市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「均等割1,000円(高校生年代以下は10割免除)」「18歳以上均等割100円(高校生年代以上に課税)」としています。18歳以上の方は1人1,100円、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの方は0円です。平等割は1世帯1,065円です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 稚内市 総合窓口課 国保・医療給付グループ(市役所/0162-23-6410・6411)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

倒産・解雇や雇い止めなどで離職した方は、保険税の所得割を算定する際、前年の給与所得を30/100とみなす減額が使えます。申請が必要です。
市の案内では、平成21年(2009年)3月31日以降に離職した、離職時点で65歳未満の方で、雇用保険受給資格者証の「離職理由」欄の理由コードが次のいずれかの方が対象です。
・特定受給資格者:11・12・21・22・31・32
・特定理由離職者:23・33・34
減額の期間は「離職日の翌日から翌年度末まで」です。平成22年度分以降の保険税が対象とされています。
申請には「雇用保険受給資格者証」を持参して窓口へ。手続きを忘れると軽減が反映されないので、離職したらまず受給資格者証の理由コードを確認してください。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 稚内市の減免制度|要申請

稚内市の低所得者軽減(7割・5割・2割)や特定世帯の平等割の軽減は、所得の申告をもとに賦課の中で自動計算されます(届出不要)。一方、旧扶養家族の減免、非自発的失業の減額、産前産後の免除、災害・生活困窮の減免は届出・申請が必要です。下の表は、市の案内ページで確認できた制度を整理したものです。

稚内市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
低所得者に対する均等割・平等割の軽減(7割・5割・2割)
(届出不要・自動計算)
前年の総所得額が、7割=43万円+{(給与所得者等数-1)×10万円}以下、5割=上記+(31万円×被保険者数)以下、2割=上記+(57万円×被保険者数)以下。給与所得者等は、給与収入が55万円を超える方と、公的年金等の収入が60歳未満で60万円超・65歳以上で110万円超の方の合計均等割額と平等割額を7割・5割・2割軽減。市は「被保険者数には、国保から後期高齢者医療制度へ移行した人を含みます」としています
未就学児の均等割の軽減義務教育就学前(市の案内では医療分・後期高齢者支援金分の均等割が対象)均等割が5割軽減
高校生年代以下の子ども・子育て支援金分の均等割18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者均等割1,000円が10割免除。その分を補うため、18歳以上の被保険者に「18歳以上均等割」100円が上乗せされる設計(市の運営協議会資料)
特定世帯・特定継続世帯の平等割の軽減
(自動計算)
国保から後期高齢者医療制度へ移行した方がいて、残りの国保加入者が1人になった世帯平等割が5年間半額、5年を過ぎた特定継続世帯は3年間4分の1減額。平等割は4月1日現在の特定世帯数で変わります
旧扶養家族の減免
(加入時に申請)
これまで国保以外の健康保険の扶養家族だった方で、扶養者が後期高齢者医療制度へ移行して国保に加入する65歳以上の方減額措置。加入の際に減免申請が必要です
非自発的失業者の減額
(要申請)
離職時65歳未満、離職理由コード11・12・21・22・31・32・23・33・34の方前年の給与所得を30/100とみなして算定。期間は離職日の翌日から翌年度末まで
産前産後期間の免除
(要届出)
出産予定または出産した被保険者(令和5年11月1日以降の出産が対象)単胎は出産予定月の前月から翌々月までの4か月分、多胎は3か月前から翌々月までの6か月分の国保税が免除。届出は出産予定日の6か月前から可能(出産後も可)。必要書類は届出書と母子健康手帳など。免除で払いすぎになった分は還付されます
災害・生計中心者の所得の著しい減少による減免
(要申請)
災害で家屋等に損害を受けた方、疾病・倒産・事業の廃止・合理化など本人の意思によらず所得が著しく減少して納付が困難な方、生計中心者が所在不明・失踪で納付が困難な方保険税や医療機関で支払う一部負担金が減免される場合があります

低所得者軽減の効果を金額で見ます。40〜64歳の単身世帯の定額部分(均等割44,790円+平等割47,456円)は92,246円です。7割軽減なら27,674円(64,572円の減)、5割軽減なら46,123円、2割軽減なら73,797円になります(子ども・子育て支援金分を含めて単純に軽減した場合の目安です)。
軽減の判定は、国保から後期高齢者医療制度へ移った方も「引き続き国保にいるもの」として行われます。75歳になった家族がいる世帯でも、判定の人数が減らず、軽減から外れにくい仕組みです。
産前産後の免除は届出をしないと適用されません。出産後に届け出ることもできますが、免除の開始は出産予定月の前月(多胎は3か月前)にさかのぼるため、早めの届出がおすすめです。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 納付書払い(毎年7月に1年分の納付書を郵送。基本の納付方法)
  • 口座振替(手続きは市役所税務課または取引金融機関。身分証明書・通帳・銀行印が必要)
  • 特別徴収(年金天引き)(国保加入者が65歳以上のみの世帯は原則、世帯主の年金から天引き)
  • 納付が難しいときは、滞納になる前に税務課収納グループへ相談

稚内市の国保税は、4月から翌年3月までの1年間分を、7月から2月までの8回で納めます。納期限は第1期から順に、7月末日・8月末日・9月末日・10月末日・11月末日・12月21日・1月末日・2月末日です。12月だけは月末ではなく21日なので、年末の資金繰りで注意してください。納期限が土日祝の場合は翌日になります。
年度の途中で加入した場合は、残っている納期の回数で納付します。市の例では、10月に加入手続きをすると第5期〜第8期の4回払いで、1月加入手続き以降は翌月の一括払いです。
年金天引き(特別徴収)は、4月・6月・8月に概算で仮徴収し、年税額から仮徴収額を差し引いた残りを10月・12月・2月の本徴収で天引きします。受給している年金額などによっては対象にならないこともあります。口座振替に変更したい場合は申し出ができますが、保険税に滞納がないことが条件です。
滞納すると、督促や督促料・延滞金のほか、納期限から1年を過ぎて特別な事情もなく滞納が続くと「特別療養費」の対象になります。この場合、病院ではいったん医療費の全額(10割)を支払い、領収書などを持って総合窓口課で申請すると自己負担分との差額が払い戻されますが、滞納分の保険税を支払うことが求められます。それでも滞納が続くと、国保の給付の全部または一部が差し止められます。
自分で概算を出すなら、次の式です(40〜64歳の場合)。
年間国保税=(前年の所得-43万円)×12.75%+均等割(1人44,790円)×人数+平等割47,456円(18歳未満の子どもは子ども・子育て支援金分の均等割がかからず、軽減は別途)。
市の案内では、短期被保険者証は令和6年12月2日のマイナ保険証への移行に伴い廃止されました。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 稚内市の国保窓口一覧

稚内市の国保は市役所の生活福祉部総合窓口課が担当しています。〒097-8686 北海道稚内市中央3丁目2番1号。国保・医療給付グループの直通は0162-23-6410・0162-23-6411、戸籍住民グループは0162-23-6407です。
保険税の納付相談は、税務課収納グループ(0162-23-6395)が受け付けています。

稚内市 国保の窓口
窓口・手続き連絡先・方法主な業務・注意点
総合窓口課 国保・医療給付グループ
〒097-8686 北海道稚内市中央3丁目2番1号
直通 0162-23-6410・0162-23-6411
(戸籍住民グループ 0162-23-6407)
国保の資格の届出(加入・脱退)、税額の照会、軽減・減免の相談、限度額適用認定証・標準負担額減額認定証の申請、出産育児一時金・葬祭費・高額療養費などの給付申請、産前産後の届出
税務課 収納グループ0162-23-6395保険税の納付相談。口座振替の手続き(市役所税務課または取引金融機関。身分証明書・通帳・銀行印)
非自発的失業者の減額申請国保・医療給付グループの窓口雇用保険受給資格者証を持参。離職理由コードを確認
産前産後期間の免除届出届出書(PDF)と母子健康手帳など出産予定日の6か月前から届出可能。親子関係を明らかにする書類が必要
健康づくり課(がん検診の申込)0162-23-4000、または市のWEBフォーム国保加入者は胃・乳・大腸・子宮・肺・前立腺がん検診、骨粗鬆症、肝炎ウイルス検診を無料で受けられます

医療分の平等割(30,264円)は均等割(26,800円)より高い設計です。単身世帯の定額部分は、40〜64歳で92,246円です。

令和9年度以降も段階的に上がる見込みです。毎年の運営協議会(次回は令和9年1月予定)の動きを確認しておきましょう。

人間・脳ドックの助成、がん検診の無料化など、国保加入者向けの保健事業が充実しています。

8. よくある質問(稚内市の国保)

Q1. 令和8年度の稚内市の国保税率は、公表されていますか?
A. 公表されています。市の「保険税」のページ(2026年8月20日更新)に、令和8年度の税率が掲載されています。
医療分は所得割8.23%・均等割26,800円・平等割30,264円(限度額67万円)、後期高齢者支援金分は所得割2.61%・均等割8,430円・平等割9,377円(限度額26万円)、介護分(40〜64歳)は所得割1.62%・均等割8,460円・平等割6,750円(限度額17万円)、子ども・子育て支援金分は所得割0.29%・均等割1,000円・18歳以上均等割100円・平等割1,065円(限度額3万円)です。

Q2. 稚内市の国保税は、今後も上がるのですか?
A. 市の運営協議会資料では、令和12年度まで段階的に引き上げる見込みが示されています。医療分の所得割は令和8年度の8.23%から令和12年度に9.07%、均等割は26,800円から29,167円になる計画です(見込)。
市の事業計画は国保財政について「一般会計から法定外繰入金により収支の均衡を図っている」と説明しています。北海道が示す標準税率に合わせていく過程で、激変緩和のため毎年少しずつ上げる方針です。実際の税率は毎年の運営協議会で決まります。

Q3. 稚内市の国保には、平等割が4つの区分すべてにあるのですか?
A. はい。令和8年度は医療分30,264円・後期高齢者支援金分9,377円・介護分6,750円・子ども・子育て支援金分1,065円の平等割があり、合計47,456円です(介護分は40〜64歳がいる世帯)。
なお市の資料では、平等割の条例上の額と、実際に賦課される額が異なります。市は「平等割は4月1日現在の特定世帯数により変わります」と注記しています。

Q4. 高額療養費に新しい上限ができたと聞きました。稚内市ではどうなりますか?
A. 市の案内では、令和8年8月から、高額療養費に「年間上限」が設定され、年間で上限額を超えた場合も支給されるようになりました。
70歳未満の年間上限は、旧ただし書所得210万円以下で53万円、210万〜600万円で53万円、600万〜901万円で111万円、901万円超で168万円、住民税非課税世帯で29万円です。
また、令和6年12月以降の診療分で高額療養費に該当した方は、簡素化の申請をすると以降は指定口座へ自動振込になります。世帯主の変更・口座に振込できない場合・国保税の滞納がある場合は停止されることがあります。

Q5. 入院したときの食事代は、令和8年度にいくらになりますか?
A. 市の案内では、令和8年6月から1食あたり、一般550円(それまでは510円)、住民税非課税世帯(低所得II・過去12か月で90日まで)270円(240円)、同(90日超)220円(190円)、低所得I 130円(110円)です。
住民税非課税世帯の方は、過去12か月で90日を超える入院がある場合や、医療機関で確認できない場合は、事前に国保・医療給付グループで標準負担額減額の申請が必要です。

Q6. 稚内市の国保で受けられる助成にはどんなものがありますか?
A. 35歳以上で、前年度までの保険税を滞納していない世帯の方が人間ドック・脳ドックを受けると、日帰りで20,000円、1泊以上で30,000円が助成されます(市の規定の検査項目を満たすことが条件)。
また、国保加入者は胃がん・乳がん・大腸がん・子宮がん・肺がん・前立腺がん・骨粗鬆症・肝炎ウイルスの検診が無料です。申込は市のWEBフォームか健康づくり課(0162-23-4000)へ。

Q7. 稚内市の国保で、不漁や冷害のときに医療費の自己負担が減る制度はありますか?
A. あります。市の案内では、「干ばつ、冷害、凍霜等による農作物の不作、不漁その他これに類する理由により収入が著しく減少したとき」や、災害で資産に重大な損害を受けたとき、事業の休廃止・失業等で収入が著しく減少したときは、一部負担金(医療機関に支払う自己負担額)の徴収猶予・減額・免除が受けられる場合があります。
減免の期間は申請日の属する月の初日から3か月間(最長6か月まで延長可)で、不作・失業等の理由の場合は入院療養に限られます。緊急な場合を除いて事前の申請が必要です。

Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得者に対する均等割・平等割の軽減(7割・5割・2割)
(届出不要・自動計算)・未就学児の均等割の軽減・高校生年代以下の子ども・子育て支援金分の均等割・特定世帯・特定継続世帯の平等割の軽減
(自動計算)・旧扶養家族の減免
(加入時に申請)・非自発的失業者の減額
(要申請)・産前産後期間の免除
(要届出)・災害・生計中心者の所得の著しい減少による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に稚内市 生活福祉部総合窓口課 国保・医療給付グループ(0162-23-6410)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|稚内市の国保で押さえるべきポイント

  • 稚内市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.23%・後期支援分2.61%・介護分1.62%・子ども分0.29%
  • 均等割は医療分26,800円・後期支援8,430円・介護8,460円・子ども1,100円、平等割は合計で年47,456円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和12年度に向けて毎年段階的に引き上げる計画。医療分の所得割は8.23%(R8)→9.07%(R12見込)
  • 令和8年度の合計は所得割12.75%・均等割44,790円・平等割47,456円・賦課限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)
  • 納期は年8回(7月〜2月)。12月だけ月末ではなく21日
  • 人間・脳ドック助成(日帰り20,000円)、がん検診は国保加入者は無料
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は稚内市 生活福祉部総合窓口課 国保・医療給付グループ(0162-23-6410)

出典・参考:
・稚内市公式:保険税(令和8年度の税率・軽減・納期)
・稚内市公式:国民健康保険運営協議会について(令和8年度第1回の資料)
・稚内市公式:子ども・子育て支援金制度
・稚内市公式:国民健康保険によって受けられる給付
・稚内市公式:国民健康保険加入者への助成事業
・稚内市公式:国民健康保険(カテゴリ)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は稚内市公式サイトでご確認ください。

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