愛媛県 伊予市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

伊予市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

伊予市は愛媛県の中予地方、松山市の南に位置し、2005年に旧伊予市・中山町・双海町が合併してできた市です。市役所は米湊(よなと)にあり、山側の中山、海側の双海にはそれぞれ地域事務所が置かれています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく伊予市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、窓口情報までまとめました。
伊予市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、計算は所得割・均等割・平等割の3方式です。令和8年度の所得割の合計は13.8%(40〜64歳)、40歳未満と65〜74歳は11.1%。医療分の均等割は30,000円、平等割は22,000円で、所得ゼロの40〜64歳の単身世帯でも軽減前で年93,100円になります。
市独自の仕組みとして、未就学児の均等割を所得制限なしで一律2分の1にする措置、旧被扶養者(65歳以上)の所得割を「当分の間」全額免除する制度、後期高齢者医療への移行で1人世帯になった場合の平等割の減額(5年間半額+3年間4分の1減)、高額療養費の無利子貸付などがあります。

1. 伊予市の国民健康保険の概要

伊予市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

伊予市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

伊予市は「保険税」方式です。市は、国民健康保険税を医療分・後期高齢者支援金分(支援金分)・介護納付金分(介護分)・子ども・子育て支援金分(子ども分)の合計と説明しています。介護分は40歳から64歳まで(介護保険の第2号被保険者)の加入者だけが負担します。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、同じ世帯に加入者がいれば、その世帯主が納税義務者」と案内しています。ただし、市の税務課は「税計算については被保険者のみで算定しています」とも説明しており、加入していない世帯主の所得や人数が税額に乗ることはありません。
所得割の課税標準は令和7年分(1〜12月)の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額で、市は「土地や株式の譲渡・配当所得等を含む、前年のすべての所得金額」が基準になると明記しています(退職金や遺族年金・障害年金等は所得に含まれません)。給与所得が同じでも、ほかに所得があれば国保税は高くなるという点が、社会保険との大きな違いです。
年度途中の加入・脱退は月割で計算します。取得した月から課税され、喪失した場合は喪失した月の前月分までです。介護分は40歳に達する月から(誕生日の前日が基準。1日生まれは前月末日)、65歳では達する月の前月分まで課税されます。
伊予市は農林水産業の盛んな市です。中山の栗、双海の伊予灘の漁業など事業所得・農業所得のある世帯では、収支内訳書や青色申告決算書の内容がそのまま所得割のベースになるため、経費の計上漏れがないかを申告前に確認しておくと、税額に直接響きます。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 伊予市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.80%30,000円22,000円670,000円
後期高齢者支援金分2.90%12,000円8,000円260,000円
介護分(40〜64歳)2.70%12,500円6,500円170,000円
子ども・子育て支援金分0.40%1,100円
(子ども分の均等割1,100円は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、実際に払うのは18歳以上の被保険者だけです(市は「18歳以上の加入者のみ対象」と明記))
1,000円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども分の均等割1,100円は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、実際に払うのは18歳以上の被保険者だけです(市は「18歳以上の加入者のみ対象」と明記)。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は13.8%(医療分7.8%+支援金分2.9%+介護分2.7%+子ども分0.4%/40〜64歳)。40歳未満と65〜74歳は介護分がかからないので11.1%です。

均等割の合計は55,600円(30,000+12,000+12,500+1,100円/40〜64歳の18歳以上)、平等割の合計は37,500円(22,000+8,000+6,500+1,000円)。所得ゼロの40〜64歳単身世帯でも、軽減前で年93,100円です。40歳未満や65〜74歳の単身なら、均等割43,100円+平等割31,000円で軽減前74,100円です。

未就学児の均等割は市が一律2分の1に減額します。市は「多子世帯や低所得世帯による制限をかけず」と書いており、医療分15,000円・支援金分6,000円が未就学児1人あたりの均等割になります(低所得軽減を受けている場合は、軽減後の額の2分の1)。

賦課限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、世帯合計の上限は113万円です。

市の税率表の平等割は、子ども分にも1,000円設定されています。均等割は18歳未満が全額軽減されますが、平等割の1,000円は世帯単位でかかる点に注意してください。

試算したい方に向けて、市は「保険税額を試算されたい場合は、税務課国保税担当までお問合せください」と案内しています(電話089-982-1114)。退職前に任意継続と比べたい方は、窓口で見込み額を聞いておくと判断しやすくなります。

伊予市の年収別モデル(令和8年度・単身40歳/40〜64歳で介護分あり)

伊予市 年収別の国保税モデル(本記事による概算)
前年の給与収入給与所得軽減年間の国保税(概算)月あたり
所得ゼロ0円7割軽減27,930円約2,300円
200万円132万円なし(2割軽減の上限100万円を超える)215,920円約18,000円
300万円202万円なし312,520円約26,000円
400万円276万円なし414,640円約34,600円
500万円356万円なし525,040円約43,800円
600万円436万円なし635,440円約53,000円

伊予市は所得割13.8%に平等割37,500円が加わるため、年収200万円台でも年20万円を超えます。給与収入が200万円から300万円に100万円増えると、税額は約9万6千円増える計算で、上がり幅の約8割は所得割(所得が70万円増えて13.8%)です。

65〜74歳の年金暮らしのモデル(介護分なし・単身)

伊予市 65〜74歳単身の国保税モデル(公的年金のみ・本記事による概算)
年金収入(年額)年金所得軽減年間の国保税(概算)
150万円40万円7割軽減(基準43万円以下)22,230円
200万円90万円2割軽減(基準100万円以下)111,450円
250万円140万円なし181,770円

年金収入が150万円から200万円に増えると、7割軽減から2割軽減に変わるため、年額は2万円台から11万円台へ約5倍に跳ね上がります。軽減の境目をまたぐところが、国保税の「段差」です。なお、世帯に後期高齢者医療へ移った方がいる場合は、その方を含めて軽減判定が行われます(後述)。

国保の医療給付(市の公表内容)

伊予市 国保の主な給付
給付内容(市の公表)
出産育児一時金1回の出産につき50万円(産科医療補償制度に未加入の医療機関は48万8千円、多胎は人数分)。直接支払制度で費用が50万円に満たなければ差額を市民課へ申請
葬祭費喪主に2万円。令和8年3月31日以前の死亡は3万円。社会保険から埋葬料等を受けられる場合は対象外
高額療養費の貸付支給見込額の9割を限度に無利子で貸付。国保税を完納している世帯主が対象
特定疾病療養受療証人工透析・血友病・HIV(抗ウイルス剤投与)は自己負担月1万円。透析で所得区分ア・イの70歳未満は2万円

高額療養費の自己負担限度額(70歳未満・月額/世帯)

伊予市 高額療養費の自己負担限度額(令和8年8月診療分から)
所得区分3回目まで4回目以降年間上限
ア:所得901万円超270,300円+(総医療費-901,000円)×1%140,100円168万円
イ:600万円超901万円以下179,100円+(総医療費-597,000円)×1%93,000円111万円
ウ:210万円超600万円以下85,800円+(総医療費-286,000円)×1%44,400円53万円
エ:210万円以下(非課税世帯を除く)61,500円44,400円53万円
オ:住民税非課税世帯36,900円24,600円29万円

市は、令和8年8月診療分から限度額が見直され、8月から翌年7月までの累計に適用される「年間上限」が設けられたと案内しています。区分ウの方の総医療費が100万円なら、自己負担限度額は85,800円+(100万円-28万6千円)×1%=92,940円です。市の案内文書は診療月の約3か月後に世帯主へ届き、請求できるのは診療月の翌月1日から2年間です。領収書が提示できないと支給額が減ることがあるため、保管しておいてください。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 200,460円 + 均等割 105,000円 + 平等割 22,000円 ⇒ 327,460円
  • 後期支援分: 所得割 74,530円 + 均等割 42,000円 + 平等割 8,000円 ⇒ 124,530円
  • 介護分: 所得割 69,390円 + 均等割 25,000円 + 平等割 6,500円 ⇒ 100,890円
  • 子ども分: 所得割 10,280円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,000円 ⇒ 13,480円

合計: 年間 約566,360円(月あたり約47,200円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 124,020円 + 均等割 30,000円 + 平等割 22,000円 ⇒ 176,020円
  • 後期支援分: 所得割 46,110円 + 均等割 12,000円 + 平等割 8,000円 ⇒ 66,110円
  • 介護分: 所得割 42,930円 + 均等割 12,500円 + 平等割 6,500円 ⇒ 61,930円
  • 子ども分: 所得割 6,360円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,000円 ⇒ 8,460円

合計: 年間 約312,520円(月あたり約26,000円)

単身世帯でも平等割が合計で年37,500円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 233,740円 / 後期支援分 87,570円 / 介護分 81,910円 / 子ども分 11,420円 ⇒ 合計 約414,640円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 72,644円 / 後期支援分 27,542円 / 介護分 25,946円 / 子ども分 3,272円 ⇒ 合計 約129,404円

差額は年間およそ28万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。伊予市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は伊予市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 伊予市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,100円は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、実際に払うのは18歳以上の被保険者だけです(市は「18歳以上の加入者のみ対象」と明記)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 伊予市 税務課 国民健康保険税担当(089-982-1114)、または市役所担当課窓口
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

伊予市の非自発的失業者の軽減は、市の公式ページに雇用保険受給資格者証の理由コード(特定受給資格者11・12・21・22・31・32/特定理由離職者23・33・34)が載っています。対象は離職時65歳未満で、軽減されるのは前年の給与所得だけです(事業所得・不動産所得・年金所得や、世帯内の他の加入者の所得は通常どおり)。
期間は離職の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで。申告が遅れても受け付けますが、税額が変わるのは当該年度を含む5年以内の分だけと市が明記しているため、忘れていた場合も諦めず窓口へ。必要なものは雇用保険受給資格者証・マイナンバーが分かるもの・本人確認書類です。
下の計算例3は、給与収入400万円の40歳単身のケースです。軽減を届け出ないと年414,640円、届け出ると給与所得276万円が82.8万円に圧縮され、2割軽減の判定基準100万円も下回るので、均等割・平等割の2割軽減も重なり年129,404円になります。
伊予市では所得割13.8%と平等割37,500円が重い分、軽減の効き目も大きいと言えます。届出書は税務課で記入できるので、離職票ではなく「雇用保険受給資格者証」を忘れずに持参してください。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 伊予市の減免制度|要申請

伊予市の軽減は、7割・5割・2割の所得軽減、未就学児の均等割2分の1、後期高齢者医療への移行に伴う軽減判定・平等割の措置が申請不要(ただし所得の申告は必要)です。下の表は申請・届出が必要なものです。非自発的失業・産前産後・旧被扶養者・災害・その他特別の事情は、申請しないと適用されません。

伊予市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
旧被扶養者に対する減免職場の健康保険(国保組合を除く)の被保険者が75歳で後期高齢者医療に移ったため、扶養から外れて国保に入った65歳以上の人所得割が「当分の間」免除。均等割は資格取得月以後2年を経過する月まで半額。旧被扶養者のみの世帯は平等割も同期間半額。旧被扶養者減免申請書を市役所担当課窓口へ(他市区町村からの転入は前住所地の旧被扶養者異動連絡票等でも可)
非自発的失業者の軽減離職時65歳未満の特定受給資格者・特定理由離職者前年の給与所得を100分の30として所得割を算定。離職の翌日の属する月から翌年度末まで。申告書に雇用保険受給資格者証を添えて提出
産前産後期間相当分の軽減妊娠85日以上の出産(予定)の国保被保険者(死産・流産・早産・中絶を含む)。令和5年11月1日以降の出産が対象出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額・均等割額を減額。出産予定日の6か月前から届出可。母子健康手帳を持参。納めすぎた分は還付
災害等による減免住宅または家財に価格の10分の3以上の損害(保険金等で補てんされる分を除く)を受け、前年の合計所得が1,000万円以下で、保険税の全額納付が困難と認められる人申請により減免される場合がある。税務課窓口で相談(火災・震災・風水害・盗難等を含む)
その他特別の事情上記以外で納付が困難な特別の事情がある人減免を受けるには申請が必要。税務課窓口で相談

伊予市の減免で特徴的なのは、旧被扶養者の所得割が「当分の間」免除とされている点です。市は65歳以上の旧被扶養者を対象に、所得割の免除を期間を定めず続けています。均等割と平等割の半額は2年間だけなので、2年が過ぎると均等割・平等割は通常額に戻ることに注意してください。
次に、後期高齢者医療制度への移行に伴う緩和措置です。夫婦のうち一方が75歳になり後期高齢者医療に移ると、国保の被保険者数が減って軽減判定が不利になりがちですが、市は移行した方も含めた人数・総所得金額等の合計で軽減判定を行います。さらに、移行した方と同じ世帯で被保険者が1人になった世帯は、医療分と支援金分の平等割が5年間半額、その後3年間は4分の1が減額されます。申請は不要です。
未就学児の均等割は、法定の5割軽減に近い内容ですが、市は「多子世帯や低所得世帯による制限をかけず、広く未就学児がいる世帯に一律」と明示し、すでに7割・5割・2割の軽減を受けている場合は、軽減後の額の2分の1を減額すると書いています。
災害減免は、市内で台風や豪雨による浸水・土砂災害が起きた年に使える制度です。り災証明など損害の程度が分かる書類を早めにそろえて税務課へ相談してください。市の案内には減免割合の表は載っていないため、減免の割合は個別の相談になります。
軽減判定の所得基準は、市のページに「5割軽減=43万円+30万5千円×被保険者数」「2割軽減=43万円+56万円×被保険者数」と掲載されています。本記事の表は令和8年度の基準額(31万円・57万円)で書いていますが、実際の判定は市が行いますので、境目の世帯は税務課に確認してください。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実。特別徴収から切り替える場合は、あらかじめ金融機関で手続きしたうえで税務課へ)
  • 納付書による金融機関・コンビニでの納付
  • 年金からの特別徴収(世帯の加入者が65〜74歳のみで、世帯主の年金が年18万円以上など)

伊予市の国保税は年9回払いです。令和8年度の納期限は7月31日・8月31日・9月30日・11月2日・11月30日・12月25日・令和9年2月1日・3月1日・3月31日。市は「7月中旬頃に税額決定通知書を送付」し、4月〜6月は支払い月ではありません。1年分を7月から翌年3月までの9回で納めます。
年金天引き(特別徴収)の対象は、次の3つの条件をすべて満たす世帯主です。①加入者がすべて65〜74歳の世帯の世帯主(他の健康保険・後期高齢者医療に入っている世帯主を除く)、②対象となる年金(障害年金・遺族年金を含む)の年額が18万円以上、③介護保険料が特別徴収で、介護保険料と国保税の合計が年金支給額の2分の1を超えない。ただし世帯主が75歳になる年度は普通徴収に切り替わります。
天引きは、4月・6月・8月の「仮徴収」(前年度2月分と同額、4月から新規なら前年度の年間税額の約6分の1)と、7月に税額が確定したあとの10月・12月・2月の「本徴収」(残額を3分の1ずつ)です。仮徴収で納めすぎた場合は、10月以降の天引きをやめて還付されます。
特別徴収から口座振替に変えたい場合、本人確認書類(マイナンバーカード等)を持って税務課窓口へ。ただし特別徴収を中止するまでに3か月程度かかるため、直近の納期限には間に合わないことがあります。
納めた国保税は社会保険料控除の対象です。普通徴収は実際に負担した人、特別徴収は年金を受けている本人が控除を受けます。納付証明書は申請で発行され手数料は無料ですが、課税があっても納付がなければ発行できません。なお、令和7年1月(令和6年中納付分)を最後に、納付証明書の一括発送は終了しており、必要なときに窓口か郵送で申請します(確定申告に添付は必須ではありません)。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 伊予市の国保窓口一覧

国保の加入・脱退・変更、給付(出産育児一時金・葬祭費・高額療養費など)は市民課、税額・軽減・減免・納付は税務課が窓口です。加入・脱退・変更は中山地域事務所・双海地域事務所でも受け付けています。

伊予市 国保の窓口
窓口場所・電話主な業務
市民課 国民健康保険担当伊予市役所(〒799-3193 伊予市米湊820番地)
089-982-1113
加入・脱退・変更(異動から14日以内)、出産育児一時金、葬祭費、高額療養費・貸付、特定疾病療養受療証
税務課 国民健康保険税担当伊予市役所
089-982-1114
税額の試算・算定、軽減(非自発的失業・産前産後)、減免申請、納付方法の変更
中山地域事務所・双海地域事務所各地域事務所(市役所代表 089-982-1111)国保の加入・脱退・変更の申請受付(市の公表)

開庁時間は平日午前8時30分〜午後5時15分(祝日・休日・12月29日〜1月3日を除く)。代表電話は089-982-1111です。

加入手続きは「異動のあった日から14日以内」。手続きできるのは世帯主・加入者本人・住民票上の同一世帯員で、それ以外の代理は委任状が必要です。

職場の健康保険を抜けて加入する場合、市は健康保険等の資格喪失証明書を求めています。退職した本人だけが加入するなら、雇用保険の離職票など退職日が分かる書類でも手続きでき、その場合は事業所への電話確認が済んでから資格確認書等が発行されます。

脱退も郵送で可能です。国民健康保険資格喪失届出書と、新しい健康保険の資格確認書等の写し、本人確認書類の写しを市民課へ送ります。子ども・重度心身障害者・ひとり親家庭の医療費助成を受けている方は、受給内容等変更届も同封します。

新しい健康保険の資格取得日以降に国保で受診すると、医療費(保険者負担分)を後から返すことがあると市が注意しています。就職・扶養に入ったら早めに脱退を。

8. よくある質問(伊予市の国保)

Q1. 伊予市の国保税は「保険料」ではなく「保険税」なのですか?
A. はい、伊予市は「保険税」です。納付書や通知書、市のページはすべて「国民健康保険税」で、社会保険料控除の対象になる点は保険税と同じです。介護保険は別に「介護保険料」がかかります。

Q2. 令和8年度の税率はいくらですか?
A. 所得割は医療分7.8%・支援金分2.9%・介護分2.7%・子ども分0.4%(合計13.8%)、均等割は医療分30,000円・支援金分12,000円・介護分12,500円・子ども分1,100円、平等割は医療分22,000円・支援金分8,000円・介護分6,500円・子ども分1,000円です。賦課限度額は67万円・26万円・17万円・3万円(合計113万円)。
令和8年度から子ども・子育て支援金分が新設されました。市は税額の通知で医療分・支援金分・介護分・子ども分の4本立てと説明しています。

Q3. 所得がゼロでも国保税はかかりますか?
A. かかりますが、住民税の申告をすれば7割軽減が適用されます。40歳の単身で所得ゼロなら、軽減前は年93,100円(均等割55,600円+平等割37,500円)ですが、7割軽減で年27,930円です。
市は「所得の申告をされていない場合は軽減されません」と明記しています。遺族年金・障害年金など非課税の収入だけの方も、その旨の申告が必要です。

Q4. 子どもの国保税はいくらかかりますか?
A. 18歳未満の子どもの均等割(子ども分)は全額軽減されます。一方、医療分・支援金分の均等割はかかり、未就学児は市の措置で2分の1になります。
未就学児1人の均等割は医療分15,000円+支援金分6,000円=年21,000円、小学生〜18歳未満は医療分30,000円+支援金分12,000円=年42,000円が目安です(低所得の軽減前)。平等割は世帯単位なので、子どもが増えても変わりません。

Q5. 65歳以上で、会社員の子どもの扶養から外れて国保に入りました。安くなる制度は?
A. 旧被扶養者の減免が使える場合があります。市の対象は、職場の健康保険(国保組合を除く)の加入者が75歳になって後期高齢者医療に移ったため、扶養から外れた65歳以上の人です。
所得割は当分の間免除、均等割は2年間半額、旧被扶養者のみの世帯は平等割も2年間半額になります。申請しないと適用されません。旧被扶養者減免申請書を窓口へ持参してください(エクセルとPDFの様式が市のページにあります)。

Q6. 夫が75歳になり後期高齢者医療へ移りました。国保税は高くなりますか?
A. 平等割が下がる措置があります。夫が後期高齢者医療に移り、同じ世帯に残る国保の被保険者が妻1人になった場合、医療分と支援金分の平等割が5年間半額、その後3年間は4分の1が減額されます。
また、7割・5割・2割の軽減判定は、夫を含めた人数と所得の合計で行われます。どちらも申請不要で、市が自動で判定します。妻の保険税は、妻の所得にかかる所得割と均等割、軽減後の平等割で決まります。

Q7. 伊予市の災害減免はどんなときに使えますか?
A. 住宅または家財に価格の10分の3以上の損害があり、前年の合計所得が1,000万円以下の世帯が対象です。火災・震災・風水害・盗難などが含まれ、保険金や損害賠償金で補てんされる分は差し引いて損害額を判断します。
減免の可否・割合は税務課の判断になります。り災証明書と損害の分かる写真・見積書を用意して、納期限の前に相談してください。

Q8. 出産するとき、国保税や給付で受けられるものは?
A. 出産育児一時金50万円(産科医療補償制度未加入の医療機関は48万8千円)と、産前産後期間相当分の国保税の軽減の2つです。
一時金は直接支払制度が使えれば市での手続きは不要で、費用が50万円に満たなければ差額を市民課へ申請します(例:費用48万円なら差額2万円)。税の軽減は出産予定日の6か月前から届出可能で、母子健康手帳を持参します。

Q9. 高額な医療費を払えないときは?
A. 高額療養費の貸付(支給見込額の9割を限度に無利子)が使えます。対象は国保税を完納している世帯主です。事前に限度額適用認定証を医療機関へ提示する方法もあるので、あわせて市民課で貸付を相談してください。
人工透析など長期の治療は特定疾病療養受療証(月1万円。透析で70歳未満の所得区分ア・イは2万円)が使えます。申請月の1日から適用でさかのぼれないため、早めの申請を。

Q10. 国保税の納付証明書は必要ですか?
A. 確定申告に添付は必須ではありません。領収書・通帳記帳・通知書でも申告できます。公的年金等の源泉徴収票には天引き分の社会保険料額が載るので、そちらを使えます。
ただし遺族年金・障害年金からの天引きには源泉徴収票が届きません。この場合や、ほかの所得で申告する場合は、申請(手数料無料)で納付証明書を発行できます。課税があっても納付がなければ発行されない点に注意してください。

Q11. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、旧被扶養者に対する減免・非自発的失業者の軽減・産前産後期間相当分の軽減・災害等による減免・その他特別の事情などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q12. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に伊予市 市民課 国民健康保険担当(税額は税務課 国民健康保険税担当)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|伊予市の国保で押さえるべきポイント

  • 伊予市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.80%・後期支援分2.90%・介護分2.70%・子ども分0.40%
  • 均等割は医療分30,000円・後期支援12,000円・介護12,500円・子ども1,100円、平等割は合計で年37,500円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 「保険料」ではなく「保険税」で、所得割13.8%(40〜64歳)・40歳未満と65〜74歳は11.1%。均等割合計55,600円、平等割合計37,500円
  • 所得ゼロの40〜64歳単身でも軽減前は年93,100円。7割軽減が効けば27,930円。ただし申告をしないと軽減されない
  • 未就学児の均等割は市が一律2分の1。軽減を受けている場合は、軽減後の額の2分の1
  • 旧被扶養者(65歳以上)は所得割が「当分の間」免除。均等割・平等割は2年間半額(要申請)
  • 後期高齢者医療への移行で被保険者が1人になった世帯は、平等割が5年間半額+3年間4分の1減額(申請不要)
  • 葬祭費は令和8年4月以降の死亡で2万円(3月31日以前は3万円)。高額療養費は無利子貸付あり。納期は年9回(7月31日〜3月31日)
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は伊予市 市民課 国民健康保険担当(税額は税務課 国民健康保険税担当)

出典・参考:
・伊予市公式:令和8年度国民健康保険税
・伊予市公式:国民健康保険税(税務課)
・伊予市公式:軽減と減免
・伊予市公式:非自発的失業(離職)者に対する軽減
・伊予市公式:旧被扶養者に対する減免措置
・伊予市公式:産前産後期間相当分の軽減
・伊予市公式:社会保険料控除のための納付証明書
・伊予市公式:国民健康保険(加入・脱退・変更・給付)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は伊予市公式サイトでご確認ください。

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