板野郡藍住町の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
藍住町は徳島県の北東部、徳島市の北に隣接する板野郡の町です。町名は、かつて阿波藍の商いで栄えたことに由来するとされ、いまは徳島市のベッドタウンとして子育て世帯から高齢の方まで幅広い世代が暮らしています。
この記事でまず押さえてほしいのは、藍住町の国保は「保険料」ではなく「保険税」だということです。納めるのは世帯主で、世帯主が会社の健康保険に入っていても、家族に国保加入者がいれば世帯主あてに課税されます。
令和8年度の税率は、所得割が合計14.1%(医療分8.5%+後期高齢者支援金分2.8%+介護分2.5%+子ども・子育て支援納付金分0.3%)。これに人数に応じた均等割と1世帯ごとの平等割を加える3方式で、資産割はありません。賦課限度額は4区分の合計で113万円です。
藍住町の特徴は、窓口が2つの課に分かれていることです。税額・納付・納税相談は税務課(088-637-3117)、加入・脱退・減免や軽減の届出・給付は健康推進課(088-637-3115)。どちらに電話すればよいかで迷う方が多いので、記事の後半に早見表をつけました。
あわせて、令和8年度から特定健診の自己負担が無料(従来は1,000円)になった点も、町の国保ならではの変更です。この記事では、町が公表している令和8年度の税率にもとづく計算方法、収入別の試算、納期、軽減・減免、特別療養費、窓口までまとめました。
1. 板野郡藍住町の国民健康保険の概要
板野郡藍住町の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
板野郡藍住町の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
藍住町の国保は「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。
町は税額の仕組みをこう説明しています。「国民健康保険税は世帯単位で計算され、世帯主の方が納税義務者になります」。医療分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分・子ども子育て支援納付金分をそれぞれ算出し、その合計が年間の保険税額になります。
所得割の基準は「前年中の所得-43万円」です。町は「所得割には、国保に加入していない世帯主の所得は含まれません」と注記しています。一方、後述する軽減判定には国保に加入していない世帯主の所得も含まれます。同じ「所得」でも、税額の計算と軽減の判定で対象者が違う点に注意してください。
介護分は40〜64歳の方のみが対象で、年度の途中で40歳になった場合は誕生日の前日の属する月分から課税、65歳になった場合は誕生日の前日の属する月分から課税されなくなります。
徳島県が国保の財政運営の責任主体になった平成30年度以降、町は県に国保事業費納付金を納め、その財源をまかなうために町の税率を決めています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.50% | 31,500円 | 28,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.80% | 8,000円 | 7,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.50% | 7,500円 | 5,500円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,300円 (町の税率表では子ども・子育て支援納付金分の均等割は「1,200円×人数+100円(18歳以上均等割)×18歳以上人数」と表記されています。町は「18歳未満の方は10割軽減」としているため、本記事の計算例では18歳以上の被保険者は1人1,300円、18歳未満は0円として計算しています) | 1,000円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 町の税率表では子ども・子育て支援納付金分の均等割は「1,200円×人数+100円(18歳以上均等割)×18歳以上人数」と表記されています。町は「18歳未満の方は10割軽減」としているため、本記事の計算例では18歳以上の被保険者は1人1,300円、18歳未満は0円として計算しています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は14.1%(医療8.5%+後期支援2.8%+介護2.5%+子ども0.3%)。介護分は40〜64歳のみが対象で、65歳以上の所得割は11.6%です。
均等割は1人年額で、18歳以上の40〜64歳なら合計48,300円(31,500+8,000+7,500+1,300)。平等割は1世帯年額で、介護分を含めると42,000円(28,000+7,500+5,500+1,000)です。
課税限度額は4区分の合計で113万円(医療67万+後期支援26万+介護17万+子ども3万)。町は令和7年度から医療分の限度額が引き上げられたと案内しています。
子ども・子育て支援納付金分の均等割1,200円は、18歳未満の方は10割軽減されます。そのため18歳以上の被保険者には1,200円に18歳以上均等割100円を加えた1,300円がかかります。
令和7年中の所得が基準です。町は「前年中の所得-430,000円」に各区分の所得割率をかけると示しています。
令和7年度からの変更点——町が示している「3つの法改正」
藍住町は令和8年度の国保税のページに、令和7年度からの変更点を3つ掲げています。税率表そのものではなく、法令改正にともなう変更を前面に出しているのが特徴です。
| 変更点 | 内容 | 影響を受ける人 |
|---|---|---|
| 子ども子育て支援納付金分の新設 | 法令の改正により新設。令和8年度は所得割0.3%・均等割1,200円(18歳以上は+100円)・平等割1,000円、限度額3万円 | 国保に加入するすべての世帯 |
| 医療分の賦課限度額の引き上げ | 法令の改正により医療分の限度額が引き上げられた。令和8年度は67万円 | 所得が高い世帯(医療分の所得割が上限に届く世帯) |
| 5割・2割軽減の判定基準の見直し | 法令の改正により、5割軽減は1人あたり31万円、2割軽減は1人あたり57万円の基準額 | 所得が低めの世帯(これまで軽減に届かなかった層が対象になりうる) |
とくに見落としやすいのが3つ目の軽減判定の見直しです。5割軽減の判定式は「43万円+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)」、2割軽減は「43万円+57万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)」です。たとえば被保険者1人の単身世帯なら、5割軽減は総所得金額等が74万円以下、2割軽減は100万円以下まで届きます。被保険者2人の世帯なら5割軽減が105万円以下、2割軽減が157万円以下です。
子ども分の負担も具体的に見ておきます。40代の単身で、給与収入300万円(給与所得202万円、基準所得159万円)の場合、子ども分は所得割0.3%で4,770円、均等割1,300円、平等割1,000円を合わせて約7,070円です。4人世帯(夫婦+18歳未満の子2人)で基準所得257万円なら、所得割7,710円+均等割2,600円(18歳以上の2人分)+平等割1,000円=約11,300円。18歳未満の子どもには、子ども分の均等割はかかりません。
限度額の面では、単身で基準所得が約718万円(総所得金額等で約761万円)を超えたあたりから、医療分が上限の67万円に達します((670,000-31,500-28,000)÷0.085で計算)。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 218,450円 + 均等割 110,250円 + 平等割 28,000円 ⇒ 356,700円
- 後期支援分: 所得割 71,960円 + 均等割 28,000円 + 平等割 7,500円 ⇒ 107,460円
- 介護分: 所得割 64,250円 + 均等割 15,000円 + 平等割 5,500円 ⇒ 84,750円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,600円 + 平等割 1,000円 ⇒ 11,310円
合計: 年間 約560,220円(月あたり約46,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 135,150円 + 均等割 31,500円 + 平等割 28,000円 ⇒ 194,650円
- 後期支援分: 所得割 44,520円 + 均等割 8,000円 + 平等割 7,500円 ⇒ 60,020円
- 介護分: 所得割 39,750円 + 均等割 7,500円 + 平等割 5,500円 ⇒ 52,750円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,300円 + 平等割 1,000円 ⇒ 7,070円
合計: 年間 約314,490円(月あたり約26,200円)
単身世帯でも平等割が合計で年42,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 257,550円 / 後期支援分 80,740円 / 介護分 71,250円 / 子ども分 9,290円 ⇒ 合計 約418,830円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 81,430円 / 後期支援分 23,544円 / 介護分 20,350円 / 子ども分 3,034円 ⇒ 合計 約128,358円
差額は年間およそ29万円。届出書1枚でこれだけ違います。板野郡藍住町が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は板野郡藍住町公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 板野郡藍住町の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、町の税率表では子ども・子育て支援納付金分の均等割は「1,200円×人数+100円(18歳以上均等割)×18歳以上人数」と表記されています。町は「18歳未満の方は10割軽減」としているため、本記事の計算例では18歳以上の被保険者は1人1,300円、18歳未満は0円として計算しています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 健康推進課(088-637-3115)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇などで離職された方は、失業者本人の前年の給与所得を100分の30とみなして所得割を算定する軽減が使えます。
藍住町が示す要件は2つ。離職日の翌日時点で65歳未満であること、そして雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者であることです。高年齢受給資格者と特例受給資格者は対象外です。
対象になるかどうかは、雇用保険受給資格者証の第1面(または受給資格通知)の「離職理由」欄のコードで決まります。特定受給資格者は11・12・21・22・31・32、特定理由離職者は23・33・34です。
対象期間は「離職日翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。たとえば令和8年10月に離職した場合、令和8年10月から令和10年3月までが対象です。
手続きは、雇用保険受給資格者証または受給資格通知を持って、健康推進課(088-637-3115)へ。町が自動で拾ってくれる制度ではないので、離職したらまず窓口に行くのが確実です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 板野郡藍住町の減免制度|要申請
藍住町の軽減・減免は、町の国保税のページに「世帯の所得金額に応じた軽減」「未就学児の均等割額軽減」「産前産後期間の軽減」「後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減・減免」「減免制度」「離職された方への軽減」として整理されています。低所得軽減と未就学児の軽減は申請不要(所得の申告が前提)、産前産後・旧被扶養者の減免・離職者の軽減は届出または申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得者軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯の所得合計が基準以下。①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)=7割、②43万円+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)=5割、③43万円+57万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)=2割 | 均等割額と平等割額を軽減。判定は4月1日時点の世帯状況で行い、国保に加入していない世帯主の所得も合計に含めます。所得未申告の世帯には適用されません。65歳以上の公的年金は年金所得から15万円を控除して判定 |
| 未就学児の均等割額軽減 (申請不要) | 令和2年4月2日以降生まれの未就学児 | 均等割額の2分の1を軽減。「世帯の所得金額に応じた軽減」の対象世帯は、その軽減後の均等割額の2分の1がさらに軽減される |
| 子ども・子育て支援納付金分の18歳未満の軽減 (申請不要) | 国保に加入している18歳未満の被保険者 | 子ども子育て支援納付金分の均等割1,200円が10割軽減(0円) |
| 離職された方への軽減 (要・申請) | 離職日の翌日時点で65歳未満、雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者(離職理由コード11・12・21・22・23・31・32・33・34) | 失業者本人の前年の給与所得を100分の30とみなして計算。離職日翌日の属する月から翌年度末まで |
| 産前産後期間の軽減 (要・届出) | 妊娠85日(4か月)以上の出産を予定または出産した被保険者(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 単胎は出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの4か月間、多胎は3か月前から6か月間の所得割額と均等割額を減額。出産予定日の6か月前から届出可 |
| 特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減 (後期高齢者医療への移行に伴う) | 国保から後期高齢者医療制度へ移行し、国保の加入者が1人だけになった世帯(特定世帯)。ただし世帯主を変更した場合は対象外 | 医療分・支援金分・子ども分の平等割を5年間2分の1に軽減。5年を過ぎた特定継続世帯は、その後3年間4分の3に軽減 |
| 旧被扶養者の減免 (要・申請) | 社会保険の被保険者が後期高齢者医療に移行したため、65歳以上の被扶養者だった方が新たに国保に加入 | 所得割額は当分の間、全額減免。均等割額は資格取得月以後2年間に限り2分の1を減免。旧被扶養者のみの世帯は平等割額も2年間2分の1を減免(7割・5割軽減の世帯を除く) |
| 災害・特別な事情による減免 (要・申請) | 天災その他の特別な事情で、どうしても国保税を納めることが困難な場合 | 申請により減免を受けられる場合がある。納税通知書の到達後、納期限までに相談 |
藍住町の制度でいちばん見落とされやすいのが、「軽減判定に使う所得」と「税額に使う所得」の違いです。
町の案内では、軽減判定の所得には国保に加入していない世帯主の所得も含まれる一方、所得割には国保に加入していない世帯主の所得は含まれません。さらに軽減判定では、①1月1日現在65歳以上の方の公的年金の雑所得から15万円を控除、②事業専従者控除は控除前の額で算定(専従者給与は算定に含めない)、③土地建物等の分離課税の譲渡所得は特別控除前の額で算定、という3つの違いがあります。
「給与所得者等の数」の数え方にも注意が必要です。給与収入が55万円を超える方と、公的年金等の収入が65歳未満は60万円超・65歳以上は110万円超の方が数に入ります。この数が2人以上だと、判定基準に10万円×(数-1)が加算されます。
また、無収入でも国保税はゼロになりません。最大の軽減が7割のため、65歳以上の単身で所得ゼロでも、均等割と平等割の3割が残ります(本記事の計算で年約2万3千円)。
減免については、町のページは「天災その他の特別な事情」と簡潔に記載しており、事由や所得の線引きは載っていません。「納期限までに相談」が条件なので、納期限を過ぎる前に、税務課に電話で確認するのが確実です。
未申告のままだと軽減が適用されません。町は「前年中に収入がない方、非課税所得のみの方、および扶養親族となられている方も所得の申告が必要」としています。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(金融機関窓口または税務課で申し込み。阿波銀行・徳島大正銀行・徳島信用金庫・四国銀行・四国労働金庫・板野郡農業協同組合・ゆうちょ銀行)
- コンビニ納付(納付書裏面記載のコンビニ。1枚30万円超は不可)
- スマートフォン決済アプリ(バーコードはPayPay・LINE Pay、地方税統一QRコードは各種アプリ)
- 窓口納付(全国の地方税統一QRコード対応金融機関、役場出納室)
- 年金からの天引き(特別徴収)(要件に当てはまる方のみ。希望により口座振替にもできます)
藍住町の国保税は年8回(7月〜翌年2月)が標準です。町の納期一覧表では、7月が第1期、8月が第2期、9月が第3期、10月が第4期、11月が第5期、12月が第6期、1月が第7期、2月が第8期。納期限はその月の末日、ただし12月だけは25日です。土曜・日曜・祝日の場合は翌平日が納期限になります。
12月だけ月末ではなく25日です。12月分を月末と思い込んで遅れる方が出やすいので、カレンダーに書いておくと安心です。
納税通知書は7月上旬に世帯主あてに送られます(町の「納税通知書等の発送時期について」)。町は「発送時期から10日間程度経過しても納税通知書が届かない場合は、税務課までお問い合わせください」としています。年度の途中に加入・脱退した場合は、年度の途中に通知書が届くこともあります。
口座振替は、振替日(納期限日)の前日までに入金します。引き落とせなかった場合は納付書が送られます。転出・婚姻などがあっても自動的に解約にはなりません。別の方法に変えたいときは、納期限の15日前までに廃止手続をして税務課で納付書を受け取ります。
年金天引き(特別徴収)の方は、4月・6月・8月が仮徴収、10月・12月・2月が本徴収です。仮徴収は前年度の保険税をもとに仮に計算した額、本徴収は確定した所得で計算した年間税額から仮徴収分を引いた額を、残りの月に振り分けます。
特別徴収の条件は町の案内で3つ示されています。①世帯主が国保に加入し、世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満、②世帯主の年金が年額18万円以上、③介護保険料と国保税の合算額が年金受給額の2分の1を超えない。町は具体例として、世帯主72歳・妻68歳なら特別徴収、世帯主72歳・妻63歳なら普通徴収、世帯主72歳・妻68歳・子40歳(国保)なら普通徴収、同じ構成でも子40歳が社保なら特別徴収を挙げています。
世帯主が年度途中で75歳に到達する年度は特別徴収を行いません。また、世帯主が国保に入っていなくても、世帯内に国保の被保険者がいればその世帯主が納税義務者(擬制世帯主)です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 板野郡藍住町の国保窓口一覧
藍住町の国保の窓口は健康推進課と税務課の2つに分かれています。資格・給付・軽減の届出は健康推進課、税額・納付・納税相談は税務課と覚えてください。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 健康推進課(役場1階) E-Mail:[email protected] | 088-637-3115 平日8:30〜17:15 | 国保の加入・脱退の届出、資格確認書の交付、離職者の軽減・産前産後の減額届出、旧被扶養者の減免申請、高額療養費・特別療養費の申請、特定健診・健康マイレージ、ジェネリック差額通知 |
| 税務課 E-Mail:[email protected] | 088-637-3117/088-637-3118 | 国保税の税額・納付方法、口座振替の申込み・変更、納税相談(滞納・分割納付・猶予)、年金天引きから口座振替への変更、納税通知書が届かないときの相談 |
| 福祉課 | 088-637-3114 | 子どもはぐくみ医療費助成(0歳から18歳に達する年度末まで)の受給者証の交付申請 |
税額や納付の相談は税務課(088-637-3117)、加入・脱退や軽減の届出は健康推進課(088-637-3115)。電話先が違うので注意してください。
国保税の納期は年8回(7月〜翌年2月)。納期限は月末ですが、12月は25日です。
軽減の判定は4月1日時点の世帯状況で行います。4月2日以降に納税義務が発生した場合は、その時点の世帯状況で判定されます。
職場の保険に入っても、国保の脱退届を出さなければ資格は喪失されません。町は、長期にわたり資格喪失の手続きをせず資格確認書を使い続けた場合、後日医療費を返還する必要があると案内しています。
8. よくある質問(板野郡藍住町の国保)
Q1. 国保をやめたのに納税通知書が届きました。なぜですか?
A. 職場の健康保険に入っても、届出をしなければ国保の資格は喪失されません。町は「喪失のお手続をしなければ、引き続き国民健康保険税が賦課されます」と案内しています。
また、国保税の納税義務者は世帯主です。世帯主本人が会社の健康保険に入っていても、家族の誰かが国保に加入していれば世帯主あてに通知が届きます(擬制世帯主)。
手続きには新しい健康保険の資格確認書等と国保の資格確認書等が必要で、扶養家族がいる場合は全員分の新しい資格確認書等が求められます。窓口は健康推進課(088-637-3115)です。
Q2. 無収入なのに国保税がかかるのはなぜですか?
A. 所得割がかかる場合と、均等割・平等割がかかる場合の2つがあります。
会社を退職して今は収入がない場合でも、所得割は前年の所得をもとに計算するので課税されます(離職者の軽減が使えることがあります)。
昨年も今年も収入がない場合は、均等割と平等割が最大7割軽減されますが、残りの3割は課税されます。本記事の計算では、65歳以上の単身・所得ゼロで年23,190円、40〜64歳の単身・所得ゼロで年27,090円です(令和8年度の税率、7割軽減後の概算)。
所得の申告をしていないと軽減の判定ができません。町は、収入がない方や扶養親族の方(平成19年4月2日以降生まれを除く)も申告が必要としています。
Q3. 令和8年度から、子ども・子育て支援納付金分が加わったと聞きました。いくらぐらい増えますか?
A. 令和8年度から、医療保険の保険税・保険税に子ども・子育て支援金が加算されます。藍住町の国保では「子ども子育て支援納付金分」として新しい区分が加わりました(町は「法令の改正により新設」と案内)。
税率は所得割0.3%・均等割1,200円(18歳以上は+100円)・平等割1,000円、賦課限度額は3万円です。18歳未満の均等割は10割軽減されます。
たとえば基準所得257万円の4人世帯(夫婦+18歳未満の子2人)なら、所得割7,710円+均等割2,600円+平等割1,000円=約11,300円。基準所得159万円の単身なら約7,070円です。
医療分の限度額引き上げ、軽減判定基準の見直しと合わせて、令和7年度からの変更点は3つと町は整理しています。
Q4. 藍住町の国保税は、年収ごとにいくらぐらいですか?
A. 本記事の計算(令和8年度の税率、100円未満の端数処理前の概算)で、代表的なケースを挙げます。
例1:40歳の単身、給与収入300万円(基準所得159万円)は約31万4,000円(月あたり約2万6,200円)。
例2:65歳以上の単身、基準所得159万円(40〜64歳でないため介護分なし)は約26万2,000円。
例3:夫婦+子2人(うち1人は未就学児)、基準所得257万円は約56万円。
例4:65歳以上の夫婦、所得ゼロは、均等割・平等割が7割軽減されて約3万円台。
例5:所得が非常に高い夫婦(40〜64歳)は、4区分の合計113万円で頭打ちです。
藍住町は3方式で平等割が合計42,000円(介護分を含む)と大きいため、所得が低くても単身世帯の負担が相対的に重い点が特徴です。町の試算は役場の窓口(税務課)で確認できます。
Q5. 65歳以上の年金生活で、年金から天引きされるのはどんな場合ですか?
A. 町が示す条件をすべて満たすと、国保税は年金から天引き(特別徴収)されます。
①世帯主が国保に加入し、世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満、②世帯主が年額18万円以上の年金を受給、③介護保険料と国保税の合算額が年金受給額の2分の1を超えない。
町は具体例として、世帯主72歳・妻68歳は特別徴収、世帯主72歳・妻63歳は普通徴収、世帯主が後期高齢者医療(78歳)で妻68歳が国保なら普通徴収などを挙げています。
天引きを口座振替に変えることもできます。希望する場合は税務課で手続きをします(通帳と届出印が必要)。ただし納付状況によっては特別徴収になる場合があり、納付書での納付には変更できません。
複数の年金を受給している場合は、優先順位の最も上位の年金のみが対象になります(障害年金・遺族年金も対象)。
Q6. 滞納するとどうなりますか?「特別療養費」とは何ですか?
A. 藍住町は「特別療養費」について独立したページを設けて案内しています。
特別の事情がなく国保税を一定期間以上滞納していると、特別療養費の支給対象者になる場合があります。対象になると、医療機関の窓口でいったん医療費を全額(10割)自己負担し、あとから申請して保険給付分(7割または8割)の払い戻しを受ける形になります。
マイナ保険証がない方には「資格確認書(特別療養)」、マイナ保険証をお持ちの方には「資格情報のお知らせ(特別療養)」が交付されます。一度対象になると、滞納している保険税を完納または著しく減少させない限り、窓口で保険給付を受けられません。
払い戻しの申請は、医療費を支払った日の翌日から2年間で時効です。ただし町は「納税相談の上、滞納保険税に充当する場合がある」としています。
払えないときは未納のままにせず、税務課(088-637-3117)へ相談してください。町税には換価の猶予・徴収猶予の制度もあります(換価の猶予は納期限から6か月以内に申請、猶予期間は1年以内)。
Q7. 国保から後期高齢者医療に移ると、残った家族の税はどうなりますか?
A. 町は負担が急に増えないよう、複数の措置を設けています。
①国保の加入者が1人だけになった世帯(特定世帯)は、医療分・支援金分・子ども分の平等割が5年間2分の1。5年を経過すると、その後3年間は4分の3です。ただし世帯主を変更すると対象外になります。
②75歳以上の方が会社の健康保険から後期高齢者医療に移り、扶養されていた65歳以上の方が国保に入る場合は、申請により所得割が全額減免、均等割は2年間半額です。
手続きの詳細は健康推進課に確認してください。
Q8. 特定健診は無料と聞きました。いつまでに受ければよいですか?
A. 令和8年度から、藍住町の特定健診は自己負担が無料になりました。従来は1,000円でしたが、町は「今年度からは町が全額を負担し、無料で受診(自費で受けると約10,000円必要)できる」としています。
対象は藍住町国保に加入している40歳以上75歳未満(昭和26年10月1日〜昭和62年3月31日生まれ)の方。受診券は令和8年7月上旬に送付されています。
実施期間は令和9年1月31日まで。個別検診(医療機関)または集団検診(藍住町総合文化ホール、令和9年は1月20日・21日)から選べます。集団検診の予約は徳島県総合健診センター(088-678-3557)です。
今年度から、尿検査のオプションとして「推定一日食塩摂取量」と「尿蛋白定量(随時尿)」が加わりました。
あわせて、健康マイレージ事業では、特定健診の受診を含め10ポイント以上ためて国保税を滞納していない方の中から抽選で商品券(3万円分1名・1万円分3名・5千円分5名・3千円分5名)が当たります。応募の締め切りは令和9年1月31日(日)消印有効です。
Q9. 高額療養費の手続きを簡単にする方法はありますか?
A. 町は「高額療養費支給申請手続の簡素化」を、希望世帯のみ実施しています。
初回の「高額療養費支給申請書」に同封される「簡素化申請書」を一緒に提出すると、以後の高額療養費は指定口座に自動で振り込まれます。
注意点は3つ。①自動振込の対象は、初回申請後に新たに発生する高額療養費のみ。②簡素化申請書だけの提出は不可。③口座に振り込めなかった場合や国保税の滞納が生じた場合は停止されます。
また、支給決定通知書には医療機関別の内訳は書かれません。世帯主が変わったときや被保険者証の記号番号が変わったときは、あらためて簡素化申請書が必要です。窓口は健康推進課(088-637-3115)です。
Q10. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得者軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割額軽減
(申請不要)・子ども・子育て支援納付金分の18歳未満の軽減
(申請不要)・離職された方への軽減
(要・申請)・産前産後期間の軽減
(要・届出)・特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減
(後期高齢者医療への移行に伴う)・旧被扶養者の減免
(要・申請)・災害・特別な事情による減免
(要・申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q11. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に健康推進課(088-637-3115)・税務課(088-637-3117)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|板野郡藍住町の国保で押さえるべきポイント
- 板野郡藍住町は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.50%・後期支援分2.80%・介護分2.50%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分31,500円・後期支援8,000円・介護7,500円・子ども1,300円、平等割は合計で年42,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 藍住町の国保は「保険税」方式。所得割14.1%(医療8.5%+後期支援2.8%+介護2.5%+子ども0.3%)の3方式
- 令和7年度からの変更点は3つ(子ども子育て支援納付金分の新設/医療分の限度額引き上げ/5割・2割軽減の基準見直し)
- 窓口は2課に分かれる。税額・納付は税務課(088-637-3117)、加入・減免・給付は健康推進課(088-637-3115)
- 納期は年8回(7月〜翌年2月)。納期限は月末、12月だけ25日
- 無収入でも3割は課税(最大7割軽減)。特定健診は令和8年度から無料
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は健康推進課(088-637-3115)・税務課(088-637-3117)
出典・参考:
・藍住町公式:令和8年度国民健康保険税について(税率・軽減・減免)
・藍住町公式:納税通知書等の発送時期について
・藍住町公式:町税の納付方法について(納期一覧表)
・藍住町公式:国民健康保険税の特別徴収(年金からの天引き)について
・藍住町公式:産前産後期間の国民健康保険税が減額されます
・藍住町公式:特別療養費について
・藍住町公式:令和8年度 特定健康診査のご案内
・藍住町公式:国民健康保険への届出が必要なとき
・藍住町公式:高額療養費支給申請手続の簡素化
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は板野郡藍住町公式サイトでご確認ください。