津島市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
津島市は愛知県の西部、尾張の海部地域にある市です。毎年7月に開かれる尾張津島天王祭は、ユネスコ無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」のひとつで、市の名前を全国に知らせています。名古屋市や岐阜方面へも出やすい住宅都市でもあり、国保の加入者は令和7年度末で9,734人(国保加入率16.6%)です。
この記事でいちばん伝えたいのは、津島市の令和8年度の国保税は、県が計算した「標準」の税率より低く抑えられた代わりに、足りない分を基金と一般会計の繰り入れで埋めているという点です。市の国保運営協議会(令和8年1月27日)の資料では、県の本算定で必要とされた所得割の合計は14.32%でしたが、実際に決まった令和8年度の所得割の合計は12.51%(介護分を含む場合)。不足額約2億560万円のうち、約1億3,190万円を一般会計から、約2,230万円を国保の基金から繰り入れ、被保険者の負担増は約5,140万円にとどめた、と市が公表しています。
令和8年度の税率は、医療分の所得割7.42%・後期高齢者支援金分2.62%・介護分2.17%・子ども・子育て支援金分0.30%。均等割は医療29,000円・支援金10,600円・介護10,000円・子ども1,300円(18歳以上はさらに100円)、平等割は医療24,700円・支援金7,700円・介護8,300円・子ども900円で、課税限度額は医療67万円+支援金26万円+介護17万円+子ども分3万円=合計113万円です。
この記事では、令和6年度からの3年間の税率の推移、県の標準保険税率との比較、市が公表したモデル世帯7パターンの試算、軽減・減免(災害・所得激減・旧被扶養者など)、産前産後の減額、年金天引きと8期の納期まで、津島市の公式ページと運営協議会の資料で確認できた範囲でまとめました。
1. 津島市の国民健康保険の概要
津島市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
津島市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
津島市の国保は「保険税」ではなく「国保税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。医療分24,700円+後期高齢者支援金分7,700円+介護分8,300円+子ども・子育て支援金分900円=1世帯あたり年41,600円(介護分は40歳から64歳までの加入者が世帯にいる場合。いない世帯は33,300円)。
所得割の計算のもとになるのは「前年中の総所得金額等から基礎控除を引いた額」。基礎控除は所得2,400万円以下なら43万円、2,400万円超2,450万円以下は29万円、2,450万円超2,500万円以下は15万円、2,500万円超は0円と、市のページに表で載っています。雑損失の繰越控除がある場合は適用前の所得を使う、という注記もあります。
介護分がかかるのは40歳から64歳までの加入者です。年度の途中で加入・脱退した場合は月割で計算されます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.42% | 29,000円 | 24,700円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.62% | 10,600円 | 7,700円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.17% | 10,000円 | 8,300円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,400円 (基本の均等割は1,300円で、18歳以上の方には100円が加わって1,400円(市の表記は「加入者数×1,300円 及び 18歳以上加入者数×100円」)。高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の子ども・子育て支援金分の均等割は全額軽減され、子どもの負担は0円) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 基本の均等割は1,300円で、18歳以上の方には100円が加わって1,400円(市の表記は「加入者数×1,300円 及び 18歳以上加入者数×100円」)。高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の子ども・子育て支援金分の均等割は全額軽減され、子どもの負担は0円。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
4区分の合計で見ると、40歳未満・65歳以上の方は所得割10.34%(7.42+2.62+0.30)、均等割は18歳以上1人あたり年41,000円(29,000+10,600+1,400)、介護分がかかる40〜64歳の方は所得割12.51%、均等割は年51,000円です。平等割は世帯ごとに、介護分なしで年33,300円、介護分ありで年41,600円。
令和6年度から8年度の3年間で、所得割と均等割は毎年上がり、平等割だけが下がっています。医療分の所得割は6.74%→7.03%→7.42%、均等割は24,600円→26,400円→29,000円。いっぽう医療分の平等割は25,200円→25,100円→24,700円、介護分の平等割は令和7年度の8,900円から令和8年度は8,300円に下がりました。県の標準では平等割が下がる方向(令和8年度の標準は医療分22,184円)で、市の設計もそれに沿って「世帯の固定費を少し下げ、人数と所得に応じた負担を上げる」形になっています。
令和8年度の改定は、県の標準保険税率よりも低い水準に抑えられました。県が示した津島市の標準保険税率(本算定)は、所得割が合計13.47%・均等割59,321円・平等割36,290円。実際の令和8年度税率は所得割12.51%・均等割51,000円・平等割41,600円で、所得割と均等割は標準より低く、平等割だけは標準より高くなっています(いずれも介護分を含む全体)。市の資料によると、納付金や保健事業を賄うのに必要な税率は所得割14.32%・均等割63,300円・平等割38,800円で、そこまで上げず、不足額約2億560万円は被保険者の負担増約5,140万円・基金繰入約2,230万円・一般会計繰入約1億3,190万円で分けています。
基金の残りは多くありません。市の資料では、令和8年度に基金を繰り入れた後の基金残高は、令和9年3月末の見込みで約2,230万円。令和7年度の決算見込みでは基金繰入が2,490万円、令和6年度は9,790万円でした。基金に頼れる余地が小さくなっているため、今後の税率は、県の標準に近づく方向に動く可能性があります(市が今後の方針を示しているわけではありません)。
県への納付金は令和8年度に約16億3,259万円(対前年度102.02%)。令和7年度は約16億0,025万円で、被保険者数が減っても納付金そのものは大きく減りません。令和8年度は、診療報酬改定率2.22%の増の反映や、出産育児一時金を保険税等で賄う方式への変更も、県の本算定に影響しました。
子ども・子育て支援金分は所得割0.30%・均等割1,300円+18歳以上100円・平等割900円・限度額3万円。令和8年度から全国の医療保険で始まった制度にともなうものです。市は「高校生年代までのこども(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である者)に係る子ども・子育て支援金分の均等割は、全額軽減します」と案内しています。
限度額は医療分67万円・後期高齢者支援金等分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援金分3万円。4区分の合計は113万円(令和7年度は医療66万円・支援金26万円・介護17万円で合計109万円)。市は国の税制改正大綱を受けて令和8年3月31日に条例を専決処分で改正する、と運営協議会で説明しています。
1人あたり・1世帯あたりの調定額(軽減・減免後)は、令和7年度12月末時点で115,569円・170,973円。令和8年度の見直し案では123,354円・179,908円で、1人あたり7,785円(106.7%)、1世帯あたり8,935円(105.2%)の増加という試算です。収納率は令和7年度の現年度分で92.0%(県への納付金・保健事業を賄う税率の設定条件は91.6%)です。
令和6年度から8年度の税率の推移(津島市の公表資料)
| 項目 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|---|
| 医療分 所得割 | 6.74% | 7.03% | 7.42% |
| 医療分 均等割 | 24,600円 | 26,400円 | 29,000円 |
| 医療分 平等割 | 25,200円 | 25,100円 | 24,700円 |
| 支援金分 所得割 | 2.43% | 2.52% | 2.62% |
| 支援金分 均等割 | 9,400円 | 9,900円 | 10,600円 |
| 支援金分 平等割 | 7,300円 | 7,600円 | 7,700円 |
| 介護分 所得割 | 1.97% | 2.05% | 2.17% |
| 介護分 均等割 | 8,500円 | 9,100円 | 10,000円 |
| 介護分 平等割 | 9,300円 | 8,900円 | 8,300円 |
| 子ども分 | なし | なし | 所得割0.30%・均等割1,300円(18歳以上+100円)・平等割900円 |
| 限度額(医療/支援金/介護/子ども) | 65万/24万/17万/― | 66万/26万/17万/― | 67万/26万/17万/3万 |
県の標準保険税率との比較(令和8年度・介護分を含む全体)
| 項目 | 令和7年度の税率 | 県の標準保険税率(本算定) | 市の資料の必要税率 | 令和8年度の実際の税率 |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 11.60% | 13.47% | 14.32% | 12.51% |
| 均等割 | 45,400円 | 59,321円 | 63,300円 | 51,000円 |
| 平等割 | 41,600円 | 36,290円 | 38,800円 | 41,600円 |
令和8年度の所得割は、県の標準より0.96ポイント、市の資料の必要税率より1.81ポイント低い水準です。差額は一般会計と基金の繰り入れで埋めています。
市が公表したモデル世帯7パターンの試算
| モデル世帯 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 65歳以上単身(年金収入110万円・所得0・7割軽減) | 14,500円 | 15,500円 | +1,000円 |
| 60歳代夫婦(年金収入140万円・所得77.5万円・5割軽減) | 106,100円 | 114,700円 | +8,600円 |
| 20歳代単身(給与収入140万円・2割軽減) | 95,200円 | 92,500円 | -2,700円 |
| 30歳代夫婦+小学生1人(給与収入210万円・2割軽減) | 204,900円 | 223,000円 | +18,100円 |
| 30歳代単身(給与収入290万円・所得195万円) | 214,100円 | 231,300円 | +17,200円 |
| 40歳代夫婦+中学生・高校生(給与収入400万円・所得276万円) | 475,100円 | 514,000円 | +38,900円 |
| 50歳代夫婦(給与収入500万円・所得356万円) | 495,300円 | 535,000円 | +39,700円 |
市の資料は、20歳代単身(給与収入140万円)だけが値下がりとしています。令和7年度の所得は85万円、令和8年度は75万円と、同じ給与収入でも算定の基礎になる所得が10万円小さく扱われるためです(令和7年度の税制改正で、給与所得控除の最低額が引き上げられたことが背景とみられます)。税率は上がっても、年収が低い給与所得者は下がる世帯がある、という珍しい結果です。収入が増える世帯ほど上げ幅が大きく、年収500万円の50歳代夫婦は約4万円の増加です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 190,694円 + 均等割 101,500円 + 平等割 24,700円 ⇒ 316,894円
- 後期支援分: 所得割 67,334円 + 均等割 37,100円 + 平等割 7,700円 ⇒ 112,134円
- 介護分: 所得割 55,769円 + 均等割 20,000円 + 平等割 8,300円 ⇒ 84,069円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,800円 + 平等割 900円 ⇒ 11,410円
合計: 年間 約524,507円(月あたり約43,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 117,978円 + 均等割 29,000円 + 平等割 24,700円 ⇒ 171,678円
- 後期支援分: 所得割 41,658円 + 均等割 10,600円 + 平等割 7,700円 ⇒ 59,958円
- 介護分: 所得割 34,503円 + 均等割 10,000円 + 平等割 8,300円 ⇒ 52,803円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,400円 + 平等割 900円 ⇒ 7,070円
合計: 年間 約291,509円(月あたり約24,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年41,600円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 226,586円 / 後期支援分 79,346円 / 介護分 68,861円 / 子ども分 9,290円 ⇒ 合計 約384,083円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 72,492円 / 後期支援分 25,068円 / 介護分 23,277円 / 子ども分 3,034円 ⇒ 合計 約123,870円
差額は年間およそ26万円。届出書1枚でこれだけ違います。津島市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は津島市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 津島市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、基本の均等割は1,300円で、18歳以上の方には100円が加わって1,400円(市の表記は「加入者数×1,300円 及び 18歳以上加入者数×100円」)。高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前)の子ども・子育て支援金分の均等割は全額軽減され、子どもの負担は0円。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 保険年金課の窓口(電話0567-24-1111)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
津島市の軽減ページでは、対象者が「退職時65歳未満で、ハローワークから交付される雇用保険受給資格者証に記載されている離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34の方」、軽減内容が「失業した人の前年中の給与所得を100分の30として算定」、期間が「離職日の翌日の属する月から、その翌年度末まで」と明記されています。申請のときは、国民健康保険の資格確認書等・マイナンバーのわかるもの・本人確認書類を持参し、雇用保険受給資格者証を確認される場合があります。受給資格者証をなくした方は、先にハローワークで再交付を受けてください。なお、津島市の所得激減の減免(後述)は、この軽減に当たる方でも使えるかどうかを市のページは書いていません。迷ったら保険年金課に直接確認してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 津島市の減免制度|要申請
津島市は「災害等により生活が著しく困難になった方や、会社を途中で退職したり、不況で営業所得などが減少した方などに対して、保険税を減免する制度を設けています」と案内しています。申請期限は、当該年度分の最終納期限の7日前までです。市のページの表(番号1〜4)と、制度による経過措置は次のとおりです。減免は、所得申告をしていない方は対象になりません。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 災害で家屋が被害を受けた世帯(震災・風水害・落雷・火災など) | 居住する家屋が全壊・全焼・流出、または半壊・半焼の被害を受けたとき | 全壊・全焼・流出は、発生日以降の納期分の全部。半壊・半焼は、発生日以降の納期分の50% |
| 所得が低い世帯(均等割・平等割の軽減とは別枠) | 世帯主と世帯内の被保険者の前年中の総所得金額等が43万円+((給与所得者等の数-1)×10万円)以下の所得申告世帯で、当年4月1日現在の国保加入者 | 当年度の保険税額の30% |
| 所得が3分の2以下に減る見込みの世帯 | 世帯主と被保険者の当年中の総所得金額等の見込額が、前年中の総所得金額等の3分の2以下に減ると見込まれ、前年中の総所得金額等が500万円以下の方 | 前年所得250万円以下は当年度の所得割額の50%、250万円超500万円以下は所得割額の30%。ただし、総所得金額等が前年の3分の2を超えたら減免は取り消し |
| 被用者保険から後期高齢者医療に移る旧被扶養者 | 被用者保険の被保険者が後期高齢者医療制度に移ったため、その被扶養者(65〜74歳)が国保に加入するとき | 旧被扶養者の所得割額は全額。均等割額は50%(他の軽減との合計で50%を超えない範囲)。旧被扶養者以外の加入者がいない世帯は平等割額も50%。資格取得日の属する月以降2年を経過する月まで |
| 産前産後期間の減額(要申請) | 国保に加入し、令和5年11月以降に出産(予定を含む)する被保険者 | 出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの計4か月(多胎妊娠は3か月前から計6か月)の所得割額・均等割額。出産予定日の6か月前から申請でき、母子健康手帳と本人確認書類が必要 |
| 特定同一世帯所属者がいる国保単身世帯の平等割軽減(自動適用) | 国保から後期高齢者医療制度に移行した方が同じ世帯に残り、国保の被保険者が1人になる世帯 | 移行から5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1軽減 |
津島市の減免は「所得が低い世帯の30%」という、軽減とは別枠の独自の仕組みが目立ちます。前年の総所得金額等が「43万円+(給与所得者等の数-1)×10万円」以下、つまり7割軽減と同じ水準の世帯が、均等割・平等割の7割軽減に加えて、さらに年税額の30%の減免を受けられる設計です。7割軽減は自動ですが、この減免は申請しないと適用されません。対象になる可能性のある方は、納期限の7日前までに保険年金課へ。
所得が減った世帯の減免は、前年所得が250万円以下なら所得割の50%、500万円以下なら30%と、500万円までと上限が高めです。ただし年税額が確定する納税通知書が届いてから申請する決まりで、その後に所得が前年の3分の2を超えれば取り消されます。
申請期限は「最終納期限の7日前」と明記されています。津島市の最終納期は2月なので、年度末ぎりぎりまで間に合うように見えますが、実際には2月の納期限の1週間前までです。
低所得の軽減(7割・5割・2割)は、申告が前提です。市は「擬制世帯主及び特定同一世帯所属者を含む国保に加入をしている全世帯員が、申告をしていることが前提」と明記しています。5割軽減の基準は「43万円+31万円×被保険者数」、2割軽減は「43万円+57万円×被保険者数」です(給与所得者等が2人以上いる場合は、1人増えるごとに10万円を加算)。
未就学児の均等割は、軽減後の金額の5割がさらに軽減されます。7割軽減の世帯なら合わせて8.5割、5割軽減なら7.5割、2割軽減なら6割、軽減なしの世帯は5割軽減です(市の表の数字)。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書による納付(市役所・神守支所・神島田連絡所、取扱金融機関[いちい信用金庫・三菱UFJ銀行・大垣共立銀行・十六銀行・三十三銀行・あいち銀行・名古屋銀行・東海労働金庫・あいち海部農業協同組合・ゆうちょ銀行および郵便局]、コンビニ、スマホ決済アプリ)
- 口座振替(市は「納付は、原則、口座振替でお願いしております」と案内。金融機関の窓口なら通帳と届出印、保険年金課の窓口ならキャッシュカードで申込み可能)
- 年金からの天引き(特別徴収)(世帯主と加入者全員が65歳以上75歳未満の世帯が対象。年金額が年18万円以上であることなどが条件)
津島市の納期は7月から翌年2月までの8期です。税額の通知は7月中旬に発送されます。令和8年度の納期は、7月(第1期)から2月(第8期)まで毎月です。
年金天引きの対象は、世帯主と加入者全員が65歳以上75歳未満の世帯(擬制世帯を除く)で、年額18万円以上の年金を受給していること、国民健康保険税と介護保険料の合計額が年金額の2分の1を超えていないことが条件です。年6回で、4月・6月・8月が仮徴収(前年度2月に天引きされた金額を引き続き納付)、10月・12月・2月が本徴収(当年度の年税額から仮徴収額を引いた額を3回に分けて納付)です。年度の途中(10月)で普通徴収から特別徴収に変わる方もいます。
津島市はコンビニ納付に上限があります。1期あたりの税額が30万円を超える場合、期限を過ぎた場合、バーコードが印字されていない場合、金額を訂正した場合は、コンビニでもスマホ決済でも納付できません。
ゆうちょ銀行・郵便局で使えるのは愛知・三重・岐阜・静岡の4県のみで、金額の訂正がない納付書に限られます。
eL-QR(地方税お支払いサイト)によるスマホ決済は令和6年7月から使えます。
滞納すると、督促状や延滞金のほか、資格確認書が交付されず、医療機関で全額負担したうえで国保窓口で払い戻しを受ける「特別療養費」の対象になる場合があります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 津島市の国保窓口一覧
津島市の国保の窓口は、市役所(立込町2丁目21番地)の福祉部 保険年金課 国民健康保険グループです。電話は0567-24-1111(代表)。開庁時間は午前8時30分から午後5時15分まで、毎週水曜日は市民課・保険年金課・税務課・収納課の窓口が延長されます。
| 窓口・ページ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 保険年金課 国民健康保険グループ 〒496-8686 津島市立込町2丁目21番地 電話 0567-24-1111 | 国保税の賦課・減免、加入・脱退の届出、産前産後の減額、非自発的失業の申告、口座振替の申込み、特定健診など | 加入の届出は郵送できず、来庁が必要。別世帯の方が手続きするときは委任状。届出は事由の発生から14日以内 |
| 脱退の届出(郵送・オンライン) | 就職して社保に入ったときなどの資格喪失・適用終了届 | 郵送は、国保の資格確認書等(脱退する方全員分)と、社会保険の資格を取得した証明書の写しを添えて保険年金課の国民健康保険グループへ。オンライン申請も可能 |
| 市役所・神守支所・神島田連絡所 | 納付書による納付(現金) | 取扱金融機関・コンビニ・スマホ決済でも納付可。1期30万円超の納付書などはコンビニ・スマホ決済は不可 |
| 金融機関の窓口・保険年金課(口座振替) | 口座振替の申込み | 金融機関は通帳と届出印、保険年金課はキャッシュカード(暗証番号の入力が必要。カードによっては受付できず、その場合は通帳と届出印) |
加入の届出は郵送できません。市は「郵送での手続きはできませんので、来庁してお手続きください」と案内しています。窓口で加入手続きをすれば、その場で資格確認書等が発行されます。ただし転入による加入の場合は、その場では渡されず、簡易書留で住所地に送付されます。税額は窓口で説明があり、納税通知書は翌月以降に届きます。
届出が遅れると、届出日までの医療費は原則として全額自己負担になり、国保の資格が生じた月までさかのぼって保険税を納めることになります。脱退の届出が遅れると、課税されたままになり、督促状が届くこともあります。
脱退後に資格確認書等を使うと、医療費の返還を求められます。就職や転出の日(資格取得日・転出日)以降に国保の資格確認書等を使った場合は、後日、国保が負担した分を返すことになります。
会社を退職しても、届出が不要な場合があります。転職のため再就職して引き続き他の会社などの保険に加入するとき、他の健康保険に加入している家族の被扶養者になるとき、今までの会社の健康保険を任意継続するときは、国保の届出は不要です。
愛知県内の転居では、高額療養費の多数回該当が通算されます。住民票の世帯構成が同じであるなどの条件がありますが、県内の市町村の国保に移っても、直近12か月で高額療養費を受けた回数が引き継がれます。
津島市は35歳から39歳の国保加入者に、無料の健康診査(特定健診前世代健診)を実施しています。令和8年度には、通院中で特定健診と同等の検査を受けている方の検査結果を特定健診のデータとみなす「みなし健診」も新規に始まります。
8. よくある質問(津島市の国保)
Q1. 津島市の国保税は令和8年度に上がりましたか?
A. 上がっています。医療分の所得割は7.03%から7.42%へ、支援金分は2.52%から2.62%へ、介護分は2.05%から2.17%へ。均等割(医療分)は26,400円から29,000円へ変わりました。いっぽう平等割は、医療分が25,100円から24,700円へ、介護分が8,900円から8,300円へ下がっています。市のモデル世帯では、年金収入110万円の単身世帯は+1,000円、給与収入400万円の40歳代夫婦+子ども2人は+38,900円という試算です。
Q2. 津島市の国保税は県の標準より高いですか、低いですか?
A. 所得割と均等割は標準より低く、平等割は標準より高いです。県が示した令和8年度の標準保険税率(本算定・介護分を含む全体)は所得割13.47%・均等割59,321円・平等割36,290円。津島市の実際の税率は所得割12.51%・均等割51,000円・平等割41,600円です。差額は市の一般会計と国保の基金からの繰り入れで補われています。
Q3. 子どもの国保税はいくらかかりますか?
A. 未就学児は医療分・支援金分の均等割(29,000円+10,600円=39,600円)が2分の1になり、年19,800円です。小学生〜18歳未満は年39,600円(医療分29,000円+支援金分10,600円)です。子ども・子育て支援金分の均等割(1,300円)は18歳未満には全額軽減されます。所得割は子ども本人の所得にかかるため、通常はかかりません。
Q4. 津島市の国保は、世帯の人数が少ないと不利ですか?
A. 平等割が4区分すべてにあるため、単身世帯でも年33,300円〜41,600円の固定費がかかります。介護分を含む40〜64歳の単身世帯なら、平等割41,600円+均等割51,000円=所得ゼロでも年92,600円が基準額です(低所得の軽減が入る前の金額)。7割軽減に当たる世帯は、均等割と平等割が大きく下がります。
Q5. 災害にあったとき、国保税はどれくらい減免されますか?
A. 家屋が全壊・全焼・流出なら、発生日以降の納期分の全部。半壊・半焼なら、発生日以降の納期分の50%が減免されます。申請期限は最終納期限の7日前までです。保険年金課へ、国民健康保険の資格確認書等と本人確認書類を持参してください。
Q6. 仕事を失って収入が減りました。どの制度を使えますか?
A. 解雇・倒産・雇い止めなどによる離職(離職理由コード11・12・21・22・23・31・32・33・34)なら、非自発的失業者の軽減(給与所得を100分の30とみなす)が使えます。期間は離職日の翌日の属する月から翌年度末までです。このほか、当年の所得が前年の3分の2以下に減る見込みで前年所得が500万円以下なら、所得割の50%(前年所得250万円以下)または30%(250万円超500万円以下)の減免もあります。
Q7. 夫婦の一方が75歳になると、残った方の国保税はどうなりますか?
A. 国保の単身世帯の平等割が軽減されます。移行から5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1軽減です。令和8年度の平等割は介護分なしで年33,300円なので、5年間は年16,650円に下がる計算です。申請は不要です。
Q8. 産前産後の減額は、いくら安くなりますか?
A. 出産予定月の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額と均等割額が減額されます。平等割は対象外です。均等割だけでも、40歳未満の被保険者1人あたり年41,000円(月あたり約3,400円)の4か月分で約13,700円が目安です。申請は出産予定日の6か月前からでき、母子健康手帳が必要です。
Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害で家屋が被害を受けた世帯(震災・風水害・落雷・火災など)・所得が低い世帯(均等割・平等割の軽減とは別枠)・所得が3分の2以下に減る見込みの世帯・被用者保険から後期高齢者医療に移る旧被扶養者・産前産後期間の減額(要申請)・特定同一世帯所属者がいる国保単身世帯の平等割軽減(自動適用)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に津島市役所 福祉部 保険年金課 国民健康保険グループで。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|津島市の国保で押さえるべきポイント
- 津島市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.42%・後期支援分2.62%・介護分2.17%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分29,000円・後期支援10,600円・介護10,000円・子ども1,400円、平等割は合計で年41,600円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は税率の改定年度。所得割の合計は令和7年度の9.55%から10.34%に上がった(介護分を除く・子ども分0.30%を含む)。3年間で所得割・均等割は毎年上がり、平等割だけ下がっている
- 県の標準より低く抑えた代わりに、不足額約2億560万円のうち約1億3,190万円を一般会計から、約2,230万円を基金から繰り入れ。基金の残りは令和9年3月末で約2,230万円の見込み
- 平等割は4区分すべてにあり、1世帯あたり年41,600円(介護分を含む場合)。単身世帯でも33,300円〜41,600円の固定費がかかる
- 市の独自の減免に「低所得世帯の年税額30%」「所得が3分の2以下に減る見込みで所得割の50%または30%」。申請期限は最終納期限の7日前まで
- 納期は7月〜翌年2月の8期。税額の通知は7月中旬。コンビニ納付は1期30万円以下の納付書のみ
- 加入の届出は郵送不可で来庁のみ。毎週水曜は窓口が延長される(保険年金課)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は津島市役所 福祉部 保険年金課 国民健康保険グループ
出典・参考:
・津島市公式:保険税と納期
・津島市公式:国民健康保険税の軽減と減免について
・津島市公式:国民健康保険税の納付場所
・津島市公式:保険税の納付は口座振替が便利です
・津島市公式:こんなときは手続きを
・津島市公式:国民健康保険制度における都道府県と市町村の役割
・津島市公式:津島市国民健康保険運営協議会
・津島市 運営協議会資料(令和8年1月27日 当日資料2-2 税率見直し案)
・津島市 運営協議会資料(令和8年1月27日 当日資料2-3 モデル世帯の試算)
・津島市 運営協議会資料(令和8年8月3日 資料2 令和8年度事業の概要)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は津島市公式サイトでご確認ください。