静岡県 伊東市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

伊東市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

伊東市は人口約6.4万人、静岡県東部・伊豆半島東岸の温泉観光都市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく伊東市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
伊東市の所得割の合計は9.8%10%を切る、全国でも最低クラスの水準です。医療分5.7%・後期高齢者支援金等2.2%・介護1.7%・子ども分0.2%と、すべての区分が低く設定されています。
ただし市はこの水準を「標準税率よりも低い」と認めたうえで、「毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行い、国保財政の安定化が図れるような運営を行う必要があります」と明言しています。令和8年度は物価高騰への緊急的な措置として据え置かれたにすぎません。この記事ではその事情も含めて整理します。

1. 伊東市の国民健康保険の概要

伊東市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

伊東市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

伊東市は「保険料」ではなく「保険税」方式です。医療分と後期高齢者支援金等課税額には平等割があり、介護納付金課税額と子ども・子育て支援納付金課税額には平等割がありません
市は制度をこう説明しています。「国民健康保険制度は、加入者のみなさまから国民健康保険税を納付していただき、納めていただいた保険税及び国・県からの交付金を基に、病気やけが、出産及び死亡等の場合に保険給付を行う相互扶助の制度です」
所得割は「基準総所得金額にかかる割合」で計算し、所得割+均等割+平等割の合計額が1年間の保険税になります。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 伊東市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
基礎課税額(医療分)5.70%24,000円16,000円660,000円
後期高齢者支援金分2.20%9,600円6,000円260,000円
介護分(40〜64歳)1.70%13,200円170,000円
子ども・子育て支援金分0.20%1,800円
(子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,800円には18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)が含まれます。18歳未満被保険者は全額軽減されます)
30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は基礎課税額(医療分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,800円には18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)が含まれます。18歳未満被保険者は全額軽減されます。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は9.8%(基礎課税額5.7%+後期高齢者支援金等2.2%+介護納付金1.7%+子ども・子育て支援納付金0.2%/40〜64歳)。10%を切る全国最低クラスの水準です。

医療分の所得割5.7%は、調布市の5.80%・八千代市の5.97%をさらに下回ります。後期高齢者支援金等の2.2%、介護納付金の1.7%、子ども分の0.2%もいずれも全国最低クラスです。

均等割の合計は1人48,600円(医療24,000+後期支援9,600+介護13,200+子ども1,800)、平等割の合計は年22,000円(16,000+6,000)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年70,600円が基本です(軽減の対象にはなります)。

介護納付金課税額の均等割13,200円が医療分の24,000円の半分を超えています。40歳になると均等割が35,400円から48,600円へ、約1.4倍になります。

子ども・子育て支援納付金課税額の所得割0.2%は全国最低クラスです。多くの自治体が0.25〜0.31%、小山市は0.4%なので、伊東市はその半分です。一方で18歳以上被保険者均等割額200円は高めです。

賦課限度額は基礎課税額66万円・後期高齢者支援金等26万円・介護納付金17万円・子ども・子育て支援納付金3万円で、合計112万円です。

令和8年度の税率

伊東市 令和8年度の国保税率
区分基礎課税額
(医療分)
後期高齢者
支援金等課税額
介護納付金
課税額
子ども・子育て
支援納付金課税額
1 所得割基準総所得金額にかかる割合5.7%2.2%1.7%0.2%
2 均等割被保険者1人あたりの額24,000円9,600円13,200円1,800円
(18歳以上200円を含む)
3 平等割1世帯あたりの額16,000円6,000円なしなし
賦課限度額660,000円260,000円170,000円30,000円

1から3の合計額が1年間の保険税です。所得割の合計9.8%/均等割の合計48,600円/平等割の合計22,000円(いずれも40〜64歳)。

所得割9.8%は全国でも最低クラス

10%を切る自治体はごく限られます。全国の主な自治体と比べてみます。

所得割合計(40〜64歳)の比較
自治体所得割合計うち医療分均等割合計平等割合計
伊東市9.80%5.70%48,600円22,000円
調布市(東京)10.02%5.80%56,000円なし
八千代市(千葉)10.51%5.97%54,400円34,900円
小山市(栃木)11.70%6.10%45,241円35,500円
大阪府(統一料率)15.44%9.50%66,704円44,753円

伊東市は所得割・均等割・平等割のいずれも低めという珍しい構成です。単身40〜64歳・所得ゼロなら年70,600円給与収入400万円・単身40〜64歳なら約29.9万円
大阪府(統一料率)の同じ条件と比べると、所得ゼロで年約4.1万円、給与収入400万円で年約17.2万円安い計算になります。
子ども・子育て支援納付金課税額の所得割0.2%も全国最低クラスです。栃木県小山市の0.4%のちょうど半分。課税所得233万円なら伊東市4,660円・小山市9,320円で、年4,660円の差です。
一方で18歳以上被保険者均等割額200円は高めに設定されています。これは18歳未満被保険者の均等割を全額軽減する費用を18歳以上が負担する部分です。

なぜ低いのか——そして令和9年度以降どうなるのか

伊東市はこの低さの事情を、公式サイトで率直に説明しています。
「静岡県国民健康保険運営方針において、県下保険料(税)水準完全統一の第1段階として、令和12年度の『納付金ベースの統一』を目標としており、標準税率よりも低い税率の本市については、毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行い、国保財政の安定化が図れるような運営を行う必要があります。」
「これまで本市では、上記の実情に鑑み、令和7年度に税率の改正(引き上げ)を行いました。本来は令和8年度の税率についても引き上げを行う必要がありましたが、物価高騰による被保険者の負担増を考慮した緊急的な措置として、新設された『子ども子育て支援納付金課税分』を除いた既存税率については、据え置きされることとなりました。」
「また、令和9年度以降においても情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります。」
要点を整理します。

伊東市の保険税率をめぐる状況
項目内容
静岡県の目標令和12年度の「納付金ベースの統一」(県下保険料(税)水準完全統一の第1段階)
伊東市の位置づけ標準税率よりも低い税率の市。毎年度計画的に段階を踏んで引き上げる必要がある
令和7年度税率の改正(引き上げ)を実施
令和8年度本来は引き上げが必要だったが、物価高騰による負担増を考慮した緊急的な措置として据え置き(子ども分を除く)
令和9年度以降「情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります」

いま伊東市の国保税が全国最低クラスなのは、統一に向けた引き上げの途中だからです。市自身が「段階的な引上げを行ってまいります」と明言しています。
転入や退職で国保加入を検討している方は、令和9年度以降の負担も見込んでおくほうが安全です。
同様の統一は他県でも進んでいます。大阪府・奈良県は令和6年度から統一済み兵庫県は令和12年度に完全統一埼玉県は令和9年度に準統一・令和12年度に完全統一という予定です。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 146,490円 + 均等割 84,000円 + 平等割 16,000円 ⇒ 246,490円
  • 後期支援分: 所得割 56,540円 + 均等割 33,600円 + 平等割 6,000円 ⇒ 96,140円
  • 介護分: 所得割 43,690円 + 均等割 26,400円 ⇒ 70,090円
  • 子ども分: 所得割 5,140円 + 均等割 3,600円 ⇒ 8,740円

合計: 年間 約421,460円(月あたり約35,100円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 90,630円 + 均等割 24,000円 + 平等割 16,000円 ⇒ 130,630円
  • 後期支援分: 所得割 34,980円 + 均等割 9,600円 + 平等割 6,000円 ⇒ 50,580円
  • 介護分: 所得割 27,030円 + 均等割 13,200円 ⇒ 40,230円
  • 子ども分: 所得割 3,180円 + 均等割 1,800円 ⇒ 4,980円

合計: 年間 約226,420円(月あたり約18,900円)

単身世帯でも平等割が合計で年22,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 172,810円 / 後期支援分 66,860円 / 介護分 52,810円 / 子ども分 6,460円 ⇒ 合計 約298,940円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 54,686円 / 後期支援分 21,236円 / 介護分 17,326円 / 子ども分 2,236円 ⇒ 合計 約95,484円

差額は年間およそ20万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。伊東市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は伊東市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 基礎課税額(医療分) 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 伊東市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるもの申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,800円には18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)が含まれます。18歳未満被保険者は全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 伊東市 保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。市は「国民健康保険税は、低所得者の軽減制度と失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される減免制度があります」と案内しています。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。基準総所得金額は276万-43万=233万円。所得割は233万×9.8%=228,340円、均等割48,600円+平等割22,000円を足して年約29.9万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。基準総所得金額は39.8万円まで下がり、所得割は39,004円
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割・平等割70,600円が56,480円に。
合計は約9.5万円差はおよそ20.3万円です。
伊東市はもともと所得割が低いので、他市に比べると軽減による減り幅も小さめですが、軽減後の年約9.5万円という水準は全国的にかなり低いといえます。7割軽減なら均等割・平等割から年約4.9万円が減ります。
この軽減は申請が必要です。ハローワークで雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ったら、保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)へ。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 伊東市の減免制度|要申請

伊東市の低所得世帯の軽減、18歳未満の子ども分の均等割軽減、未就学児の軽減は申請不要です(ただし所得申告が必要)。非自発的失業の軽減・産前産後の減額・各種減免は申請が必要です。市は「失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される減免制度があります」としています。

伊東市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
低所得世帯の軽減
申請不要要・所得申告
世帯主と加入者の前年中の総所得金額等の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割均等割と平等割を軽減
18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税額の均等割軽減
申請不要
18歳未満の被保険者子ども・子育て支援納付金課税額の均等割が全額軽減。その費用は18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)として18歳以上が負担します
未就学児の均等割軽減
申請不要
未就学児均等割額を5割軽減(低所得軽減の対象なら軽減後の額をさらに5割軽減)
非自発的失業者の軽減
(要申請)
倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定にも反映されます
失業などによる減免
(要申請)
失業など一定の要件を満たす場合保険税の一部または全額が減免されます。市の減免制度のページに要件が掲載されています
産前産後期間の減額
(要届出)
出産(予定)の被保険者産前産後期間相当分の保険税を減額。保険年金課へ
災害等による減免
(要申請)
災害など特別な事情により納付が困難な場合保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)へ相談を

伊東市の減免制度について、市は「国民健康保険税は、低所得者の軽減制度と失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される減免制度があります」と案内しています。「一部または全額」という表現から、要件によっては全額免除もありうることがわかります。
伊東市で軽減・減免を考えるうえで前提になるのが、令和9年度以降の税率引き上げです。市は「令和9年度以降においても情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります」と明言しています。
いまは全国最低クラスの負担でも、数年かけて標準税率に近づいていくということです。静岡県の目標は令和12年度の「納付金ベースの統一」で、市は「標準税率よりも低い税率の本市については、毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行い、国保財政の安定化が図れるような運営を行う必要があります」としています。
令和8年度の据え置きは「緊急的な措置」です。市の表現は「本来は令和8年度の税率についても引き上げを行う必要がありましたが、物価高騰による被保険者の負担増を考慮した緊急的な措置として、新設された『子ども子育て支援納付金課税分』を除いた既存税率については、据え置きされることとなりました」据え置きは例外扱いだと市が説明しているわけです。
18歳未満の子ども分の均等割軽減について、市は「18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)を含みます」「18歳未満被保険者は全額軽減されます」としています。
200円という金額は全国的に高めです。大分市・調布市の100円、千葉市の120円、小山市の141円と比べても目立ちます。子ども分の均等割1,800円に対して200円ということは、18歳未満の被保険者の比率が相対的に高いことを示しているとも読めます。
軽減には所得の申告が必要です。収入がなくても申告してください。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
  • スマホ決済(請求書払い)
  • コンビニ納付
  • 納付書による金融機関窓口払い
  • 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)

伊東市の国保税は所得割+均等割+平等割の合計額が1年間の保険税になります。市は「1から3の合計額が1年間の保険税となります」とシンプルに整理しています。
納期については市が「令和8年度市税等の納期一覧表」を公開しています。国保税だけでなく市税全般の納期がまとめられているので、家計の管理に使えます。
子ども・子育て支援納付金課税額の均等割には注意点があります。市の注記は次の2点です。
「18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)を含みます」
「18歳未満被保険者は全額軽減されます」
つまり18歳以上の被保険者は1,600円+200円=1,800円18歳未満は0円という構造です。
介護納付金課税額は40歳から64歳までが対象です。均等割13,200円は医療分24,000円の半分を超える水準で、40歳になると均等割が35,400円から48,600円へ約1.4倍になります。所得割も8.1%→9.8%に上がります。
65歳になると介護納付金課税額は国保税から外れますが、代わりに介護保険料を別に納めることになります。
伊東市は温泉観光地で、宿泊業・飲食業など自営業や個人事業主の割合が比較的高い地域です。事業所得の変動が大きい方は、前年の所得で計算される国保税と当年の収入がずれやすくなります。所得が大きく減った年は減免制度の対象になる可能性があるので、保険年金課へ相談してください。
窓口は伊東市 保険年金課 国民健康保険係(〒414-8555 静岡県伊東市大原2-1-1/0557-32-1621・1622)です。電話番号が2つあります。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 伊東市の国保窓口一覧

国保税の計算・軽減・減免の相談は伊東市 保険年金課 国民健康保険係が窓口です。

伊東市 国保の窓口
窓口電話番号主な業務
保険年金課 国民健康保険係
〒414-8555 静岡県伊東市大原2-1-1
0557-32-1621
0557-32-1622
国保の加入・脱退、保険税の算定・課税、低所得軽減、非自発的失業者の軽減失業などによる減免、産前産後の減額、災害減免
収納課伊東市役所市税等の納期、納付相談。市は「令和8年度市税等の納期一覧表」を公開しています

市は「令和9年度以降においても情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります」と明言しています。今の低い税率は過渡的なものです。

令和8年度の据え置きは「物価高騰による被保険者の負担増を考慮した緊急的な措置」です。子ども分は新設されました。

市は「失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される減免制度があります」としています。全額免除もありえます。

市の公式サイトに「令和8年度市税等の納期一覧表」があります。国保税以外の市税もまとめて確認できます。

電話番号は0557-32-1621と0557-32-1622の2つあります。

8. よくある質問(伊東市の国保)

Q1. 伊東市の国保税はなぜこんなに安いのですか?
A. 標準税率よりも低い水準にあるためです。市は「毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行う必要がある」と明言しています。
伊東市の所得割は9.8%(医療5.7+後期高齢者支援金等2.2+介護1.7+子ども0.2/40〜64歳)。10%を切る自治体はごく限られます
市の説明を引きます。「静岡県国民健康保険運営方針において、県下保険料(税)水準完全統一の第1段階として、令和12年度の『納付金ベースの統一』を目標としており、標準税率よりも低い税率の本市については、毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行い、国保財政の安定化が図れるような運営を行う必要があります」
「標準税率よりも低い」と市自身が認めているのがポイントです。国保財政の観点からは、本来もっと高い税率が必要だということになります。
実際、令和7年度には税率の引き上げが行われました。令和8年度も本来は引き上げが必要だったのですが、市は「物価高騰による被保険者の負担増を考慮した緊急的な措置として、新設された『子ども子育て支援納付金課税分』を除いた既存税率については、据え置きされることとなりました」としています。
そして「令和9年度以降においても情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります」
いまの低さは統一に向けた引き上げの途中の姿だということです。転入や退職で国保加入を検討している方は、令和9年度以降の負担も見込んでおくほうが安全です。

Q2. 他市と比べてどれくらい安いのですか?
A. 大阪府(統一料率)と比べると、給与収入400万円・単身40〜64歳で年約17.2万円安い計算になります。
主な自治体と比べてみます(40〜64歳)。
伊東市:所得割9.80%/均等割48,600円/平等割22,000円
調布市(東京):10.02%/56,000円/なし
八千代市(千葉):10.51%/54,400円/34,900円
小山市(栃木):11.70%/45,241円/35,500円
大阪府(統一料率):15.44%/66,704円/44,753円
単身40〜64歳・所得ゼロ:伊東市70,600円/大阪府111,457円(差は約4.1万円
単身40〜64歳・給与収入400万円:伊東市約29.9万円/大阪府約47.1万円(差は約17.2万円
所得が高いほど差が広がります。所得割の差(9.8%対15.44%=5.64ポイント)が効くためです。
伊東市は所得割・均等割・平等割のいずれも低めという珍しい構成です。多くの自治体は「所得割が低い代わりに均等割が高い」といったトレードオフがありますが、伊東市はそれがありません。
これは市が標準税率より低い水準に据え置いている結果であり、令和12年度の県内統一に向けて段階的に引き上げられることになります。
賦課限度額の合計は112万円で、こちらは標準的な水準です。

Q3. 40歳になると保険税はどれくらい上がりますか?
A. 介護納付金課税額(所得割1.7%+均等割13,200円)が加わります。均等割は約1.4倍になります。
40歳未満の均等割は医療24,000円+後期高齢者支援金等9,600円+子ども1,800円=35,400円
40歳以上はこれに介護納付金課税額13,200円が加わって48,600円約1.4倍です。
所得割も8.1%→9.8%(+1.7ポイント)に上がります。
実額で見ます。基準総所得金額233万円(給与収入400万円相当)の単身世帯なら、
39歳まで:所得割233万×8.1%=188,730円+均等割35,400円+平等割22,000円=246,130円
40歳から:所得割228,340円+均等割48,600円+平等割22,000円=298,940円
差は52,810円、率にして約21%の増加です。
介護納付金課税額には平等割がありません。伊東市で平等割があるのは基礎課税額(16,000円)と後期高齢者支援金等課税額(6,000円)だけです。そのぶん均等割13,200円が相対的に高めに設定されています。
それでも介護納付金の所得割1.7%は全国最低クラスです。多くの自治体が2.3〜3.0%台なので、40〜64歳の方には有利に働きます。
65歳になると介護納付金課税額は国保税から外れますが、代わりに介護保険料を別に納めることになります。

Q4. 18歳の子どもがいます。子ども分はかかりますか?
A. 18歳未満は全額軽減、18歳以上は1,800円(18歳以上被保険者均等割額200円を含む)です。
市の注記は「子ども・子育て支援納付金課税額の均等割 ・18歳以上被保険者均等割額(1人あたり200円)を含みます。・18歳未満被保険者は全額軽減されます」
整理するとこうなります。
18歳未満の被保険者:子ども分の均等割は0円
18歳以上の被保険者1,600円+200円=1,800円
この200円が、18歳未満の軽減分を18歳以上が負担する部分です。
200円という金額は全国的に高めです。大分市・調布市の100円、千葉市の120円、小山市の141円と比べても目立ちます。子ども分の均等割1,800円に対して200円——つまり均等割の1割以上が肩代わり分という計算になります。
一方で子ども分の所得割0.2%は全国最低クラスです。小山市の0.4%のちょうど半分で、基準総所得金額233万円なら伊東市4,660円・小山市9,320円と、年4,660円の差になります。
「18歳未満」の区切りは一般に18歳に達する日以後の最初の3月31日までです。高校3年生の3月31日までは0円、その翌日(4月1日)から均等割の対象になります。
医療分・後期高齢者支援金等課税額の均等割は年齢に関係なく人数分かかります。18歳未満の子も24,000円+9,600円=33,600円が課されます(未就学児なら5割軽減)。

Q5. 自営業で収入が大きく減りました。減免はありますか?
A. あります。市は「失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される減免制度があります」としています。
「一部または全額」という表現から、要件によっては全額免除もありうることがわかります。
伊東市は温泉観光地で、宿泊業・飲食業など自営業や個人事業主の割合が比較的高い地域です。事業所得の変動が大きい方は、前年の所得で計算される国保税と当年の収入がずれやすくなります。
国保税は前年の所得で計算されるため、今年になって収入が急減しても、去年の高い所得をもとにした保険税が請求されます。この時間差を埋めるのが減免制度です。
伊東市の減免・軽減は次の3つに整理されます。
①低所得者の軽減制度——前年の所得が基準以下なら均等割・平等割が7割・5割・2割軽減(申請不要/所得申告は必要)
②非自発的失業者の軽減——会社都合退職なら給与所得を100分の30として算定(要申請)
③失業など一定の要件を満たす場合の減免——一部または全額が減免(要申請)
②は給与所得がある方向けなので、自営業だけの方には効果がありません。③の減免制度が該当する可能性があります。
要件の詳細は市の減免制度のページに掲載されています。保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)へ相談してください。
滞納する前の相談が確実です。

Q6. 令和9年度以降はどれくらい上がりますか?
A. 具体的な数字は示されていませんが、市は「段階的な引上げを行ってまいります」と明言しています。
静岡県の目標は令和12年度の「納付金ベースの統一」——これは県下保険料(税)水準完全統一の第1段階と位置づけられています。
伊東市は標準税率よりも低い税率の市なので、市は「毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行い、国保財政の安定化が図れるような運営を行う必要があります」としています。
これまでの経緯は次のとおりです。
令和7年度:税率の改正(引き上げ)を実施
令和8年度:本来は引き上げが必要だったが、物価高騰による負担増を考慮した緊急的な措置として据え置き(子ども分は新設)
令和9年度以降「情勢を考慮しつつ保険税率の見直しを行い、段階的な引上げを行ってまいります」
令和8年度の据え置きは例外だと市が説明しているので、令和9年度以降は引き上げが再開される可能性が高いと考えられます。
どこまで上がるかの目安は、静岡県が示す標準税率です。伊東市の現行税率(所得割9.8%)が標準税率をどれだけ下回っているかによって、引き上げ幅が決まることになります。
同様の統一は他県でも進んでいます。大阪府・奈良県は令和6年度から統一済み(所得割15.44%)兵庫県は令和12年度に完全統一埼玉県は令和9年度に準統一・令和12年度に完全統一
毎年度の税率は市の「令和○年度国民健康保険税の税率について」ページで確認してください。

Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減
申請不要要・所得申告)・18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税額の均等割軽減
申請不要)・未就学児の均等割軽減
申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・失業などによる減免
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・災害等による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に伊東市 保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|伊東市の国保で押さえるべきポイント

  • 伊東市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は基礎課税額(医療分)5.70%・後期支援分2.20%・介護分1.70%・子ども分0.20%
  • 均等割は基礎課税額(医療分)24,000円・後期支援9,600円・介護13,200円・子ども1,800円、平等割は合計で年22,000円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 所得割9.8%は10%を切る全国最低クラス。医療分5.7%・後期支援2.2%・介護1.7%・子ども分0.2%と全区分が低い
  • 市は「標準税率よりも低い」と認め、「毎年度計画的に段階を踏んで税率の引き上げを行う必要がある」と明言している
  • 令和7年度は引き上げ、令和8年度は物価高騰への「緊急的な措置」として据え置き。令和9年度以降は段階的な引上げを行うとしている
  • 静岡県は令和12年度の「納付金ベースの統一」が目標(県下保険料水準完全統一の第1段階)
  • 子ども分の所得割0.2%は全国最低クラスだが、18歳以上被保険者均等割額200円は全国的に高め
  • 「失業など一定の要件を満たす場合には一部または全額が減免される」と市が案内している
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年20万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は伊東市 保険年金課 国民健康保険係(0557-32-1621・1622)

出典・参考
伊東市公式:令和8年度国民健康保険税の税率について
伊東市公式:国民健康保険
伊東市公式:令和8年度市税等の納期一覧表

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は伊東市公式サイトでご確認ください。

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