茨城県 つくばみらい市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

つくばみらい市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

つくばみらい市は人口約5万人、茨城県南部の市です。2006年に伊奈町と谷和原村が合併して生まれ、つくばエクスプレスのみらい平駅周辺の新しい住宅地と、小貝川・鬼怒川流域の田園地帯が同居しています。市役所が伊奈庁舎と谷和原庁舎の2か所に分かれているのも合併の名残で、国保の窓口は伊奈庁舎1階です。
この記事でまず伝えたいのは、つくばみらい市が「未就学児を除く20歳未満の加入者の均等割」を市の制度で半額にしていることです。
市はこう書いています。「未就学児を除く20歳未満の被保険者(20歳に達する日以後最初の3月31日まで)の均等割を半額減免します」。
国の制度で半額になるのは未就学児だけ。つくばみらい市はそれを小学生から、高校を卒業した後の19歳の年度末まで延ばしています。子ども向けの独自減免は各地にありますが、当サイトが調べた約290市で年齢の上限は「18歳(高校生相当)」までが普通でした。「20歳に達する日以後最初の3月31日まで」まで踏み込んでいるのは、つくばみらい市が初めてです。
もうひとつの特徴は料率そのものが低いこと。令和8年度の所得割は合計10.40%、均等割は40〜64歳で1人61,200円。所得割は約290市のうち11番目に低く、子ども・子育て支援金分の均等割900円は、平等割を置かない市の中で最も低い水準です。
ただし、この低さは基金を取り崩して保ってきたものです。市は令和7年度から「数年間をかけて段階的に」税率を引き上げており、令和8年度はその2年目。茨城県が示す標準保険料率との差は、まだ残っています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく計算方法、20歳未満の半額減免が家計にどう効くか、税率がこの先どう動きそうか、軽減・減免、窓口までをまとめました。

1. つくばみらい市の国民健康保険の概要

つくばみらい市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

つくばみらい市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。

つくばみらい市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割も資産割もありません。
ただし、ずっと2方式だったわけではありません。令和3年度までは3方式(所得割・均等割・平等割)で、平等割が基礎課税分19,200円・後期高齢者支援金分4,800円・介護納付金分6,000円=1世帯30,000円かかっていました。
切り替えのきっかけは、「茨城県国民健康保険運営方針」が令和4年度から県内各市町村の賦課方式を2方式に統一すると示したことです。市は2方式にする理由を3つ挙げています。
①「簡潔、公平であること」、②「国民健康保険加入世帯の約90%が1人又は2人世帯であり、制度創設時の昭和30年代と比べ、家族の形態が大きく変わったこと」、③「近年増加している所得の低い高齢者単独世帯の負担感を減らせること」。
加入世帯の約9割が1〜2人世帯——平等割をやめる理由として、これほど具体的な数字を出している市は多くありません。
市は2方式への移行を「その取組の第一歩」と位置づけています。県は将来的に県内同一の賦課方式や税率等をめざしており、方式の統一の次に来るのは税率の統一です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主本人が職場の健康保険などに加入している場合でも、ご家族が国民健康保険に加入していれば、世帯主が納税義務者になります」と説明しています(いわゆる擬制世帯主)。ただし「国民健康保険税の算定は、加入者のみ行います」——社保に入っている世帯主の所得や人数は税額に入りません。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 つくばみらい市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)賦課限度額
基礎課税分6.00%29,600円670,000円
後期高齢者支援金分2.40%15,100円260,000円
介護分(40〜64歳)1.80%15,600円170,000円
子ども・子育て支援金分0.20%900円
(均等割が1人900円で、市の表の「18歳以上均等割・・・一人あたり0円」のとおり18歳以上への上乗せはゼロです。市は「※18歳未満の方の均等割額は全額軽減されます」としています)
30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は基礎課税分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 均等割が1人900円で、市の表の「18歳以上均等割・・・一人あたり0円」のとおり18歳以上への上乗せはゼロです。市は「※18歳未満の方の均等割額は全額軽減されます」としています。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は10.40%(基礎課税分6.0+後期高齢者支援金分2.4+介護保険分1.8+子ども分0.2/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上なら8.60%です。

均等割の合計は1人61,200円(29,600+15,100+15,600+900/40〜64歳)。20〜39歳と65〜74歳は45,600円です。

20歳未満(未就学児を除く)は市の減免で基礎課税分・後期高齢者支援金分の均等割が半額。未就学児は国の軽減で半額。0歳から19歳の年度末まで、子ども1人の均等割は22,350円(18〜19歳は子ども分900円が加わり23,250円)です。

区分ごとに見ると、低いのは所得割です。当サイトが調べた約290市のなかで、基礎課税分の所得割6.0%は14番目に低く(同率あり)、介護保険分の1.8%は17番目に低い。一方で均等割は区分ごとには低くありません——基礎課税分29,600円はほぼ真ん中、後期高齢者支援金分15,100円はむしろ高いほうです。1人あたりの固定部分61,200円が約290市で11番目に低いのは、平等割がない(2方式)からです。平等割を持つ市と比べると、世帯に1つかかる定額がまるごと無い分、単身・少人数世帯ほど有利に効きます。

下の計算例1は国の制度(未就学児の5割軽減)だけを反映しています。つくばみらい市では小学生の子にも市の半額減免がかかるので、実際にはさらに22,350円安くなります(4章で再計算します)。

賦課限度額は合計113万円(基礎課税分67万+後期高齢者支援金分26万+介護保険分17万+子ども分3万)。

市が説明する「国保会計」のしくみ

ここで、市が国保税のページの冒頭で説明しているお金の流れを押さえておくと、引き上げの理由が見えやすくなります。
市は国保の会計を「国民健康保険税、県の公的負担金、つくばみらい市の一般会計予算から国民健康保険の会計へ繰り入れる繰入金を主な財源として、医療費の給付を行います」と説明しています。給付費とは「被保険者が病院等で受診した医療費で、本人が医療機関の窓口で支払った分(原則3割)を除いた分(市が7割)」。そして国保は「特別会計(一般会計予算とは別)とし独立採算で経理することになっています」。
独立採算なので、医療費が増えれば、国保税を上げるか、基金を取り崩すか、一般会計から繰り入れるかのどれかになります。市は令和8年度の改定のお知らせで「国民健康保険支払準備基金を取り崩し、不足額を補填している状況」、背景として「被保険者の高齢化や医療の高度化により1人当たりの医療費は増加」と書いています。令和4年度から基金で税率を抑えてきた、その基金を使いながら段階的に税率を戻している——というのが、いまのつくばみらい市の位置です。

令和6年度→7年度→8年度、そして茨城県の標準保険料率

市は令和8年度の改定のお知らせで、令和6年度の税率と、茨城県が示した令和7年度の標準保険料率を並べて公開しています。市の説明では、標準保険料率は「茨城県から各市町村のあるべき保険税率の見える化を図るために示されるもの」で、「具体的に目指すべき税率として直接参考にできる数値」です。これに令和7・8年度の実際の税率を重ねると、次のようになります。

つくばみらい市の国保税率の推移と標準保険料率(市公表値から作成)
区分令和6年度令和7年度令和8年度標準保険料率
(令和7年度)
令和8年度と
標準の差
基礎課税分 所得割5.8%5.9%6.0%6.12%−0.12pt
基礎課税分 均等割21,800円25,700円29,600円37,417円−7,817円
後期高齢者支援金分 所得割1.8%2.1%2.4%2.78%−0.38pt
後期高齢者支援金分 均等割13,400円14,300円15,100円16,743円−1,643円
介護保険分 所得割1.2%1.5%1.8%2.39%−0.59pt
介護保険分 均等割13,700円14,700円15,600円17,381円−1,781円
子ども・子育て支援金分――0.2%/900円―(令和8年度新設)

2年間で、3区分の均等割の合計は48,900円→60,300円(+11,400円・+23.3%)。なかでも基礎課税分の均等割は21,800円→29,600円(+35.8%)と大きく動きました。所得割も8.8%→10.2%(+1.4pt)で、ここに子ども分0.2%が加わります。
それでも標準保険料率にはまだ届いていません。3区分で見ると、令和8年度の所得割10.2%に対して標準は11.29%(−1.09pt)、均等割60,300円に対して標準は71,541円(−11,241円)。とくに基礎課税分の均等割は、なお7,817円低い状態です。
市は理由も率直に書いています。「令和4年度の税率の改定時に、国民健康保険支払準備基金を活用して抑制した税率を設定して以来、基金の活用を継続して税率を据え置いてきました」。そのうえで今回の改定は「支払準備基金を活用し税率を抑えつつ、数年間をかけて段階的に改定」、「令和8年度においても次のとおり改定します。今回の改定は、令和7年度に引き続き2年目となります」。
令和9年度以降の税率は「毎年度国民健康保険運営協議会で検討」とされ、まだ決まっていません。ただ、標準保険料率との差が残っている以上、引き上げが続く可能性は高いと見ておくのが現実的です。

モデル世帯で見る「3方式時代」からの税額の動き

市が公表している各年度の税率を使って、同じ世帯の年税額を本記事で計算しました(区分ごとに100円未満切捨て。令和3年度は3方式で平等割あり、子どもの半額措置なし)。

モデル世帯の年税額の推移(本記事試算)
世帯令和3年度
(3方式)
令和6年度令和7年度令和8年度標準保険料率
で計算した場合
40歳単身
(基準総所得金額159万円)
240,800円188,700円205,600円226,400円250,900円
40歳夫婦+子10歳・5歳
(基準総所得金額257万円)
452,100円359,000円393,400円434,200円514,300円

令和4年度の2方式化で、単身も子育て世帯も一度大きく下がり(平等割30,000円の廃止と20歳未満の半額減免が効いています)、令和7年度から単身で年2万円前後、4人世帯で年3〜4万円ずつ戻ってきているのが分かります。令和8年度の時点では、単身で令和3年度より14,400円、4人世帯で17,900円低い水準です。
一方、標準保険料率(令和7年度)で計算すると単身250,900円・4人世帯514,300円。4人世帯の標準との差80,100円には、10歳の子にかかる市独自の半額減免(令和8年度税率で22,350円)も含まれます(標準保険料率の試算には市独自減免を入れていないため)。それを除いた残りが、基金で抑えている税率差にあたります。標準保険料率に子ども分は含まれていないので、実際の差はさらにその分だけ開きます。
標準保険料率は毎年度見直される数字なので、あくまで目安です。それでも「今の税額はまだ下支えされた水準」という位置づけは押さえておいてください。

令和4年度の2方式化は「実質的な引き下げ」だった

令和4年度の改定で、市は3方式から2方式に切り替えました。市が公表した改正前後の税率は次のとおりです。

令和4年度の改定(市公表)
区分改正前(令和3年度)改正後(令和4年度)
基礎課税分所得割7.4%/均等割18,500円/平等割19,200円所得割5.8%/均等割21,800円/平等割廃止
後期高齢者支援金分所得割1.8%/均等割13,400円/平等割4,800円所得割1.8%/均等割13,400円/平等割廃止
介護納付金分所得割1.2%/均等割13,700円/平等割6,000円所得割1.2%/均等割13,700円/平等割廃止

平等割をやめると、ふつうはその分を均等割か所得割に乗せ替えます。ところがつくばみらい市は、1世帯30,000円の平等割を廃止しながら、上げたのは基礎課税分の均等割3,300円だけ。所得割は7.4%→5.8%と1.6pt下げています。
つまり令和4年度は、ほぼすべての世帯で税額が下がる改定でした。40歳単身で所得がない場合、均等割と平等割の合計は75,600円→48,900円(軽減前)。同じ年に未就学児の5割軽減(国)と20歳未満の半額減免(市)も始まっています。
この引き下げを支えたのが国民健康保険支払準備基金です。市の言葉では「基金を活用して抑制した税率を設定して以来、基金の活用を継続して税率を据え置いてきました」。令和4〜6年度の3年間据え置いたあと、令和7年度から取り戻しが始まった——というのが、ここまでの流れです。

茨城県の「統一」は、次に何を変えるか

茨城県は令和4年度に賦課方式(2方式)をそろえました。市はそれを「将来的に県内同一の賦課方式や税率等になるよう」取り組む「第一歩」と説明しています。令和8年度の改定のお知らせでも、「保険料水準の統一が見込まれている中、茨城県が示す標準保険料率と本市の税率等には差がある状況です」と書いています。
統一の影響を受けるのは税率だけではありません。県内のひたちなか市は、「完全統一後は、市の独自支援は実施できなくなる」と説明しています。大阪府では、府内統一のときに市独自の多子減免などが終わった例もあります。つくばみらい市の「20歳未満の均等割半額減免」も市の独自制度なので、統一の進み方によっては見直しの対象になり得ます。
一方で、県内の足並みは税率の面ではまだそろっていません。取手市は令和8年度、子ども・子育て支援金分の新設ぶんを医療分の引き下げで相殺しましたが、つくばみらい市は各区分を引き上げたうえで子ども分を上乗せしました。標準保険料率に近づけている途中の市と、負担増を避けた市が並んでいる段階です。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 154,200円 + 均等割 103,600円 ⇒ 257,800円
  • 後期支援分: 所得割 61,680円 + 均等割 52,850円 ⇒ 114,530円
  • 介護分: 所得割 46,260円 + 均等割 31,200円 ⇒ 77,460円
  • 子ども分: 所得割 5,140円 + 均等割 1,800円 ⇒ 6,940円

合計: 年間 約456,730円(月あたり約38,100円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 95,400円 + 均等割 29,600円 ⇒ 125,000円
  • 後期支援分: 所得割 38,160円 + 均等割 15,100円 ⇒ 53,260円
  • 介護分: 所得割 28,620円 + 均等割 15,600円 ⇒ 44,220円
  • 子ども分: 所得割 3,180円 + 均等割 900円 ⇒ 4,080円

合計: 年間 約226,560円(月あたり約18,900円)

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 169,400円 / 後期支援分 71,020円 / 介護分 57,540円 / 子ども分 5,560円 ⇒ 合計 約303,520円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 47,560円 / 後期支援分 21,632円 / 介護分 19,644円 / 子ども分 1,516円 ⇒ 合計 約90,352円

差額は年間およそ21万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。つくばみらい市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額はつくばみらい市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 基礎課税分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. つくばみらい市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割が1人900円で、市の表の「18歳以上均等割・・・一人あたり0円」のとおり18歳以上への上乗せはゼロです。市は「※18歳未満の方の均等割額は全額軽減されます」としています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 伊奈庁舎1階 国保年金課(郵送は『つくばみらい市役所保健福祉部国保年金課国保税係』宛)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

つくばみらい市の説明には、他市では見落とされがちな細部がいくつも書かれています。
①「国民健康保険に加入中は、途中で就職しても引き続き対象になりますが、会社の健康保険に加入するなど国民健康保険を脱退すると終了します」——パートで再就職して社保に入らない働き方なら、軽減は続きます。
②「高額療養費などの所得区分判定についても、前年の給与所得を100分の30とみなして算定します」——保険税だけでなく、病院の窓口負担の上限まで下がる可能性があります。失業中に入院・手術が重なった人には大きい話です。
③「届出が遅れても遡及して軽減を受けることができます」「申告が遅れても、離職日に遡って軽減算定を行います。その際、変更された納付書が発行されます」——遅れても損はしませんが、それまでの納期は高い税額で届きます。
④郵送でも受け付けます。宛先は『つくばみらい市役所保健福祉部国保年金課国保税係』。申告書は「国民健康保険特例対象被保険者等申告書」で、市は記載例のPDFも公開しています。
⑤「離職されてもすぐに雇用保険受給資格者証等は交付されません」——ハローワークで受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ってからの申請になります。国保の加入手続きと同時に申請すれば、保険証の持参は不要です。
軽減期間は「離職日の翌日の属する月から翌年度末まで」。対象は平成21年3月31日以降に離職した方です。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. つくばみらい市の減免制度|要申請

つくばみらい市の軽減・減免は、申請不要のもの(低所得の7・5・2割軽減、未就学児の5割軽減、20歳未満の均等割半額減免、18歳未満の子ども分均等割の全額軽減)と、申請が必要なもの(非自発的失業者の軽減、産前産後、旧被扶養者の減免、所得減少・災害などの減免)に分かれます。
20歳未満の半額減免は「市の減免制度」なのに申請不要——市は令和4年度の改定時に「こちらの減額を受けるための申請は必要ありません」と明記しています。

つくばみらい市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
20歳未満の均等割 半額減免
(市独自・申請不要)
未就学児を除く20歳未満の加入者(20歳に達する日以後最初の3月31日まで)基礎課税分・後期高齢者支援金分の均等割を5割減免。子ども1人あたり29,600+15,100=44,700円→22,350円(年22,350円の減)。令和4年度から実施
旧被扶養者の減免
(要申請)
会社の健康保険などの被保険者が後期高齢者医療制度へ移り、その被扶養者から国保に入った65歳以上の方「当分の間、所得割は賦課されません」「均等割は半額」。均等割の減免は「資格取得日の属する月以後2年を経過するまでの間」
失業・疾病・廃業等による減免
(要申請)
前年の合計所得300万円以下の世帯で、疾病・失業(早期退職・定年退職を除く)・廃業等により、今年の所得見込みが前年の2分の1以下に減り、納付が困難な場合前年の世帯の総所得金額が100万円以下=10分の4、100万円超200万円以下=10分の3、200万円超300万円以下=10分の2を減免。申請日以後に納期限が来る分が対象
災害等による減免
(要申請)
風水害、火災などの災害、その他特別な事情で納付が困難になった場合申請の期限は各納期限まで。「納期が過ぎてしまった税額は減免対象外」
徴収猶予
(相談)
納期限内の納付が困難な場合分割納付など。「窓口や電話で相談してください」

■低所得軽減の判定は「4月1日現在」、世帯主の所得も入る
市は判定のタイミングを「継続して国民健康保険に加入している世帯は、毎年4月1日現在の加入状況で軽減判定し、その年度内の国民健康保険税に対し、軽減措置を行います」と説明しています。新規加入・世帯主変更・所得の訂正があれば「その時点で判定・遡って再判定」。また判定の所得には「世帯主が他の健康保険に加入していても所得合計額に含みます」——社保に入っている世帯主の所得が高いと、国保の家族は軽減を受けにくくなります。被保険者数には国保から後期高齢者医療に移った人も含まれるので、75歳になった家族がいても5割・2割の基準は下がりません。
■20歳未満の半額減免を、計算例1に当てはめ直すと
2章の計算例1(40歳夫婦+子ども2人、うち1人は未就学児)は、国の制度である未就学児の5割軽減だけを反映した数字でした。つくばみらい市ではもう1人の子(小学生など)にも市の半額減免がかかるので、基礎課税分の均等割が14,800円、後期高齢者支援金分の均等割が7,550円、合わせて22,350円安くなります。
本記事の計算では約456,700円 → 約434,400円(区分ごとに100円未満を切り捨てると434,200円)。
■年齢別の均等割(令和8年度)
40〜64歳=29,600+15,100+15,600+900=61,200円/20〜39歳・65〜74歳=45,600円/18〜19歳=14,800+7,550+900=23,250円/小学生〜17歳=14,800+7,550=22,350円/未就学児=国の5割軽減で22,350円。
0歳から19歳の年度末まで、子どもの均等割はほぼ一律2.2万円台です。未就学児は国の軽減と市の減免が重ならない(市の減免は「未就学児を除く」)ので、未就学児だけが特に安いということはありません。
■ほかの市と比べると
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の均等割の合計は、つくばみらい市61,200×2+22,350×2=167,100円。18歳未満を別建てで半額にしている神栖市は208,400円、子どもの独自減免がないつくば市は250,200円(71,100×2+54,000×2)、東京23区は300,146円です。つくば市とは83,100円、東京23区とは133,046円の差になります。
子どもの均等割を全額免除する市もあります(取手市は高校生相当年齢以下、足利市は18歳以下)。つくばみらい市は半額ですが、年齢の上限が「20歳に達する日以後最初の3月31日」と長いのが強みです。高校を出て進学した子、就職したが社保に入っていない子、浪人中の子——国保に残っている18〜19歳までカバーします。
■所得が急に減ったときの市独自減免は、割合が数字で決まっている
前年の合計所得300万円以下という上限つきですが、減免割合が4割・3割・2割と明示されています。本記事の試算(45歳単身、令和8年度税率)では、前年所得150万円なら172,300円の3割=約51,700円、250万円なら276,300円の2割=約55,300円の減免に相当します(実際は申請日以後に納期が来る分だけが対象なので、年度の途中で申請すればその分小さくなります)。前年所得100万円以下の区分(4割)は、単身なら低所得の2割・5割軽減とも重なる所得帯なので、減免前の税額がすでに軽くなっています。
市は「預金等の保有状況で納付困難と認められないときはこの限りではありません」「減免は申請すれば必ず受けられるものではありません」とも書いています。会社都合の離職なら、先に非自発的失業者の軽減(前年給与所得を100分の30で計算)を検討するほうが効果は大きいはずです。
■産前産後の届出書は「みらい平市民センター」にも
産前産後期間の軽減の届出書は、伊奈庁舎国保年金課の窓口と、みらい平市民センターの「おやこ・まるまるサポートセンター」に置かれています。郵送でも届出可能。持ち物は届出書、身分証明書(マイナンバーカードや運転免許証)、母子手帳(出産予定日がわかるもの)です。「減額により過納付となった場合は後日還付」されます。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(市が最も推奨。「翌年以降も口座振替となるため、手間がかかりません」)
  • eLお支払サイト(旧「地方税お支払サイト」。クレジットカード・インターネットバンキング)
  • スマートフォン決済アプリ
  • 納付書による金融機関・コンビニ等での納付
  • 年金からの特別徴収(年金天引き。75歳到達の世帯主がいる年度は納付書・口座振替に切替)

納期は7月から翌年2月までの8回です。市は「国保税は1年間(12か月)の税額を8回に分けて納付していただきます」、「※各納期の保険税額は月額ではありません」と注意書きしています。
令和8年度の普通徴収の納期限(市税の納期限の表より)は次のとおりです。
第1期 7月31日/第2期 8月31日/第3期 9月30日/第4期 11月2日/第5期 11月30日/第6期 12月25日/第7期 令和9年2月1日/第8期 3月1日。
11月は2日と30日の2回来ます。10月末が土曜日のため第4期が11月2日にずれ、第5期の11月30日と同じ月に重なるからです。納付書払いの人はここで払い忘れが起きやすいので注意してください。12月は25日と月末より早く、1月分・2月分は週末の関係で2月1日・3月1日にずれています。
クレジットカード納付は金額に応じて手数料がかかります(市は「地方税共同機構 クレジットカード納付サイト」で試算できると案内)。また「地方税お支払サイト」は令和8年9月24日から「eLお支払サイト」に名称が変わりました。
75歳になる年度の扱いもFAQで説明されています。「国保税はあらかじめ75歳のお誕生日の前月分までの金額で計算し、その額を1期~8期(7月~翌2月)で分割していますので、二重納付(二重課税)ではありません」。年度の途中で後期高齢者医療に移っても、国保税の納付書は2月まで続きます。さらに75歳を迎える世帯主の年金天引きは中止され、納付書か口座振替に切り替わります。
納期限を過ぎると督促状と延滞金。払えそうにないときは徴収猶予(分割納付など)を窓口か電話で相談できます。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. つくばみらい市の国保窓口一覧

つくばみらい市の国保は保健福祉部 国保年金課が担当しています。所在地は〒300-2395 茨城県つくばみらい市福田195 伊奈庁舎1階、電話は0297-58-2111(内線4401〜4408)、FAXは0297-58-5811です。
市役所は伊奈庁舎(福田195番地)と谷和原庁舎(〒300-2492 加藤237番地)の2か所。開庁時間はどちらも平日午前8時30分から午後5時15分です。非自発的失業者の軽減・産前産後の届出は「伊奈庁舎国保年金課窓口」と市が明記しているので、国保の用事は伊奈庁舎と覚えておくのが確実です。
窓口に行けない場合は郵送も使えます。非自発的失業者の軽減と産前産後の届出は、市が『つくばみらい市役所保健福祉部国保年金課国保税係』宛での郵送受付を明記しています。申告書の様式(国民健康保険特例対象被保険者等申告書・記載例、産前産後期間に係る国民健康保険税軽減届出書)は、いずれも国民健康保険税のページからダウンロードできます。電話の際は代表0297-58-2111に続けて内線4401〜4408です。

つくばみらい市 国保の窓口・情報源
窓口・ページ内容注意点
保健福祉部 国保年金課
〒300-2395 つくばみらい市福田195 伊奈庁舎1階
0297-58-2111(内線4401〜4408)
FAX 0297-58-5811
国保税の計算・照会、加入・脱退、非自発的失業者の軽減、産前産後の軽減、減免の相談。郵送は「国保年金課国保税係」宛
谷和原庁舎
〒300-2492 つくばみらい市加藤237
平日8:30〜17:15市役所のもう1つの庁舎。国保の届出・軽減の申請は伊奈庁舎の国保年金課と案内されています
日曜窓口
谷和原庁舎=第1・第3日曜/伊奈庁舎=第2・第4日曜(8:30〜正午)
住民票・所得証明書・課税証明書などの交付、市税の収納(納付書持参時)取扱いは市民窓口課・税務課・収納課の業務の一部。国保の加入・脱退の届出は平日に
みらい平市民センター
〒300-2358 陽光台3丁目9番地1
「おやこ・まるまるサポートセンター」産前産後期間の国保税軽減の届出書が置かれています
国民健康保険税のページ(市公式)令和8年度税率、軽減・減免、納期、非自発的失業・産前産後の案内、仮計算表(Excel)仮計算表は低所得軽減・旧被扶養者・20歳未満の半額減免を計算しない
令和8年度 税率改定のお知らせ(市公式)令和7→8年度の比較表、令和6年度税率と県の標準保険料率の比較令和9年度以降は毎年度、国保運営協議会で検討

市の仮計算表(Excel)の限界:シートには「未就学児および20歳未満の方の均等割額が半額になります」「上記※…に該当する場合は、計算結果と異なります」と書かれています。子どものいる世帯は、仮計算表の結果より実際の税額が安くなるのが普通です。

同じシートの「後期高齢者支援金分 合計(年額)※限度額24万円」という見出しは、市の税率ページの限度額260,000円と食い違っています。同じシートにある「国保税の最高限度額は113万円」(67+26+17+3万円)とも合わないので、見出しの書き換え漏れと考えられます。高所得の世帯は税率ページの26万円で考えてください。

日曜窓口は谷和原庁舎が第1・第3日曜、伊奈庁舎が第2・第4日曜の午前8時30分から正午まで(第5日曜・年末年始は休み)。扱うのは住民票や所得証明書・課税証明書などの交付、市税の収納(納付書持参の場合)で、住所異動は平日のみです。国保の加入・脱退や軽減の申請は平日に伊奈庁舎へ。

仮計算表の入力は「令和7年中の所得額」を加入者1人ずつ、年齢も必ず。市は「年齢欄に記入がない場合、一人ひとりにかかる均等割が計算されません」と注意しています。年度途中の加入なら加入月を入れると月割りで出ます。

8. よくある質問(つくばみらい市の国保)

Q1. 子どもが大学生(19歳)で国保に入っています。安くなりますか?
A. なります。つくばみらい市は「未就学児を除く20歳未満(20歳に達する日以後最初の3月31日まで)」の均等割を、市の制度で半額にしています。申請は不要です。
対象は基礎課税分と後期高齢者支援金分の均等割。29,600円+15,100円=44,700円が22,350円になります。
18歳・19歳は子ども・子育て支援金分の均等割900円がかかる(18歳未満の全額軽減の対象外)ので、合計23,250円です。
「20歳に達する日以後最初の3月31日まで」なので、20歳の誕生日を迎えた年度の3月末までは半額のまま。年度の途中で20歳になっても、その年度は対象です。
当サイトが調べた約290市で、子どもの均等割の独自減免は18歳(高校生相当)までが普通でした。19歳の年度まで届く制度は、つくばみらい市が初めてです。
なお、子ども本人に所得があれば所得割はかかります。アルバイト収入で給与所得が43万円を超えると、その分に10.40%(40歳未満なので8.60%)の所得割がのります。

Q2. つくばみらい市の国保税は茨城県内で高いのですか?
A. 県内でも全国でも、低いほうです。当サイトで令和8年度の料率を確認した茨城県内9市のうち、所得割10.40%は取手市に次いで2番目に低く、均等割61,200円は取手市・牛久市に次いで3番目に低い水準です。
所得割——取手市10.20%/つくばみらい市10.40%/牛久市11.33%/小美玉市12.07%/神栖市12.18%/ひたちなか市12.32%/つくば市13.64%/水戸市13.95%/北茨城市14.30%。
均等割(40〜64歳)——取手市39,000円/牛久市60,700円/つくばみらい市61,200円/水戸市63,300円/北茨城市63,700円/つくば市71,100円/小美玉市74,900円/神栖市76,200円/ひたちなか市77,600円。
給与収入400万円(基準総所得金額233万円)の45歳単身世帯で比べると、取手市約27.7万円/つくばみらい市約30.3万円/牛久市約32.5万円/小美玉市約35.6万円/神栖市約36.0万円/ひたちなか市約36.4万円/水戸市約38.8万円/つくば市約38.9万円/北茨城市約39.7万円。
隣のつくば市とは約8.5万円の差。40歳夫婦+子10歳・5歳(基準総所得金額257万円)なら、つくばみらい市434,200円に対してつくば市573,600円で、約13.9万円違います(本記事試算)。
当サイトが調べた約290市の中でも、所得割10.40%は11番目に低く(中央値は13.01%)、40〜64歳の均等割61,200円は11番目に低い(平等割も含めた固定部分の中央値は84,873円)。給与収入400万円の45歳単身でも11番目に安く、中央値(約38.8万円)より約8.4万円軽い計算です。
ただし、2章で見たとおりこの水準は基金で下支えされたもので、茨城県の標準保険料率より低い状態です。令和7・8年度と続いた引き上げが、令和9年度以降も続く可能性は高いと考えておいてください。

Q3. 平等割がなくなったのはいつですか? 単身だと得ですか?
A. 令和4年度です。茨城県の運営方針で県内の賦課方式が2方式に統一され、それまでの平等割(1世帯30,000円)が廃止されました。
同時に基礎課税分の所得割は7.4%→5.8%に下がり、均等割は18,500円→21,800円に上がりました(後期高齢者支援金分・介護納付金分は所得割・均等割とも据え置き)。
市は理由のひとつに「近年増加している所得の低い高齢者単独世帯の負担感を減らせること」を挙げています。平等割は世帯に1つかかる定額なので、1人世帯ほど1人あたりの負担が重くなるしくみでした。
本記事の試算では、40歳単身(基準総所得金額159万円)は令和3年度240,800円 → 令和8年度226,400円。その後の引き上げを経ても、まだ3方式時代より14,400円低い計算です。

Q4. 子ども・子育て支援金分の「18歳以上均等割 0円」とは何ですか?
A. 18歳未満の子ども分均等割を全額軽減した分を、18歳以上に上乗せしていない、という意味です。
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、国の制度で18歳未満の均等割が全額軽減されます。多くの市はその分を「18歳以上均等割」として18歳以上の加入者に数十〜数百円上乗せしています(神栖市100円、つくば市200円など)。
つくばみらい市の表は「18歳以上均等割・・・一人あたり0円」。上乗せをしない設計を、わざわざ「0円」と書いて示しているのが特徴です。
そもそも子ども分の均等割900円は、当サイトが調べた市のうち子ども分に平等割を置かない市の中で最も低い額です(次いで八代市1,450円、佐渡市・川口市・玉名市1,500円)。所得割も0.2%と低めです。

Q5. 無職で収入がありません。国保税はかかりますか?
A. かかります。ただし所得の申告をすれば、均等割が7割軽減されます。
市のFAQは「収入がなくても、一定の税額がかかります」と明言しています。所得割はゼロでも、均等割は1人ごとにかかるからです。
40歳単身で所得がない場合、均等割61,200円に7割軽減がかかって18,360円(本記事試算)。申告がないと軽減されず、61,200円のままです。市は「所得未申告の場合は軽減の対象外になりますので、必ず所得の申告は行ってください」と繰り返し書いています。
もうひとつ、市のFAQには「現在、仕事を辞めて収入がないのに、国保税が高いのはなぜですか」という質問があります。答えは前年の所得で計算するから。会社都合で辞めたなら、非自発的失業者の軽減を必ず申請してください。

Q6. 社会保険に入っているのに、国保税の通知が私宛に届きました。
A. あなたが世帯主で、家族のどなたかが国保に入っているからです。
市のFAQは「国保税は世帯主の方に納税義務があります(地方税法第703条の4)」と説明しています。世帯主が会社の健康保険に入っていても、家族が国保なら納税通知は世帯主宛てになります。
ただし税額の計算に入るのは国保の加入者だけで、世帯主本人の所得に所得割がかかるわけではありません(低所得軽減の判定には世帯主の所得も含まれます)。
また世帯主が75歳を迎えて後期高齢者医療に移り、家族が国保に残る場合は、国保税と後期高齢者医療保険料の2通の通知が世帯主宛てに届くようになります。

Q7. 年度の途中で国保に入りました。税額はどう計算されますか?
A. 加入した月から翌年3月までの月割りです。
市は「年度の途中で社会保険離脱・加入、転入、転出、出生、死亡、生活保護開始・廃止などで世帯内の被保険者に異動があった場合(届出による)は、それぞれ月割りで計算しますので、次の期別に変更後の納付書が送られます」と説明しています。
市の仮計算表(Excel)には「国保加入月」の入力欄があり、入れると加入月から翌年3月までの月割計算が表示されます。
介護分も月割りです。市は「40歳になる月から介護保険制度の加入者になり、介護分は月割り計算されます」「65歳になる月の前の月まで介護分が月割計算されます」としています。40歳の誕生月から、年額15,600円(均等割)+所得割1.8%の介護分が加わります。

Q8. 国保に入る手続きが遅れました。どうなりますか?
A. 社会保険を抜けた日にさかのぼって加入となり、国保税もその月から課税されます。
市のFAQは「過年度分を含め、税額を一度に納付していただく可能性があります」としています。年度をまたいで遅れると、前年度分もまとめて請求されることがあります。
逆に脱退の手続きが遅れた場合は、社会保険に入った日にさかのぼって国保から抜けるので、納めすぎた分は還付手続きになります。
加入のときに持っていくのは、職場の健康保険をやめた証明書(退職証明書・資格喪失証明書)と身分証明書。脱退のときは国保の資格確認書等と、職場の保険証(資格確認書・資格情報のお知らせ)です。市は「14日以内にお手続きしていただきますよう」お願いしています。

Q9. 親の扶養から外れて国保に入りました(65歳以上)。安くなる制度はありますか?
A. 「旧被扶養者」にあたれば、所得割がかからず、均等割も半額になります。申請が必要です。
市の定義は「これまで会社の社会保険や共済組合などの被保険者であった方が、後期高齢者医療制度に移行したことにより、被用者保険の被扶養者から国民健康保険の被保険者となった65歳以上の方」。典型は、会社勤めを続けていた夫が75歳になって後期高齢者医療に移り、扶養されていた65歳以上の妻が国保に入るケースです。
内容は「当分の間、所得割は賦課されません」「均等割は半額になります」。均等割の半額は「資格取得日の属する月以後2年を経過するまでの間」です。たとえば基礎課税分と後期高齢者支援金分の均等割44,700円なら、半額で22,350円になります。
市の仮計算表は旧被扶養者の減免を計算しません(シートにも「減免の適用があります。所得割免除・均等割が5割減免」と注記)。仮計算表の金額より実際はかなり安くなるので、該当しそうなら国保年金課に確認してください。

Q10. 会社都合で退職しました。「非自発的失業者の軽減」と「所得減少の減免」はどちらを使えばいいですか?
A. まず非自発的失業者の軽減です。対象になるなら、ほとんどの場合こちらのほうが効果が大きく、条件も明確です。
非自発的失業者の軽減は、離職時65歳未満で、雇用保険の離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)か23・33・34(特定理由離職者)なら、前年の給与所得を100分の30として計算します。所得制限はありません。給与収入400万円の40歳単身なら、2章の計算例3のとおり年およそ21万円下がります(本記事試算)。
所得減少の減免(市独自)は、前年の合計所得300万円以下の世帯が対象で、今年の所得見込みが前年の2分の1以下になった場合に税額の4割・3割・2割を減免するものです。「失業(早期退職及び定年退職を除く)」とあるので、自己都合でも疾病や廃業なら相談の余地がありますが、預金等の保有状況も見られ、必ず受けられるものではありません。
もうひとつ大事なのが期限です。非自発的失業者の軽減は「届出が遅れても遡及して軽減を受けることができます」が、所得減少などの減免は「申請の期限は各納期限まで」「納期が過ぎてしまった税額は減免対象外」。減免を考えるなら、1日でも早く相談してください。

Q11. 所得が高い世帯は、いくらで上限(113万円)に達しますか?
A. 税率が低いぶん、上限に達する所得はほかの市より高めです。40〜64歳の単身世帯(本記事試算)で、介護保険分は総所得金額等で約901万円、後期高齢者支援金分は約1,063万円、基礎課税分は約1,110万円、子ども分は約1,498万円で上限に届きます。
計算は(限度額-均等割)÷所得割率+基礎控除43万円。たとえば基礎課税分なら(670,000-29,600)÷6.0%=約1,067万円、これに43万円を足して約1,110万円です。
隣のつくば市(基礎課税分7.70%・均等割38,500円)で同じ計算をすると、基礎課税分は約863万円で上限に届きます。所得割率が低い市ほど、上限に届くのが遅いので、高所得の世帯でも税率の差がそのまま効きます。
世帯に複数の加入者がいて所得や均等割が合算されると、もっと低い所得で上限に届きます。市の仮計算表も「国保税の最高限度額は113万円です」と注記しています。

Q12. 1回の納付額はどれくらいですか?
A. 年税額を8回(7月〜翌2月)に分けるので、1回あたりは年税額のおよそ8分の1です。
本記事の試算では、40歳単身(基準総所得金額159万円・年226,400円)なら1回約28,300円、40歳夫婦+子10歳・5歳(基準総所得金額257万円・年434,200円)なら1回約54,300円が目安です(実際は端数の調整で期ごとに多少異なります)。
市は「各納期の保険税額は月額ではありません」と注意しています。12か月分を8回で払うので、1回の額は月額より重く感じます。
年度の途中で加入者が増減すると、次の期から変更後の納付書が届きます。4月・5月・6月は納期がないので、この時期に加入した人は7月の第1期からの納付になります。

Q13. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、20歳未満の均等割 半額減免
(市独自・申請不要)・旧被扶養者の減免
(要申請)・失業・疾病・廃業等による減免
(要申請)・災害等による減免
(要申請)・徴収猶予
(相談)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q14. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内につくばみらい市 保健福祉部 国保年金課(伊奈庁舎1階・0297-58-2111 内線4401〜4408)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|つくばみらい市の国保で押さえるべきポイント

  • つくばみらい市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は基礎課税分6.00%・後期支援分2.40%・介護分1.80%・子ども分0.20%
  • 均等割は基礎課税分29,600円・後期支援15,100円・介護15,600円・子ども900円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 未就学児を除く20歳未満(20歳に達する日以後最初の3月31日まで)の均等割を市の制度で半額(申請不要・令和4年度から)。19歳の年度末まで届く子どもの減免は、当サイトが調べた約290市で初めてです
  • 子どもの均等割は0〜19歳でほぼ一律2.2万円台(小学生〜17歳・未就学児22,350円、18〜19歳23,250円)
  • 所得割10.40%は約290市で11番目に低く、茨城県内9市では取手市に次ぐ2番目。子ども分の均等割900円は子ども分に平等割を置かない市で最も低い
  • 令和7年度から「数年間をかけて段階的に」引き上げ中で、令和8年度は2年目。基礎課税分の均等割は県の標準保険料率より7,817円低く、令和9年度以降は運営協議会で毎年度検討
  • 令和4年度に3方式→2方式。理由は「国民健康保険加入世帯の約90%が1人又は2人世帯」
  • 所得が前年の半分以下になったら市独自の減免(4割・3割・2割)。前年の合計所得300万円以下が条件で、申請期限は各納期限まで
  • 納期は7月〜翌2月の8回。11月は2日と30日の2回、12月は25日
  • 65歳以上で社保の扶養から国保に移った「旧被扶養者」は所得割なし・均等割半額(2年間)。要申請で、市の仮計算表では計算されません
  • 非自発的失業の軽減は「加入中は途中で就職しても継続」「高額療養費の所得区分にも効く」「遡って適用」「郵送可」
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年21万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口はつくばみらい市 保健福祉部 国保年金課(伊奈庁舎1階・0297-58-2111 内線4401〜4408)

出典・参考:
・つくばみらい市公式:国民健康保険税(令和8年度税率・軽減・減免・納期・非自発的失業・産前産後)
・つくばみらい市公式:令和8年度国民健康保険税の税率等が変わり、子ども・子育て支援金制度が始まります
・つくばみらい市公式:令和4年度から国民健康保険税の税率等が変わります(2方式化・20歳未満の均等割減額)
・つくばみらい市公式:【よくある質問】国民健康保険税
・つくばみらい市公式:令和8年度つくばみらい市国民健康保険税仮計算表(Excel)
・つくばみらい市公式:期限内納付をお願いいたします(市税の納期限)
・つくばみらい市公式:就職・退職したとき(国民健康保険)
・つくばみらい市公式:日曜窓口のご案内

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報はつくばみらい市公式サイトでご確認ください。

シェアする