二本松市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
二本松市は福島県の中通り北部、福島市と郡山市のほぼ中間にある市です。平成17年に旧二本松市・安達町・岩代町・東和町の1市3町が合併して今の姿になり、いまも本庁舎のほか安達・岩代・東和の3つの支所で国保の手続きや納付ができます。春は霞ヶ城公園(二本松城跡)の桜、秋は菊人形と二本松の提灯祭りで知られ、智恵子抄の高村智恵子の生家も安達地区にあります。
この記事でいちばん伝えたいのは、令和8年度の二本松市の国保税は、所得割率を引き下げて均等割・平等割を組み替えた改定で、市が公表しているモデル世帯では前年度より下がっていることです。
市が公開している令和8年度の税率表と、令和7年度の税率表(市サイトの前年版)を並べると、医療分の所得割は5.88%→5.20%、均等割は22,400円→21,200円、平等割は14,900円→13,900円と3つとも下がりました。反対に後期高齢者支援金分は均等割10,400円→11,000円、平等割7,000円→7,400円、介護分は所得割2.21%→2.34%、均等割10,000円→10,800円、平等割4,800円→5,200円と上がっています。そこへ令和8年度から子ども・子育て支援金分(所得割0.28%・均等割1,100円・平等割800円)が新しく加わりました。
市の計算例(70歳と68歳の夫婦・課税標準額147万円)は年額209,700円。これを令和7年度の税率で計算し直すと214,600円で、差は約4,900円の減です(本記事の試算)。ただし所得がほとんどない単身世帯(7割軽減)はむしろ年200円ほど上がるなど、全員が下がるわけではありません。
この記事では、令和8年度の税率、市の予算内訳から見える「県への納付金が約8%減った」背景、市が公表している4つの計算例の検算、世帯人数が増えると税額が下がる逆転の仕組み、特定世帯・旧被扶養者などの軽減、納期と納付方法、4か所の窓口までまとめました。
1. 二本松市の国民健康保険の概要
二本松市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
二本松市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
二本松市は「保険税」ではなく「保険税」方式です(市は「国民健康保険税」と表記し、納税義務者は世帯主です)。令和8年度の税率表は所得割・均等割・平等割の3方式で、資産割の欄はありません。
世帯主が会社の健康保険に入っていても、同じ世帯に国保加入者がいれば世帯主が「擬制世帯主」として納税義務者になり、納税通知書は世帯主あてに届きます。税額の計算に入るのは国保に加入している人だけで、擬制世帯主本人の所得は含まれません(市のQ&Aより)。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 5.20% | 21,200円 | 13,900円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.76% | 11,000円 | 7,400円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.34% | 10,800円 | 5,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,100円 (18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども分を含めて均等割が全額免除されます(市の税率表には「均等割1,100円には18歳以上の被保険者1人あたり100円が含まれる」と注記があります)) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども分を含めて均等割が全額免除されます(市の税率表には「均等割1,100円には18歳以上の被保険者1人あたり100円が含まれる」と注記があります)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
端数処理は「区分ごとに100円未満切り捨て」です。市の計算例の「小計(100円未満切り捨て)」欄が医療分・支援金分・介護分・子ども分のそれぞれにあり、4区分の切り捨て後の額を足したものが年税額になります。本記事の計算例は概算(切り捨て前)で、市の例だけは市の表の額をそのまま使っています。
平等割は世帯の状況で3種類あります。市の税率表では、医療分・支援金分・子ども分の平等割が「一般世帯/特定世帯/特定継続世帯」で分かれ、介護分だけは全世帯同額(5,200円)です。
| 世帯の種類 | 医療分 | 支援金分 | 子ども分 | 介護分 |
|---|---|---|---|---|
| 一般世帯 | 13,900円 | 7,400円 | 800円 | 5,200円 |
| 特定世帯 | 6,950円(1/2) | 3,700円(1/2) | 400円(1/2) | |
| 特定継続世帯 | 10,425円(3/4) | 5,550円(3/4) | 600円(3/4) |
特定世帯は「同じ世帯の国保加入者が後期高齢者医療制度に移ったため、国保の被保険者が1人になった世帯」で、資格を失った月から5年を経過する月までが特定世帯、その翌月から8年を経過する月までが特定継続世帯です(世帯主が変わると一般世帯に戻ります)。
子ども分の均等割1,100円には「18歳以上の被保険者1人あたり100円」が含まれると、市は税率表の脚注に書いています。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は均等割が全額免除なので、子どもが何人いても子ども分の均等割は大人の人数ぶんだけかかる計算です。市の計算例(大人2人)は「1,100円×2人=2,200円」になっています。
市が公表している4つの計算例を検算しました。いずれも課税標準額(年間所得-基礎控除43万円。マイナスは0円)に所得割率をかけ、均等割・平等割を足して100円未満を切り捨てる手順で、市の表と1円まで一致します。
- 例1:70歳・68歳の夫婦(子は社保加入)…課税標準額147万円(世帯主の年金収入300万円=雑所得190万円-43万円、妻は所得20万円で0円)。医療分132,700円+支援金分69,900円+子ども分7,100円(介護分なし)=209,700円
- 例2:特定世帯になる場合…78歳の世帯主が後期高齢者医療に移り、72歳の妻だけが国保。妻の課税標準額は0円。均等割は医療分21,200円・支援金分11,000円・子ども分1,100円、平等割は特定世帯の半額(6,950円・3,700円・400円)で、28,100円+14,700円+1,500円=44,300円
- 例3:後期高齢者に移行した人がいる場合…52歳の世帯主(給与所得60万円)・48歳の妻(所得0円)が国保、80歳の父は後期高齢者。課税標準額は世帯主17万円。父の所得も含めた判定所得は100万円(世帯主60万円+妻0円+父40万円〔雑所得55万円-15万円〕)で5割軽減。介護分も加わり、36,900円+19,300円+17,300円+1,900円=75,400円。父は国保に入っていなくても、軽減判定の人数と所得には数えられる点がポイントです
- 例4:旧被扶養者の場合…76歳の世帯主が後期高齢者、72歳の妻(年金所得50万円・課税標準額7万円)が国保で旧被扶養者。所得割は全額免除、均等割と平等割は半額で、17,500円+9,200円+900円=27,600円
この4つの例は、令和8年度から新しい税額の例に差し替えられています。たとえば例1の世帯は、令和7年度の税率なら医療分146,100円+支援金分68,500円=214,600円。令和8年度は医療分が13,400円下がり、支援金分が1,400円・子ども分が7,100円増えて、差し引き4,900円の減です。
令和7年度と令和8年度の税率比較(二本松市公表)
| 区分 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 5.88% | 5.20% | -0.68 |
| 均等割 | 22,400円 | 21,200円 | -1,200円 | |
| 平等割(一般) | 14,900円 | 13,900円 | -1,000円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 2.77% | 2.76% | -0.01 |
| 均等割 | 10,400円 | 11,000円 | +600円 | |
| 平等割(一般) | 7,000円 | 7,400円 | +400円 | |
| 介護分 (40〜64歳) | 所得割 | 2.21% | 2.34% | +0.13 |
| 均等割 | 10,000円 | 10,800円 | +800円 | |
| 平等割 | 4,800円 | 5,200円 | +400円 | |
| 子ども・子育て支援金分 (令和8年度新設) | 所得割 | ― | 0.28% | 新設 |
| 均等割 | ― | 1,100円 | 新設 | |
| 平等割(一般) | ― | 800円 | 新設 | |
| 所得割の合計 (40歳未満) | 8.65% | 8.24% | -0.41 | |
| 所得割の合計 (40〜64歳) | 10.86% | 10.58% | -0.28 | |
| 賦課限度額の合計 | 1,090,000円 | 1,130,000円 | +40,000円 | |
令和7年度の数字は、市サイトの国保税ページ(令和7年8月時点の保存版)に載っていた税率表によります。賦課限度額は医療分が66万円→67万円に上がり、子ども分3万円が加わって世帯合計の上限は109万円→113万円になりました。
【計算例1】市の公表例:70歳と68歳の夫婦/課税標準額147万円
二本松市の「国民健康保険税計算例」の例1です。世帯主は年金収入300万円(雑所得190万円→課税標準額147万円)、妻は年金収入130万円(雑所得20万円→課税標準額0円)。2人とも40〜64歳ではないので介護分はありません。
- 医療分:1,470,000円×5.20%(76,440円)+均等割21,200円×2人(42,400円)+平等割13,900円=132,740円 → 132,700円
- 後期高齢者支援金分:1,470,000円×2.76%(40,572円)+11,000円×2人(22,000円)+7,400円=69,972円 → 69,900円
- 子ども・子育て支援金分:1,470,000円×0.28%(4,116円)+1,100円×2人(2,200円)+800円=7,116円 → 7,100円
合計: 年間 209,700円(月あたり約17,500円)。同じ世帯を令和7年度の税率で計算すると214,600円(医療分146,100円+支援金分68,500円)で、令和8年度は約4,900円安くなっています。
| 世帯 | 令和7年度の税率 | 令和8年度の税率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 70歳・68歳の夫婦/課税標準額147万円(市の計算例1) | 214,600円 | 209,700円 | -4,900円 |
| 30歳単身/給与収入215万円(給与所得150万円・課税標準額107万円) | 147,200円 | 143,400円 | -3,800円 |
| 40歳単身/給与収入300万円(給与所得202万円・課税標準額159万円・介護分あり) | 242,000円 | 239,400円 | -2,600円 |
| 39歳以下の単身/所得ゼロ(7割軽減) | 16,300円 | 16,500円 | +200円 |
所得が多い世帯ほど「医療分の所得割率が0.68ポイント下がった」効果が大きく出ます。逆に所得ゼロで7割軽減の単身世帯は、軽減後の均等割・平等割(医療分+支援金分+子ども分)が上がった分だけわずかに増える形です。40歳単身の例は、医療分は下がったものの介護分が49,900円→53,200円に増えたため、下げ幅が小さくなっています(いずれも100円未満切り捨て後の試算)。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 82,680円 + 均等割 21,200円 + 平等割 13,900円 ⇒ 117,780円
- 後期支援分: 所得割 43,884円 + 均等割 11,000円 + 平等割 7,400円 ⇒ 62,284円
- 介護分: 所得割 37,206円 + 均等割 10,800円 + 平等割 5,200円 ⇒ 53,206円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,100円 + 平等割 800円 ⇒ 6,352円
合計: 年間 約239,622円(月あたり約20,000円)
単身世帯でも平等割が合計で年27,300円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 156,260円 / 後期支援分 82,708円 / 介護分 70,522円 / 子ども分 8,424円 ⇒ 合計 約317,914円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 48,776円 / 後期支援分 25,705円 / 介護分 22,113円 / 子ども分 2,634円 ⇒ 合計 約99,228円
差額は年間およそ21万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。二本松市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は二本松市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 二本松市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども分を含めて均等割が全額免除されます(市の税率表には「均等割1,100円には18歳以上の被保険者1人あたり100円が含まれる」と注記があります)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 国保年金課(本庁舎)または各支所の地域振興課。「国民健康保険特例対象被保険者等申告書」を提出
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
二本松市の非自発的失業の軽減は、市の案内では「雇用保険受給資格者証と印鑑を持参して、国保年金課または各支所地域振興課の窓口で申告」する形です。離職時に65歳未満で、離職理由コードが特定受給資格者の「11・12・21・22・31・32」または特定理由離職者の「23・33・34」の人が対象。給与所得を30/100とみなして、税額の算定だけでなく軽減判定も行います。
軽減期間は離職の翌日からその月の属する年度の翌年度末までです。市の例では「令和8年3月31日から令和9年3月30日までの間に離職した方は、離職の翌日から令和9年度末(令和9年3月)まで」。離職した時期によって、同じ「最大2年」でも実際の月数が変わります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 二本松市の減免制度|要申請
二本松市の国保税ページに載っている独自の軽減・減免は、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減、旧被扶養者減免、介護分の適用除外の3つです。この3つのうち申請の要否が市のページに明記されているのは介護分の適用除外(届出が必要)だけで、特定世帯・旧被扶養者は市が資格・世帯の状況から判断して適用しているとみられます。心当たりがあるのに税額通知書で反映されていないときは、国保年金課か各支所に確認してください。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減 | 同じ世帯の国保加入者が後期高齢者医療制度に移り、国保の被保険者が1人だけになった世帯 | 医療分・支援金分・子ども分の平等割が、資格喪失月から5年を経過する月まで(特定世帯)は1/2、その翌月から8年を経過する月まで(特定継続世帯)は3/4。世帯主が変わると一般世帯に戻る |
| 旧被扶養者の減免 | 国保の資格取得日に65歳以上で、取得日の前日に社保の被扶養者だった人のうち、扶養していた社保本人が翌日に後期高齢者医療に移行した人 | 所得割は全額免除、均等割は1/2免除、旧被扶養者のみで構成される世帯の平等割は1/2免除。応益割(均等割・平等割)の減免は資格取得月から2年を経過する月まで。7割・5割軽減の世帯を除き、2割軽減の世帯は軽減前の10分の3の減免 |
| 介護分の適用除外 | 40〜64歳で、介護保険の適用除外施設(身体障害者支援施設など)に入所・入院している人 | 届出により国保税の介護分が不要。入所だけでなく退所(退院)したときも届出が必要。届出書は税務課へ(本庁舎) |
低所得の軽減判定は「令和7年中の所得」で行われ、未申告だと判定されません。市は「世帯内に前年分の所得が不明の方がいる場合は、所得が判明するまで軽減の判定を行わない」と明記しています。収入のない家族の分も住民税の申告が必要です。
判定の基準には細かいルールがあります。①土地・家屋の譲渡所得は特別控除を引く前の金額で判定、②事業所得は専従者控除(専従者給与)を引く前の金額で判定、③65歳以上(昭和36年1月1日以前生まれ)の年金所得者は年金所得から15万円を差し引いて判定、④被保険者数には国保から後期高齢者医療に移った人も含める——の4点です。
災害や失業以外の一般的な「納付が困難な場合の減免」は、市の国保税ページには個別の説明がありません。収入が急に減って納付が難しいときは、滞納する前に税務課収納係(0243-55-5087)へ相談してください。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(市は「納付が便利」と推奨。1世帯につき1口座、領収書は出ず通帳記帳が領収の代わり。申込月の翌月分から開始のため、申込月に納期限がある分までは納付書で納める)
- 納付書による金融機関等の窓口払い(二本松信用金庫・東邦銀行・福島銀行・大東銀行・福島県商工信用組合・東北労働金庫・ふくしま未来農業協同組合の本支店、東北6県のゆうちょ銀行・郵便局、市役所本庁・安達支所・岩代支所・東和支所)
- スマホ決済(PayB・楽天銀行・PayPay・FamiPay・auPay・d払い・楽天ペイ。納付書のバーコードを読み取る。納付書1枚の税額が30万円を超えるものは不可、領収書なし、納付後の取消・変更不可)
- 年金からの特別徴収(世帯の国保加入者全員が65〜74歳で、世帯主の年金額が年18万円以上、介護保険料が特別徴収されていて、国保税と介護保険料の合計が年金額の1/2以下の場合)
令和8年度の納期は8回(普通徴収)で、市の「令和8年度 市税等納期限一覧」では第1期 7月31日/第2期 8月31日/第3期 9月30日/第4期 11月2日/第5期 11月30日/第6期 12月25日/第7期 2月1日/第8期 3月1日。納期限が土日祝にあたるときは翌日(または翌々日)が期限です。
特別徴収の方は、4月・6月・8月が仮徴収、10月・12月・2月が本徴収。来年度の仮徴収額は今年度2月の特別徴収額と同額になります。10月から納め方が変わる場合(普通徴収→特別徴収、またはその逆)もあり、世帯主が75歳になる年度は特別徴収の対象外です。特別徴収でも、申出で口座振替へ変えることはできます(納付書払いは不可)。
コンビニ納付に注意。市のコンビニ納付ページが対象税目に挙げているのは市県民税・固定資産税・軽自動車税の3つで、国保税は載っていません(地方税統一QRコード〔eL-QR〕の対象も市県民税と固定資産税のみ)。ページの表記は令和5年2月時点のものなので、手元の納付書にコンビニ用バーコードがあるかを確認し、迷ったらスマホ決済・口座振替・金融機関窓口を使うほうが確実です。
年度途中に加入・脱退したときは月割計算で、脱退後も月割の関係で税額が残ることがあると市のQ&Aにあります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 二本松市の国保窓口一覧
国保の窓口は本庁舎(金色403番地1)の国保年金課と税務課。国保の資格(加入・脱退)は国保年金課、課税は税務課市民税係、納税・口座振替は税務課収納係と担当が分かれているので、電話の際は番号を使い分けると早く通じます。合併前の旧町にあたる安達・岩代・東和の各支所でも、地域振興課の市民福祉係が届出を受け付けています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保年金課 国保年金係 二本松市役所(本庁舎) 〒964-8601 二本松市金色403番地1 | 0243-55-5106 | 国保の資格(加入・脱退・資格確認書の再交付)、産前産後の減額届、非自発的失業の申告、高額療養費など |
| 税務課 市民税係 二本松市役所(本庁舎) | 0243-55-5085 | 国保税の課税、国保税の試算(新規加入・任意継続との比較)、介護分適用除外の届出 |
| 税務課 収納係 二本松市役所(本庁舎) | 0243-55-5087 | 納税・口座振替、納付書の再発行、納税相談 |
| 安達支所 地域振興課 市民福祉係 〒969-1492 二本松市油井字濡石1-2 | 0243-23-1225 (代表0243-23-1221) | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
| 岩代支所 地域振興課 市民福祉係 〒964-0313 二本松市小浜字北月山27 | 0243-65-2816 (代表0243-55-2111) | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
| 東和支所 地域振興課 市民福祉係 〒964-0202 二本松市針道字蔵下22 | 0243-66-2526 (代表0243-46-2111) | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
届出は事由が発生してから14日以内。遅れると、さかのぼって国保税が課税されたり、国保が負担した医療費を返還することがあると市は案内しています。届出にはマイナンバーカード・運転免許証・パスポート・在留カードなどの本人確認書類が必要です。
令和6年12月に被保険者証が廃止されたため、マイナ保険証の利用登録をしている人には「資格情報のお知らせ」、していない人には「資格確認書」が交付されます。紛失したときは本人確認書類を持って再交付を申請します。「資格情報のお知らせ」だけでは医療機関を受診できず、マイナ保険証の提示が必要です。
国保税の試算は電話で頼めます。新たに国保に加入する人や、社会保険の任意継続と比べたい人向けに、市が試算を行うと案内しています。転入してきた人は前年の所得が分からないので、加入者全員の源泉徴収票か確定申告の控えを用意してください。
納税義務者が世帯主なので、口座振替も世帯主の口座が基本です。世帯主が死亡・世帯分離・世帯合併などで変わると、口座振替は再申込が必要。逆に、口座名義人が国保を抜けても振替は自動では止まらないので、社保に切り替わったあとも同じ口座から落ち続けないよう、廃止届を出してください。
8. よくある質問(二本松市の国保)
Q1. 令和8年度の二本松市の国保税は、上がったのですか、下がったのですか?
A. 所得のある世帯の多くは下がり、所得ゼロで7割軽減の単身世帯はわずかに上がります。
医療分は所得割5.88%→5.20%、均等割22,400円→21,200円、平等割14,900円→13,900円と全部下がりました。一方で支援金分と介護分は上がり、新しく子ども・子育て支援金分が加わっています。
市の計算例1の世帯(70歳・68歳の夫婦)は、令和7年度の税率なら214,600円、令和8年度は209,700円で約4,900円の減。40歳の単身(給与収入300万円)は242,000円→239,400円で、介護分が約3,300円増えた分だけ下げ幅が小さくなります。所得ゼロの単身は16,300円→16,500円です(いずれも本記事の試算)。
Q2. 市の予算を見ると、国保税が下がった理由は分かりますか?
A. 市は理由を税率の説明ページに書いていませんが、予算内訳の数字からは「県への納付金が減った」ことが読み取れます。
令和8年度の国保特別会計は歳入・歳出とも5,140,007千円(令和7年度は5,132,242千円)。歳出のうち県への国保事業費納付金は1,220,068千円→1,121,947千円(約98百万円・8.0%の減)、保険給付費は3,575,420千円→3,675,434千円(約2.8%の増)でした。歳入では国保税が801,014千円→796,421千円とほぼ横ばい、一般会計・基金からの繰入金は470,945千円→400,421千円に減っています。
納付金が減って国保税収の必要額が下がったため、所得割率を下げる余地が生まれた、と読むのが自然ですが、これは本記事の推測です。市の税率決定の理由は公式の説明を確認してください。
Q3. 福島県は国保税を統一すると聞きました。二本松市も関係しますか?
A. 福島県は令和11年度に県内の国保税率を完全統一する方針で、県内の須賀川市は公式サイトでそのことを公表しています。二本松市も県内の市なので、将来は県が示す標準的な税率に近づいていくことが見込まれます。
ただし二本松市の国保税ページには、統一の時期や税率の目標についての説明は見当たりません。令和8年度の改定が統一に向けた段階的な調整なのかどうかは、市は明言していません。統一後は市独自の判断で税率を下げることが難しくなる可能性があるので、市の広報と国保税ページの更新に注意してください。
Q4. 家族が増えたのに、国保税が下がることはありますか?
A. あります。軽減判定の基準が人数で広がるためです。5割軽減の基準は「43万円+31万円×被保険者数」、2割軽減は「43万円+57万円×被保険者数」なので、人数が増えると基準が上がります。
39歳以下で所得者が1人の世帯を、令和8年度の税率で計算すると(本記事の試算)、所得130万円で2人世帯142,500円(2割軽減)→3人世帯132,500円(5割軽減)、1万円安くなります。所得167万円では3人世帯199,600円(2割軽減)→4人世帯179,700円(5割軽減)で約2万円安い。167万円は4人世帯の5割軽減の基準(43万円+31万円×4人)とちょうど同額です。
収入のない家族の分も住民税の申告を忘れないことが前提です。
Q5. 世帯主は会社員で社保なのに、国保税の納税通知書が届きました。なぜですか?
A. 同じ世帯に国保に加入している人(子ども・親など)がいるからです。世帯主が社会保険に入っていても、世帯内に国保加入者がいれば世帯主が擬制世帯主として納税義務者になり、通知書は世帯主あてに届きます。
税額に含まれるのは国保に加入している人の分だけで、世帯主本人の所得は計算に入りません。
Q6. 会社を辞めて国保に入ったら、無収入なのに高い納付書が届きました。
A. 国保税は「前年中の所得」をもとに計算するため、いま収入がなくても課税されます。会社都合などの離職で雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32・23・33・34のいずれかなら、給与所得を30/100とみなす軽減があります。受給資格者証と印鑑を持って、国保年金課か各支所の地域振興課で申告してください。
Q7. 社会保険に入ったのに、国保税の納税通知書が届きました。
A. 会社は社保の取得手続きはしますが、国保の喪失手続きまではしません。社保に入ったら、会社の健康保険の資格確認書・資格情報のお知らせなど、新しい保険に加入したことが分かる書類と国保の資格確認書等を持って、国保年金課または各支所へ届け出てください。手続きした月末に税額変更の処理をして、翌月中旬に更正決定通知書が届きます(5月・6月に手続きした場合は7月中旬)。
Q8. 納期限を過ぎて滞納が続くと、どうなりますか?
A. 督促や延滞金、財産の差押えのほか、滞納が続くと資格確認書を返還し、「資格確認書(特別療養)」が交付されます。これは国保の資格があることだけを証明するもので、かかった医療費はいったん全額自己負担になります。払えないときは、滞納する前に税務課収納係へ相談してください。
Q9. 年度の途中で40歳・65歳・75歳になったら、国保税はどうなりますか?
A. 40歳になるときは、40歳になる月から介護分が加わりますが年度当初の税額には入っていません。40歳になった月以後に税額変更通知書が届きます。65歳になる年度は、65歳になる月の前月までの介護分があらかじめ各納期に割り振られているので、65歳になってから税額が変わることはありません(65歳以降の介護保険料は別に納めます)。75歳になる年度は誕生月の前月までで月割計算され、後期高齢者医療保険料の通知書は誕生月以後に届きます。
Q10. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減・旧被扶養者の減免・介護分の適用除外などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q11. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に二本松市役所 国保年金課 国保年金係(0243-55-5106)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|二本松市の国保で押さえるべきポイント
- 二本松市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分5.20%・後期支援分2.76%・介護分2.34%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分21,200円・後期支援11,000円・介護10,800円・子ども1,100円、平等割は合計で年27,300円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は所得割を下げ、均等割・平等割を組み替えた改定。市の計算例1の世帯は令和7年度の税率なら214,600円→令和8年度209,700円(本記事の試算)
- 市の令和8年度予算内訳では、県への国保事業費納付金が1,220,068千円→1,121,947千円(約8%減)。国保税収は801,014千円→796,421千円でほぼ横ばい、一般会計・基金からの繰入金は470,945千円→400,421千円に減りました
- 世帯人数が増えると軽減判定の基準が広がり、税額が下がる逆転がある(所得130万円の39歳以下世帯:2人142,500円→3人132,500円)
- 国保税は8回払い(7月〜翌年2月)。納期限は7/31・8/31・9/30・11/2・11/30・12/25・2/1・3/1
- コンビニ納付の対象税目に国保税は載っていない(市のコンビニ納付ページは市県民税・固定資産税・軽自動車税の3つ)。国保税はスマホ決済・口座振替・金融機関・本庁と3支所の窓口で
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年21万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は二本松市役所 国保年金課 国保年金係(0243-55-5106)
出典・参考:
・二本松市公式:国民健康保険税(令和8年度の税率・軽減措置・納め方)
・二本松市公式:国民健康保険税計算例
・二本松市公式:国民健康保険税Q&A
・二本松市公式:産前産後期間の国民健康保険税の減額について
・二本松市公式:国民健康保険税について(納税義務者・口座振替)
・二本松市公式:国民健康保険の加入、脱退等に関する手続き
・二本松市公式:令和8年度 市税等納期限一覧
・二本松市公式:「スマホ決済」で簡単納付!
・二本松市公式:コンビニ納付
・二本松市公式:地方税統一QRコード(eL-QR)を利用する納付
・二本松市公式:庁舎案内 安達支所
・二本松市公式:庁舎案内 岩代支所
・二本松市公式:庁舎案内 東和支所
・須賀川市公式:令和8年度国民健康保険税の税率及び算出方法(福島県の令和11年度完全統一方針の記載)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は二本松市公式サイトでご確認ください。