三重県 鈴鹿市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

鈴鹿市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

鈴鹿市は人口約19万人、三重県北部(北勢)の市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく鈴鹿市の国保料の計算方法、軽減・減免、会社都合退職での特例軽減、納付方法、窓口情報までまとめました。
鈴鹿市の国保料でいちばん大事なのは、料率表の数字よりその先の道筋です。市は運営協議会の資料で、こう書いています。
「令和11年度に、県が示す標準保険料率の枠内に本市国保保険料率を合わせていかなければならない」
「加入世帯の負担が急激なものとならないように、基金繰入を活用しながら、段階的に保険料率の引上げを行う」
令和8年度の料率は、令和6年度の据え置き料率と令和11年度の県標準のちょうど折り返し地点にあります(医療分の所得割は7.60%→8.37%→9.17%)。この記事は、鈴鹿市の公式サイトの料率・計算例・軽減判定の例と、運営協議会の公開資料だけにもとづいて書いています。

1. 鈴鹿市の国民健康保険の概要

鈴鹿市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

鈴鹿市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

鈴鹿市は「保険料」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。市の公式ページでは、医療分・後期支援分(市の表記は「高齢分」)・介護分・子ども分の4区分すべてに平等割が設定されています。
年齢で賦課される区分が変わります。39歳以下と65歳以上は医療+後期支援+子ども、40〜64歳はこれに介護が加わります。
賦課決定は毎年7月中旬。世帯の国保加入者全員の前年所得と加入者数で算定し、世帯主あてに通知します。年度途中の加入・脱退は月割で計算され、加入日をさかのぼった場合は保険料もその日までさかのぼって賦課されます(市の例:9月15日に手続きして、5月15日に社会保険を喪失していれば、国保加入日は5月15日で保険料も5月分から、通知は10月中旬)。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 鈴鹿市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分8.37%33,300円23,600円670,000円
後期高齢者支援金分2.80%10,900円7,400円260,000円
介護分(40〜64歳)2.70%12,400円5,800円170,000円
子ども・子育て支援金分0.26%1,204円
(子ども・子育て支援金分の均等割1,204円は「均等割1,078円+18歳以上均等割126円」の合計。18歳未満の被保険者は均等割1,078円が全額軽減され、その分が18歳以上の被保険者に126円ずつ上乗せされます)
735円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども・子育て支援金分の均等割1,204円は「均等割1,078円+18歳以上均等割126円」の合計。18歳未満の被保険者は均等割1,078円が全額軽減され、その分が18歳以上の被保険者に126円ずつ上乗せされます。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

令和8年度から「子ども・子育て支援金分」が新設されました。所得割0.26%、均等割1,078円、平等割735円、18歳以上均等割126円。児童手当の拡充、育児時短就業給付、妊婦のための支援給付、国民年金保険料の育児期間免除、こども誰でも通園制度などに使われると市は説明しています。

所得割の計算ベース(賦課基準額)は前年の総所得金額等(退職所得を除く)-基礎控除43万円。扶養控除や社会保険料控除などは引かれません。総所得金額等が2,400万円を超える場合は基礎控除額が変わります。

土地の譲渡所得は「特別控除後」の所得で算定します。専従者控除を適用した所得で算定し、雑損失の繰越控除は適用されません。

他市と比べた鈴鹿市の位置:本サイトで令和8年度の料率を集計した301市(令和8年度の公式料率を確認できた市)のうち、所得割の合計(40〜64歳)14.13%は中央値13.01%より1.12ポイント高く、高い順で74位。医療分の所得割8.37%は中央値7.60%より0.77ポイント高く72位です。均等割の合計(40〜64歳・子ども分の18歳以上加算を含む)57,804円は中央値54,000円、平等割の合計37,535円は中央値33,880円を、どちらも上回ります。三重県内で記事化した5市では、所得割の合計は伊賀市14.41%>名張市14.15%>鈴鹿市14.13%>津市14.06%>桑名市11.25%で、鈴鹿市は県内3位です。桑名市は所得割が最も低い代わりに均等割が63,660円と高く、鈴鹿市(57,804円)は県内では中位です。三重県は令和11年度までの県内統一を運営方針に掲げているので、ここに並ぶ5市の差は、いずれ縮んでいく方向にあります。

賦課限度額は医療分67万円・後期支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。

鈴鹿市が示している「これからの料率」|令和6年度→令和8年度→令和11年度の県標準

鈴鹿市の令和8年度の料率を語るとき、いちばん大事な資料は料率表そのものではなく、令和7年1月29日に鈴鹿市国民健康保険運営協議会へ出された「保険料率の見直しについて」(保険年金課・資料2-2)です。市はこの資料で、令和6年度の据え置き料率と、三重県が示す鈴鹿市の令和11年度標準保険料率を1枚の表に並べています。ここに令和8年度の公式料率を並べると、次の表になります。

鈴鹿市 医療・後期支援・介護分の料率の推移(令和6年度→令和8年度→令和11年度県標準)
項目令和6年度
(据え置き)
令和8年度
(今回)
令和11年度
県標準保険料率
R8の位置
(R6→R11の何割か)
医療分 所得割7.60%8.37%9.17%約49%
医療分 均等割27,500円33,300円39,210円約50%
医療分 平等割21,300円23,600円25,877円約50%
後期支援分 所得割2.70%2.80%2.90%50%
後期支援分 均等割9,700円10,900円12,129円約49%
後期支援分 平等割6,900円7,400円8,005円約45%
介護分 所得割2.70%2.70%2.32%(据え置き・標準より高い)
介護分 均等割12,400円12,400円12,104円(据え置き・標準より高い)
介護分 平等割5,800円5,800円5,983円(据え置き・標準より低い)

この表から読み取れることが3つあります(「何割か」は本記事で計算した値です)。

①医療分と後期支援分は、令和8年度が「令和6年度」と「令和11年度の県標準」のほぼ真ん中です。医療分の所得割は(8.37-7.60)÷(9.17-7.60)=49%、均等割は(33,300-27,500)÷(39,210-27,500)=約50%、平等割は(23,600-21,300)÷(25,877-21,300)=約50%。6項目すべてが45〜50%の位置にあります。つまり令和8年度は「県標準に向かう道のりの折り返し地点」です。市の資料も「令和7年度・8年度の2段階」で引き上げる考え方を示しており、そのとおりの動きになっています。

②介護分だけは令和6年度から1円も動いていません。所得割2.70%・均等割12,400円・平等割5,800円は、令和6年度も令和8年度も同じです。しかも県標準(令和11年度)と比べると、所得割は鈴鹿市(2.70%)のほうが標準(2.32%)より0.38ポイント高く、均等割も標準(12,104円)より高い。平等割だけは標準(5,983円)が上です。介護分は「すでに県標準の水準に届いている」区分で、値上げの主役は医療分と後期支援分です。

③県標準の数字は毎年変わります。上の令和11年度の数字は、あくまで令和7年1月時点で県が鈴鹿市に示した参考値です。子ども・子育て支援金分は、この時点の資料には含まれていません。令和11年度の実際の標準率がどうなるかは、その時点の医療費と納付金次第です。

3区分の合計で見る「据え置き→令和8年度→令和11年度県標準」

40〜64歳が加入する場合の3区分合計(医療+後期支援+介護。子ども分を除く)
令和6年度令和8年度令和11年度県標準R6→R8の増加
所得割の合計13.00%13.87%14.39%+0.87ポイント
均等割の合計(1人)49,600円56,600円63,443円+7,000円
平等割の合計(1世帯)34,000円36,800円39,865円+2,800円

令和8年度の子ども分(所得割0.26%・均等割1,078円・平等割735円・18歳以上均等割126円)を加えると、40〜64歳が加入する場合の所得割の合計は14.13%、均等割は18歳以上・40〜64歳の1人あたり57,804円(33,300+10,900+12,400+1,078+126)、平等割は37,535円です。
賦課限度額は医療67万円・後期支援26万円・介護17万円・子ども3万円で合計113万円。令和7年1月の市の資料では、令和7年度の限度額は106万円から109万円へ引き上げると書かれていたので、2年で4万円上がったことになります。

年収別の年間保険料の目安(令和8年度・本記事の試算)

市の計算例は1世帯だけなので、給与収入別の目安を本記事で計算しました。前提は給与収入のみ・扶養控除や社会保険料控除は保険料に影響しない(国保の所得割は総所得金額等から基礎控除43万円だけを引く)、令和7年分以降の給与所得控除(最低65万円)、100円未満切り捨ては区分ごと、軽減判定は給与所得者が1人の世帯です。

単身の年間保険料の目安(令和8年度)
給与収入給与所得所得割の基準額40歳(介護分あり)30歳(介護分なし)軽減
150万円85万円42万円135,500円109,600円2割軽減
200万円132万円89万円220,900円178,700円なし
300万円202万円159万円319,800円258,700円なし
400万円276万円233万円424,400円343,300円なし
500万円356万円313万円537,400円434,700円なし
600万円436万円393万円650,500円526,200円なし

40歳の単身で、給与収入が150万円から200万円へ50万円増えると、保険料は135,500円から220,900円へ85,400円増えます。所得の増加分(47万円)に所得割14.13%がかかるだけではなく、2割軽減が外れて均等割・平等割の軽減が消えるためです。軽減の判定ラインをまたぐ収入では、「収入が少し増えただけなのに保険料が急に増えた」という現象が起きます。30歳と40歳の差は、収入300万円で61,100円。介護分(所得割2.7%+均等割12,400円+平等割5,800円)が40歳から加わる分です。

4人世帯(夫が会社員から独立した自営業者・妻は所得なし・10歳と5歳の子)の目安
夫の給与収入相当夫の所得軽減年間保険料月あたり
200万円132万円5割軽減235,200円約19,600円
300万円202万円2割軽減400,100円約33,300円
400万円276万円なし548,500円約45,700円
500万円356万円なし661,500円約55,100円
600万円436万円なし774,500円約64,500円

この表の世帯は、夫婦が40代(介護分が2人分)、10歳の子と5歳の子(5歳は医療・後期支援の均等割が5割軽減)という設定です。夫の収入が200万円から300万円へ100万円増えると、保険料は164,900円増えます。所得割の増加分(70万円×14.13%=約9.9万円)に、5割軽減から2割軽減に変わる分が加わるためです。収入が同じでも、4人世帯は単身40歳の1.2〜1.7倍(300万円で400,100円と319,800円、400万円で548,500円と424,400円)。均等割と平等割が人数分・世帯分かかる分の差です。実際には所得の種類(自営業なら経費の扱い)や加入者ごとの所得の割り振りで金額が変わるので、目安として使ってください。正確な金額は、7月に届く通知書か、市の計算例を参考に。

1年間のスケジュール(保険料が決まる流れ)

鈴鹿市の国保料 年間の流れ
時期できごと
前年1月〜12月所得を確定させる期間。国保料は前年の所得で決まる
2月〜3月確定申告・市県民税の申告。申告がない人は国保料のための所得申告書を提出
4月1日賦課期日。この日の加入世帯で軽減判定
4月・6月・8月年金天引き世帯は仮徴収(前年度2月の天引き額と同額)
7月中旬年間の保険料を算定して通知(世帯主あて)
7月末普通徴収の第1期の納期限
8月〜3月各月末が納期限(12月のみ25日)。第9期は3月末
10月・12月・2月年金天引き世帯は本徴収(年間額から仮徴収分を引いた額の3分の1ずつ)

【市の公式計算例】鈴鹿太郎さん世帯(45歳・38歳・10歳・5歳の4人世帯)

鈴鹿市は公式サイトで、4人世帯の年間保険料を円単位・区分ごとに全部公開しています。この記事では、市の計算例をそのまま再現したうえで、すべての数字を検算しました。

市の計算例の世帯構成
加入者所得賦課される区分所得割の基準額
鈴鹿太郎(45歳)営業所得300万円医療+後期+介護+子ども300万-43万=257万円
鈴鹿花子(38歳)給与所得50万円(給与収入115万円)医療+後期+子ども50万-43万=7万円
鈴鹿一郎(10歳)所得なし医療+後期0円(基礎控除で0円)
鈴鹿二郎(5歳)所得なし医療+後期0円(同上)
市の計算例:区分ごとの内訳(各区分で100円未満切り捨て)
区分所得割均等割平等割年額
医療分264万×8.37%=220,968円33,300円×3人+16,650円(5歳の5割軽減)×1人=116,550円23,600円361,100円
後期支援分264万×2.8%=73,920円10,900円×3人+5,450円×1人=38,150円7,400円119,400円
介護分257万×2.7%=69,390円(太郎のみ)12,400円×1人=12,400円5,800円87,500円
子ども分264万×0.26%=6,864円1,078円×2人=2,156円
+18歳以上均等割126円×2人=252円
735円10,000円
年間合計578,000円

年578,000円を9期に割ると64,222円台。市は「割り切れなかった100円未満の額は第1期で調整」として、第1期64,400円・第2期以降64,200円と案内しています(64,400+64,200×8=578,000円)。

読みどころは4つあります。
①所得割の基準額は「加入者ごとに43万円を引いてから合算」。太郎257万円+花子7万円=264万円。世帯の所得合計(350万円)から43万円を1回だけ引く計算(307万円)とは違います。
②介護分の所得割は太郎の257万円だけ。花子(38歳)は40歳未満なので、花子の7万円は介護分の所得割に入りません。医療・後期・子どもは264万円で、介護だけ257万円という「基準額のずれ」に注意してください。
③子ども分は、18歳未満の子2人が均等割の対象外。均等割1,078円は太郎と花子の2人分、18歳以上均等割126円も同じ2人分です。10歳と5歳の子の均等割1,078円は全額軽減されますが、子ども分の平等割735円は世帯にかかったままです。
④5歳の二郎だけ、医療分・後期支援分の均等割が5割軽減(16,650円・5,450円)。10歳の一郎は未就学児ではないので、この軽減はありません。

この世帯を、令和6年度の料率と令和11年度の県標準率で計算し直すと(医療・後期・介護の3区分のみ、所得・人数は同じと仮定した本記事の試算):令和6年度517,700円→令和8年度568,000円(+50,300円、+9.7%)→令和11年度県標準609,900円(令和8年度からさらに+41,900円、+7.4%)。令和8年度は、この世帯に子ども分10,000円が上乗せされて578,000円です。
同じ前提で、単身40歳・給与収入300万円(基準額159万円)の3区分は、令和6年度290,200円→令和8年度313,800円(+23,600円、+8.1%)→令和11年度県標準331,900円(さらに+18,100円、+5.8%)。県標準の数字は今後変わる可能性があるので、これは「方向と大きさの目安」として読んでください。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 133,083円 + 均等割 33,300円 + 平等割 23,600円 ⇒ 189,983円
  • 後期支援分: 所得割 44,520円 + 均等割 10,900円 + 平等割 7,400円 ⇒ 62,820円
  • 介護分: 所得割 42,930円 + 均等割 12,400円 + 平等割 5,800円 ⇒ 61,130円
  • 子ども分: 所得割 4,134円 + 均等割 1,204円 + 平等割 735円 ⇒ 6,073円

合計: 年間 約320,006円(月あたり約26,700円)

単身世帯でも平等割が合計で年37,535円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 251,921円 / 後期支援分 83,540円 / 介護分 81,110円 / 子ども分 7,997円 ⇒ 合計 約424,568円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 78,833円 / 後期支援分 25,784円 / 介護分 25,306円 / 子ども分 2,586円 ⇒ 合計 約132,509円

差額は年間およそ29万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。鈴鹿市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は鈴鹿市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 鈴鹿市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割1,204円は「均等割1,078円+18歳以上均等割126円」の合計。18歳未満の被保険者は均等割1,078円が全額軽減され、その分が18歳以上の被保険者に126円ずつ上乗せされます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 鈴鹿市 保険年金課(保険料グループ 059-382-9290)/地区市民センターでの受付可否は事前に電話確認
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

鈴鹿市の非自発的失業軽減は、細部まで市のページに書かれています。
①離職時65歳未満とは「離職日が65歳の誕生日の前々日まで」。民法では誕生日の前日に年齢が加わるため、市はこう説明しています。
②軽減の対象は離職した本人の給与所得だけ。本人の営業所得など他の所得や、ほかの国保加入者の給与所得は対象外です。
③軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。雇用保険の給付期間とは別に数えます。
④国保に加入している間は、軽減期間中に再就職や転出をしても引き続き軽減対象(転出先では再度手続きが必要)。ただし会社の健康保険に入って国保を喪失すると軽減は終わり、期間内に社会保険を喪失して雇用保険を受給せずに国保へ再加入した場合は軽減が受けられます。
⑤届出には雇用保険受給資格者証または受給資格通知が必要で、離職票では受け付けてもらえません。ハローワークで受給資格者証をもらってから窓口へ。
鈴鹿市の令和8年度の所得割は40〜64歳で14.13%。給与所得が100分の30になる効果は大きく、下の計算例3のように年額が大きく変わります。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 鈴鹿市の減免制度|要申請

鈴鹿市の法定軽減・未就学児軽減・18歳未満の子ども分軽減・後期高齢者医療への移行に伴う平等割軽減は申請不要(所得申告は必要)、非自発的失業・産前産後・旧被扶養者・収入激減・災害等は届出または申請が必要です。

鈴鹿市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)
世帯主(擬制世帯主を含む)・国保被保険者・特定同一世帯所属者の前年中の軽減判定所得の合計が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×人数+(同)以下=5割、③43万円+57万円×人数+(同)以下=2割世帯の均等割額+平等割額を軽減。賦課期日(4月1日)時点の加入世帯が対象。年度途中の加入者の増減は判定に入れず、世帯主が変わったときだけ異動日で再判定
未就学児の均等割軽減
(申請不要)
未就学児医療分・後期支援分の均等割を5割軽減(33,300円→16,650円、10,900円→5,450円)
18歳未満の子ども分の均等割軽減
(申請不要)
18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者子ども分の均等割1,078円を全額軽減。軽減分は18歳以上の被保険者に1人126円ずつ上乗せ
非自発的失業者の軽減
(要届出)
離職日が65歳の誕生日の前々日までで、離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)。受給資格者証に「特」「高」の表示がある人は対象外離職した本人の給与所得のみを100分の30として算定。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで
産前産後期間の軽減
(要届出)
妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)の被保険者出産予定日(出産日)の属する月の前月から4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額と均等割額。母子健康手帳(鈴鹿市なら1ページと4ページ)のコピーか出生証明書が必要
後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(申請不要)
国保から後期高齢者医療に移った人(特定同一世帯所属者)がいて、国保加入者が1人になった世帯医療分・後期支援分・子ども分の平等割を5年間半額。世帯構成が変わらなければ、さらに3年間4分の1減額
旧被扶養者の減免
(要申請)
社会保険などから後期高齢者医療に移行した人の被扶養者だった65歳以上の人が国保に加入所得割を全額減免。法定軽減(7割・5割)に該当しない場合は均等割も半額(旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額)。資格取得月から2年間
収入激減による減免
(要申請)
前年所得より3割以上減少する見込みで、かつ毎月の収入(事業は所得)が減免基準額以下。一時的な所得(前年の土地売却など)や本年の株式損失が原因の場合は対象外所得割を減額。減免基準額と毎月の平均収入金額の差をもとに計算。預貯金がある場合は減額されないことがある
災害・火災・破産などによる減免
(要申請)
災害、火災、破産の場合国民健康保険料減額(免除)申請書に、被災の程度がわかる資料または破産決定書などを添えて申請
介護保険適用除外施設の入所者
(要届出)
介護保険適用除外施設に入所している40〜64歳国保料の介護分を減額。入所・退所のときに届出

鈴鹿市の減免ページで一番参考になるのは、軽減判定所得の計算例が3つ、それぞれ別の落とし穴を見せていることです。
計算例1(鈴鹿太郎世帯):45歳の営業所得120万円、38歳の給与所得43万円、16歳の子、72歳の年金所得30万円という4人世帯。65歳以上の公的年金所得は15万円を引いて判定するため、72歳は30万-15万=15万円。合計178万円で2割軽減に該当します。この世帯の判定基準は、7割が53万円、5割が177万円、2割が281万円。5割の基準177万円を1万円だけ上回ったせいで、5割ではなく2割になる、際どい例です。
計算例2(国保太郎世帯):営業所得125万円で妻に専従者給与を払っている44歳の自営業者。専従者控除100万円は所得に戻して判定するので、判定所得は125万+100万=225万円。基準(7割43万円・5割136万円・2割214万円)を超えるため軽減なしです。妻(専従者)の給与所得35万円は判定には含めません。「専従者給与を払っているから所得が低いはず」という思い込みが外れる例です。
計算例3(三重太郎世帯):本人は社会保険に加入しているのに、擬制世帯主として所得300万円が判定に入る例です。妻(37歳)の給与所得23万円と合わせて323万円。基準(7割53万円・5割115万円・2割167万円)に届かず軽減なし。妻と子だけが国保で、夫が会社員という世帯は全国に多く、「国保加入者は妻の23万円だけだから軽減されるはず」と考えて外れやすい場面です。市が公式に計算例まで載せているのは珍しく、実務的に価値があります。
所得の扱いも細かく書かれています。①軽減判定では土地の譲渡所得は特別控除前の所得、②保険料の所得割では特別控除後の所得で計算します。マイホームを売却した年は、所得割は下がっても軽減判定では控除が効かないことに注意してください。③雑損失の繰越控除は所得割では適用されませんが、軽減判定では適用されます。④所得割は専従者控除を適用した所得で計算し、軽減判定は専従者控除を戻した所得で判定します。同じ世帯でも、所得割と軽減判定で「所得」の意味が違うわけです。

軽減判定所得の基準額の早見表(給与所得者等が1人の世帯)

7割・5割・2割軽減の判定基準(軽減判定所得の合計がこの額以下)
国保加入者(特定同一世帯所属者を含む)7割軽減5割軽減2割軽減
1人43万円74万円100万円
2人43万円105万円157万円
3人43万円136万円214万円
4人43万円167万円271万円

給与所得者等が2人以上いる世帯は、この額に10万円×(給与所得者等の数-1)を足します(市の計算例1の基準が53万円・177万円・281万円になるのはこのためです)。

所得ゼロの場合の年間保険料(令和8年度・本記事の試算)
世帯軽減なし2割軽減5割軽減7割軽減
単身40歳(介護分あり)95,300円76,100円47,500円28,300円
単身30歳(介護分なし)77,100円61,600円38,400円22,900円
夫婦40代2人153,100円122,300円76,500円45,700円

「所得ゼロなのに払うのか」という疑問の答えがこの表です。所得割がゼロでも、均等割と平等割は残ります。7割軽減が効いても、単身40歳で年28,300円、月あたり約2,400円は払います。軽減を受けるには所得申告が前提で、申告がないと「所得不明」として軽減が付かず、95,300円のまま通知されます。この差(67,000円)が、申告書を出す価値です。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 納付書(金融機関・コンビニエンスストアで。年9期)
  • 口座振替(納期限ごとに引き落とし)
  • スマホ決済(PayPay請求書払い。バーコード付き納付書が対象)
  • 納税課の夜間窓口(月1回・17時15分〜19時。納付と納付相談)
  • 年金からの特別徴収(年6回。国保加入者全員が65歳以上で世帯主が年額18万円以上の年金を受給などの条件あり)

納期と納付の細かいルール

普通徴収は年9回。7月(第1期)から翌年3月(第9期)まで、各月末が納期限です。12月だけは25日。月末が土日祝の場合は翌日が納期限になります。
「1期分の納付額が1か月分というわけではありません」。市は、国保を喪失したあとでも、月割計算した結果お支払いが残ることがあると注意しています。4月から3月までの1年分を7月〜3月の9回で払うので、途中で国保をやめても、それまでの月割分の残りが後から請求されます。
年金天引き(特別徴収)の対象は4条件をすべて満たす人です。①世帯主が国保加入者(擬制世帯主は対象外)、②国保加入者全員が65歳以上、③世帯主が対象年金を年額18万円以上受給、④介護保険料と国保料の合計が年金受給額の2分の1を超えない。
市が挙げる例:世帯主72歳・妻68歳(ともに国保)は特別徴収、世帯主72歳・妻63歳は普通徴収(全員65歳以上ではない)、世帯主が後期高齢者医療や社会保険で擬制世帯主なら普通徴収。
特別徴収は年6回(年金支給月)。4月・6月・8月は前年度2月の天引き額と同額(仮徴収)、10月・12月・2月は7月に算定した年間賦課額から仮徴収分を引いた額の3分の1ずつ(本徴収)。仮徴収と本徴収で天引き額に大きな差が出ることがあります。世帯主が75歳になる年度、賦課額が減額になった場合、年金額が不足して天引きできなかった場合は普通徴収に切り替わります。
年金天引きと口座振替は、希望で選べます。口座振替にするには「国民健康保険料納付方法変更申出書」と印鑑(口座が未登録なら口座振替依頼書も)が必要。ただし納付状況によっては変更が認められない場合があると市は書いています。
前年度は普通徴収で今年度から特別徴収になる世帯は、年間賦課額の半分を7月・8月・9月(第1〜3期)に普通徴収で払い、残り半分を10月・12月・2月の年金から天引きされます。

スマホ納付(PayPay請求書払い)でできないこと

バーコード付き納付書はスマホアプリで納付できます。ただし市は次の場合はスマホで納付できないと明記しています:バーコードなし/金額を訂正・書き加えた納付書/破損・汚れで読み取れない/納付書1枚あたり30万円超/コンビニ取扱期限切れ/残高不足。領収証書は発行されず、市役所での入金確認に1週間以上かかることがあるため、納期限ぎりぎりの支払いには向きません。

払えないときと、滞納したとき

鈴鹿市は滞納の影響を3つ挙げています。①高額療養費や療養費の給付が全部または一部差し止め、②70歳未満は高額療養費の限度額適用認定が受けられない、③納期限後は督促と延滞金。さらに未納が続くと「資格確認書(特別療養)」または「資格情報のお知らせ(特別療養)」が交付され、病院の診療費は全額(10割)自己負担になります。後から納付するか、保険料に充当する条件で特別療養費を申請できますが、申請には領収書が必要です。給与・年金・財産の差押えに進む場合もあります。
災害や失業などで納付が困難なときは、申請により分割納付などができる場合があります。滞納のままにせず、早めに保険料グループへ。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 鈴鹿市の国保窓口一覧

国保料の計算・軽減・減免・納付の相談は鈴鹿市 保険年金課(市役所本館1階・窓口番号1〜2)が窓口です。電話は担当グループごとに3つに分かれています。

鈴鹿市 国保の窓口
窓口連絡先主な業務
保険年金課
〒513-8701 鈴鹿市神戸一丁目18番18号(市役所本館1階・窓口番号1〜2)
保険料グループ 059-382-9290
資格給付グループ 059-382-7605
管理・国民年金グループ 059-382-9401
FAX 059-382-9455
[email protected]
国民健康保険・国民年金の窓口。保険料・軽減・減免の相談、非自発的失業の届出、加入・脱退の手続きなど(担当グループは電話で確認)
納税課・夜間窓口
市役所本館2階(南玄関から。北通用口は使えません)
月1回・17時15分〜19時
(令和8年度は4月30日〜令和9年3月30日の12回)
国保料の納付・納付相談・口座振替の手続き。休日窓口は税のみで、保険料は夜間窓口だけ
地区市民センター各センターへ国民健康保険料のための所得申告書の受付(記入済みのものの提出)

国保料の「所得申告書」は、地区市民センターでも受け付けています。市のページには「申告書が記入済みであれば、郵送や地区市民センターでも受付しています」とあり、本館まで行かなくても提出できます。所得申告は、軽減判定・所得割・高額療養費の所得区分の3つの土台です。

保険料の相談ができる夜間窓口があります(令和8年度は月1回、17時15分〜19時)。ただし市は「休日窓口は税だけです。保険料は開設していません」と明記しています。休日に相談したいときは、この夜間窓口が唯一の選択肢です。日程は下の一覧を参照してください。

マイナンバーカードの持参、資格確認書、納付書の再発行などの手続きは、保険年金課の各グループに電話で確認すると確実です。電話番号は3つに分かれています(管理・国民年金:059-382-9401/資格給付:059-382-7605/保険料:059-382-9290)。

国民健康保険料の夜間窓口(納税課・本館2階)の令和8年度の日程:4月30日(木)、5月28日(木)、6月30日(火)、7月31日(金)、8月31日(月)、9月30日(水)、10月30日(金)、11月27日(金)、12月25日(金)、令和9年1月29日(金)、2月26日(金)、3月30日(火)。北通用口は使えず、南玄関から入ると市が案内しています。

8. よくある質問(鈴鹿市の国保)

Q1. 鈴鹿市の国保料は、今後も上がりますか?
A. 市自身が「令和11年度に県標準の枠内へ」と書いているので、上がる方向に動いています。ただし金額が確定しているわけではありません。
令和7年1月29日の運営協議会資料で、市は次の順に説明しています。①国は都道府県内の保険料水準の統一を徹底する方針(経済財政運営と改革の基本方針2024)、②三重県は第2期運営方針で令和11年度までに標準保険料率へ統一、③鈴鹿市は令和6年12月に「保険料水準の統一に向けた保険料率改定の基本的な考え方」を策定。
料率を据え置いたままだと、収納率92%と置いた場合の保険料不足額は約5.95億円と試算されていました。前提は被保険者数が年3.2%ずつ減る(令和5年10月と令和6年10月の減少率)、所得総額は前年並み。
基金は令和6年度当初で約9.47億円。市の試算では、令和7年度・8年度の2段階で引き上げた場合、令和11年度までの不足額の累計は約4.7億円、基金残高は約4.8億円となり、基金の下限保有額(5億円)を下回る見込みです。1段階(令和7年度のみ)で引き上げた場合は、令和11年度の残高は約7.7億円でした。市は「令和8年以降の数値は現段階での試算によるため、2段階目の引き上げについては、今後の社会情勢等を勘案して判断する」としていました。
本記事の試算では、令和8年度の料率は令和11年度の県標準のちょうど折り返し地点にあるため、県標準へそろえるなら、さらに引き上げが必要になる計算です。ただし県標準そのものが毎年変わるので、確定した将来ではなく方向の目安として読んでください。最新の料率は毎年4月〜7月に市の公式ページで確認を。

Q2. 鈴鹿市が「値上げ」にあたって国や県に求めていることは?
A. 運営協議会が「低所得層に負担となる」として、国・県に財政支援の拡充を強く要望するよう求めています。
令和6年度の運営協議会は、市に6項目の附帯意見を付けました。そのうち特徴的なのは次の内容です。①基金の繰入れである程度の財源確保は可能だが、保険料率の設定によっては基金が枯渇することも想定される。毎年度、保険料率を見直すこと。②徴収対策を強化し、口座振替の推進など収納率の向上に努めること。④物価高騰等の経済情勢が厳しい中、保険料の引上げはとりわけ低所得層に負担となる。国や県に対し財政支援の拡充について強く要望するなど積極的な働きかけを行うこと。
市の回答は、納付通知書に保険料見直しと制度継続への理解を促すチラシを同封し、財政支援の拡充を引き続き国へ要望するというものでした。国保料の引き上げが「市の判断だけでなく、県の運営方針と国の制度に組み込まれた流れ」であることがわかる資料です。

Q3. 口座振替は本当に必要ですか?市は何を求めていますか?
A. 市は「口座振替の原則化」を進めています。県の運営方針(第2期)に明記された方向です。
市の資料が示す納付方法の世帯割合は、令和5年度実績が納付書による自主納付43.81%・口座振替40.44%・年金からの特別徴収15.75%、令和6年度(12月時点)が41.53%・41.64%・16.83%。令和6年度に口座振替が納付書を逆転しました。
市は、①現年度分の保険料の徴収強化、②自主納付の促進(一斉催告、必要に応じて手作りの催告文で、特に2期以降の未納者へ)、③滞納繰越分の徴収強化(分納計画の達成支援、資産状況の調査、法令に基づく滞納処分)を挙げていました。
加入者の側から見ると、口座振替にすれば納め忘れがなくなる一方で、市が「納付状況等から口座振替への変更が認められない場合がある」と書いている点は覚えておきたいところです。納付に不安があるときは、夜間窓口で口座振替の手続きと納付相談を一度に済ませられます。

Q4. 株式の売却や配当があります。確定申告すると国保料は増えますか?
A. 確定申告をするかしないかで、国保料の算定対象になるかが変わります。鈴鹿市の説明は次のとおりです。
源泉徴収ありの特定口座の株式等譲渡所得や、住民税が源泉徴収されている上場株式等の配当所得は、確定申告をしなければ国保料の算定対象になりません。ところが損益通算や繰越控除のために確定申告をすると、その所得(損益通算・繰越控除適用後)も国保料の算定対象になります。
令和6年度以降は、住民税で所得税と異なる課税方法を選択できなくなりました。令和5年度までは、確定申告をしても住民税では申告不要制度を選べ、国保料に含めない選択ができました。今はそれができません。
市は「確定申告をした結果、見込まれる税額上の還付分や減額分よりも、国保料の増額分が上回る場合があるので、申告による影響を考慮の上、ご自身で選択してください」と書いています。70歳以上は医療費の自己負担割合が増える場合や、高額療養費の自己負担限度額の所得区分が変わる場合もあります。
株式で得をしたときは、税の還付と国保料の増加を比べてから申告するかを決めるのが安全です(国保料は確定申告でいくら戻る?)。

Q5. 65歳以上の年金暮らしです。保険料はいくらになりますか?
A. 年金収入の額と世帯の人数で、軽減の割合が変わります。本記事の試算(令和8年度)を2つ挙げます。
①単身65歳・年金収入180万円:公的年金等控除(最低110万円)を引いて年金所得70万円。所得割の基準額は70万-43万=27万円。軽減判定は年金所得から15万円を引くので70万-15万=55万円で、5割軽減の基準(74万円)以下・7割軽減の基準(43万円)超。保険料は年69,300円(介護分はなし。介護保険料は別)。
②夫婦とも65歳以上・各自年金収入150万円:年金所得は各40万円で、所得割の基準額は各0円。軽減判定は各(40万-15万)=25万円、合計50万円。65歳以上で年金収入125万円超の人は「給与所得者等」に数えるので、基準は43万+10万=53万円で7割軽減に該当。保険料は年36,600円です。
ポイントは、年金収入が150万円ずつ「ぎりぎり」でも、国保の軽減判定が世帯の合計で決まることです。片方が働いて所得が増えると、7割が5割に変わることがあります。年金から天引きされる場合の条件は、上の「納付方法」の節で確認してください。

Q6. 収入がゼロでも国保料を払うのですか?
A. 払います。ただし軽減されます。鈴鹿市の令和8年度で、所得ゼロの単身40歳(介護分あり)は軽減なしで95,300円、7割軽減で28,300円。均等割と平等割の合計が土台になるためです。
申告をしないと軽減の判定ができないと市は明記しています。所得税の確定申告や市県民税の申告、会社の年末調整で所得が把握できている人は追加の申告は不要ですが、収入がなく申告もしていない人は「国民健康保険料のための所得申告書」を提出してください。届いたら必ず記入して、保険年金課または地区市民センターへ。記入済みなら郵送でも受け付けています。
退職で収入が減った場合は、非自発的失業の軽減(給与所得を100分の30に)が使えないかもあわせて確認を。自己都合の退職は対象外ですが、収入の激減による減免(前年比3割以上の減少見込み)が使える場合があります。

Q7. 夫が会社員、妻と子が国保です。軽減は受けられますか?
A. 夫の所得が判定に入るので、多くの場合、軽減は受けられません。鈴鹿市はこれを計算例3で示しています。
市の例:社会保険に加入している43歳の夫(給与所得300万円)が「擬制世帯主」、国保加入は妻(37歳・給与所得23万円)と12歳の子。擬制世帯主も軽減判定所得に含めるので、判定所得は300万+23万=323万円。この世帯の基準(国保2人)は7割53万円・5割115万円・2割167万円で、軽減なしです。
「国保に入っている人の所得は妻の23万円だけだから7割軽減」と考えたくなるところですが、市のルールでは世帯主(擬制世帯主を含む)・国保被保険者・特定同一世帯所属者の所得の合計で判定します。
この場合、世帯主が国保に入っていないので、国保料の通知は「世帯主(擬制世帯主)」あてです。平等割も世帯にかかります。世帯主が会社員でも、家族が国保に入るときは、世帯全体の負担がどうなるかを事前に確認してください。

Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要届出)・産前産後期間の軽減
(要届出)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(申請不要)・旧被扶養者の減免
(要申請)・収入激減による減免
(要申請)・災害・火災・破産などによる減免
(要申請)・介護保険適用除外施設の入所者
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に鈴鹿市 保険年金課(保険料グループ 059-382-9290)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|鈴鹿市の国保で押さえるべきポイント

  • 鈴鹿市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.37%・後期支援分2.80%・介護分2.70%・子ども分0.26%
  • 均等割は医療分33,300円・後期支援10,900円・介護12,400円・子ども1,204円、平等割は合計で年37,535円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度は、令和6年度の据え置き料率と令和11年度の県標準保険料率の折り返し地点。医療分・後期支援分の6項目が、令和6年度から令和11年度県標準までの45〜50%の位置
  • 介護分は令和6年度から据え置き(2.70%/12,400円/5,800円)。県標準(2.32%/12,104円/5,983円)と比べると所得割・均等割はすでに上回っている
  • 4区分すべてに平等割。所得割の合計は14.13%(40〜64歳)、均等割は18歳以上・40〜64歳で1人57,804円、平等割は世帯で37,535円、限度額の合計は113万円
  • 市の計算例の4人世帯は年578,000円(医療361,100円+後期119,400円+介護87,500円+子ども10,000円)。第1期64,400円・第2期以降64,200円
  • 軽減判定の計算例が3つ(65歳以上の年金控除15万円・専従者控除を戻す・擬制世帯主の所得が判定に入る)。所得割と軽減判定で「所得」の扱いが違う
  • 後期高齢者医療への移行で国保が1人になった世帯は、平等割が5年間半額、その後3年間4分の1減額。申請不要
  • 納税課に夜間窓口(月1回・17時15分〜19時)。休日窓口は税のみで、保険料は夜間窓口だけ
  • 源泉徴収ありの特定口座でも、確定申告をすると国保料の算定対象になる。還付より国保料の増加が上回る場合がある
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は鈴鹿市 保険年金課(保険料グループ 059-382-9290)

出典・参考:
・鈴鹿市公式:料率と保険料の計算方法(令和8年度・計算例)
・鈴鹿市公式:保険料の軽減と減免
・鈴鹿市公式:納付方法と納付時期
・鈴鹿市公式:国民健康保険料の夜間窓口
・鈴鹿市公式:国民健康保険料のスマートフォンでの納付
・鈴鹿市公式:保険料を滞納すると…
・鈴鹿市公式:令和8年度から保険料に「子ども・子育て支援金分」が加算されます
・鈴鹿市国民健康保険 保険料率の見直しについて(令和7年1月29日 運営協議会 資料2-2)
・鈴鹿市公式:保険年金課

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は鈴鹿市公式サイトでご確認ください。

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