長野県 伊那市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

伊那市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

伊那市は人口約6万人、長野県南部の上伊那地域にある市です。南アルプスと中央アルプスにはさまれた伊那谷の中心で、2006年に旧高遠町・旧長谷村と合併したため、市役所のほかに高遠町総合支所・長谷総合支所があります。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく国保税の計算方法、軽減・減免、納期、窓口までをまとめました。数値は伊那市公式サイトの「国民健康保険税」ページ(2026年6月1日更新)と、市が公開している「令和8年度 国民健康保険税のご案内」「納税通知書の見かた」で確認しています。
伊那市の国保税でいちばん特徴的なのは、令和8年度の値上がりが「子ども・子育て支援金分」だけというところです。医療分・後期高齢者支援分・介護分の税率と均等割・平等割は、市の税率ページのアーカイブで確認できる令和6年度と令和8年度で完全に同じ(所得割6.5%・2.3%・2.4%、均等割23,400円・8,800円・10,300円、平等割24,400円・7,900円・7,700円)。令和7年度も本サイトの旧記事の記載と一致しており、3年続けて据え置きです。変わったのは賦課限度額の引き上げと、令和8年度に新しく加わった子ども分でした。
もうひとつ、県内の他市と並べると「所得割が軽く、平等割が重い」配置になっています。くわしくは「2. 保険料の計算方法」の比較で書きます。

1. 伊那市の国民健康保険の概要

伊那市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

伊那市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

伊那市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割は廃止されており、令和8年度の納税通知書の見本にも「資産割は廃止されたため、*が記載されています」と注記があります。
所得割のもとになる所得は「前年の総所得金額等-43万円」(基礎控除のみ)。令和8年度の課税に使うのは令和7年中の所得で、市は「令和7年中の所得の申告をされていない方は、通知には所得割の金額が算入されていません」と明記しています。申告が遅れると、1年分をその後の納期でまとめて納めることになり、1回あたりの額が増えるうえ、所得が基準以下でも軽減の対象になりません。
納税義務者は世帯主です。世帯主が職場の健康保険に入っていて国保に加入していなくても、世帯員に国保加入者がいれば「擬制世帯主」として世帯主あてに納税通知書が届きます。ただし擬制世帯主の分は税額の計算に含めないと市は書いています。世帯主が後期高齢者医療に移った場合も同じで、世帯主が納税義務者のままです。
税額の計算は医療分・後期高齢者支援分・子ども子育て支援金分・介護分の4区分。国の制度新設で令和8年度に子ども分が加わり、同時に「18歳以上被保険者均等割」という新しい欄もできました。医療分の賦課限度額は、国の基準引き上げで66万円から67万円になっています。
長野県は、県内の保険料水準を令和12年度に統一する方針です(県のロードマップ)。伊那市の税率ページと案内には、税率を据え置いている理由も、今後の改定予定も書かれていません。統一に向けて、標準保険料率との差がどうなるかは今後の注目点です。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 伊那市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分6.50%23,400円24,400円670,000円
後期高齢者支援金分2.30%8,800円7,900円260,000円
介護分(40〜64歳)2.40%10,300円7,700円170,000円
子ども・子育て支援金分0.30%1,100円
(子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(高校生年代まで)は全額軽減されます。市の表示は「均等割1,000円」に「18歳以上均等割100円」を足す形で、この表では18歳以上1人あたり1,100円として扱っています)
1,000円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(高校生年代まで)は全額軽減されます。市の表示は「均等割1,000円」に「18歳以上均等割100円」を足す形で、この表では18歳以上1人あたり1,100円として扱っています。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は11.50%(医療分6.50%+支援金分2.30%+介護分2.40%+子ども分0.30%/介護分は40〜64歳のみ)。執筆時点で令和8年度の料率を記事化した307市と並べると、高い順で271位、つまり低いほうから37番目です(中央値は13.01%)。医療分だけの所得割6.5%も、高い順で269位にとどまります。

均等割の合計は1人あたり43,600円(医療23,400+支援8,800+介護10,300+子ども1,100)。平等割の合計は1世帯あたり41,000円(医療24,400+支援7,900+介護7,700+子ども1,000)。均等割は307市中で高い順263位(中央値54,000円)と低めですが、平等割は平等割のある242市のうち高い順で49位(中央値35,735円)と上位です。

所得割は軽く、平等割は重いという配置です。所得の多い世帯ほど全国平均より軽く、所得が少なく世帯人数も少ない世帯は世帯にかかる定額(平等割)の重さが目立ちます。ただし平等割(41,000円)は均等割(43,600円)を下回るので、平等割が均等割を上回る「逆転型」ではありません。

限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+介護17万+子ども3万)。令和6年度は106万円(65万+24万+17万)でした。2年で7万円上がっています。

給与収入別の年間税額の目安を、世帯のタイプ別に作りました(世帯主だけが給与収入を得ている前提。40歳の単身、40代の夫婦、40代の夫婦+18歳未満の子2人(うち未就学児1人)。軽減判定を含み、いずれも本記事の試算です)。

伊那市 給与収入別の年間国保税の目安(令和8年度・本記事の試算)
世帯(すべて世帯主のみ給与収入)200万円300万円400万円500万円700万円1000万円
40歳単身186,950円267,450円352,550円444,550円633,150円930,020円
40代夫婦2人(妻は無収入)204,910円
(2割軽減)
311,050円396,150円488,150円676,750円963,320円
40代夫婦+18歳未満の子2人(うち未就学児1人)190,600円
(5割軽減)
324,050円
(2割軽減)
444,450円536,450円725,050円1,011,620円

年収が同じでも、世帯の人数が増えると税額は増えます(子ども分の均等割が18歳未満は全額軽減、医療・支援分の未就学児は5割軽減のため、増え方は緩やかです)。ただし、給与収入200万円・300万円の帯では、世帯の人数が多いほど軽減(2割・5割)にかかりやすいため、額が逆転して見える箇所があります。上限については、40歳単身なら給与収入がおよそ1,500万円で上限の113万円に達します(1,200万円で約110万8千円)。

長野県内の7市で同じ世帯を計算して並べると、位置がはっきりします(本サイトが令和8年度の料率を記事化した松本・長野・上田・飯田・佐久・諏訪と伊那の7市。軽減なし・同一条件の本記事の試算です)。40歳夫婦+子ども2人(うち未就学児1人)・世帯所得300万円では、上田市464,595円<飯田市471,995円<伊那市472,050円<佐久市475,665円<諏訪市489,469円<長野市497,150円<松本市505,104円。40歳単身・年収300万円では、上田市264,204円<飯田市267,365円<伊那市267,450円<佐久市275,455円<諏訪市283,203円<長野市290,730円<松本市295,273円。
どちらも伊那市は7市中3番目(安いほうから)。とくに飯田市との差は、夫婦+子ども2人でわずか55円、単身で85円です。最も高い松本市とは、夫婦+子ども2人で33,054円、単身で27,823円の差になります。
伊那市は「所得割は7市で最も低い11.50%、均等割は上田市の39,809円より高い43,600円、平等割は諏訪市に次ぐ高さ」という配置で、上田・飯田とほぼ同水準、佐久・諏訪・長野・松本よりは軽い位置です(子ども分の扱いは各市で表記が異なるため、差額には数千円程度の誤差があり得ます)。

令和6年度→令和8年度の税率比較(市の税率ページの過去版と現行ページから)

伊那市は税率ページを年度ごとに上書きしているため、過去の税率は現在のページからは見えません。インターネットアーカイブに残っていた令和6年度版(2024年9月取得)と、現在の令和8年度版を並べました。令和7年度は、アーカイブ上で当年度版の取得が確認できなかったため、本サイトの旧記事が記載していた値(市の公表値)と、限度額が医療分66万円・支援金分26万円だったことを書き添えます。

伊那市 国保税の税率と限度額の推移
項目令和6年度令和7年度令和8年度
医療分 所得割6.5%6.5%6.5%
支援金分 所得割2.3%2.3%2.3%
介護分 所得割2.4%2.4%2.4%
子ども分 所得割――0.3%(新設)
均等割(医療/支援/介護)23,400/8,800/10,300円同左同左(+子ども分1,000円、18歳以上は+100円)
平等割(医療/支援/介護)24,400/7,900/7,700円同左同左(+子ども分1,000円)
限度額(医療/支援/介護)65万/24万/17万円66万/26万/17万円67万/26万/17万円+子ども分3万円
限度額の合計106万円109万円113万円

令和7年度から令和8年度への増加は、子ども分だけです。本記事の試算では、40歳夫婦+子ども2人(世帯所得300万円)は461,140円→472,050円(+10,910円)、40歳単身(年収300万円)は260,580円→267,450円(+6,870円)。この増加額は、どちらも子ども分の小計(10,910円・6,870円)とぴったり一致します。つまり、従来の3区分の税額は1円も変わっていません。

なお、令和7年度の461,140円という額は、本サイトの旧記事に載せていた試算値と一致しており、令和7年度の税率を旧記事の記載どおりと確認できました。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 167,050円 + 均等割 81,900円 + 平等割 24,400円 ⇒ 273,350円
  • 後期支援分: 所得割 59,110円 + 均等割 30,800円 + 平等割 7,900円 ⇒ 97,810円
  • 介護分: 所得割 61,680円 + 均等割 20,600円 + 平等割 7,700円 ⇒ 89,980円
  • 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,000円 ⇒ 10,910円

合計: 年間 約472,050円(月あたり約39,300円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 103,350円 + 均等割 23,400円 + 平等割 24,400円 ⇒ 151,150円
  • 後期支援分: 所得割 36,570円 + 均等割 8,800円 + 平等割 7,900円 ⇒ 53,270円
  • 介護分: 所得割 38,160円 + 均等割 10,300円 + 平等割 7,700円 ⇒ 56,160円
  • 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,000円 ⇒ 6,870円

合計: 年間 約267,450円(月あたり約22,300円)

単身世帯でも平等割が合計で年41,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 199,250円 / 後期支援分 70,290円 / 介護分 73,920円 / 子ども分 9,090円 ⇒ 合計 約352,550円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 64,110円 / 後期支援分 22,514円 / 介護分 23,952円 / 子ども分 2,874円 ⇒ 合計 約113,450円

差額は年間およそ23万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。伊那市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は伊那市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 伊那市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(高校生年代まで)は全額軽減されます。市の表示は「均等割1,000円」に「18歳以上均等割100円」を足す形で、この表では18歳以上1人あたり1,100円として扱っています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 伊那市役所 税務課 市民税係(内線2235〜2239)/雇用保険受給資格者証と非自発的失業者軽減申請書を持参または郵送
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

会社都合で離職した方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます。軽減を受けるには申請が必要で、市が用意している「非自発的失業者に係る国保税軽減申請書」(PDF)と雇用保険受給資格者証を、税務課へ出します。
対象は、離職時に65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが特定受給資格者=11・12・21・22・31・32、特定理由離職者=23・33・34の方です。軽減の期間は離職日の翌日から翌年度末まで(最長2年間)。離職日時点で65歳以上の方は対象になりません。
軽減されるのは前年の給与所得だけで、事業所得や年金所得が残っている場合は、その分は通常どおり所得割がかかります。失業手当そのものは国保税の所得に入らないので、手当を受け取っている間に税額が上がることはありません。
納税通知書の見本では、この軽減がかかった加入者の月に「S」のマークが付くと説明されています(個人明細書の欄。Sは非自発的失業軽減の申請により、と注記)。軽減が反映されているかどうかは、この「S」で確認できます。
上の計算例3は、給与収入400万円の40歳単身で、届出の有無による差額を出しています。本サイトの試算では、給与所得を30%にしたうえで軽減判定にも入ることがあり、差は年およそ24万円に達します。
手続きの順番は、①ハローワークで受給資格者証をもらう → ②国保に加入する(資格喪失から14日以内)→ ③軽減を申請する、が基本です。加入の届出が遅れても、保険税は加入資格を得た月までさかのぼって請求されます(届出日からではありません)。まずは加入の手続きを済ませましょう。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 伊那市の減免制度|要申請

伊那市の軽減・減免は、市の税率ページと令和8年度版の案内に、軽減判定の基準から後期高齢者医療への移行に伴う措置まで、かなり細かく書かれています。申請が要るもの、要らないものを分けて整理します。

伊那市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
所得に応じた軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)
前年の総所得金額等が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下、5割=これに31万円×国保加入者数を足した額以下、2割=57万円×国保加入者数を足した額以下(令和8年度)均等割・18歳以上均等割・平等割を軽減。判定は4月1日現在(年度途中の加入は加入日)。専従者給与は支払前の所得、土地などの譲渡所得は特別控除前の所得で判定。年度途中で世帯主が変わると、その時点で判定をやり直す
未就学児の均等割軽減
(申請不要)
未就学児均等割を5割軽減。7・5・2割軽減がかかる場合は軽減後の額をさらに5割軽減(案内に明記)
子ども・子育て支援金分の18歳未満の均等割軽減
(申請不要)
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの加入者子ども分の均等割を全額軽減。18歳以上の加入者にだけ、均等割1,000円と18歳以上均等割100円がかかる
非自発的失業者の軽減
(要申請)
離職時65歳未満で、離職理由コードが特定受給資格者・特定理由離職者前年の給与所得を100分の30で算定。離職日の翌日から翌年度末まで(最長2年間)
産前産後期間の軽減
(要申請)
出産予定(または出産)の被保険者(妊娠85日以上。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)産前産後期間の所得割・均等割・18歳以上均等割を軽減。出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)。出産予定日の6か月前から届出できる
後期高齢者医療への移行に伴う軽減(A)所得の低い方の軽減
(申請不要)
国保から後期高齢者医療へ移った方がいる世帯で、これまで軽減を受けていた世帯移った方(旧国保被保険者)の所得と人数も含めて軽減判定を継続。「5年間」という期限は改正で廃止
同(B)平等割の軽減
(申請不要)
国保から後期高齢者医療へ移り、国保の被保険者が1人の世帯になった場合医療分・支援金分・子ども分の平等割を5年間半額、その後3年間は4分の1軽減(最大8年間。世帯主が年度内に75歳になる場合を除く)
同(C)被扶養者だった方の軽減
(要申請)
会社の健康保険から後期高齢者医療へ移り、その被扶養者だった65歳以上の方が国保に加入した場合所得割は免除。最長2年間は均等割・18歳以上均等割が、軽減額と合わせて半額。旧被扶養者のみの世帯は平等割も軽減額と合わせて半額
国保税の減免
(要申請)
災害、疾病、失業、事業不振、財産の損害などで急激に収入が減り、納付が困難な場合所得割を減免。詳しい内容は窓口で相談(市の税率ページは基準の数値までは載せていない)
一部負担金(窓口負担)の減免・徴収猶予
(要申請/健康推進課)
震災・風水害・火災などで死亡・重い障害・資産の重大な損害/干ばつ、冷害、凍霜等による農産物の不作、不漁/事業の休廃止・失業などで収入が著しく減った場合医療機関の窓口で払う自己負担分の減額・免除・徴収猶予(詳しくは健康推進課国保年金係へ)

軽減後の実額(所得割を除く均等割+平等割の合計)を、40〜64歳の単身世帯で計算しました(本記事の試算)。市は軽減後の実額表を公開していないため、料率から算出しています。

伊那市 40〜64歳単身の均等割+平等割(令和8年度)
軽減医療分支援金分介護分子ども分合計
軽減なし47,800円16,700円18,000円2,100円84,600円
2割軽減38,240円13,360円14,400円1,680円67,680円
5割軽減23,900円8,350円9,000円1,050円42,300円
7割軽減14,340円5,010円5,400円630円25,380円

7割軽減の効果は年59,220円(84,600円→25,380円)、5割で42,300円、2割で16,920円の減額です。子ども分にも軽減がかかる前提で計算しています。
軽減判定の所得基準の早見表(給与所得者等が1人の世帯、令和8年度の市の基準)も作りました。

伊那市 軽減判定の総所得金額等の上限(給与所得者等1人)
国保加入者数7割軽減5割軽減2割軽減
1人43万円74万円100万円
2人43万円105万円157万円
3人43万円136万円214万円
4人43万円167万円271万円
5人43万円198万円328万円

給与所得者等が2人以上いる世帯は、1人増えるごとに基準が10万円ずつ上がります。
「給与所得者等」の定義は市の説明で確認できます。給与収入が55万円を超える方、公的年金等の収入が60万円を超える65歳未満の方、または125万円を超える65歳以上の方です。
軽減が「使えない」典型パターンを、市の注記から3つ拾います。
①世帯主が国保に入っていなくても、世帯主の所得は判定に入ります。国保加入者が基準以下でも、加入していない世帯主に基準を超える所得があれば、世帯の低所得軽減は適用されません。
②所得がない人でも、申告をしないと軽減の対象になりません。市は「所得金額が一定基準以下であっても、国保税の軽減対象になりません」と書いています。学生、無職の方、扶養に入っていた方が国保に入ったときの落とし穴です。
③軽減判定は4月1日時点の世帯全員の所得の合計で行います。家族の誰か1人が少し多く稼いだだけで、世帯全体が2割→軽減なしへ落ちることがあります。
平等割の半額軽減(後期高齢者医療への移行)の効果も試算しておきます。国保の被保険者が1人だけになった世帯の平等割は、医療24,400円+支援7,900円+子ども1,000円の合計33,300円が対象(介護分の平等割は市の案内に挙がっていません)。5年間は年16,650円、その後3年間は年8,325円の減額です。
産前産後の軽減の目安は、月割の考え方で試算できます。被保険者(30歳とします)1人の均等割は、医療23,400円+支援8,800円+子ども1,100円で年33,300円。4か月分の軽減で約11,100円、多胎で6か月分なら約16,650円です。所得割の軽減分はこれに加わります。市は「産前産後期間の保険税が0になるとは限りません」「賦課限度額に達している世帯は、軽減を適用しても減額されない場合があります」と説明しています。市の記載は所得割・均等割・18歳以上均等割で、平等割は軽減の対象に挙がっていません。
国保税は「世帯」に対してかかる税なので、個人ごとの納付額は納税通知書の見本にも「個人ごとの税額は軽減等が反映されないため、参考値としてご覧ください」と注記されています。上記の減免・軽減の詳しい要件は、税務課(0265-78-4111 内線2235〜2239)に相談してください。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(普通徴収。各納期の納期限に自動振替。市は「納め忘れのない便利で確実な」方法として推奨)
  • スマホ決済(バーコード付き納付書は「PayPay請求書払い」「FamiPay請求書支払い」に対応。eL-QR付きの納付書は各種スマホ決済アプリや地方税お支払いサイトからも納付可)
  • 納付書による市役所・総合支所・各支所・金融機関・全国のコンビニでの納付
  • 年金からの特別徴収(年金天引き)(世帯主が国保の被保険者で、国保加入者が全員65歳以上75歳未満などの条件あり)

令和8年度の納期は、6月から3月までの全10期です。市の規定では、各期の月末日(12月のみ25日)が納期限で、土日祝日にあたるときは翌日になります。これから計算した納期限は、第1期6/30(火)、第2期7/31(金)、第3期8/31(月)、第4期9/30(水)、第5期11/2(月)、第6期11/30(月)、第7期12/25(金)、第8期2/1(月)、第9期3/1(月)、第10期3/31(水)です(本記事の算出。実際の日付は納付書で確認してください)。
納付書の送り方が、令和6年度から変わっています。令和6年度版の市の案内は「納付書は年2回に分けて発送します(6月に1期から5期分、11月に6期から10期分)」でしたが、令和8年度版は「納付書は1年間分まとめてお送りします」。年度の途中で納付書をなくすと、1年分をまとめて失うことになるので、保管に注意が必要です。決済アプリも、令和6年度版の「PayPayまたはLINE Pay」から、令和8年度版はPayPay請求書払い・FamiPay請求書支払い・eL-QRに入れ替わっています。
1期あたりの額は、端数が第1期に集まります。市は「各納期の金額は、年度末までの国保税を納期の回数で割った金額」「各納期に1,000円未満の金額がある場合、最初の納期にまとめて納付」と書いています。
市の「納税通知書の見かた」の見本がわかりやすい例です。年税額288,200円の世帯は、288,200円÷10=28,820円のうち1,000円未満の820円分(×10期=8,200円)を第1期に寄せるため、第1期36,200円、第2期〜第10期は各28,000円(36,200+28,000×9=288,200円)になります。第1期だけ8,200円多いのは、間違いではありません。
国保税は「毎月の支払額×12」が年間の税額にならない点にも注意してください。4月・5月に納付はなく、4月〜翌年3月の12か月分の年税額を6月から3月の10回に分けて払います。年度の途中で加入した場合は、届出の翌月に税額が決まって納税通知書が届き、加入資格を得た月にさかのぼった分を、残りの回数で割って払うので、1回あたりの額が大きくなります。
年金天引き(特別徴収)の方は、年金の支給月が納期です。4月・6月・8月は仮徴収(前年度の2月に徴収された額と同じ金額)、10月・12月・2月は本徴収(年税額から仮徴収を引いた額を3回に分ける)。特別徴収の条件は、①世帯主が国保の被保険者、②世帯内の国保加入者が全員65歳以上75歳未満、③世帯主の年金年額が18万円以上、④世帯主の介護保険料と国保税の合計が特別徴収の対象年金額の2分の1を超えない、の4つ。特別徴収の方も、希望により通常の口座振替にできます。
口座振替の申込みは、税ごとの注意点があります。市は、口座振替の開始を「申込みをした月の翌月末となる納期限分から」としています。国保税は世帯主が納税義務者なので、依頼書には「どなた(納税義務者)の税金を、どちら(口座名義人)の通帳から引き落とすか」を正確に書くよう、特に注意しています。世帯主が変わったときや世帯分離のときは、変更手続きが必要です。取扱金融機関は八十二長野銀行・アルプス中央信用金庫・上伊那農業協同組合の3つです。
納付の確認として、市は納付が確認できない方へ自動音声・SMSによる電話案内を行っています。払い忘れに気づかないまま督促や延滞金に進まないよう、案内が来たら早めに確認してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 伊那市の国保窓口一覧

伊那市の国保は、「税額・軽減・減免」は税務課、「加入・脱退・給付」は健康推進課と、担当が分かれています。用件によって窓口が違うので、下の表で確認してください。

伊那市 国保の窓口
窓口連絡先主な業務
税務課 市民税係(伊那市役所)
〒396-8617
伊那市下新田3050
Tel:0265-78-4111(内線2235〜2239)
Fax:0265-74-1251
メール:[email protected]
国保税の算定・納税通知書の内容、軽減・減免、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減の届出、申告の案内
税務課 管理納税係(伊那市役所)Tel:0265-78-4111(内線2232)口座振替の申込み・変更、納付の相談(納付書の再発行など)
健康推進課 国保年金係(伊那市役所)Tel:0265-78-4111(内線2226・2227・2341〜2344)
Fax:0265-74-1260
メール:[email protected]
国保の加入・脱退(14日以内の届出)、資格確認書・限度額適用認定証などの再交付、出産育児一時金、一部負担金の減免、高額療養費
高遠町総合支所 市民福祉課Tel:0265-94-2551産前産後期間の国保税軽減の届出(窓口)
長谷総合支所 市民福祉課Tel:0265-98-2211産前産後期間の国保税軽減の届出(窓口)

加入・脱退の届出は、事由が生じてから14日以内です。市は「届出が遅れると、保険税の二重払いや医療費の返還などトラブルの元」と書いています。職場の健康保険に加入したのに国保の資格書類で受診してしまった場合は、伊那市国保が負担した医療費を返還することになります。

窓口では本人確認をしています。世帯員以外の方が手続きする場合は委任状が必要です。マイナンバーカードや運転免許証などの身分証明書を持参してください。

国保の資格確認書などをなくしたときは、顔写真付きの身分証明書で再交付を受けられます。限度額適用認定証・特定疾病療養受給者証などは、電子申請での再交付にも対応しており、申請の翌日(土日祝の場合は翌開庁日)に発送されます。お急ぎの場合は、健康推進課の窓口で即時発行です。

産前産後の軽減は、郵送での届出にも対応しています(送り先は税務課 市民税係)。必要なものは、届出書、本人確認できるもの、母子健康手帳の写し(表紙と出産予定日のわかる箇所)。多胎の場合は、お子さん一人ずつの写しが必要です。

出産育児一時金については、市の案内ページ(2023年7月更新)に「支給額40万8千円。産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合は50万円」と書かれています。案内が更新された時期が古く、現在の金額は変わっている可能性があるため、出産前に健康推進課で最新の額を確認してください。医療機関との「直接支払制度」に合意する文書へ署名すれば、伊那市国保への手続きは不要です。

8. よくある質問(伊那市の国保)

Q1. 令和8年度は、前年度より国保税が上がりますか?
A. 上がります。ただし、上がるのは「子ども・子育て支援金分」の分だけです。本サイトの試算では、40歳夫婦+子ども2人(世帯所得300万円)で年461,140円→472,050円(+10,910円)、40歳単身(年収300万円)で年260,580円→267,450円(+6,870円)です。
増加額はどちらも、子ども分の小計とぴったり一致します。つまり、医療分・後期高齢者支援分・介護分の3区分は、令和7年度と1円も変わっていません(税率・均等割・平等割が同じため)。
それでも「去年より高くなった」と感じる原因は、税率以外にもあります。①前年の所得が増えた(所得割が増える)、②世帯の国保加入者が増えた、③加入者の中に40歳になった人がいる(介護分がかかり始める)、④前年の所得の未申告で軽減が適用できなかった、などです。

Q2. 子ども・子育て支援金分は、18歳未満にもかかりますか?
A. 均等割は、18歳未満の加入者にはかかりません(全額軽減)。ただし所得割はかかります。
市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日までは子ども・子育て支援金分の均等割額を全額軽減します」としています。つまり高校生年代までです。18歳以上の加入者には、均等割1,000円と18歳以上被保険者均等割100円がかかります。本記事はこれを1人あたり1,100円として計算しています。
平等割は1世帯あたり1,000円、所得割は0.3%、限度額は3万円です。所得割の0.3%は、18歳未満の加入者本人に所得がなければ0円なので、実際に効いてくるのは主に大人です。
未就学児は、医療分と支援金分の均等割が5割軽減になります(案内は「未就学児は、均等割額の5割を軽減」)。

Q3. 納税通知書の第1期だけ、金額が大きいのはなぜですか?
A. 年税額を10で割ったときの「1,000円未満の端数」を、第1期にまとめているためです。市は「各納期の金額は、年度末までの国保税を納期の回数で割った金額」「各納期に1,000円未満の金額がある場合、最初の納期にまとめて納付」と説明しています。
市の「納税通知書の見かた」の見本では、年税額288,200円の世帯が、第1期36,200円、第2期〜第10期が各28,000円になっています。28,000円×9回+36,200円=288,200円です。年金天引きの方の仮徴収(4・6・8月)は、前年度の2月に徴収された額と同じ金額になります。

Q4. 国保税の軽減は、自分で申請しないと受けられませんか?
A. 申請が要るものと、要らないものに分かれます。
申請不要:所得に応じた7割・5割・2割軽減(ただし所得の申告が前提)、未就学児の均等割5割軽減、18歳未満の子ども分均等割の全額軽減、後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減と所得の低い方の軽減の継続。
申請が必要:非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減、国保税の減免(所得割)、旧被扶養者の軽減、一部負担金の減免。
所得がなくても、申告をしないと軽減の判定ができません。学生や無職の方、扶養から国保に移った方は、忘れずに申告してください。

Q5. 後期高齢者医療に移ったあと、国保に残った家族の税はどうなりますか?
A. 平等割が長期にわたって軽くなる仕組みがあります。市の案内によると、国保から後期高齢者医療へ移ったことで国保の被保険者が1人の世帯になる場合、医療分・後期高齢者支援分・子ども分の平等割が5年間半額、その後3年間は4分の1軽減されます(世帯主が年度内に75歳になる場合を除く)。
所得の低い世帯の軽減も、移った方の所得と人数を含めて判定が続きます。市の案内は「改正により5年間という期限が廃止されました」としています。
ただし、世帯構成が変わると、軽減が外れる場合があるとも市は注意しています(世帯主の変更、世帯分離など)。会社の健康保険の被扶養者だった65歳以上の方が国保に入る場合は、申請すれば所得割が免除され、最長2年間は均等割が軽減額と合わせて半額になります。

Q6. 国保の加入が遅れると、どうなりますか?
A. 加入資格を得た月までさかのぼって、国保税を納めることになります。市は「届出日からではありません」と明記しています。
届出は14日以内。年度途中に加入した場合は、届出の翌月に税額が決まり、税務課から納税通知書が届きます。
逆に、職場の健康保険に入ったのに国保の脱退を忘れていると、二重払いや、伊那市国保が負担した医療費の返還といったトラブルになります。脱退の届出には、国保の資格書類と、職場の資格書類(扶養になる場合は扶養家族の資格書類も)が必要です。

Q7. 国保税は、近くの支所でも払えますか?
A. 払えます。納付書での納付は、市役所・総合支所・各支所・金融機関・全国のコンビニで可能です。バーコード付きの納付書は、PayPay請求書払い・FamiPay請求書支払いにも対応しています。
口座振替を申し込む場合も、市役所・各総合支所・各支所、または取扱い金融機関(八十二長野銀行、アルプス中央信用金庫、上伊那農業協同組合、ゆうちょ銀行)に依頼書を出せば手続きできます。なお、ゆうちょ銀行の口座から引き落とす場合は、ゆうちょ銀行へ依頼書を提出します。

Q8. 年度の途中で40歳・65歳・75歳になると、税額はどう変わりますか?
A. 誕生月を基準に、月割りで計算し直します。市の案内によると、40歳になる方は、誕生月以降にあらためて介護分を含めて計算し直し、変更後の金額があらためて通知されます。65歳になる方は、誕生日の前月(1日生まれの場合は前々月)までを介護分として計算します。75歳になる方は、後期高齢者医療に移るため、誕生月以降の国保税をあらかじめ差し引いて計算します。
国保に加入・脱退した月の扱いも決まっています。日割りの減額は行わず、月の最終日に国保に加入している場合は、その月分の国保税が必要です。月の途中で脱退した月は、その月分の税がかからない計算になります。

Q9. 4月・5月に納付書が来ないのはなぜですか?
A. 普通徴収の納期が、6月から3月の10回だからです。市は「1年分の国保税を6月から3月の10期で納めていただきます」としています。前年の所得をもとに税額を決めるため、4月・5月は納付の回はありません。
一方、年金天引き(特別徴収)の方は、4月・6月・8月に仮徴収があります。仮徴収の額は前年度の2月に徴収された額と同額で、10月・12月・2月の本徴収は「年税額から仮徴収を差し引いた額を3回に分けて」徴収されます。年金天引きの方は、年度の前半と後半で天引き額が変わることがあります。

Q10. 世帯分離をすると、国保税は安くなりますか?
A. 一概には言えません。むしろ平等割が増えて高くなることがあります。伊那市の平等割は、世帯ごとに合計41,000円(医療24,400円+支援7,900円+介護7,700円+子ども1,000円)かかります。世帯を分けると、国保加入者のいる世帯が2つになり、平等割も2世帯ぶんかかるのが基本です。
軽減の判定は、世帯主(国保に加入していない世帯主を含む)と国保加入者の所得で行うので、分離すると軽減の判定は変わることがあります。口座振替の登録も、世帯分離のときは変更手続きが必要です(市の案内)。個別の事情は、税務課に相談してください。

Q11. 退職したら、国保と任意継続はどちらがお得ですか?
A. 「前年の所得」と「家族の人数」で決まります。伊那市の国保は、前年の総所得金額等から基礎控除43万円のみを引いた額に、合計11.50%(40〜64歳)をかけ、均等割と平等割を足します。非自発的失業(会社都合など)に該当する場合は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減があり、任意継続より有利になることがあります。
本記事の計算例3のように、給与収入400万円の40歳単身では、軽減の有無で年間およそ24万円の差になります。任意継続の保険料と比べるには、退職時の標準報酬月額から計算する必要があるので、両方の額を出してから決めてください。

Q12. 高額療養費は、毎回申請しないといけませんか?
A. 「自動給付」の申請をしておけば、毎回の申請と領収書の提出は不要になります。伊那市は「国民健康保険高額療養費自動給付申請書」を受け付けています(案内ページの更新は2021年11月)。一度出しておけば、高額療養費に該当したときに、指定の口座へ自動で振り込まれます。
対象は「国民健康保険税に滞納がない世帯」です。自動給付が始まったあとでも、税の滞納があれば自動給付は止まり、従来どおり該当月ごとの申請書と領収書が必要になります。申請に必要なものは、申請書、登録する口座の通帳、世帯主のマイナンバーのわかるもの、届出者の本人確認書類です(振込先が世帯主名義でない場合は印鑑も)。
注意点が3つあります。①支給がない月は通知が来ません(支給があるときだけ支給決定通知書が届く)。②世帯主が変わると、再度の申請が必要になることがある。③申請より前に申請案内が出ていた分は、自動給付の対象外で、従来どおりの申請が必要です。
国保税を期限内に納めることが、給付の手続きの手間にも関わってくる制度です。

Q13. マイナ保険証での受診が難しい家族がいる場合は?
A. 申請すれば、資格確認書が交付されます。市は、マイナ保険証の利用登録をしていて、マイナ保険証での受診が難しい要配慮者(介助の必要な方など)には、申請により資格確認書を交付するとしています。本人からの申請のほか、介助者などの代理申請も可能で、一度申請すれば次回以降の更新時も交付の対象になります。
また、マイナ保険証の利用登録を解除したい場合は、加入している保険者(国保なら伊那市)へ解除申請を出します。解除した方には資格確認書が交付され、登録が解除されるまで1〜2か月ほどかかると案内されています。
なお、マイナンバーカードを健康保険証として使っていても、国保の加入・脱退などの届出は、今までどおり必要です(市の案内)。

Q14. 成年後見人がいる家族の通知を、後見人あてに送ってもらえますか?
A. 送付先の変更を、まとめて届け出ることができます。伊那市は、成年被後見人等への通知書などの宛先を成年後見人等(保佐人・補助人・任意後見人を含む)に変える手続きを、市県民税・軽自動車税・固定資産税など、国民健康保険・後期高齢者医療、介護保険の分を一括で受け付けています。
持参の場合は、変更したい手続きの内容にかかわらず、健康推進課(伊那市役所本庁1階)の窓口へ。郵送の場合は、送付先変更届と、登記事項証明書などの添付書類を同封します。留意点として、届出の時点で該当している手続きの送付先だけが変わるため、その後に新しく該当した手続きは、改めて届出が必要です。すでに発送準備が整っている書類は、変更前の住所に届くことがあります。

Q15. 出産したとき、国保からお金は出ますか?
A. 出産育児一時金が支給されます。市の案内では、国保の被保険者が出産したときに支給され、妊娠85日(12週)以降であれば、死産・流産でも対象です。ただし、他の保険から出産育児一時金を受けられる場合は支給されません。
多くの方は「直接支払制度」を使います。出産する医療機関で「直接支払に合意する文書」に署名すれば、手続きは完了で、伊那市国保への手続きはありません。出産費用が一時金の額を超えた分だけを医療機関に払い、下回った場合は、後日市から申請書が送られてくるので、差額を申請します。海外出産など直接支払制度を使わない場合は、退院時に全額を払い、領収書と、直接支払を利用しない旨の書面を添えて申請します。
国保税の面でも、出産前後の軽減が受けられます(上の「産前産後期間の軽減」。出産予定日の6か月前から届出が可能)。金額は、案内ページの更新が古いため、出産前に健康推進課で最新の額を確認してください。

Q16. 農業や自営業で、天候不順や不作で収入が減ったときは?
A. 国保税の減免と、医療費の窓口負担の減免の2つの窓口があります。国保税は「災害、疾病、失業、事業不振、財産の損害などにより急激に収入が減り、どうしても納めることが困難な場合」に、所得割を減免する制度です(税務課・要申請)。
医療機関の窓口で払う自己負担の減免(健康推進課)は、対象となる特別な理由に「干ばつ、冷害、凍霜等による農産物の不作、不漁その他これに類する理由により収入が減少したとき」が明記されています。「凍霜」まで書かれているのは、高冷地で果樹や野菜づくりが盛んな上伊那らしい規定と言えます。
どちらも減免の割合や基準額は、市のWebページには載っていません。申請前に窓口で、対象になるか、必要な書類は何かを確認してください。

Q17. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・子ども・子育て支援金分の18歳未満の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要申請)・後期高齢者医療への移行に伴う軽減(A)所得の低い方の軽減
(申請不要)・同(B)平等割の軽減
(申請不要)・同(C)被扶養者だった方の軽減
(要申請)・国保税の減免
(要申請)・一部負担金(窓口負担)の減免・徴収猶予
(要申請/健康推進課)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q18. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に伊那市役所 市民生活部 税務課 市民税係(税額)・健康推進課 国保年金係(加入・脱退・給付)/0265-78-4111で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|伊那市の国保で押さえるべきポイント

  • 伊那市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分6.50%・後期支援分2.30%・介護分2.40%・子ども分0.30%
  • 均等割は医療分23,400円・後期支援8,800円・介護10,300円・子ども1,100円、平等割は合計で年41,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度の値上がりは「子ども・子育て支援金分」だけ。医療・支援金・介護の税率と均等割・平等割は令和6年度と同じ(令和7年度も旧記事の記載と一致)。試算では増加額は子ども分の小計とぴったり一致(夫婦+子ども2人で+10,910円、単身で+6,870円)
  • 所得割の合計11.50%は、307市中で低いほうから37番目。均等割の合計43,600円も低め、平等割の合計41,000円は平等割のある242市中49位と高め
  • 県内7市の比較では、飯田市とほぼ同額(夫婦+子ども2人で55円差、単身で85円差)。最安の上田市とは7,455円(夫婦+子ども2人)の差
  • 限度額の合計は113万円(令和6年度は106万円)。医療分は65万→66万→67万円と毎年上がっている
  • 納付書は令和8年度版から「1年分まとめて」発送(令和6年度版は年2回発送)。端数は第1期に寄せるため、第1期だけ額が大きい
  • 後期高齢者医療への移行に伴う軽減が手厚い。平等割の半額軽減は5年+その後3年の4分の1、所得の低い方の軽減の「5年」の期限は廃止
  • 税は税務課、加入・脱退・給付は健康推進課と窓口が分かれている。産前産後の軽減は高遠・長谷の総合支所でも届出できる
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年23万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は伊那市役所 市民生活部 税務課 市民税係(税額)・健康推進課 国保年金係(加入・脱退・給付)/0265-78-4111

出典・参考:
・伊那市公式:国民健康保険税(令和8年度の税率・軽減・納期)
・伊那市公式:令和8年度 国民健康保険税のご案内(PDF)
・伊那市公式:令和8年度 国保税の納税通知書の見かた(PDF)
・伊那市公式:産前産後期間の国民健康保険税の軽減について
・伊那市公式:納め忘れのない便利で確実な「口座振替」を推奨しています
・伊那市公式:国民健康保険への加入・喪失の手続
・伊那市公式:病院等での医療費の支払いに困ったとき(一部負担金の減免等)
・伊那市公式:出産育児一時金
・令和6年度の税率(伊那市公式ページの過去版・インターネットアーカイブ)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は伊那市公式サイトでご確認ください。

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