調布市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
調布市は人口約24万人、東京都多摩地域東部の市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく調布市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
調布市は令和8年度に5%規模の税率改定を実施しました。前回の改定が令和5年度なので3年ぶりです。それでも所得割の合計は10.02%で、東京23区(13.01%)や近隣の埼玉県春日部市(14.29%)と比べるとかなり低い水準にとどまります。
もうひとつ、調布市の納税通知書には多くの人が誤解するポイントがあります。納期が「8期」で、市は「支払月と保険税の課税対象月は一致しません」とわざわざ注意しています。この記事ではその仕組みも解説します。
1. 調布市の国民健康保険の概要
調布市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
調布市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
調布市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割(世帯割)はありません。
国民健康保険税は世帯主に課税されます。市は「世帯主が国民健康保険に加入していない場合でも、世帯内に国保加入者がいれば、世帯主が納税義務者となります」としています。
計算に使う所得は「旧ただし書き所得」——令和7年中の所得金額から43万円(市・都民税の基礎控除額)を引いた金額です。市は「保険税の課税標準額の計算には、扶養控除・社会保険料控除などその他控除は差し引きません」と明記しています。
4月1日を基準日(賦課期日)として4月から翌年3月までの1年度分を計算します。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 5.80% | 30,500円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.08% | 10,900円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 1.84% | 12,600円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 2,000円 (子ども分の均等割2,000円は「均等割1,900円+18歳以上均等割100円」の合計で、18歳以上の加入者にかかります。18歳未満(高校生年代)は均等割が全額軽減され、その相当分が18歳以上の被保険者で負担される仕組みです) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割2,000円は「均等割1,900円+18歳以上均等割100円」の合計で、18歳以上の加入者にかかります。18歳未満(高校生年代)は均等割が全額軽減され、その相当分が18歳以上の被保険者で負担される仕組みです。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は10.02%(医療分5.80%+支援金分2.08%+介護分1.84%+子ども分0.30%/40〜64歳)。全国的にもかなり低い水準です。東京23区の13.01%、埼玉県春日部市の14.29%と比べても大きく下回ります。
介護分の所得割1.84%は特に低めです。多くの自治体が2.3〜3.0%台なので、40〜64歳の方には有利に働きます。
均等割の合計はちょうど1人56,000円(医療30,500+支援金10,900+介護12,600+子ども2,000/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら43,400円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年56,000円が基本です(軽減の対象にはなります)。
課税限度額は医療分66万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計112万円です。区分ごとに判定され、超えた分はその区分の限度額が税額になります。
特定口座(源泉徴収あり)の株式譲渡所得や上場株式等の配当所得は、確定申告をすると国保税に影響が出る場合があります。市は専用のPDF資料まで用意して注意喚起しています。
令和8年度の税率|3年ぶりの5%規模改定
調布市は令和8年度に税率を改定しました。市の説明はこうです。「調布市の国民健康保険事業は、加入者一人当たりの医療費が増加傾向で推移し、慢性的な財源不足が生じています。令和8年度は、前回改定を行った令和5年度から3年が経過することから、調布市国民健康保険運営協議会の答申を踏まえ、5%規模の税率改定と課税限度額の改定を実施し、財政の健全化を進めます」。
| 区分 | 医療分 | 支援金分 | 介護分 | 子ども分 | 子ども分 (18歳以上均等割額) |
|---|---|---|---|---|---|
| 変更前 | 29,000円 | 10,300円 | 12,000円 | - | - |
| 変更後 | 30,500円 | 10,900円 | 12,600円 | 1,900円(新設) | 100円(新設) |
| 区分 | 医療分 | 支援金分 | 介護分 | 子ども分 |
|---|---|---|---|---|
| 所得割率(変更前) | 5.52% | 1.98% | 1.75% | - |
| 所得割率(変更後) | 5.80% | 2.08% | 1.84% | 0.30%(新設) |
| 課税限度額(変更前) | 65万円 | 24万円 | 17万円 | - |
| 課税限度額(変更後) | 66万円 | 26万円 | 17万円 (変更なし) | 3万円(新設) |
所得割は9.25%から10.02%へ0.77ポイント、均等割は51,300円から56,000円へ4,700円(いずれも40〜64歳・18歳以上)の増。課税限度額の合計は106万円から112万円へ6万円上がりました。
それでも所得割10.02%は全国的にかなり低い水準です。比較してみます。
| 自治体 | 所得割合計 | 均等割合計 | 平等割 |
|---|---|---|---|
| 調布市 | 10.02% | 56,000円 | なし |
| 東京23区(21区共通) | 13.01% | 84,873円 | なし |
| 春日部市(埼玉) | 14.29% | 81,400円 | なし |
| 船橋市(千葉) | 11.94% | 67,700円 | なし |
調布市は所得割も均等割も、近隣より明確に低いことがわかります。課税標準額200万円・単身40〜64歳で比べると、調布市は256,400円、東京23区は345,073円。年約8.9万円の差です。
調布市の納期は「8期」——支払月と課税対象月は一致しない
調布市がわざわざ注意書きしているポイントです。市の説明を引きます。
「調布市の国民健康保険税は、年税額を8回の期別に分けて通知をしています。年度途中での加入や脱退の場合は8回より少ない場合もあります。年税額を12回(毎月分)に分けているわけではないため、支払月と保険税の課税対象月は一致しません。例えば7月納期(第1期)の保険税は7月に加入していた期間の分ということではありません。」
つまり「7月に払う分=7月分の保険税」ではありません。4月〜翌年3月の12か月分をまとめて計算し、それを7月から翌年2月までの8回に割ったものが各期の金額です。
この誤解が生じやすいのは、年度途中で脱退したときです。「もう国保をやめたのに納付書が届く」というケースは、加入していた期間の税額がまだ払い終わっていないだけであることがほとんどです。
税額が変わったときの調整方法も市は明示しています。減額の場合は「最後の期別から減額」、増額の場合は「納期が到来していない期別に増額分を振り分けて加算」。すでに納付済みの期別が減額になった場合は還付され、納税通知書とは別に還付通知書が届きます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 149,060円 + 均等割 106,750円 ⇒ 255,810円
- 後期支援分: 所得割 53,456円 + 均等割 38,150円 ⇒ 91,606円
- 介護分: 所得割 47,288円 + 均等割 25,200円 ⇒ 72,488円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 4,000円 ⇒ 11,710円
合計: 年間 約431,614円(月あたり約36,000円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 92,220円 + 均等割 30,500円 ⇒ 122,720円
- 後期支援分: 所得割 33,072円 + 均等割 10,900円 ⇒ 43,972円
- 介護分: 所得割 29,256円 + 均等割 12,600円 ⇒ 41,856円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 2,000円 ⇒ 6,770円
合計: 年間 約215,318円(月あたり約17,900円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 165,640円 / 後期支援分 59,364円 / 介護分 55,472円 / 子ども分 8,990円 ⇒ 合計 約289,466円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 47,484円 / 後期支援分 16,998円 / 介護分 17,403円 / 子ども分 2,794円 ⇒ 合計 約84,680円
差額は年間およそ20万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。調布市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は調布市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 調布市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割2,000円は「均等割1,900円+18歳以上均等割100円」の合計で、18歳以上の加入者にかかります。18歳未満(高校生年代)は均等割が全額軽減され、その相当分が18歳以上の被保険者で負担される仕組みです。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 調布市 福祉健康部 保険年金課(050-1720-3706)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇・雇止めなどで離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
調布市の場合、国民健康保険税軽減申告書と雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知の提出が必要です。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準額は276万-43万=233万円。所得割は233万×10.02%=233,466円、均等割56,000円を足して年約28.9万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準額は39.8万円まで下がり、所得割は39,880円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割56,000円が44,800円に。
合計は約8.5万円。差はおよそ20.5万円です。
調布市は所得割・均等割ともに低めなので、他市と比べれば軽減前の負担そのものが軽い一方、軽減による減り幅も相対的に小さくなります。それでも20万円超の差は大きく、申告しなければ1円も減りません。
離職票を持ってハローワークで雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ったら、保険年金課(050-1720-3706)へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 調布市の減免制度|要申請
調布市の低所得世帯の均等割軽減・未就学児軽減・高校生年代以下の子ども分軽減は申請不要です。ただし「当該年度の確定申告・住民税申告をする必要があります」。非自発的失業の軽減・産前産後の減額・旧被扶養者減免は申告/申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の均等割軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯主と加入者(特定同一世帯所属者を含む)の前年中の総所得金額等の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×加入者数以下=5割、③①+57万円×加入者数以下=2割 | 均等割額を軽減。令和8年度は5割が30.5万円→31万円、2割が56万円→57万円に拡充されました |
| 高校生世代以下の均等割軽減 (申請不要) | 18歳未満被保険者(18歳に達する日以後の最初の3月31日以前=高校生年代) | 子ども分の均等割額が10割減額。軽減相当分は18歳以上の被保険者が「18歳以上均等割額100円」として負担します |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児 | 医療分と支援金分の均等割額が5割減額。低所得軽減の対象なら軽減後の額をさらに5割減額(7割軽減なら8.5割) |
| 産前産後期間の保険税軽減 (要届出) | 出産する予定または出産した方 | 均等割と所得割が届け出により減額されます |
| 非自発的失業者の軽減 (要申告) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。国民健康保険税軽減申告書と雇用保険受給資格者証または受給資格通知が必要 |
| 後期高齢者医療制度移行に伴う軽減 (申請不要) | 保険税が軽減されている世帯で、国保から後期高齢者医療制度への移行者が生じた場合 | 世帯構成や収入が変わらなければ、従来と同じ均等割の軽減が受けられます |
| 旧被扶養者減免 (要申請) | 社会保険等の被用者保険から後期高齢者医療制度へ移行し、その被扶養者(65歳から74歳)が新たに国保に加入する場合 | 申請により所得割を免除し、均等割が資格取得日の属する月から2年を経過する月まで半額 |
調布市の軽減で押さえておきたい点を整理します。
①申告がないと軽減されないうえ、高額療養費の負担区分も上がります。市の説明はこうです。「未申告の方がいる世帯の場合、高額療養費等の給付についても負担区分が上位の所得(自己負担限度額が最も高い区分)となりますので、収入の有無に関わらず加入者全員(国民健康保険に加入していない世帯主を含む)の申告をお願いします」。
「加入者全員」に加えて「国民健康保険に加入していない世帯主」も含まれる点に注意してください。世帯主が会社の健康保険に入っていても、その方の申告が必要です。
②子ども分は「18歳以上均等割額」にも軽減が及びます。市の注記は「保険税の軽減が適用されている場合、子ども分の均等割額は1.と2.それぞれに対し軽減が適用されます」。1.が均等割1,900円、2.が18歳以上均等割100円で、両方に7割・5割・2割の軽減がかかります。
③軽減判定の対象には特定同一世帯所属者が含まれます。国保から後期高齢者医療制度へ移った方も、加入者数と給与所得者等の数にカウントされます。移行しても5割・2割軽減の基準額が下がりません。
④旧被扶養者減免は「65歳から74歳」限定です。社会保険の被保険者本人が75歳になって後期へ移り、その扶養から外れて国保に入った方が対象。所得割は免除、均等割は2年間半額になります。申請が必要なので、加入手続きのときに申し出てください。
⑤株式等の譲渡所得・配当所得には注意が必要です。市は「特定口座内で源泉徴収ありを選択している株式等の譲渡所得や上場株式等の配当所得について、原則確定申告は不要ですが、確定申告をした場合は、国保税に影響が出る場合があります」とし、専用のPDF資料まで用意しています。還付を狙って申告すると国保税が上がる——調布市の所得割は10.02%なので、100万円の譲渡益を申告すると約10万円の増になります。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
調布市の国保税は年8期で、納税通知書は毎年7月初旬に世帯主宛に郵送されます。年度の途中で加入・脱退した場合は手続き日の翌月に郵送されます。
7月の通知に所得が反映されていないことがあります。市の注意書きはこうです。「税務署からの所得データ連携のタイミングによっては、期限内に所得の申告をしても、7月にお送りする納税通知書に所得が反映されていない場合があります。所得の反映により、税額が変わる場合は、後日、所得が反映された税額更正後の納税通知書をお送りします」。7月の金額が最終額とは限りません。
年度途中の加入・脱退は月割です。「国民健康保険に加入した月から脱退する月の前の月まで」が課税の対象。年度途中で75歳になる方は後期高齢者医療制度移行の前の月までで計算されます。
税額が変わったときの通知は加入・脱退手続きのあった翌月に発送されます。ただし6月中旬までに手続きをした場合は、原則7月発送の納税通知書に反映されます。
調整のルールも明示されています。
減額の場合:世帯全員が脱退したときは最後の期別から減額。世帯の一部が脱退した場合や所得更正で減額になった場合は、減額後の金額を納期が到来していない期別で振り分けます。納付済みの期別が減額になった場合は還付され、別途還付通知書が届きます。
増額の場合:納期が到来していない期別に増額分を振り分けて加算します。
納付書払いの方への注意も重要です。「納期限を過ぎた納付書はコンビニエンスストアでの取り扱いができませんので、金融機関窓口での納付をお願いします」。税額変更の通知に納期限が過ぎた納付書(滞納分)が同封されることがあり、その分はコンビニでは払えません。
市は「国民健康保険税の試算」ページと、モデル世帯の計算例(PDF)を公開しています。転職・退職の前におおよその額を確認できます。
納付方法は口座振替が原則です。年金天引き(特別徴収)の対象になる場合もあります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 調布市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は調布市 福祉健康部 保険年金課が窓口です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 福祉健康部 保険年金課 | 050-1720-3706 (FAX 042-481-6442) | 国保の加入・脱退、保険税の算定・課税、低所得軽減、非自発的失業者の軽減の申告、産前産後の減額、旧被扶養者減免、保険税の試算 |
納期は8期です。年税額を12回に割ったものではないので、支払月と課税対象月は一致しません。「やめたのに納付書が届く」のはこのためです。
7月初旬に届く納税通知書に所得が反映されていない場合があります。税務署からの所得データ連携のタイミングによるもので、後日更正後の通知が届きます。
納期限を過ぎた納付書はコンビニで払えません。金融機関の窓口で納付してください。
申告がないと均等割の軽減が受けられないうえ、高額療養費の負担区分も上位になります。国保に加入していない世帯主も含めて申告を。
市の公式サイトに「国民健康保険税の試算」ページとモデル世帯の計算例(PDF)があります。
8. よくある質問(調布市の国保)
Q1. 国保をやめたのに納付書が届きます。二重払いですか?
A. 二重払いではありません。調布市の納期は8期で、支払月と課税対象月が一致しないためです。
市はこの点を明確に注意しています。「年税額を12回(毎月分)に分けているわけではないため、支払月と保険税の課税対象月は一致しません。例えば7月納期(第1期)の保険税は7月に加入していた期間の分ということではありません」。
仕組みはこうです。4月〜翌年3月の12か月分をまとめて年税額として計算し、それを7月から翌年2月までの8回に割って請求します。1期あたり=年税額÷8で、月とは対応していません。
たとえば9月に社会保険に加入して国保を脱退した場合、課税対象は4月〜8月の5か月分。年税額は5か月分に減額されますが、すでに7月・8月の2期しか払っていないなら、残額を9月以降の期で払うことになります。やめた後も納付書が届くのはこのためです。
減額の振り分け方も市は明示しています。世帯全員が脱退した場合は「最後の期別から減額」、世帯の一部が脱退した場合は「減額後の金額を納期が到来していない期別で振り分け」。納付済みの期別が減額になった場合は還付され、別途還付通知書が届きます。
脱退手続きは必ず行ってください。市は「国保の資格は届出日ではなく、転入や職場の健康保険をやめたときなど、異動のあった日に取得または喪失します」としています。届け出ないと精算されません。
Q2. 調布市の国保税は安いのですか?
A. 近隣と比べると明確に低い水準です。所得割10.02%、均等割56,000円は、東京23区や埼玉県春日部市を大きく下回ります。
比較してみます(いずれも40〜64歳・18歳以上)。
調布市:所得割10.02%/均等割56,000円
東京23区(21区共通):所得割13.01%/均等割84,873円
春日部市(埼玉):所得割14.29%/均等割81,400円
船橋市(千葉):所得割11.94%/均等割67,700円
課税標準額200万円・単身40〜64歳で実額を出すと、調布市は256,400円、東京23区は345,073円。年約8.9万円の差です。
所得ゼロの単身世帯でも、調布市は56,000円、東京23区は84,873円で約2.9万円低い。所得の高低にかかわらず調布市のほうが軽い構造です。
とくに介護分の所得割1.84%は全国的にもかなり低い水準です。多くの自治体が2.3〜3.0%台なので、40〜64歳の方には大きな差になります。
ただし令和8年度に5%規模の税率改定が行われました。市は「加入者一人当たりの医療費が増加傾向で推移し、慢性的な財源不足が生じています」としており、前回改定(令和5年度)から3年ごとの見直しという運用です。次は令和11年度が目安になります。
課税限度額の合計は112万円(医療66万+支援金26万+介護17万+子ども3万)。国の法定限度額113万円より1万円低い設定です。
Q3. 7月に届いた税額があとで変わりました。なぜですか?
A. 税務署からの所得データ連携が間に合わなかった可能性があります。調布市はこの点を注意書きしています。
市の説明は「税務署からの所得データ連携のタイミングによっては、期限内に所得の申告をしても、7月にお送りする納税通知書に所得が反映されていない場合があります。所得の反映により、税額が変わる場合は、後日、所得が反映された税額更正後の納税通知書をお送りします」。
期限内にきちんと確定申告をしていても起こりうるという点がポイントです。申告漏れではありません。
この場合、7月の通知には均等割だけ(または一部の所得だけ)が反映されていることになります。調布市の均等割は56,000円(40〜64歳・18歳以上)なので、所得割10.02%分が後から加算されます。課税標準額200万円なら200,400円が追加され、納期が到来していない期別に振り分けて加算されます。期が少なくなるほど1回あたりの負担が重くなります。
そのほか税額が変わる理由としては、年度途中での加入・脱退、世帯主の変更、所得更正などがあります。市は「年度途中での加入・脱退や世帯主の変更があった場合は、そのたびに税額の変更が生じ、税額更正後の納税通知書が送付されます」としています。
納付書払いの方は要注意です。税額変更の通知には新しい納付書が同封されますが、「送付時点で納期を過ぎても納付が確認できなかった期別(滞納分)については納期限が過ぎた納付書が同封されています。納期限を過ぎた納付書はコンビニエンスストアでの取り扱いができません」。その分は金融機関の窓口で納付してください。
Q4. 収入がありません。申告しないとどうなりますか?
A. 均等割の軽減が受けられないうえ、高額療養費の自己負担限度額が最も高い区分で判定されます。
市の説明はこうです。「前年中の収入が少額で所得税や個人住民税の課税においては所得の申告をする必要がない方でも、国民健康保険税の場合は、申告により均等割額が減額となる(保険税額が軽減される)場合があります。また、未申告の方がいる世帯の場合、高額療養費等の給付についても負担区分が上位の所得(自己負担限度額が最も高い区分)となりますので、収入の有無に関わらず加入者全員(国民健康保険に加入していない世帯主を含む)の申告をお願いします」。
2つの不利益があります。
①均等割の軽減が受けられない。調布市の均等割は1人56,000円(40〜64歳・18歳以上)。7割軽減を逃すと年39,200円の差です。
②高額療養費の負担区分が上位になる。入院や手術で医療費がかさんだとき、自己負担限度額が最も高い区分で計算されます。1か月の負担が10万円以上変わることもあります。
申告が必要なのは「加入者全員」だけではありません。市は「国民健康保険に加入していない世帯主を含む」と明記しています。世帯主が会社の健康保険に入っていても、その方の所得が把握できていなければ世帯の軽減判定ができません。
軽減は申請手続きは不要ですが、「当該年度の確定申告・住民税申告をする必要があります」。申告が実質的な条件です。
申告書については「国民健康保険税算定に係る市民税・都民税申告書及び前住所地への所得申告」のページが市サイトにあります。
Q5. 株の利益を確定申告すると国保税は上がりますか?
A. 上がる場合があります。調布市は専用のPDF資料を用意して注意喚起しています。
市の説明は「特定口座内で源泉徴収ありを選択している株式等の譲渡所得や上場株式等の配当所得について、原則確定申告は不要ですが、確定申告をした場合は、国保税に影響が出る場合があります」。詳細は「株式等の譲渡所得等の国民健康保険への影響について」(PDF)にまとめられています。
調布市の課税所得は「旧ただし書き所得」で、次の5つの合計から基礎控除43万円を引いた額です。
①総所得金額(純損失の繰越控除後の事業・不動産・利子・配当・給与・雑・一時・総合短期長期譲渡所得の合計)
②分離課税の土地建物等に係る短期・長期譲渡所得(特別控除後)
③分離課税として申告した一般株式等・上場株式等に係る譲渡所得等
④分離課税として申告した上場株式等に係る配当所得等
⑤分離課税の先物取引に係る雑所得等および山林所得
③と④は「申告した場合」に含まれます。特定口座(源泉徴収あり)で完結させれば含まれません。
調布市の所得割は10.02%(40〜64歳)なので、100万円の譲渡益を申告すると国保税は約10万円増える計算です。所得税・住民税の還付額と比べて判断してください。
さらに軽減が外れる影響もあります。均等割56,000円の7割軽減(39,200円)が消えれば、その分も加算されます。
なお②の土地建物等の譲渡所得は特別控除後で計算されるので、マイホーム売却の3,000万円特別控除は所得割では効きます。
Q6. 親の扶養から外れて国保に入る65歳です。減免はありますか?
A. 「旧被扶養者減免」が使えます。所得割が免除され、均等割も2年間半額になります。ただし申請が必要です。
調布市の説明はこうです。「社会保険等の被用者保険から後期高齢者医療制度へ移行し、その被扶養者(65歳から74歳)が新たに国保に加入する場合、申請により所得割を免除し、均等割が資格取得日の属する月から2年を経過する月まで半額になります」。
対象になるのは65歳から74歳の方です。65歳未満は対象外なので注意してください。
減免の内容は2つです。
①所得割を免除——年金収入などがあっても所得割はかかりません(期限の定めはありません)。
②均等割を資格取得日の属する月から2年を経過する月まで半額
実額で見ます。65歳の単身の場合、均等割は医療30,500円+支援金10,900円+子ども2,000円=43,400円(65歳以上は介護分がかからないため)。半額なら21,700円。所得割も免除されるので、年間21,700円だけで済む計算です。
「申請により」という点が重要です。自動では適用されません。国保の加入手続きのときに、旧被扶養者に該当する旨を申し出てください。
なお被用者保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合など)からの移行が条件です。国民健康保険組合からの移行は対象外とする自治体が一般的です。
手続きは保険年金課(050-1720-3706)へ。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の均等割軽減
(申請不要/要・所得申告)・高校生世代以下の均等割軽減
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・産前産後期間の保険税軽減
(要届出)・非自発的失業者の軽減
(要申告)・後期高齢者医療制度移行に伴う軽減
(申請不要)・旧被扶養者減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に調布市 福祉健康部 保険年金課(050-1720-3706)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|調布市の国保で押さえるべきポイント
- 調布市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療分5.80%・後期支援分2.08%・介護分1.84%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分30,500円・後期支援10,900円・介護12,600円・子ども2,000円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 令和8年度に5%規模の税率改定(前回は令和5年度、3年ぶり)。それでも所得割10.02%は全国的にかなり低い
- 納期は8期。年税額を12回に割ったものではないので、支払月と課税対象月は一致しない
- 7月初旬の納税通知書に所得が反映されていない場合がある。税務署の所得データ連携のタイミングによるもので、後日更正される
- 未申告だと均等割の軽減が受けられず、高額療養費の負担区分も上位になる。国保に加入していない世帯主も含めて申告を
- 課税所得は「旧ただし書き所得」。特定口座の株式譲渡益を確定申告すると国保税に影響が出る
- 旧被扶養者減免は65歳〜74歳限定。所得割免除+均等割2年間半額、要申請
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年20万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は調布市 福祉健康部 保険年金課(050-1720-3706)
出典・参考:
・調布市公式:令和8年度国民健康保険税の計算方法
・調布市公式:国民健康保険税とは・国民健康保険税のお知らせ(改定内容)
・調布市公式:国民健康保険税の試算
・調布市公式:国民健康保険税の計算方法・軽減・減免
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は調布市公式サイトでご確認ください。