栗東市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
栗東市は滋賀県南部、琵琶湖の南東に位置する市で、市役所は安養寺一丁目にあります。国保の保険税(栗東市では「国民健康保険税」)は、令和8年度から医療保険分・後期高齢者支援金分・介護保険分に、新設の子ども・子育て支援金分を加えた4本立てで計算します。
この記事では、市の公式ページと、令和8年6月に発送した納税通知書へ同封のチラシにもとづいて、令和8年度の税率、軽減・減免、納付方法、窓口をまとめました。
栗東市で押さえておきたいのは次の3点です。①市は「国保特別会計の繰越金を活用して被保険者の負担軽減を図りつつ」税率を改定したと説明しています。②滋賀県は令和9年度から県内の保険税水準を統一する方針ですが、市は「市の保険税水準は県より低い状況にある」と明記しています。③令和8年6月発送の納税通知書には子ども・子育て支援金分の「18歳以上均等割」が誤って40円と印字されていた(正しくは50円)として、市がお詫びと訂正を公表しています。税額の計算自体は正しかったとのことです。
1. 栗東市の国民健康保険の概要
栗東市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
栗東市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
栗東市の国保は「保険税」ではなく「保険税」です。東近江市のように「保険税」と呼ぶ市もあり、滋賀県内でも呼び方が分かれます。納税義務者は世帯主で、世帯主本人が社会保険に入っていて国保に入っていない場合でも納税義務者になります(擬制世帯主)。「自分しか国保に入っていないのに、親(世帯主)に通知が届いた」というのはこのためです。
所得割に使う「基準総所得金額」は、被保険者ごとの前年中の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額の合計です。市県民税の所得控除は使えず、雑損失の繰越控除も適用されません。資産割は平成20年度まで課税していましたが、平成21年度から廃止されています。
上場株式等の配当・譲渡所得は、令和6年度(令和5年分)から所得税と市県民税の課税方式が統一され、確定申告をして市県民税の申告不要制度を選ぶことができなくなりました。市は「確定申告をしない場合は国保税の計算対象にならず、確定申告をした場合は国保税の計算対象になる」と注意書きしています。申告するかどうかで税額が変わる点は、他の市にはあまり載っていない注意点です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 7.10% | 31,000円 | 20,300円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.68% | 11,300円 | 7,700円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.25% | 12,100円 | 6,100円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,150円 (18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は、子ども・子育て支援金分の均等割(1,100円)が全額軽減されます。表の1,150円は1,100円に「18歳以上均等割」50円を加えた18歳以上の額です) | 700円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は、子ども・子育て支援金分の均等割(1,100円)が全額軽減されます。表の1,150円は1,100円に「18歳以上均等割」50円を加えた18歳以上の額です。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.30%(医療7.10%+支援金2.68%+介護2.25%+子ども0.27%/40〜64歳)。40歳未満と65歳以上は介護分がないので10.05%です。
均等割の合計は1人55,550円(医療31,000+支援金11,300+介護12,100+子ども1,100+18歳以上50/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満の18歳以上なら43,450円、18歳未満は子ども分が全額軽減されるので42,300円です(市の未就学児の表の「軽減なし 42,300円」と一致します)。
平等割は1世帯あたり年34,800円(医療20,300+支援金7,700+介護6,100+子ども700)。介護分の対象者がいない世帯は28,700円です。1人が後期高齢者医療に移って国保加入者が1人だけになる世帯は、医療・支援金・子どもの各平等割が5年間2分の1、その後3年間4分の1に軽減されます。
課税限度額は医療分67万円(令和7年度は66万円)・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。
令和6年度→令和7年度→令和8年度で何が変わったか(栗東市の公表値)
| 区分 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 所得割 | 6.37% | 7.00% | 7.10% |
| 均等割 | 27,600円 | 29,700円 | 31,000円 | |
| 平等割 | 18,900円 | 20,300円 | 20,300円(据え置き) | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 2.49% | 2.68% | 2.68%(据え置き) |
| 均等割 | 10,800円 | 11,300円 | 11,300円(据え置き) | |
| 平等割 | 7,400円 | 7,700円 | 7,700円(据え置き) | |
| 介護保険分 (40〜64歳) | 所得割 | 2.03% | 2.25% | 2.25%(据え置き) |
| 均等割 | 11,700円 | 12,100円 | 12,100円(据え置き) | |
| 平等割 | 6,000円 | 6,100円 | 6,100円(据え置き) | |
| 子ども・子育て支援金分 (令和8年度新設) | 所得割 | ― | ― | 0.27% |
| 均等割 | ― | ― | 1,100円+18歳以上50円 | |
| 平等割 | ― | ― | 700円 | |
| 合計(40〜64歳・18歳以上) | 所得割10.89% 均等割50,100円 平等割32,300円 | 所得割11.93% 均等割53,100円 平等割34,100円 | 所得割12.30% 均等割55,550円 平等割34,800円 | |
市公式ページの3年分の比較表を足し上げたものです。令和6年度から令和7年度は医療・支援金・介護の全項目が上がり(所得割は合計で+1.04pt)、令和8年度は医療分の所得割+0.10pt・均等割+1,300円と、新設の子ども分だけが上乗せになりました。支援金分と介護分は令和7年度から据え置きです。令和8年度の平等割の合計は34,800円で、県内の甲賀市と同じ水準です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 182,470円 + 均等割 108,500円 + 平等割 20,300円 ⇒ 311,270円
- 後期支援分: 所得割 68,876円 + 均等割 39,550円 + 平等割 7,700円 ⇒ 116,126円
- 介護分: 所得割 57,825円 + 均等割 24,200円 + 平等割 6,100円 ⇒ 88,125円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,300円 + 平等割 700円 ⇒ 9,939円
合計: 年間 約525,460円(月あたり約43,800円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 112,890円 + 均等割 31,000円 + 平等割 20,300円 ⇒ 164,190円
- 後期支援分: 所得割 42,612円 + 均等割 11,300円 + 平等割 7,700円 ⇒ 61,612円
- 介護分: 所得割 35,775円 + 均等割 12,100円 + 平等割 6,100円 ⇒ 53,975円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,150円 + 平等割 700円 ⇒ 6,143円
合計: 年間 約285,920円(月あたり約23,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年34,800円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 216,730円 / 後期支援分 81,444円 / 介護分 70,625円 / 子ども分 8,141円 ⇒ 合計 約376,940円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 69,298円 / 後期支援分 25,866円 / 介護分 23,515円 / 子ども分 2,555円 ⇒ 合計 約121,234円
差額は年間およそ25万6千円。届出書1枚でこれだけ違います。栗東市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は栗東市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 栗東市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は、子ども・子育て支援金分の均等割(1,100円)が全額軽減されます。表の1,150円は1,100円に「18歳以上均等割」50円を加えた18歳以上の額です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 栗東市役所 税務課 市民税係(1階/077-551-0106)。申請書は市公式ページからダウンロードできます
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
栗東市は、軽減の対象を「離職時点で65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者(解雇・倒産など)と特定理由離職者(期間満了・正当な理由のある自己都合退職など)」と説明しています。市の表では離職理由コード11・12・21・22・31・32が特定受給資格者、23・33・34が特定理由離職者です。軽減される期間は離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末までです。
栗東市の令和8年度の税率で試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯なら、基準総所得金額は276万-43万=233万円。4つの区分の所得割・均等割・平等割を合わせて年約37.7万円(月約31,400円)です。
軽減を申請すると給与所得が100分の30の82.8万円になり、基準総所得金額は39.8万円。さらに判定所得が82.8万円になるので、2割軽減(基準は43万円+57万円=100万円以下)にも当てはまり、均等割・平等割が2割引きになります。合計は年約12.1万円まで下がり、差額は年25万円以上です。
市の注意書きにあるとおり、軽減されるのは対象者本人の給与所得の分だけです。世帯内に給与所得のある別の人がいても、その人の給与所得は100%で計算されます。また給与収入が55万円以下だと給与所得がゼロになるので対象外です。雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)が必須で、特例受給資格者証・高年齢受給資格者証では対象になりません。受給期間を終えて資格者証をなくしたときは、ハローワークで再発行を受けてください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 栗東市の減免制度|要申請
栗東市の7割・5割・2割軽減と未就学児の軽減は申請不要ですが、市は「所得を申告していないと軽減に該当するかどうかの判断ができず、軽減判定されません」と明記しています。前年中に収入がない人、遺族年金・障害年金などの非課税所得だけの人も必ず申告してください。軽減の判定は賦課期日(4月1日)、または新規加入時に行います。非自発的失業の軽減と産前産後期間の軽減は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 世帯所得による軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯の合計所得が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下/5割=同+31万円×被保険者数以下/2割=同+57万円×被保険者数以下 | 均等割・平等割を軽減。令和7年度は5割が30.5万円、2割が56万円だったため、令和8年度に基準が引き上げられました。65歳以上の人は公的年金所得から15万円を控除して判定。給与所得者等とは、給与収入55万円超の人、または公的年金等の収入が65歳未満60万円超・65歳以上110万円超の人 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者) | 医療分と後期高齢者支援金分の均等割を2分の1に軽減(令和4年度から)。すでに低所得軽減がある場合は軽減後の額の2分の1。市の表では、医療分と支援金分を合わせた未就学児1人の均等割が7割軽減12,690円→6,345円、5割軽減21,150円→10,575円、2割軽減33,840円→16,920円、軽減なし42,300円→21,150円 |
| 子ども・子育て支援金分の均等割軽減 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者 | 子ども・子育て支援金分の均等割(1人1,100円)を全額減額。平等割700円は世帯にかかります |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職日の翌日の属する月から離職年度の翌年度末まで。国保に加入中に就職しても対象のまま、社会保険に入ると終了。申請は雇用保険受給資格者証を持って税務課へ |
| 産前産後期間の軽減 (要申請) | 栗東市の国保に加入していて、妊娠85日以降に出産する人(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 出産予定日(出産日)の属する月の前月から翌々月までの4か月(多胎は3か月前から翌々月までの6か月)、所得割と均等割の全額を軽減。所得割がない人は均等割のみ。出産予定日の6か月前から申請でき、出産後の申請も可能。母子健康手帳などの写しと本人確認書類の写しが必要で、郵送提出も可。令和6年1月以降の期間が対象 |
| 後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減 (申請不要) | 75歳以上の人が後期高齢者医療に移り、国保加入者が1人だけになった世帯(特定世帯) | 医療・支援金・子どもの各平等割を5年間2分の1、その後3年間(特定継続世帯)は4分の1に軽減 |
| 一部負担金(窓口負担)の減免・徴収猶予 (要相談) | 災害や失業などの「特別の理由」で、医療費の一部負担金の支払いに困っているとき | 減免や徴収猶予を受けられる場合があります。担当は保険年金課 国民健康保険係(税務課ではありません) |
栗東市の軽減で最初に押さえるべきは「所得の申告がないと、軽減の判定そのものがされない」ことです。令和8年度の栗東市の均等割+平等割(40〜64歳単身)は90,350円で、7割軽減の対象なら年6万円を超える差になります。
同じ「軽減」でも担当が分かれている点にも注意してください。税額や軽減の相談は税務課市民税係、納付の相談は税務課 納税推進室、加入・脱退や一部負担金の相談は保険年金課 国保係です。なお、新型コロナの影響による国保税の減免は、市の公式ページでは【令和4年度分まで】として終了が明記されています。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(毎月の納期ごとに指定口座から自動振替)
- 納付書(取扱金融機関窓口・コンビニエンスストア。6月に10期分を一括して送付)
- スマートフォンアプリ決済サービス
- 年金からの特別徴収(65〜74歳のみの世帯で、世帯主の年金が年18万円以上などの条件あり)
栗東市の普通徴収は、6月に税額を決定・通知し、6月から翌年3月までの10期に分けて納めます(4月から翌年3月までの12か月分を10期で払う仕組みです)。納付書の人には6月に10期分をまとめて送ります。個別の納期限は納税通知書で確認してください。
「各月の納期分がその月の加入分」ではない点に注意が必要です。たとえば10月に就職して社会保険に入った場合、国保税は4月から9月の6か月分になりますが、6月から10期で払っているため、10月に精算分の納付が必要になることがあると市は説明しています。年度途中の加入・脱退は、加入月から脱退の前月までの月割で計算します。
年金からの特別徴収は、次の3つすべてに当てはまる世帯が対象です。①世帯主が国保加入者、②国保加入者全員が65歳以上75歳未満(75歳に到達する年度は除く)、③特別徴収の対象となる年金(老齢基礎年金等)の年額が18万円以上で、国保税が介護保険料と合わせて年金額の2分の1を超えない。年6回(偶数月)の年金から引き去られ、4月・6月・8月は前年度の2月と同額の仮徴収、10月以降に税額決定後の差額を精算します。口座振替への変更は申請でき、国保税の未納がない人に限ります。
年金から引き去られた国保税の社会保険料控除は、その年金の受給者本人にだけ適用されます。世帯の他の人の控除には使えません。また、令和7年分までは国保税・介護保険料・後期高齢者医療保険料の納付済額を1枚のハガキで知らせていましたが、令和8年分からは個別に発送されます(納付済額は普通徴収で納めた分のみ。年末調整で早く必要な人は税務課市民税係へ)。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 栗東市の国保窓口一覧
国保の加入・脱退の届出は保険年金課 国保係(077-551-1807)、税額・軽減は税務課 市民税係(077-551-0106)、納付の相談は税務課 納税推進室(077-551-0107)と、窓口が分かれています。どちらも栗東市役所1階です。
| 窓口 | 所在地・電話 | 国保で扱うこと |
|---|---|---|
| 保険年金課 国民健康保険係 | 〒520-3088 栗東市安養寺一丁目13番33号 市役所1階 077-551-1807/FAX 077-553-0250 | 加入・脱退の届出(郵送・オンライン申請も可)、資格確認書、一部負担金の減免・徴収猶予 |
| 税務課 市民税係 | 同上(市役所1階) 077-551-0106/FAX 077-551-2010 | 国保税の課税内容・軽減、非自発的失業の軽減、産前産後期間の軽減、納付済額の証明、保険税の試算 |
| 税務課 納税推進室 | 同上(市役所1階) 077-551-0107 | 納付の相談 |
| 保険年金課 高齢者医療係・福祉医療係 | 高齢者医療係 077-551-0361/福祉医療係 077-551-0316 | 後期高齢者医療制度、福祉医療費助成 |
国保の「届出」と「税額」は課が違います。加入・脱退の手続きは保険年金課、税額・軽減は税務課です。電話の掛け先を間違えやすいので、上の表で確認してから連絡すると早く済みます。
届出は14日以内です。遅れると、以前加入していた保険が切れた日までさかのぼって加入し、国保税を支払うことになります。また、資格がないのに国保で受診した分の医療費は、市に返還する場合があります。他の市区町村から転入する場合は転出証明書、社会保険をやめる場合は資格喪失日のわかる書類(社会保険資格喪失証明書、退職証明書、離職票など)が必要です。
8. よくある質問(栗東市の国保)
Q1. 令和8年度に国保税が上がったのはなぜですか?
A. 医療保険分の税率の引き上げと、子ども・子育て支援金分の新設の2つです。市は、被保険者が減る一方で高齢化と医療の高度化で1人あたりの医療費が増えており、さらに滋賀県が令和9年度から県内の保険税水準の統一を進めているのに市の水準は県より低いため、国保特別会計の繰越金を活用して負担軽減を図りつつ税率を改定した、と説明しています。令和7年度と比べて、所得割は合計+0.37pt(医療+0.10、子ども+0.27)、均等割は合計+2,450円(医療+1,300、子ども+1,150)、平等割は+700円です。
Q2. 納税通知書の子ども分の均等割に誤りがあったと聞きました。自分の税額は大丈夫ですか?
A. 市の公式ページでは、令和8年6月11日付で発送した納税通知書の国民健康保険税賦課明細書で、子ども・子育て支援金分の均等割の注記に誤りがあったと公表されています。「18歳以上均等割額(1人あたり40円)を含んでいます」は誤りで、正しくは50円です。市は「税額の計算は正しく行われており、税額に誤りはない」としています。同封のチラシ「国民健康保険税について」には正しい金額が載っています。気になる場合は税務課市民税係(077-551-0106)へ。
Q3. 令和9年度から保険税はどうなりますか?
A. 滋賀県は令和9年度から、同じ所得・世帯構成なら県内どこに住んでも保険税が同じになる県内保険税水準の統一化を進めています。市は「市の保険税水準は県より低い」と説明しているので、統一後の税率がどうなるかは、今後の市の発表を確認する必要があります。この記事の数字は令和8年度の税率です。
Q4. 介護保険分はいつから払いますか?
A. 40歳に到達した時点で税額を変更します。年度途中に40歳になると、40歳になった月から翌年3月までの介護保険分を、翌月から3月までに配分して通知します(10月に40歳なら、11月から3月の5期)。65歳になる人は、65歳到達の前月までの介護分があらかじめ6月の決定時から10期に配分されているため、65歳になっても税額は下がりません。
Q5. 75歳になったら国保税はどうなりますか?
A. 75歳の誕生月から後期高齢者医療制度に移りますが、75歳になる前月までの国保税がかかります。世帯に国保加入者が他にいなくなる場合は、その分が6月〜9月などの短い期間に配分されます。他の世帯員が残る場合は、75歳になる人の分は4月〜誕生月の前月分として計算し、他の世帯員の12か月分と合わせて10期で均等に配分します。
Q6. 会社を辞めたら、任意継続と国保のどちらが安いですか?
A. 市は国保税の試算を、人数・1月1日現在の年齢・全員の前年中の収入がわかる資料をもとに税務課市民税係で受け付けると案内しています。市公式の「令和8年度簡易試算表」(PDF)で自分で計算することもできます。任意継続の保険税は、ご加入の健保組合などに確認が必要です。会社都合の離職なら、上の非自発的失業の軽減で国保税が大きく下がることがあります。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、世帯所得による軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・子ども・子育て支援金分の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要申請)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(申請不要)・一部負担金(窓口負担)の減免・徴収猶予
(要相談)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に栗東市役所 保険年金課 国保係(077-551-1807)・税務課 市民税係(077-551-0106)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|栗東市の国保で押さえるべきポイント
- 栗東市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分7.10%・後期支援分2.68%・介護分2.25%・子ども分0.27%
- 均等割は医療保険分31,000円・後期支援11,300円・介護12,100円・子ども1,150円、平等割は合計で年34,800円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は所得割12.30%・均等割55,550円・平等割34,800円(40〜64歳)。令和7年度から上がったのは医療分と新設の子ども分だけで、支援金分・介護分は据え置き
- 市は国保特別会計の繰越金を活用して税率を改定。令和9年度の県内統一に向けて、市の水準は県より低いと説明している
- 令和8年6月発送の納税通知書に表記誤り(18歳以上均等割 40円→正しくは50円)。税額の計算は正しいと市が公表
- 軽減は所得の申告がないと判定されない。加入・脱退は保険年金課、税額・軽減は税務課と窓口が分かれる
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万6千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は栗東市役所 保険年金課 国保係(077-551-1807)・税務課 市民税係(077-551-0106)
出典・参考:
・栗東市公式:国民健康保険税
・栗東市公式:国民健康保険税 非自発的失業者に対する軽減
・栗東市公式:産前産後期間の保険税軽減について
・栗東市公式:納税通知書同封チラシ「国民健康保険税について」(PDF)
・栗東市公式:令和8年度 国民健康保険税簡易試算表(PDF)
・栗東市公式:国民健康保険税 よくある質問
・栗東市公式:国民健康保険の届出について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は栗東市公式サイトでご確認ください。