足利市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
足利市は人口約14万人、栃木県の南西部にあり、日本最古の学校といわれる足利学校で知られる市です。
この記事でまず伝えたいのは、足利市が令和6年度から「18歳以下の国民健康保険税の均等割を全額減免」していることです。市は「少子化対策・子育て支援対策として、子育てに関する費用負担を軽減するため、足利市の国民健康保険に加入している18歳以下の被保険者に係る国民健康保険税の均等割全額を減免します」と明記し、「減免の申請は不要です」としています。
国の制度は未就学児のみ5割軽減です。足利市はそれを大きく超えて、18歳以下は医療分・支援金分を含む均等割が丸ごとゼロ——子ども1人あたり年34,200円が減る計算になります。全国的に見ても最も手厚い部類です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく足利市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
1. 足利市の国民健康保険の概要
足利市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
足利市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
足利市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。医療分18,600円+支援金分4,200円+介護分4,800円+子ども・子育て支援金分800円=1世帯あたり年28,400円。介護分と子ども分にまで平等割を置いている自治体は全国的に少数派です。
所得割の合計は11.2%(40〜64歳)と、全国的にかなり低い水準です。東京23区13.01%、大阪府内統一15.44%、玉名市16.07%と比べると1.8〜4.9ポイント低いことになります。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が会社の保険などに加入していて、国民健康保険の加入者でない場合でも、同じ世帯に加入者がいる場合は、世帯主あてに納税通知書を送ります。この場合の世帯主を擬制世帯主といいます」としています。
栃木県は保険税水準の統一を目指しています。同じ栃木県の大田原市は令和8年度に2方式から3方式へ移行しましたが、足利市はもともと3方式なので、算定方式の変更はありませんでした。
市役所の受付時間は平日午前9時から午後4時30分までと、一般的な自治体より短めです。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.00% | 26,400円 | 18,600円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.00% | 7,800円 | 4,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 1.90% | 8,400円 | 4,800円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,300円 (子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,200円+18歳以上均等割100円」で、18歳以上は合計1,300円。18歳未満の被保険者は均等割が10割軽減されます。さらに足利市は令和6年度から18歳以下の被保険者の均等割を全額減免しています(医療分・支援金分を含む)) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,200円+18歳以上均等割100円」で、18歳以上は合計1,300円。18歳未満の被保険者は均等割が10割軽減されます。さらに足利市は令和6年度から18歳以下の被保険者の均等割を全額減免しています(医療分・支援金分を含む)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は11.2%(医療分7.0%+支援金分2.0%+介護分1.9%+子ども・子育て支援金分0.3%/40〜64歳)。40歳未満なら9.3%です。全国的にかなり低い水準です。
均等割の合計は1人43,900円(医療26,400+支援7,800+介護8,400+子ども1,300/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら35,500円。ただし18歳以下は市独自の減免で全額0円です。
平等割は1世帯あたり年28,400円(医療18,600+支援4,200+介護4,800+子ども800)。介護分と子ども分にまで平等割があるのは全国的に少数派です。
課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。市は「それぞれの区分において、(1)から(3)の合算額が課税限度額を超えた場合は、課税限度額が国保税額となります」と区分ごとの判定を明記しています。
課税対象所得金額=令和7年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円。市は「※被保険者ごとに課税対象金額を計算します」としています。世帯で合算してから引くのではなく、1人ずつ基礎控除を引く方式です。
令和8年度の税率(足利市公表)
| 項目 | 医療分 | 支援金分 | 介護分 (40〜64歳) | 子ども・子育て支援金分 |
|---|---|---|---|---|
| (1)所得割 課税対象所得金額×按分率 | 7.0% | 2.0% | 1.9% | 0.3% |
| (2)均等割 被保険者数×定額 | 26,400円 | 7,800円 | 8,400円 | 1,200円 +18歳以上均等割100円 |
| (3)平等割 1世帯について定額 | 18,600円 | 4,200円 | 4,800円 | 800円 |
| 課税限度額 | 670,000円 | 260,000円 | 170,000円 | 30,000円 |
課税対象所得金額=令和7年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円。市は「※被保険者ごとに課税対象金額を計算します」と明記しています。1人ずつ基礎控除43万円を引いてから合算する方式なので、加入者が多いほど控除の総額が大きくなります。
課税限度額は区分ごとに判定されます。市は「それぞれの区分において、(1)から(3)の合算額が課税限度額を超えた場合は、課税限度額が国保税額となります」としています。
子ども・子育て支援金分だけ計算方法が4項目になります。市は「医療分・支援金分・介護分の計算は、所得割・均等割・平等割の3つの項目を合計して計算します。子ども子育て支援金分については、上記3つの項目に加え、18歳以上均等割額を合計して計算します」と説明しています。
足利市の目玉——18歳以下の均等割を「全額」減免(令和6年度から・申請不要)
ここが足利市の最大の特徴です。市は専用ページを設けて、こう宣言しています。
「国民健康保険税の18歳以下の均等割全額が減免されます! 令和6年度から、少子化対策・子育て支援対策として、子育てに関する費用負担を軽減するため、足利市の国民健康保険に加入している18歳以下の被保険者に係る国民健康保険税の均等割全額を減免します。
減免の対象者:国民健康保険に加入する18歳以下の方
減免の対象となる保険税:18歳になる日が属する年度分までの被保険者均等割の全額
減免の申請:減免の申請は不要です。お手続きいただかなくとも対象者分の国民健康保険税が減免されます。」
国の制度は「未就学児のみ5割軽減」(令和4年度開始)です。足利市はその対象を18歳以下まで広げ、しかも軽減率を10割(全額)にしています。
金額のインパクトを計算します。18歳以下の子1人あたりの均等割は医療分26,400円+支援金分7,800円=34,200円(18歳未満には介護分がかからず、子ども・子育て支援金分の均等割1,200円も10割軽減)。これが丸ごとゼロになります。
| 自治体 | 制度の中身 | 子1人あたりの均等割 |
|---|---|---|
| 足利市(栃木) | 18歳以下は均等割を全額減免(市独自・令和6年度から) | 0円 |
| 小美玉市(茨城) | 18歳以下は均等割を5割減免(市独自) | 28,000円 |
| 佐伯市(大分) | 中学生までは均等割を2分の1軽減(市独自) | 16,250円 |
| 佐渡市(新潟) | 18歳以下が3人以上なら3人目以降を全額免除(市独自) | 1〜2人目は33,300円 |
| 国の制度のみの自治体 | 未就学児のみ5割軽減 | 小学生以上は全額 |
足利市の「18歳以下・全額・人数制限なし」は、比較したなかで最も手厚い設計です。
子ども2人なら年68,400円、3人なら年102,600円が減る計算になります。
「18歳以下」の定義は「18歳になる日が属する年度分まで」——高校3年生の年度末までです。
申請は不要で、市が年齢を確認して自動的に適用します。納税通知書で減免されているか確認してください。
低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)との関係も押さえておきましょう。7割・5割・2割の軽減はもともと均等割・平等割にかかりますが、18歳以下の均等割は全額減免されるので、実質的に平等割だけが軽減の対象になります。大人の均等割には通常どおり軽減がかかります。
国外から転入した方の「簡易申告」——19歳未満は申告不要という但し書きつき
足利市は国外から転入した方向けの簡易申告についても案内しています。
「国外からの転入等で、市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所がない方は、簡易申告を行うことで国民健康保険税の均等割・平等割が軽減される場合があります。
・市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所があった方は、住所があった市町村で所得の申告をしてください。
・国民健康保険加入者全員の申告が必要です。なお、世帯主は国民健康保険に加入していなくても申告が必要です。
・該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は必要ありません。
・簡易申告は国民健康保険税の算定のみに使用されます(市・県民税の申告とは異なります)。」
3つ目の但し書きが実務的です。「該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は必要ありません」——子どもの分まで申告書を集める必要がないということです。海外赴任から家族で帰国した場合、大人の分だけ申告すれば済みます。
4つ目の但し書きも重要です。「簡易申告は国民健康保険税の算定のみに使用されます(市・県民税の申告とは異なります)」——住民税の申告とは別物だということです。簡易申告をしても住民税の申告をしたことにはなりません。
2つ目——「世帯主は国民健康保険に加入していなくても申告が必要です」。擬制世帯主の所得も軽減判定に入るためです。
1つ目——1月1日時点で国内に住所があった方は、その市町村で所得申告してください。簡易申告の対象はあくまで1月1日時点で国内に住所がなかった方です。
月割課税のルール——「月末に資格があると課税対象」
足利市は月割課税のルールを3段構えで説明しています。
1. 国民健康保険税は、資格を取得したその月から納付義務が発生します
・他市区町村から転入してきた場合 → 転入日から国民健康保険の資格と国民健康保険税納付義務が発生
・他の健康保険を離脱した場合 → 翌日から国民健康保険の資格と国民健康保険税納付義務が発生
※届出が遅れても、資格を取得した月にさかのぼって納付義務が発生します。
2. 年度途中での加入や離脱の場合の国民健康保険税
・年度途中で加入した場合 → 加入した月から月割りで計算
・年度途中で離脱した場合 → 離脱した月の前月分までを月割りで計算
※月末に資格があると課税対象になります。
3. 市外より転入された方は、あとから税額が変更(増額等)となる場合があります
「市外より転入された方は前年中の所得が不明なため、均等割と平等割のみで通知をする場合があります。前住所地等への問い合わせで所得を確認し、国民健康保険税を再計算して税額変更通知を送付する場合がありますので、新しく届いた納税通知書に基づいて納税してください。」
「月末に資格があると課税対象になります」——このルールは転職のタイミングで効いてきます。9月30日に社保へ加入すれば9月分の国保税はかかりませんが、10月1日に加入すると9月分がかかります。1日の違いで1か月分です。
市外からの転入者は「あとから増額」に注意してください。最初の通知は均等割と平等割だけの場合があります。前住所地に所得を照会した後、所得割を加えた税額変更通知が届きます。最初の通知の金額で家計を組まないことです。
所得に関係なくかかる部分の比較
| 自治体 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 単身世帯 | 4人世帯 (大人2+18歳以下2) |
|---|---|---|---|---|
| 足利市(栃木) | 43,900円 | 28,400円 (4区分すべて) | 72,300円 | 116,200円 (18歳以下は全額減免) |
| 大田原市(栃木) | 47,000円 | 30,600円 | 77,600円 | 184,600円 |
| 小美玉市(茨城) | 74,900円 | なし | 74,900円 | 205,800円 |
| 東京23区 | 84,873円 | なし | 84,873円 | 236,146円 |
※4人世帯は大人2人(40〜64歳)+18歳以下の子2人。足利市は市独自の全額減免を適用した数字
4人世帯(子ども2人)では足利市が圧倒的に安くなります。18歳以下の均等割が全額減免されるためです。大田原市より約6.8万円、東京23区より約12万円安い計算になります。
単身世帯72,300円も、同じ栃木県の大田原市(77,600円)より約5,300円低い水準です。
所得割11.2%(40〜64歳)は全国的にかなり低い水準です。栃木県内では大田原市9.5%のほうが低いものの、東京23区13.01%、館山市13.67%、大阪府内統一15.44%と比べると大幅に低いことになります。
足利市は「子育て世帯にとって全国屈指に有利」な設計といえます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 179,900円 + 均等割 92,400円 + 平等割 18,600円 ⇒ 290,900円
- 後期支援分: 所得割 51,400円 + 均等割 27,300円 + 平等割 4,200円 ⇒ 82,900円
- 介護分: 所得割 48,830円 + 均等割 16,800円 + 平等割 4,800円 ⇒ 70,430円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,600円 + 平等割 800円 ⇒ 11,110円
合計: 年間 約455,340円(月あたり約37,900円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 111,300円 + 均等割 26,400円 + 平等割 18,600円 ⇒ 156,300円
- 後期支援分: 所得割 31,800円 + 均等割 7,800円 + 平等割 4,200円 ⇒ 43,800円
- 介護分: 所得割 30,210円 + 均等割 8,400円 + 平等割 4,800円 ⇒ 43,410円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,300円 + 平等割 800円 ⇒ 6,870円
合計: 年間 約250,380円(月あたり約20,900円)
単身世帯でも平等割が合計で年28,400円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 208,100円 / 後期支援分 58,600円 / 介護分 57,470円 / 子ども分 9,090円 ⇒ 合計 約333,260円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 63,860円 / 後期支援分 17,560円 / 介護分 18,122円 / 子ども分 2,874円 ⇒ 合計 約102,416円
差額は年間およそ23万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。足利市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は足利市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 足利市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,200円+18歳以上均等割100円」で、18歳以上は合計1,300円。18歳未満の被保険者は均等割が10割軽減されます。さらに足利市は令和6年度から18歳以下の被保険者の均等割を全額減免しています(医療分・支援金分を含む)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 足利市 保険年金課 国民健康保険担当(0284-20-2147)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇や雇い止めなどで離職された方は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯なら、課税対象所得金額は276万-43万=233万円。所得割は233万×11.2%=260,960円、均等割43,900円と平等割28,400円を足して年約33.3万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税対象所得金額は39.8万円まで下がり、所得割は44,576円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計72,300円が57,840円に。
合計は約10.2万円。差はおよそ23.1万円です。
足利市は所得割11.2%と全国的に低いので、軽減の効果も他市より小さくなります。東京23区(13.01%)の同条件では差が約26.8万円、玉名市(16.07%)では約32.7万円。それでも年23万円の差なので、該当する方は必ず届け出てください。
届出が必要です。市が自動で拾ってくれる制度ではありません。雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)を持って保険年金課へ。離職票では手続きできません——ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受けてから交付されるものが必要です。
18歳以下の子どもがいる世帯なら、さらに有利です。足利市は18歳以下の均等割を全額減免しているので、子ども1人あたり年34,200円がもともとかかりません。会社都合の退職で所得が下がり、そのうえ子どもの均等割がゼロ——子育て世帯の負担軽減としては全国屈指です。
市役所の受付時間は平日午前9時から午後4時30分までと短めなので、来庁の際は時間に注意してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 足利市の減免制度|要申請
足利市の低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割軽減、そして市独自の18歳以下の均等割全額減免はすべて申請不要です(所得の申告が前提)。非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減は申請が必要です。国外から転入した方は簡易申告をすると軽減が受けられる場合があります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 18歳以下の均等割全額減免(市独自) (申請不要) | 国民健康保険に加入する18歳以下の方(18歳になる日が属する年度分まで=高校3年生の年度末まで) | 被保険者均等割の全額を減免。医療分26,400円+支援金分7,800円=年34,200円が0円に。令和6年度から実施。市は「お手続きいただかなくとも対象者分の国民健康保険税が減免されます」と明記 |
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主(擬制世帯主を含む)と国保加入者の総所得金額等が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割 | 均等割額と平等割額を軽減。18歳以下の均等割はもともと全額減免されているため、子どもの分については実質的に平等割が対象になります |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児 | 均等割額の2分の1を軽減(国の制度)。ただし足利市では18歳以下が全額減免されるため、未就学児もあわせて0円になります |
| 18歳未満の子ども分均等割の10割軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援金分の均等割1,200円が10割軽減。均等割1,200円のほかに18歳以上均等割100円が18歳以上の加入者に加算されます |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。雇用保険受給資格者証を持って保険年金課へ |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の所得割額・均等割額を軽減。保険年金課へ届出 |
| 国外から転入した方の簡易申告 (要申告) | 国外からの転入等で、市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所がない方 | 簡易申告を行うことで均等割・平等割が軽減される場合があります。国保加入者全員(世帯主が国保未加入でも)の申告が必要/該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は不要/市・県民税の申告とは別物 |
足利市の軽減・減免で圧倒的に大きいのが「18歳以下の均等割全額減免」です。
市の説明を引きます——「令和6年度から、少子化対策・子育て支援対策として、子育てに関する費用負担を軽減するため、足利市の国民健康保険に加入している18歳以下の被保険者に係る国民健康保険税の均等割全額を減免します」。
減免の対象となる保険税は「18歳になる日が属する年度分までの被保険者均等割の全額」。高校3年生の年度末までが対象です。
申請は不要で、市は「お手続きいただかなくとも対象者分の国民健康保険税が減免されます」としています。
金額は子1人あたり年34,200円(医療分26,400円+支援金分7,800円)。2人なら68,400円、3人なら102,600円です。
国の制度との違いを整理します。国は未就学児のみ5割軽減(令和4年度開始)。足利市は18歳以下・全額・人数制限なし。対象年齢・軽減率・人数のすべてで国を上回っています。
他市の独自制度と比べても最上位です。小美玉市は18歳以下を5割減免、佐伯市は中学生までを2分の1軽減、佐渡市は18歳以下が3人以上なら3人目以降を全額免除。足利市の「18歳以下・全額・人数制限なし」が最も手厚い設計といえます。
低所得世帯の軽減との関係も押さえておきましょう。7割・5割・2割の軽減は均等割・平等割にかかりますが、18歳以下の均等割はもともと全額減免されているので、子どもの分については実質的に平等割だけが軽減の対象になります。大人の均等割には通常どおり軽減がかかります。
所得の申告は必須です。世帯に未申告の方がいると7割・5割・2割の軽減判定ができません。擬制世帯主(国保に加入していない世帯主)の所得も判定に入ります。
国外から転入した方は簡易申告が必要です。市は「国外からの転入等で、市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所がない方は、簡易申告を行うことで国民健康保険税の均等割・平等割が軽減される場合があります」としています。
ここに親切な但し書きがあります。「該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は必要ありません」——子どもの分まで申告書を集める必要がないということです。海外赴任から家族で帰国した場合、大人の分だけ済ませればよくなります。
もうひとつ、「簡易申告は国民健康保険税の算定のみに使用されます(市・県民税の申告とは異なります)」。簡易申告をしても住民税の申告をしたことにはならないので、住民税の申告が必要な方は別途手続きしてください。
足利市は税制改正の履歴を令和元年度から令和8年度まで8年分公開しています。過去の税率がどう動いてきたかを確認できます。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 納付書(金融機関・コンビニ等)
- 特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯は年金天引き)
- 納付相談(税務課・保険年金課へ。滞納する前に)
足利市の国保税は月割課税です。市は「年の途中で加入や脱退をする場合は、年間(4月から翌年3月)の国民健康保険税額を加入期間の月数で割って計算する月割計算になります。手続きが遅れると、さかのぼって国民健康保険税が課税されますので、ご注意ください」としています。
資格の発生日も明快です。「他市区町村から転入してきた場合 → 転入日から」/「他の健康保険を離脱した場合 → 翌日から」。そして「※届出が遅れても、資格を取得した月にさかのぼって納付義務が発生します」。遅れて得することは何もありません。
「月末に資格があると課税対象になります」——このルールは転職のタイミングで効きます。9月30日に社保へ加入すれば9月分の国保税はかかりませんが、10月1日に加入すると9月分がかかります。1日の違いで1か月分です。ただし社保のほうも同じルールなので、二重払いにはなりません。
市外からの転入者は「あとから増額」に注意してください。市は「市外より転入された方は前年中の所得が不明なため、均等割と平等割のみで通知をする場合があります。前住所地等への問い合わせで所得を確認し、国民健康保険税を再計算して税額変更通知を送付する場合がありますので、新しく届いた納税通知書に基づいて納税してください」としています。
最初の通知は均等割+平等割だけの場合があります。足利市なら40〜64歳単身で72,300円。ここに所得割(11.2%)が加わると、給与収入400万円の方なら年33.3万円まで上がります。最初の通知の金額で家計を組まないことです。
18歳以下の子どもがいる世帯は、納税通知書で均等割が減免されているか確認してください。令和6年度から18歳以下の均等割は全額減免されているので、子どもの均等割欄は0円になっているはずです。子1人あたり年34,200円の減です。
国外から転入した方は簡易申告を忘れずに。均等割・平等割が軽減される場合があります。該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は不要です。
市役所の受付時間は平日午前9時から午後4時30分までと短めです。来庁の際は時間に余裕を持ってください。
納付が困難なときは、滞納する前に相談してください。保険年金課 国民健康保険担当(0284-20-2147)が国保の窓口です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 足利市の国保窓口一覧
国保の資格・給付・減免の相談は足利市役所の生活環境部 保険年金課 国民健康保険担当(0284-20-2147)、保険税の賦課・計算は行政経営部 税務課と担当が分かれています。市役所の受付時間は平日午前9時から午後4時30分までと短めです。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 生活環境部 保険年金課 国民健康保険担当 〒326-8601 栃木県足利市本城3丁目2145番地 | 0284-20-2147 FAX 0284-22-1131 | 18歳以下の均等割全額減免、加入・喪失の届出、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減、給付 |
| 行政経営部 税務課 | 0284-20-2222(代表) | 国保税の賦課・計算、税制改正、低所得世帯の軽減判定、納税相談 |
| 足利市役所(代表) | 0284-20-2222 | 受付時間:平日(月曜〜金曜)午前9時から午後4時30分まで。一般的な自治体より短めです |
| 国外から転入した方の簡易申告 | 0284-20-2222 | 1月1日時点で国内に住所がない方が対象。国保加入者全員(世帯主が国保未加入でも)の申告が必要だが、4月1日時点で19歳未満の方は不要 |
18歳以下の均等割は全額減免(令和6年度から・申請不要)です。子1人あたり年34,200円。納税通知書で0円になっているか確認してください。
「月末に資格があると課税対象になります」——転職のタイミングで1か月分が変わります。
市外からの転入者は最初の通知が「均等割と平等割のみ」の場合があります。あとから所得割を加えた税額変更通知が届きます。
国外から転入した方は簡易申告を。4月1日時点で19歳未満の方の申告は不要で、市・県民税の申告とは別物です。
税制改正の履歴を令和元年度から令和8年度まで8年分公開しています。過去の税率を確認できます。
市役所の受付時間は平日9時〜16時30分と短めです。来庁の際は時間に余裕を持ってください。
8. よくある質問(足利市の国保)
Q1. 子どもの保険税はいくらかかりますか?
A. 18歳以下なら0円です。足利市は令和6年度から18歳以下の均等割を全額減免しています。申請は不要です。
市は専用ページで宣言しています——「国民健康保険税の18歳以下の均等割全額が減免されます! 令和6年度から、少子化対策・子育て支援対策として、子育てに関する費用負担を軽減するため、足利市の国民健康保険に加入している18歳以下の被保険者に係る国民健康保険税の均等割全額を減免します」。
減免の対象となる保険税は「18歳になる日が属する年度分までの被保険者均等割の全額」——高校3年生の年度末までです。
金額を計算します。18歳以下の子1人あたりの均等割は医療分26,400円+支援金分7,800円=34,200円(18歳未満には介護分がかからず、子ども・子育て支援金分の均等割1,200円も10割軽減)。これが丸ごとゼロになります。
子ども2人なら年68,400円、3人なら年102,600円の減です。
国の制度は「未就学児のみ5割軽減」(令和4年度開始)。足利市は対象を18歳以下まで広げ、軽減率も10割(全額)にしています。対象年齢・軽減率・人数のすべてで国を上回る設計です。
他市の独自制度と比べても最上位です。小美玉市は18歳以下を5割減免(子1人28,000円)、佐伯市は中学生までを2分の1軽減(同16,250円)、佐渡市は18歳以下が3人以上なら3人目以降を全額免除。足利市の「18歳以下・全額・人数制限なし」が最も手厚いといえます。
申請は不要です。市は「お手続きいただかなくとも対象者分の国民健康保険税が減免されます」としています。
ただし所得割はかかります。減免されるのは均等割だけなので、子どもにアルバイト収入などがあれば所得割(合計11.2%のうち医療7.0%+支援2.0%+子ども0.3%=9.3%)が課されます。
納税通知書で確認してください。子どもの均等割欄が0円になっているはずです。適用されていないようなら保険年金課(0284-20-2147)へ。
Q2. 海外から引っ越してきました。手続きは必要ですか?
A. 「簡易申告」が必要です。ただし4月1日時点で19歳未満の方は申告不要という但し書きがあります。
市の説明を引きます——「国外からの転入等で、市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所がない方は、簡易申告を行うことで国民健康保険税の均等割・平等割が軽減される場合があります」。
なぜ必要なのか——国保税は前年の所得で計算しますが、1月1日時点で国内に住所がなかった方の所得情報は市にありません。所得が把握できないと7割・5割・2割の軽減が適用されないため、申告が必要になります。
市が挙げている4つの注意点を整理します。
①「市・県民税の基準日(1月1日)時点で国内に住所があった方は、住所があった市町村で所得の申告をしてください」——簡易申告の対象は1月1日時点で国内に住所がなかった方だけです。
②「国民健康保険加入者全員の申告が必要です。なお、世帯主は国民健康保険に加入していなくても申告が必要です」——擬制世帯主の所得も軽減判定に入るためです。
③「該当年度の4月1日時点で19歳未満の方の申告は必要ありません」——子どもの分まで申告書を集める必要がないということです。海外赴任から家族で帰国した場合、大人の分だけ済ませればよくなります。この但し書きを明記している自治体は多くありません。
④「簡易申告は国民健康保険税の算定のみに使用されます(市・県民税の申告とは異なります)」——簡易申告をしても住民税の申告をしたことにはなりません。住民税の申告が必要な方は別途手続きしてください。
影響は大きいです。足利市の均等割+平等割は72,300円(40〜64歳単身)。7割軽減を逃すと年5万円以上の差になります。
18歳以下の子どもがいる場合は、市独自の全額減免で均等割がもともとゼロです。あわせて確認してください。
手続きは足利市役所(0284-20-2222)へ。受付時間は平日午前9時から午後4時30分までです。
Q3. 9月に転職します。国保税は何月分までかかりますか?
A. 「月末に資格があると課税対象になります」というルールです。9月30日に社保へ加入すれば9月分はかかりませんが、10月1日加入だと9月分がかかります。
足利市は月割課税のルールを明記しています。
「年度途中で加入した場合 → 加入した月から月割りで計算」
「年度途中で離脱した場合 → 離脱した月の前月分までを月割りで計算」
「※月末に資格があると課税対象になります」
月の途中で加入・脱退しても日割りにはなりません。「月末時点で国保に入っていたかどうか」だけで判定されます。
転職のタイミングで1か月分が変わります。
9月30日に社保へ加入→ 9月末は社保なので9月分の国保税はかからない
10月1日に社保へ加入→ 9月末は国保なので9月分の国保税がかかる
1日の違いで1か月分です。ただし社保のほうも「その月の末日に加入しているか」で保険料が決まるので、二重払いにはなりません。どちらか一方です。
資格の発生日も市は明記しています。「他市区町村から転入してきた場合 → 転入日から国民健康保険の資格と国民健康保険税納付義務が発生」/「他の健康保険を離脱した場合 → 翌日から国民健康保険の資格と国民健康保険税納付義務が発生」。
届出の遅れは損にしかなりません。市は「※届出が遅れても、資格を取得した月にさかのぼって納付義務が発生します」、「手続きが遅れると、さかのぼって国民健康保険税が課税されますので、ご注意ください」と2度にわたって注意しています。
脱退の届出も忘れずに。社保に加入したら速やかに届け出てください。届け出ないと国保税の請求が止まらず、あとから還付手続きが必要になります。
手続きは保険年金課(0284-20-2147)へ。受付時間は平日午前9時から午後4時30分までです。
Q4. 市外から引っ越してきました。通知書の金額が安いのですが?
A. 最初の通知が「均等割と平等割のみ」の場合があります。あとから所得割を加えた税額変更通知が届きます。
市の説明を引きます——「市外より転入された方は前年中の所得が不明なため、均等割と平等割のみで通知をする場合があります。前住所地等への問い合わせで所得を確認し、国民健康保険税を再計算して税額変更通知を送付する場合がありますので、新しく届いた納税通知書に基づいて納税してください」。
なぜこうなるのか——国保税の所得割は前年の所得で計算します。ところが住民税の課税は1月1日時点の住所地で行われるため、転入してきた方の所得情報は足利市にありません。前住所地に照会して回答が来るまで、所得割を計算できないのです。
最初の通知の金額は、40〜64歳単身なら均等割43,900円+平等割28,400円=72,300円です。
そこに所得割が加わると——給与収入400万円の方なら課税対象所得金額233万円×11.2%=260,960円が上乗せされ、合計年33.3万円まで上がります。4.6倍です。
最初の通知の金額で家計を組まないでください。あとから届く税額変更通知が正しい金額です。市も「新しく届いた納税通知書に基づいて納税してください」としています。
逆に、軽減が適用されて下がることもあります。前住所地からの回答で所得が低いことが確認されれば、7割・5割・2割の軽減が適用されます。
国外から転入した方は別の手続きが必要です。簡易申告を行うことで均等割・平等割が軽減される場合があります。4月1日時点で19歳未満の方の申告は不要です。
18歳以下の子どもがいる場合は、市独自の全額減免が適用されます。子1人あたり年34,200円の均等割がゼロになるので、転入時の通知でも反映されているか確認してください。
問い合わせは保険年金課(0284-20-2147)へ。
Q5. 足利市の保険税は高いのですか?
A. 所得割11.2%は全国的にかなり低く、18歳以下の均等割が全額減免されるため、子育て世帯には全国屈指に有利です。
所得割の合計は医療分7.0%+支援金分2.0%+介護分1.9%+子ども分0.3%=11.2%(40歳未満は9.3%)。
他自治体との比較——玉名市16.07%/大阪府内統一15.44%/奈良県内統一14.25%/東京23区13.01%/指宿市12.9%/足利市11.2%/大田原市9.5%。全国的にかなり低い部類です。
所得に関係なくかかる部分(40〜64歳・18歳以上)で比べます。
単身世帯:足利市72,300円(均等割43,900+平等割28,400)/大田原市77,600円/小美玉市74,900円/東京23区84,873円
4人世帯(大人2+18歳以下2):足利市116,200円/大田原市184,600円/小美玉市205,800円/東京23区236,146円
4人世帯では足利市が圧倒的に安くなります。18歳以下の均等割が全額減免されるためです。東京23区より約12万円安い計算になります。
給与収入400万円・40代・子ども2人の4人世帯で試算すると——
所得割は233万×11.2%=260,960円(世帯主のみ所得ありの場合)、均等割は大人2人分87,800円(子ども2人は0円)、平等割28,400円。合計約37.7万円。
同じ条件で東京23区なら、所得割233万×13.01%=303,133円+均等割(大人2人169,746円+子ども2人130,400円)+平等割0円=約60.3万円。年22.6万円の差です。
賦課限度額は113万円(医療67万・支援26万・介護17万・子ども3万)で、全国主流の水準です。
低所得世帯の軽減も効きます。7割軽減なら均等割+平等割72,300円が21,690円まで下がります(年50,610円の減)。所得の申告が前提です。
栃木県は保険税水準の統一を目指しています。統一が進めば、市独自の減免をどこまで維持できるかが焦点になります。
Q6. 夫が会社の健康保険に入っているのに納税通知書が届きました
A. 擬制世帯主だからです。足利市も「この場合の世帯主を擬制世帯主といいます」と明記しています。
市の説明を引きます——「国民健康保険税の納税通知書は、同じ世帯内の加入者の税額を合計して世帯主あてに送ります。また、世帯主が会社の保険などに加入していて、国民健康保険の加入者でない場合でも、同じ世帯に加入者がいる場合は、世帯主あてに納税通知書を送ります。この場合の世帯主を擬制世帯主といいます」。
影響は2つあります。
①納税義務は世帯主にある——滞納すれば世帯主の財産が差押えの対象になります。
②世帯主の所得も軽減判定に入る——7割・5割・2割の軽減判定では、国保に加入していない世帯主の所得も合算されます。世帯主に所得があると、軽減から外れることがあります。
②が実務では大きいです。会社員の夫(社保)と、無職の妻・子ども(国保)という世帯で、夫の所得が高ければ、妻と子どもの国保税は軽減されません。妻だけの所得で見れば7割軽減の対象でも、世帯主の所得が算入されるためです。
ただし足利市には強い味方があります。18歳以下の均等割は全額減免されるので、子どもの均等割は世帯主の所得に関係なくゼロです。低所得軽減が効かなくても、子ども1人あたり年34,200円がかかりません。
国外から転入した場合の簡易申告でも、市は「世帯主は国民健康保険に加入していなくても申告が必要です」としています。擬制世帯主の所得が判定に必要だからです。
社会保険料控除については、実際に払った人が受けられます。世帯主が払っていれば世帯主の所得から控除できます。世帯主が高所得なら、控除の効果もそのぶん大きくなります。
世帯分離を検討する余地はありますが、足利市は平等割が28,400円あるので、世帯を分けると平等割が2世帯分になります。軽減に該当する効果と平等割の増加を比べて判断してください。
判断に迷ったら保険年金課(0284-20-2147)に相談を。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、18歳以下の均等割全額減免(市独自)
(申請不要)・低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割の10割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・国外から転入した方の簡易申告
(要申告)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に足利市 生活環境部 保険年金課 国民健康保険担当(0284-20-2147)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|足利市の国保で押さえるべきポイント
- 足利市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.00%・後期支援分2.00%・介護分1.90%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分26,400円・後期支援7,800円・介護8,400円・子ども1,300円、平等割は合計で年28,400円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 市独自の「18歳以下の均等割全額減免」(令和6年度から・申請不要)——子1人あたり年34,200円がゼロに。対象年齢・軽減率・人数のすべてで国の制度を上回る全国屈指の手厚さ
- 所得割は合計11.2%(医療7.0+支援2.0+介護1.9+子ども0.3/40〜64歳)で全国的にかなり低い水準
- 4区分すべてに平等割(医療18,600+支援4,200+介護4,800+子ども800=28,400円)
- 4人世帯(子ども2人)なら所得に関係なくかかる部分は116,200円——東京23区より約12万円安い
- 課税対象所得金額は「被保険者ごと」に基礎控除43万円を引いてから合算。加入者が多いほど控除の総額が大きくなる
- 「月末に資格があると課税対象になります」——転職のタイミングで1か月分が変わる
- 国外から転入した方の簡易申告——4月1日時点で19歳未満の方の申告は不要/市・県民税の申告とは別物という但し書きつき
- 税制改正の履歴を令和元年度から令和8年度まで8年分公開。市外からの転入者は最初の通知が「均等割と平等割のみ」の場合あり
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年23万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は足利市 生活環境部 保険年金課 国民健康保険担当(0284-20-2147)
出典・参考:
・足利市公式:国民健康保険税について
・足利市公式:18歳以下の国民健康保険税の均等割減免
・足利市公式:国民健康保険税の税制改正
・足利市公式:国民健康保険税Q&A
・足利市公式:国民健康保険制度
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は足利市公式サイトでご確認ください。