
金沢市の国民健康保険(国保)制度のご案内
1. 概要:金沢市の特徴と国民健康保険の概要
石川県の県庁所在地である金沢市は、中核市として多様な住民サービスを展開しています。国民健康保険(国保)は、会社などの健康保険に加入していない自営業者や退職者、無職の方などが加入する公的医療保険制度です。金沢市では、医療分・支援金分・介護分すべてで独自の「平等割制度」を導入し、住民の負担軽減や公平性に配慮した運用を行っています。
2. 保険料の計算方法
金沢市の国民健康保険料は、所得割・均等割・平等割の3つの要素で構成されています。世帯ごとに計算され、加入者全員分の合計が世帯主に請求されます。
| 区分 | 所得割率 | 均等割額(1人あたり) | 平等割額(1世帯あたり) |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 9.08% | 24,000円 | 25,200円 |
| 支援金分 (後期高齢者支援金分) | 2.74% | 11,280円 | 7,440円 |
| 介護分 (40~64歳の方のみ) | 2.42% | 12,360円 | 6,000円 |
所得割は、前年の所得に応じて計算されます。
均等割は、加入者1人ごとにかかる定額です。
平等割は、世帯ごとに定額でかかります(金沢市独自)。
【計算例】
40歳未満の3人家族(所得合計300万円)の場合(介護分は対象外):
- 医療分所得割:300万円 × 9.08% = 272,400円
- 支援分所得割:300万円 × 2.74% = 82,200円
- 医療分均等割:24,000円 × 3人 = 72,000円
- 支援分均等割:11,280円 × 3人 = 33,840円
- 医療分平等割:25,200円
- 支援分平等割:7,440円
合計(介護分除く):272,400円 + 82,200円 + 72,000円 + 33,840円 + 25,200円 + 7,440円 = 493,080円
※40~64歳の方がいる場合は、介護分も加算されます。
3. 保険料の上限額
高額所得世帯の負担を抑えるため、各区分ごとに年間の上限額が設けられています。
- 医療分:650,000円
- 支援金分:240,000円
- 介護分:170,000円
※合計で最大1,060,000円(介護分該当世帯の場合)となります。
4. 軽減・減免制度
金沢市では、所得や世帯状況に応じて保険料の軽減・減免制度を設けています。該当する方は申請により保険料が大幅に軽減される場合があります。
- 所得に応じた軽減(7割・5割・2割)
- 未就学児の均等割5割軽減
- 非自発的失業者の保険料軽減
- 出産被保険者の産前産後期間の保険料免除
- 災害時の保険料減免制度
軽減の判定基準や申請方法は、金沢市役所または公式サイトでご確認ください。
5. 金沢市独自の特徴・特典
- 平等割制度:医療分25,200円、支援金分7,440円、介護分6,000円を世帯ごとに定額で加算。公平性を重視した制度です。
- 暫定賦課と本算定賦課の2段階計算:年度当初は前年所得が未確定のため暫定で計算し、確定後に本算定で調整。納付額の急変を防ぎます。
- 特定世帯・特定継続世帯への配慮:退職者や世帯構成の変化があった場合も、負担が急増しないよう配慮されています。
- 納付相談制度:納付が困難な場合は、分割納付や減免の相談が可能です。
6. 申請方法・窓口情報
保険料の軽減・減免や各種申請は、金沢市役所の国民健康保険課で受け付けています。必要書類や詳細は事前にご確認ください。
- 窓口:金沢市役所 国民健康保険課
- 住所:石川県金沢市広坂1丁目1番1号
- 電話:076-220-2233
- 受付時間:平日8:30~17:15
- 公式サイト:金沢市公式ホームページ
7. よくある質問(FAQ)
- Q. 保険料の納付方法は?
A. 口座振替、納付書、コンビニ払い、スマホ決済などが利用できます。 - Q. 軽減や減免の申請はいつまで?
A. 原則として該当年度中ですが、早めの申請をおすすめします。 - Q. 退職や転入・転出時の手続きは?
A. 14日以内に市役所で手続きを行ってください。 - Q. 介護分は誰が対象?
A. 40歳~64歳の国保加入者が対象です。 - Q. 災害や失業で納付が困難な場合は?
A. 減免や納付相談制度がありますので、早めにご相談ください。
8. まとめ
金沢市の国民健康保険は、所得や家族構成に応じて公平に負担が分かれるよう設計されています。独自の平等割制度や多様な軽減・減免制度、納付相談など、住民の生活に寄り添ったサポートが充実しています。保険料の計算や軽減制度の利用について不明点があれば、早めに市役所窓口や公式サイトでご確認・ご相談ください。
健康と安心のために、国民健康保険の正しい理解と適切な手続きを心がけましょう。