2025年12月の税制改正大綱により、「年収の壁」の一つである「103万円の壁」の見直しが注目を集めています。この制度改正が私たちの家計や働き方にどのような影響を与えるのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
家計診断・相談サービス『オカネコ』を運営する株式会社400Fが、全国の『オカネコ』ユーザー330人を対象に実施した「103万円の壁」引き上げに関する意識調査から、生活者のリアルな声が見えてきました。
「いくら稼ぐのが得?」8割以上が自力計算に不安あり
新制度(引き上げ後)において、自分の世帯で「いくらまで稼ぐのが最も得か」を自力で計算できるか尋ねたところ、「完璧に計算できる」と答えたのはわずか12.1%にとどまりました。

一方で、「自分では計算できる気がしない(プロやツールに頼りたい)」が30.0%、「制度自体が難しすぎて考えるのを諦めている」が29.4%、「おおよそ計算できるが、少し不安がある」が28.5%となり、合計で8割以上(87.9%)の人が制度の複雑さに戸惑いを感じていることが分かりました。
約4人に1人が「年収の壁」の知識不足で損した経験あり
これまで年収の壁や税金の仕組みを「正しく理解できていなかったこと」で、損をした(または失敗した)と感じる経験があるかについて尋ねたところ、24.8%の人が何らかの損(失敗)をした経験があると回答しました。

具体的には、「自分の年収が壁をわずかに超え、税金や保険料でかえって手取りが減った」という「本人の働き損」が11.5%と最も多く、「配偶者や子が壁を超えてしまい、世帯全体の税負担が増えたり手当がカットされた」という「家族の働き損」が9.1%と続きました。また、「損をするのが怖い」という理由で、本当は稼げたはずなのにシフトを過剰に減らした「機会損失」も6.4%見られました。
引き上げ後も「働く時間を増やさない」理由は?
今回の引き上げ決定を受けて、2026年以降の働き方にどのような影響があるか尋ねたところ、「自分自身の働く時間を増やす(または増やしたい)」と回答した人は6.7%、「家族の働く時間を増やす(または増やしたい)」と回答した人は8.8%でした。

一方で、最も多かった回答は「そもそも自分や家族に『壁』を意識して働いている人はいない」の55.2%であり、次いで「特に働き方は変えない(現状維持)」が29.1%という結果になっています。
壁が引き上げられても、あえて「働く時間を増やさない(現状維持)」と判断する場合の理由としては、「そもそもこれ以上働く余力(時間・体力)がないから」が17.6%と最も多く、物理的な限界がある世帯の実態がうかがえます。

次いで、「社会保険の壁(106万・130万)が変わらないなら、結局意味がないから」という回答が15.4%に上りました。税制面での「103万円の壁」が解消されても、社会保険料の負担増による「働き損」への不安が、依然として労働拡大の強いブレーキとなっていることが分かります。また、「自分がいくらまで働いていいのか、正確なラインがわからないから」と回答した人も8.2%存在し、制度の複雑さから最適な働き方を判断できず、現状維持を選ばざるを得ない心理的な状況も見て取れます。
増えた手取りは「生活費」より「投資」へ
改正によって世帯の手取りが年間数万円増えた場合、そのお金の使い道について尋ねたところ、「新NISAなどの『資産運用・投資』の原資にする」が50.9%で最多となりました。

次いで「将来に備えて預貯金にする」が32.1%、「食費や光熱費などの生活費の補填にする」が28.5%と続いています。この結果から、目先の消費よりも将来の資産形成に向けた出口戦略を優先する傾向が強いことが分かりました。
制度改正の複雑さに専門家のアドバイスがカギ
今回の調査では、制度改正への期待はあるものの、多くの人が「結局いくら稼ぐのが自分にとって正解なのか」という判断の難しさに直面していることが明らかになりました。特に、税金の壁が動いても「社会保険の壁」が残ることで、かえって損得勘定が複雑化し、立ち止まってしまう層が一定数存在しています。
家計診断・相談サービス『オカネコ』では、このような制度の変化という状況下でも、ユーザーが自身の家計状況を把握し、最適な働き方や資産形成の判断を行えるよう、お金のプロによる専門的なアドバイスとサポートを引き続き提供しています。
調査概要
調査名: オカネコ 「103万円の壁」引き上げに関する意識調査
調査方法: WEBアンケート
調査期間: 2026年1月17日(土)~2026年1月18日(日)
回答者: 全国の『オカネコ』ユーザー330人
回答者の年齢: 30代以下 15.2%、40代 27.0%、50代 34.5%、60代以上 23.3%
回答者の世帯年収: 400万円未満 26.1%、400万円以上600万円未満 17.0%、600万円以上800万円未満 15.4%、800万円以上1,000万円未満 13.9%、1,000万円以上1,200万円未満 6.7%、1,200万円以上 14.2%、わからない 6.7%
『オカネコ』について

『オカネコ』は、スマホから約20問の質問に答えるだけで、同エリア・同年代・同世帯構成の人と比較した家計状況を診断できるサービスです。診断結果から推定した簡易ライフプランや、FP(ファイナンシャルプランナー)や公的保険アドバイザーなどの資格を持つお金のプロから個別のアドバイスコメントが届き、チャットや面談で個別相談もできます。匿名・無料で気軽に利用できるオンラインサービスです。
- 『オカネコ』公式サイト:https://okane-kenko.jp/
会社概要

株式会社400Fは「お金の問題を出会いで解決する」ことを理念に2017年11月に設立されました。自社でお金のプロを抱え、オンライン上でユーザーに金融商品や転職、不動産を仲介する『オカネコ』事業(ToC)と、金融機関や金融サービスプロバイダーに対してユーザーとのコミュニケーション最適化を支援する『オカネコPartners』事業(ToB)を展開しています。日本の個人金融資産にアプローチするFinTechスタートアップとして、どんな立場の人にも有効な「お金の問題解決」の機会を提供し続けています。
会社名:株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ)
本社:〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町9-1 兜町第2平和ビル FinGATE BLOOM 4F
設立: 2017年11月1日
代表者:代表取締役社長CEO 中村 仁
事業内容:
『オカネコ』の運営
金融オンライン・アドバイザー事業(金融サービス仲介+保険代理店事業)
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株式会社400F 採用サイト:https://careers.400f.jp/
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