国民健康保険(国保)は、医療費の負担を軽減してくれる便利な制度ですが、保険料の支払いが家計の負担になることもあります。ここでは、国民健康保険を賢く利用し、節約するための具体的な方法を解説します。
保険料を見直す方法
所得申告の重要性
国民健康保険料は、基本的に前年の所得をもとに計算されます。そのため、所得申告が適切に行われていないと、実際の所得よりも高い保険料を請求される場合があります。特に自営業者やフリーランスの方は、確定申告で必要経費をしっかり申告し、課税所得を抑えることが重要です。
減免制度を活用する
保険料は前年の収入を基に計算されるため、支払いの時期になってからではもう手の打ちようがない・・・ように思われますが、ゼロではありません。
収入が大幅に減った場合や、災害などで生活が困難になった場合には、保険料の減免制度を申請できます。この制度を知らないために高額な保険料を払い続けているケースが多いため、市区町村の窓口で相談してみましょう。
医療費を節約するポイント
高額療養費制度の活用
国民健康保険には、高額療養費制度があります。この制度を利用すれば、1か月の医療費が一定額を超えた場合に払い戻しを受けることができます。ただし、申請が必要なケースがあるため、診療後に明細書を確認し、忘れずに手続きを行いましょう。
ジェネリック医薬品を選ぶ
医薬品の処方を受ける際に、ジェネリック医薬品を選ぶことで、薬代を大幅に節約できます。医師や薬剤師に相談して、可能な場合はジェネリックへの切り替えを依頼しましょう。
健康診断や予防医療を活用
多くの自治体では、国民健康保険加入者向けに無料または低額で健康診断を提供しています。病気を早期発見・早期治療することで、医療費の増加を抑えることができます。
支払い方法で工夫する
口座振替割引の利用
一部の自治体では、保険料を口座振替で支払う場合に割引を受けられる制度があります。この小さな節約も、年間を通じてみれば大きな差になります。
年間一括払いの割引
保険料を一括で前払いすることで割引が適用されるケースもあります。特に余裕のある場合には、年間一括払いを検討してみましょう。
よくあるトラブルや間違えやすいポイント
支払い遅延によるペナルティ
保険料の支払いが遅れると延滞金が発生する場合があります。また、長期間未払いが続くと資格証明書しか発行されず、医療費の全額負担を求められるケースもあります。支払い期限をしっかり確認し、万が一支払いが難しい場合は早めに自治体に相談しましょう。
転居や転職時の手続き忘れ
引っ越しや転職をした際に、国民健康保険の加入・脱退手続きを忘れるケースがあります。これにより、二重保険料の支払いが発生したり、無保険状態になることもあります。住所変更後は速やかに市区町村窓口で手続きを行いましょう。
減免制度の未申請
減免制度は申請が必要ですが、多くの人が手続きの存在を知らず、高額な保険料を払い続けています。窓口で情報収集を怠らず、必要書類を揃えて申請しましょう。
各種制度を利用するためには自分で手続きをすること
私自身、収入が不安定だった時期に国民健康保険の保険料が重く感じられた経験があります。その時、市区町村の窓口に相談したところ、減免制度の対象になることがわかり、負担を大幅に軽減できました。
最も重要なのは、「知らなかった」で損をしないように情報を積極的に収集し、活用することです。制度や手続きが複雑に感じられる場合もありますが、一度調べて慣れてしまえば、大きな節約につながります。ぜひこの記事を参考に、国民健康保険を最大限に活用してみてください。